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井手口陽介ガンバ大阪復帰!?…について語ろう。

ロシア行ってから1年経ったと思うと…。

 

どーもこんばんは

 

最近はロシアW杯観戦記を新たに書き直したりもしてるので宜しければ見てね。

 

 

 

さてさて、本日の話題は井手口陽介がガンバに復帰するのでは?という話についてです。

 

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井手口同様、ガンバ大阪ユースの出身でドイツでプレーする宇佐美貴史がガンバに復帰する…なんて報道が出たのが5月の事。その際にもガンバが井手口の復帰も同時に目論んでいる、という報道も出てはいました。ただ、その時点では井手口本人は海外でのプレーを希望という事で、可能性は薄いとされていたのですが、話がグッと動き始めたのはここ最近です。

 

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まずざっくりと事の経緯を説明すると、ガンバユース出身で2014年にトップデビューを果たした井手口は2015年頃から出場機会を得始めて、2016年には本格的にブレイクを果たして同年のベストヤングプレーヤー賞にも選ばれた他、日本代表にも初招集。翌2017年にはガンバでも不可欠な存在となってベストイレブンを受賞した他、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表でもレギュラーの地位を掴み、最終予選のオーストラリア戦では日本をロシアW杯出場に導くゴールを決め、一躍時の人になり、ロシアW杯での活躍も期待される若手の1人となりました。

 

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井手口の海外移籍が決まったのは、まさにそんな井手口の選手としての価値がグイグイと高まっていた2018年1月。元日本代表の藤田俊哉氏がコーチを務める、イングランド2部のリーズ・ユナイテッドへの完全移籍が決まり、同時に就労ビザの関係でスペイン2部、クルトゥラル・レオネサへのレンタル移籍も発表されました。

所有権を持つリーズでプレー出来るならまだしも、活躍したところでリーズに帰るだけの外国人選手のレンタル移籍を、たださえリスキーな海外移籍をW杯半年前というタイミングで敢行する事には当時から賛否両論ありましたが、結果的にレオネサでは殆ど試合に絡む事が出来ず、大会直前のガーナ戦には出場したものの、西野朗監督に替わった日本代表のW杯メンバーから落選。18-19シーズンにはリーズに復帰したもののマルセロ・ビエルサ監督の構想外となってしまって、ドイツ2部のグロイター・フュルトへレンタル移籍します。しかしここでは存在感を見せられていたものの、その矢先に靭帯断裂の重傷。シーズンの大半を棒に振る事に。

 

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それでもシーズン終盤には復帰を果たし、フュルト側は負傷前のパフォーマンスと22歳という年齢を買って完全移籍での獲得を試みます。しかしリーズ側が提示した条件はフュルトに払える金額では無く、完全移籍での獲得を断念。リーズに復帰したところで出番が訪れる可能性は低そうだし…というところでガンバが違約金を払う前提で復帰オファーを出した、本人の意思次第ではあるが、クラブ間での交渉は合意に近付いている…というのが6月17日のスポニチの報道です。

 

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宇佐美の報道の時と同様で、井手口が復帰する事自体は感情的にも戦力的にも素晴らしい事ですし、嬉しい事です。なんなら、まだファン・ウィジョ、食野亮太郎など同ポジションの人材が豊富な宇佐美に対し、井手口のポジションは遠藤保仁&今野泰幸の高齢化もあってまさしく補強ポイント。試合勘の欠如と大怪我明けというポイントはあるにせよ、日本代表クラスで、まだ年齢的にも若いボランチを獲得できるチャンスは早々ないですから、戦力としての補強の意味というものは宇佐美以上にあると考えていいと思います。宇佐美と井手口のW補強となれば、その事が今季不振に苦しむガンバにとって大きな効果をもたらす事は間違いないでしょう。思えば降格圏で中断期間に突入した2014年も、パトリックという1人の選手の獲得を機にチームの風向きが変わり、そこから三冠へと突っ走った訳ですから…。

ですので、戦力的な話としては井手口は宇佐美以上に移籍金を支払ってでも獲得する事は意味のある事と言えるのですが、ただ今回、宇佐美のケースと違うのはそもそも井手口の海外移籍の時点で問題はいくつか噴出していた事による、クラブとしての問題です。

 

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契約にどのような条項が盛り込まれいたのかはわかりませんが、リーズが井手口獲得に際し、ガンバに払った移籍金は8000万円と言われています。これは当時21歳の若さで日本代表のレギュラーまで会得した選手に対する移籍金としては「不当」とすら言える程の安い金額で、ガンバが前年の夏に、当時韓国代表からは離れていて、しかもKリーグ2部でも不調気味だったファン・ウィジョ獲得の移籍金よりも遥かに安かった事は確かで、更に2017年開幕時に獲得し、当時は世代別代表経験しかなく「期待の若手」以上の評価では無かった三浦弦太獲得に際して清水エスパルスに払った移籍金よりも安いとすら言われています。(この2人の移籍金は公開されていない為、噂に過ぎませんが…)

現在の活躍を見れば、ウィジョや三浦獲得にかかった移籍金は、値段自体は高値であったとしても活躍を見れば妥当以上だと思いますし、彼らの移籍金自体が不当な高さだとは思いません。しかし、年齢も実績も間違いなくこの2人のステータスより遥かに高いはずの井手口を、いくら本人の海外志向が強くとも、今最も人気の銘柄をバーゲン価格で販売したかのようなガンバのやり方には賛否両論が巻き起こりました。「移籍金が取れる状況でこれならフリーで出て行かれた方がマシだった…」なんて声もあり、更に2018年のガンバは井手口の退団で守備的ボランチが今野のみとなり、その今野も長期離脱で守備の出来るボランチが1人も居なくなった事が後半戦まで残留争いを強いられた要因になっていたから尚更。

 

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宇佐美の時は、1度目はレンタル移籍だったから普通に復帰し、2度目が実現したとしても、そもそもFCアウクスブルクに移籍した際の移籍金がそれなりに妥当と言えるものでしたから、恐らくガンバが移籍金を支払うにしても2016年にアウクスブルクから受け取った金額以上になる可能性は低いでしょう。一方で井手口の場合は、移籍金の高さを理由にフュルトが完全移籍を断念したという事実、更にはリーズ側が「相当な移籍金」で売却する事を目指しているとする報道や元々の移籍金の安さなどから、ガンバが井手口を売却した際に受け取った金額よりも多い金額で買い戻さなければならない可能性が生じているのです。

井手口の価値が1番高まっていたであろう時期に不当に安い金額で売った挙句、レギュラーだった代表落選や試合勘の欠如、更には大怪我を経て、いわば傷物にされたような…間違いなく2018年1月より選手としての金額は下がっている井手口を、売却時以上の金額で買う事になれば、言ってしまえばガンバにとっては「お金を出して損を買った」レベルの状況となってしまい、それはクラブ経営として、クラブの在り方としてどうなのか…という話にもなってしまいます。

井手口が海外に残るにしてもガンバに戻るにしても、一つ確実に言えるのは井手口売却時のガンバのやり方が余りにも下手過ぎたというか、杜撰すぎたというか…。結果的にロシアW杯も落選し、2018年のガンバの不振にも繋がった事を考えれば、井手口の海外挑戦は本当にリーズがビジネス的な儲けを得るだけに留まってしまった事は、井手口を売る際のガンバ、そして代理人や仲介人などの責任が余りにも大きい。余りに安売りし過ぎた事が結局のところ、すべての原因だったように思います。

 

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ただ、前述したように井手口が帰って来ればそれ自体は嬉しい事ですし、戦力的にも大きいです。という訳で、井手口が復帰した場合のパターンをいくつか考えてみたいと思います。

 

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現在、アメリカのMLSに所属しているバンクーバー・ホワイトキャップスから獲得オファーを受けていると報じされているファン・ウィジョが残留する事を前提に作るとこんな感じです。仮にウィジョが移籍したとしても、そこにアデミウソンや食野亮太郎らが入るだけになるとお考え下さい。

4バック採用時なら、井手口獲得の場合はボランチでの起用でしょうが、最近のメインシステムとなっている3-1-4-2の場合、井手口が起用されるのはゲームメーカータイプの矢島慎也が配置されているアンカーより、高江麗央を配置しているトップ下のポジションになると予想されます。

 

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ラーツィターリ・ヤーヴラニーイグルゥスィー

ではでは(´∀`)