意味は当然知ってるけど、辞書的にトリビアってどういう定義なんだと思って「トリビア 意味」でググろうとしたら「トリビア 泉」って検索してた。
どーもこんばんは
へぇ〜…。
さてさて、現在映画界ではイギリスのロックバンド、QUEENとそのボーカル、フレディ・マーキュリーの伝記映画である「ボヘミアンラプソディ」が大ヒット中です!
洋楽ではQUEENが一番好きな私も早速観に行ってきました。
QUEENを知らない、という方でも「WE WILL ROCK YOU」や「We Are The Champions」などを聴けば「あー!これの人か!」となるであろう程に多くの名曲を残してきたQUEENの軌跡を描く本作は、QUEENにそこまでの興味が無くとも、ヒット曲を多少知ってるくらいの知識でも十二分に楽しめるはずです。
……とはいえ、勿論何も知らなくても楽しめる作品である事確かですが、それでも多少の予備知識はあった方がエモーショナルになれるのも多分事実。
そこで今回は、これから映画を観に行く人用にQUEENのトリビアや押さえておきたいポイントを自分なりに纏めてみます。
後半はネタバレ込みの私の感想なんかも書いていきます。ネタバレゾーンが近づいたら改めて注意を書きますので、そこから先は自己責任ですがそこまでは安心してお楽しみ下さい♪
①ざっくりしたバンド解説
QUEENはまずボーカルのフレディ・マーキュリー、ギターのブライアン・メイ、ベースのジョン・ディーコン、ドラムのロジャー・テイラーの4人から成るバンドです。
QUEENの母体はブライアンとロジャーが組んでいた「SMILE」というバンドで、メンバーの加入と脱退を経ながらジョンがベーシストとして加入した1971年から現在の形が固まりました。
QUEENの特徴は勿論フレディの圧倒的な歌唱力がメインとはいえ、コーラスが非常に分厚い事が挙げられます。ブライアンとロジャーがガンガンコーラスに参加していますし、特にロジャーの高音コーラスは凄まじいものがあります。
それが1番色濃く出ているのがこの映画のタイトルにもなっている「Bohemian Rhapsody」で、この曲の制作シーンは映画の大きな見所の一つ。その他のヒット曲なら「Somebody To Love」「Killer Queen」辺りでこの特徴が色濃く出ていますね。
②全員が作詞作曲に長けている
バンドというのは1人が作詞作曲を殆ど担っているパターンと、メンバー全員作詞作曲を出来るパターンの大体2つに分かれますがQUEENは後者のパターンのトップ的存在と言えるでしょう。
メインコンポーザーは「Bohemian Rhapsody」「Killer Queen」「We Are The Champion」「Don't Stop Me Now」などを作ったフレディで間違いありませんが、例えば「We Will Rock You」を作ったのはブライアンですし、「Radio Ga Ga」はロジャーが、「Another One Bites the Dust」「I Want to Break Free」はジョンが作るなど、全員が大ヒット曲を持っている事はQUEENの最大の特徴とも言えます。
1989年に発売されたアルバム「The Miracle」からは作詞作曲のクレジットが「QUEEN」で統一されるようになったのも、全員がそういう能力を持っていたから出来た事でしょう。
③ブライアンのギター
実はQUEENのメンバーは全員鬼のような高学歴のバンドとしても知られています。特にギターのブライアンは大学院で宇宙工学を勉強し博士号を取得したほど。
QUEENのサウンドの特徴にはブライアンの独特のギターの音色が挙げられますが、そのギター、ブライアンさんなんと手作りというチートっぷり。それがファンの間では有名で、映画でも存在感を放つギター、「レッド・スペシャル」です。
さらにプラスして、ベースのジョンも電気工学を学んでいた事から機械関係に強く、「ディーキー・アンプ」というアンプまで作ってしまっており、この手作りアンプと手作りギターを組み合わせる事で唯一無二のサウンドが仕上がるという訳です。
④日本との関わりが深い
実は数あるレジェンド洋楽バンドの中でも日本との関わりが深いのがこのQUEENというバンド。
1970年代中頃、イギリスで「Seven Seas or Rhye」「Killer Queen」などをヒットさせながらもイギリス本国では音楽評論家などに酷評されたり、所属事務所などのトラブルやブライアンの肝炎やフレディの喉の調子の悪化などツアーがキャンセルされるなど苦しい時期を迎えます。
そんな中で1975年の初来日を迎える訳ですが、日本では音楽雑誌などの影響で爆発的人気をイギリス以外の欧米に先駆けて得ており、QUEENにとって遥か遠くの異国の空港で約1200人の出迎えを受けた事は衝撃だったとか。
その後は各メンバーもプライベートでも来日したり、5thアルバム「A Day at the Race(華麗なるレース)」にはサビを日本語で歌った「手をとりあって- Teo Torriatte (Let Us Cling Together)」という曲が収録。特にフレディは新宿に行きつけのBARがあったみたいです。
先日、この映画のジャパンプレミアで俳優陣が日本を訪れた際は、QUEEN初来日時の写真を再現するなどして話題になりました。
ロジャー・テイラー役のベン・ハーディ氏はスケジュールの都合によりパネルで代行。学年写真で休んだ人みたいとは言わないでください(震え声)。
この映画を観るに当たって押さえておきたいのは何と言ってもこのLIVE AIDというイベントです。
この映画のメインとも言える部分ですが、このイベントは実際に行われた超大型チャリティーコンサートで「アフリカの難民救済」を目的に1985年7月13日にイギリス、ロンドンのウェンブリースタジアム、アメリカ、フィラデルフィアのジョン・F・ケネディスタジアムで同時に開催、そして全世界に中継され、QUEENを始め世界の音楽をリードしていたイギリス、アメリカの超有名アーティストが多数参加した文字通り歴史的な音楽イベントです。そんな大物だらけの中でQUEENが圧倒的なパフォーマンスを見せ、解散危機を脱したと言われています。
ちなみにその他の出演者はデヴィット・ボウイ、U2、ポール・マッカートニー、マドンナ、ミック・ジャガー、レッド・ツェッペリン、ボブ・ディラン等これでもまだほんの一部という規模で、かの有名な「We Are The World」がフルコーラスで公の場で歌われた3回しかない機会の内の1回です。
2004年にDVDが発売され、この頃のUKロック大好きのうちの両親が即刻購入してました。
YouTubeでもアップされていたりするので、これをチェックしてから行けばより映画が感動的なものになるかと思われます。
⑥ジュエルズ
QUEENと日本の関わりの深さは先程も述べましたが、フレディの死後、フレディのソロ曲をアレンジする形で1995年に発表された「I Was Born To Love You」が2004年に木村拓哉主演のドラマ「プライド」で起用された事で日本でのQUEENブームが再熱。そこで日本限定アルバムとして制作されたのが「ジュエルズ」というベストアルバムです。
日本限定とはいえ、「JEWELS」というタイトルを付けたのはブライアンである事が示すように日本独自の企画ではなく日本とイギリスの共同作業の末制作されたアルバムである為、このアルバムはイギリスのQUEENオフィシャルサイトでも正式に販売されている商品です。
これまでQUEENが出してきたベストアルバムが「1981年以前の楽曲を纏めたもの」と「1981年以後の楽曲を纏めたもの」だったのに対して、このアルバムは初期から後期のメガヒット曲が1枚に纏まっている為、初めてQUEENのアルバムを聴くにはこれ以上ない作品といえます。
前述の「I Was Born To Love You」を始め、「We Will Rock You」「We Are the Champion」「Don't Stop Me Now」「Radio Ga Ga」「Somebody To Love」「Bohemian Rhapsody」なども収録されている為、映画終わりに是非聴き浸りたい一枚で、またこれを聴きこんでから映画に向かえばさらにエモーショナルな気持ちで映画を観れる事間違いなしです。
さて、ではここからはネタバレですね。
これから映画を観に行こうと思っている方は読まない事をお勧めします……というか読んでしまっても私は知りません!警告はしました!
それではネタバレ感想タイムに突入します。
ここから先は自己責任でお願いしますね。
あくまでもバンド史に基づいているので、ストーリー的なネタバレはそんなに無いんですけれどもね、演出とか色々あるからさ。
ではいきます。
ド頭からSomebody To Loveは尋常じゃない鳥肌が立ちました。
20世紀フォックスのテーマの時点でヤバかったのに、どこかで使われるだろうとは思っていましたがいきなりSomebody To Loveとは…。
何がヤバかったって、色々な過程を経て、もう一度LIVE AIDのSomebody To Loveに戻ってきたところですよね。まずそこで持っていかれました。
ストーリー的には「QUEENの歴史のどこをどこまで掘るか」で人によって意見は分かれると思うのですが、見せ方とか演出なるものは尋常じゃなかったです。あくまで映画ですから、多少のフェイクや時系列のズレ(We Will Rock You作った時期とかフレディのエイズ感染がわかる時期とか)はありましたが、QUEEN公認作品ですからそこまで大幅に逸脱してる事もないでしょうし。
というか、やっぱりQUEENの楽曲を贅沢に使いまくれるっていうのが良いですよね。
前述のストーリーの部分が、個人的にはフレディ死後の話も少し観たいなーなんて思ったりもしましたが、あれはあれで1番綺麗な終わり方だったのではないでしょうか。
この映画の何が凄かったかって、ストーリー面どうこうじゃなくて役者陣の演技とQUEENの名曲を余すことなく使ってくる演出ですよね。ブライアンとジョンなんてビジュアルから「クローンか?」レベルに似てたし、フレディに関しては最初はちょっと違和感ありましたけど、LIVE AIDに辿り着く頃にはもうフレディにしか見えない…俳優って凄いなぁって…。
音楽については前述のSomebody To Loveしかり、後はAnother One Bites the Dustのところも個人的に凄いカッコ良くて好きです。成立過程の描写のシーンも込みで。
というか何と言ってもDon't Stop Me Nowをあのタイミングで使ってくるセンスよ。感動の中ライブシーンが終わって無音になって、「あれ?Don't Stop Me Now無かったの意外やな、聴きたかったのに」って思わせてからの「……トゥナァァイ…」でもう完全にやられましたね。
エンドロールのDon't Stop Me NowとShow Must Go Onはヤバい、ヤバい…。
一つだけ不満があるとすれば、LIVE AIDのシーンだからこそWe Will Rock You持ってきて欲しかった…というのもありますけど、その後のDon't Stop Me Nowで全部許した感あります。
2回目も観に行きたい…。
映画評論家ですらない私がこんな感じに偉そうに言うのも恐れ多いですが、ストーリー云々以上に「尋常じゃなく魅せ方が上手い」映画だったと思います。まるでフレディの人生そのもののように…。
わし、買うもん、カップヌードル。
ではでは(´∀`)