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そして伝説へ〜J1第24節 サガン鳥栖vsヴィッセル神戸 マッチレビュー〜

なんやかんやでトーレス3回も観に行けた。

 

どーもこんばんは

 

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは…今日はさすがに、2000年半ばあたりからサッカーを見だした者として見逃す訳にはいかなった…明治安田生命J1リーグ第24節、サガン鳥栖vsヴィッセル神戸の一戦です。

 

 

 

いよいよ神の子のラストゲームです!フェルナンド・トーレスはその偉大なキャリアの背後を如何なる形で締めくくるのか、そんな大きな一戦が日本で行われる事になろうとは誰が想像した事でしょうか。対戦相手ヴィッセル神戸には、トーレスと同い年でユース年代から苦楽を共にしてきたアンドレス・イニエスタや、スペイン代表で時にはポジションを争い、時には2トップを組んだ者同士。舞台としてはこれ以上ないシチュエーションとなりました。

 

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とはいえ、そんなエモーションな要素と同時に15位神戸、16位鳥栖の勝点差は僅かに2。迂闊にセレモニーとも言っていられない残留争いの直接対決という側面もあります。

両チームスタメンです。

 

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鳥栖は従来通り4-4-2のシステムを採用。トーレス金森健志とツートップを組む形で先発出場です。

一方神戸は第22節から採用している3バックシステムを今日も採用してきました。セルジ・サンペールをアンカーに配置し、新加入のトマス・ヴェルマーレンを3バックの左に、酒井高徳を左ハーフに配置しています。

 

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本日の会場は佐賀県鳥栖市、駅前不動産スタジアムです。

マジで駅前にあるこのスタジアムが、世界が注目するフェルナンド・トーレスラストゲームの地となりました。今日の鳥栖アトレティコ・マドリードをモチーフにした限定ユニフォームで戦います。

 

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前半、神戸のパスミスもあって鳥栖が積極的に前に仕掛けていきます。いつもは慎重な立ち上がりで試合に入っている鳥栖でしたが、今日はトーレス引退試合という要素もあるのか積極的に前に出て行きます。

 

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しかし先制点を奪ったのは神戸でした。11分、イニエスタのパスを右サイドで西大伍が受けると、ボランチの山口蛍が絶妙なフリーランニングでゴール前へ。それを見逃さなかった西の絶妙なスルーパスを山口がそのまま流し込んで神戸が1点先制。

 

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ここから鳥栖は浮き足立ち、そして守備陣の補強で攻守に安定感が生まれた神戸が一方的なペースとなります。20分、パク・ジョンスのパスをカットした田中順也のパスを受けた古橋享梧が抜け出した先のペナルティエリア高橋秀人に倒されてPKを獲得し、これをイニエスタが冷静に決めて2-0。

更に22分にはイニエスタと田中が自陣から浮き玉でワンツー。そしてイニエスタが自陣からトンデモぶっ飛びスーパーウルトラパスを放り込み、抜け出した古橋の折り返しを再び受けた田中が強引に叩き込んで3-0。いつの間にか試合は神戸がやりたい放題の展開に。

 

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なんとか打開策を見出したい鳥栖ですが、トーレスに限らず金森やイサク・クエンカにもそもそもボールが入らず、有効な攻撃を繰り出せないまま時間は流れて行きます。一方の神戸も前半終了間際にイニエスタが負傷退場。前半はほぼワンサイドゲームとなりましたが、後半に向けて鳥栖は多大な、神戸は一抹の不安を抱える事になりました。

 

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後半、鳥栖小林祐三を下げて福田晃斗、高橋義希を下げて小野裕二を投入し、前線からの積極的なハイプレスで神戸のミスを誘いながら惜しいシーンも多く作り始めます。しかし…54分、鳥栖の攻撃を防いだ神戸は酒井がそのボールを拾うと左サイドを独走。完璧な単独カウンターを繰り出した後で完璧なクロスを上げ、そこに走り込んだ古橋が合わせて4点目。試合の勝敗はこの時点でほぼ活します。

 

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更に鳥栖は安庸佑を下げて金崎夢生を投入し、トーレスの最後に華を添えるべく更に激しい猛攻を開始。積極的なプレッシングからトーレスのみならず金崎、金森、クエンカらにも惜しいシーンが訪れますが、ここに来て一つの完成系を見出したような神戸のゴールをこじ開ける事が出来ません。

 

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そして73分、ヴェルマーレンの完璧なサイドチェンジを西がアウトサイドで流すと、抜け出した山口のグラウンダーのクロスに再び古橋が走り込んでこれで5-0。79分には鳥栖も、小野のコーナーキックから金井が頭で合わせて1点を返したものの、その差はまだまだ遠いまま…。

 

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激しくなる雨と同様に鳥栖の猛攻も更に激しさを増していきますが、81分、トーレスのロブパスを受けた金崎のシュートはダンクレーにブロックされ、更にこぼれ球を小野が狙いますがこれはゴールライン上にカバーに入った大崎玲央にクリアされてしまいゴールならず。逆に86分には途中出場の藤本憲明から同じく途中出場でトーレスの盟友、ダビド・ビジャにサイドチェンジを送ると、そのビジャのスルーパスに再び前線に飛び出してきた山口がGKとの1対1を制していよいよ6点目。

 

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それでもなんとか、なんとか最後は良い形へ…そんな想いの感じられる鳥栖の攻撃でしたが、アディショナルタイム、西からボールを奪った金崎のシュートのこぼれ球にトーレスが反応しましたがこれは枠外…。試合はそのまま終了し、アウェイの神戸が6-1で大勝。鳥栖トーレスの現役最後の試合を勝利で飾る事は出来ませんでした。

 

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まず神戸に関してはもう完璧も完璧だったと思います。3バックシステムは完璧にハマり、スコアでも内容でも鳥栖を圧倒、そして攻守に於いても十分なバランスを取れていました。

一番大きいのは、加入当初は守備面での拙さから不安定なプレーだったサンペールが、酒井、ヴェルマーレンといった強力なDFを獲得した事でサンペールが守備を気にする必要がそこまで無くなった事で、彼のバルサ仕込みのゲームメイク力などを存分に活かせる状況が整った事が挙げられます。それと同時に山口も守備ばかりに囚われず、チャンスとあらば前に出られるような形になった事は今の神戸の調子の良さを示していますね。後はイニエスタが軽傷であれば…というところでしょうか。

 

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さて、鳥栖ですが…結果としては残念な結果になりましたね。今日の後半の3失点に関しては、点を取る為に玉砕覚悟のシステムにしましたからその煽りを受けた…という意味では仕方ないかもしれませんが、やはり前半の入りがマズかったと言えるでしょう。5点差での敗北という点も考えると、残留を争う上で痛すぎる敗戦であった事は間違いありません。

 

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そして…11年前、EURO2008の決勝で唯一のゴールをトーレスが奪ったあの時、思えば自分も含めて仲間内はトーレスファンだらけになり、リバプールでもスペイン代表でも金髪をなびかせて赤いユニフォームを来て颯爽と駆け抜ける姿には誰しもが虜になり、そして憧れました。私DFだったけど。そしてそれは我々の世代は特に、どこのサッカーチームでもそうだったと思います。あの時、トーレス鳥栖を現役生活の最後地として選ぶなど誰が想像出来た事でしょうか。そして日本で、鳥栖という地で、最後をイニエスタ、ビジャというスーパースターという名の盟友に迎えられ、見送られる形で…。こんなシチュエーションが現実になるなんて、想像も出来ませんでした。イニエスタ、ビジャと3ショット撮った瞬間は涙出そうになりましたよ…。

神の子は今宵、真の神へ。その舞台に日本を選んでくれた事、そしてその姿を生で見られた事に感謝しかありません。

 

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ガンバ、5連続ドロー!

ではでは(´∀`)