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【全文書き起こし】2019年10月11日、FC町田ゼルビアサポーターミーティング(サイバーエージェントと株式会社ゼルビアによるクラブ名変更についての説明)全文

10月11日に行われたFC町田ゼルビアのサポーターミーティングでの全文を書き起こししてみました。尚、ここでは藤田晋オーナー(サイバーエージェント社長)、大友健寿代表取締役社長、また質問者の発言を書き起こすものとして、司会者の発言、「はい」「えー」「まあ」「あの」など単語としての意味を持たない一部の言葉、質問者の氏名などは省略させて頂きますので、予めご了承ください。(画像は全て会見動画のスクリーンショットです。)

個人的な感想はこちら

 

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【開会の挨拶】

 

(2:30頃〜)

大友健寿代表取締役社長(以下、大友社長)

「皆さんこんばんは。社長の大友でございます。本日は足元の悪い中お集まり頂きまして誠にありがとうございます。まずもってですね、本来であればですね、こういう皆さんへのサポーターミーティング、色々クラブとしてお伝えする事という事は、実は手順を踏んで計画をしておったわけですけれども、商標登録の部分であるとか、っていうところで…先にですね、色々と情報が出てしまって(※1)、その辺のリスク管理、出来てなかったなというふうに、私も思っております。申し訳ございませんでした。我々クラブの方はですね、昨年10月、この場で私もご説明をさせて頂きましたけれども、グループ入りをするという時に、本当にJ1を狙うぞと、町田から世界に出て行くぞという事は標榜しておって、町田市もスタジアム改修に向けて動き出してくるというところがあって、本当に自分達だけで出来るのかというような想いもあった中で、グループ入りを決めたという事があります。チームの将来に関しましては、藤田オーナーと情報共有しながら、クラブと一緒にやってる最中ですので、本日はですね、クラブの将来構想というようなところもオーナーの方からございますので、一緒にお話を聞いて頂ければというふうに思っております。本日は宜しくお願いします。」

 

※1 昨年11月の時点で「東京町田FC」、今年9月の時点で「FC町田トウキョウ」の名で商標登録していた事が発覚していた。

 

 

 

【クラブの未来構想】

 

(4:45頃〜)

藤田晋オーナー(以下、藤田オーナー)

「本日は雨が強い中お越し頂きましてありがとうございます。今、大友社長の方からありましたけれども、リブランディングについての説明が後手に回りました事、それによって皆さんを不安にさせてしまった事をお詫び申しあげたいと思います。これは私自身ゼルビアの株を取得する際に、かなり早い段階でサポーターの皆様の前で僕の口からご説明するべきだというふうに言っておったんですけども、予想以上に最初の段階で皆様に温かく迎えて貰った事もあって、安心してしまった事もあって、ちょっと段取りが悪くなってしまって、本当に申し訳ございませんでした。とはいってもですね、サポーターの皆様、クラブ運営する上で選手、スポンサー、サポーターという中で、それを決して軽んじているわけではございませんで、それどころか最優先にすべきものはサポーターだというふうにですね、私は考えております。今年の7月7日、対レノファ戦にですね、日曜日のナイトゲームで、19時から21時のゲームだったんですけれども、僕も山口まで行きまして。両親を連れて自分の応援しているゼルビアの試合を見せようと思って行ったところ、0対3で負けてしまったんですけども、その際にゴール裏にも行きまして、そんな決して多く人数ではないんですけども、サポーターが…そこにいらっしゃった方も今日いるかもしれませんですけれども、日曜日の夜に決して交通の便が良いとは言えない町田から山口まで、もしかしたら郵送したのかもしれないですけども、横断幕と大きな旗、そして0対3で負けて、これからこれを片付けて、日曜日の夜、みんなが家に早く帰りたいところを飲みに行くという雰囲気でも無い中で行くのかというのを見た時に、そういった事…経験というのがまあ、これまで何度もあったんだろうなと、決して1度や2度ではなく。そんな長い歴史の中でゼルビアを応援してくれた皆様に対して、慣れ親しんだゼルビアという名前を、リブランディング…それでもしなければならないというふうに私は考えております。何故そう至ったかという点について今日はご説明させて頂きます。ここから座って失礼します。」

 

 

 

(8:00頃〜)

藤田オーナー

「まず改めて、これまでの町田ゼルビアの歩みですが、1977年に設立されて42年のクラブの歴史があります。創立時はFC町田という名前で『エフ町』と呼ばれていたそうですけども、1997年にJリーグの創設されるにあたって町田も愛称を作ろうという事で『ゼルビア』という名前にして、それまで愛称は『エフ町』だったもんですから、その当時はそれに対して反発というか、ハレーションもあったというふうに聞いております。そして、多くの地元関係者、企業、サポーターの皆様に支えられて運営してきて、特に2007年以降現会長である下川会長がですね、地元企業の自分の会社から身銭も切り、そして新たな支援者探しなどにですね、奔走して汗をかいてずっと支えてきたというのがゼルビアなんですが、しかしながら皆さんご存知の通り、昨年もう一息でJ1に手が届きそうだというチーム成績(※2)にも関わらず、J1ライセンスが取得出来ないと。そのJ1の取得…これが(表1)ご存知の通りJ1ライセンス取得の基準なんですけれども、天然芝、隣接したクラブハウスといった問題を抱えていました。その中でですね、これまで身銭を切って支えてきたような下川会長が、このままでは町田が強くなっているのに飛躍が出来ないという事で新たなオーナーを探している中で、人を通じて私に話があったというような経緯がございます。その話を聞いた時に、まず僕自身サッカーが大好きなものと、田舎から初めて来た都会が町田だったものですから非常に愛着があって、なんとかやりたいと。個人的な想いで、まずやりたいという気持ちがありました。その時に他のJ1のもっと…今現時点ではメジャーなチームからの話とかもあったんですけども、やっぱり愛着がある町田でやりたいという想いでですね、話を進めようというふうに考えたんですけれども、正直言ってやりたいんですけれども、これが非常に危険な投資である事は、これは僕自身の経験から知っていたんです。これは過去にヴェルディで経営参画をした経験(※3)から凄くお金がかかるものであって、非常に難しいと。それでも何とかですね、形にしたいと考えたんですけれども、これを自分の個人のお金で出すんであればともかくとして、それはちょっと、本当にそれでも個人ではキツいんですけれども、会社で行くんであれば、サイバーエージェント全体で色んな部署で稼いできてくれた利益をここに突っ込んだり、何よりサイバーエージェントは上場企業ですから、このような大きな投資をする場合、ちゃんと合理的な説明がつくようにしなければいけない。そんな中ですね、単に町田のチームに少なくともJ1ライセンス取得に10億以上かかるわけですけれども、そんな巨額な投資をするというのがなかなか難しいんですけれども、これからの成長ストーリーを描く事で、なんとか納得出来る形まで持っていこうというふうに考えていったわけでございます。」

 

※2 町田は2018年シーズン、J1昇格プレーオフ圏内の4位でシーズンを終えたが、J1ライセンスを有していなかった為、プレーオフには参加出来なかった。仮に町田が自動昇格圏内の2位以内に入ったとしても、自動昇格枠が一枠減るという措置が取られていた。

※3 サイバーエージェントは2005年〜2007年まで背中上部、2007年〜2008年まで東京ヴェルディ1969(当時)の胸スポンサーを務めていた。

 

表1

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(12:05頃〜)

藤田オーナー

「…で、昨年の10月、ゼルビアに資本を増資しまして、サイバーエージェントグループ入りしたわけですけれども、この時の増資をする契約の中に町田なチーム名を変更するという文言を入れております。これについては、当然大きなハレーションを起こす事はわかっておりましたので、事前に主要なスポンサー、そして一部のサポーターさんに説明はしたんですけれども、当時、これが非常に情報漏洩すると大きな話題になってしまうものですから、情報管理に気をつけ過ぎた結果十分に伝わらなかったというような事がございます。それで増資をし、上の原グラウンドの整備に1.8億円、これは完成しております。そしてJ1のライセンスを満たす練習場とクラブハウスが一体化したものを建設に着手しておりまして、これが8億円と。これで増資した分の大半を使い切っているわけですけれども、なぜJ1ライセンスが何故町田に交付されたかと言うと、この建設に着手した事が確認されたので、Jリーグ機構からOKが出たという形です。ただ勿論これで終わるわけではなくて、人件費を更に増強させないと、現選手人件費では残念ながらJ1で戦える規模にはなっていないと、そういった面も含めてですね、やっぱり下川会長が今後本当に町田を育てようと思った時により大きな資本の傘下に入らないと、追加投資がしていけないという事を踏まえてサイバーエージェントに打診してくれたという経緯がございます。それで追加投資に関して、まずは11億町田に増資したんですけれども、当然将来的な収益が見込めるという説明の元でやらないと単にお金を垂れ流しているだけで、さすがに我々上場企業としてそれは出来ないので、では何でサッカー球団というのは、サッカーチームというの収益を得るかといと、簡単に言うとこの3つ(表2)しかありません。これサポーターと書いているのがありますが、これは入場料収入です。その試合の入場料、グッズ売り上げ、あとスポンサーと。これ3つ以外は殆ど無いと言っても過言では無いんですけれども、これらは単純に一つの事で話は集約出来るんですけれども、ファンが増えれば試合の入場料が増える。ファンが増えれば当然グッズが売れるし、ファンが増えればスポンサーがそのファンにアピールする為に付くと。逆はもう無くてですね、あんまりサポーターが居ないのにグッズがいっぱい売れるという事はあり得ないですし、人気が無いチームにスポンサーが入るというのも残念ながら有り得ないです。だから町田としては、これから投資に見合うチームにしていく、更にJ1で戦えるチームにしていく為には、何としてでもファンを増やさなければならない…これが必須の条件であるという事になります。」

 

表2

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(15:45頃〜)

藤田オーナー

「改めてですね、町田の現状をお見せしますと、残念ながら今、平均入場者数…1試合あたりのですね、これは全Jリーグ、J2までのチームの中で下から4番目という事になります。当然、サポーターの数を増やさなければこの入場者数というのは増えないです。それよりも深刻かもしれないですが、チーム人件費…これ残念ながらJ2まで全てのチームを合わせて下から2番目です。今年はサイバーエージェントの資本が入って少しランキングを上げてますけれども、それでも…これ(表3)よく見たらわかりますけれども、J1の上位を戦っているチームから比較すると10倍の開きがある、神戸に至っては20倍の開きがある。これで、じゃあJ1に行って戦えるのかというと当然戦える訳が無くて、たまに岡崎がいた頃のレスターのような奇跡(※4)が起きるというのはあるかもしれないんですけど、経営的な側面で見ると『奇跡を生ます』というような経営は出来ないので、当然人件費を増やして強いチームを作ってファンを増やして収入を上げて経営を成り立たせるというところを我々は目差さざるを得ないと。これはもう何とか、会社を説得して投資を決めてからやらざるを得ないという経営的な側面では使命という事にはなります。…で、10倍人件費がかかるというと、ファンの数を増やすのは10倍では効かないくらい増やさなければいけないんですけれども、町田を取り巻く環境を改めて…皆さんもご存知だと思いますが、町田市の人口が43万人です。それで町田を拠点に、周辺にマーケティング、マーケットを拡げていこうという考えでいくと、ご存知の通り町田の周辺というのは非常にサッカーが盛んで、競合チームがひしめいていると。サッカー球団がたくさんあるという状況があります。町田にとってですね、今、ファンの獲得に於けるマーケットの拡大と選手の育成というのは急務と言っていい今すぐやらないといけない事なんですけれども、町田だけという事で言うと、この人口の中でやるというと非常に難しいです。そこで考えた戦略というのが、首都東京にある町田を拠点に東京全域でマーケティングを展開すると。世界に対しても、やっぱり「TOKYO」というブランド力があるので選手の獲得やブランディングに至る様々な利点があるという事で、東京というのをチーム名に入れたいというのが増資をする時に「ここは外せない」という事を言ったところであります。当然選手の獲得やファンの獲得以外でも、チームの経営を安定させていく為にスポンサーを獲得しなければいけないんですけれども、スポンサーを獲得する上で世界に打って出ていく東京の町田と言われると、かなりメジャーなスポンサーが入る可能性もあるんですけれども、町田を限定的にすると、今のメインスポンサーで一番大きなサイバーエージェントですけれども、我々自身も町田だけを相手にして仕事…商売をしている訳ではありませんし、大体スポンサー候補企業というのはもっと大きなところを捕らえたいので、そういう意味でもリブランディングして、町田全域であるという事が必要だと。そのスポンサー獲得という意味でも、今までの延長線上と1回仕切り直してブランドを新たにアピールしていくようなリブランディングというのが今日のご説明の中で伝えたい、このタイミングでどうしても必要だという事でございます。」

 

※4 岡崎慎司が所属していた15-16シーズンのイングランドプレミアリーグレスター・シティの事。予算規模で圧倒的に劣り、降格すら予想されていたにも関わらず「ビッグ6」と呼ばれる強豪を振り切り、クラブ創立132年目にして初の優勝を果たした。

 

表3

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(20:15頃〜)

藤田オーナー

「今回ですね、ロゴマークを変えるにあたって過去の経緯というものを見てきたんですけれども、1977年の創設以来、町田サッカー協会というのは非常に熱心な指導者の方々の力で、昔から東京を代表するサッカー組織だという事だったらしいです。その当時のですね、創立当時のロゴ…結構、これ今見てもクラシックでカッコいいですけれども、見て頂くとわかります通り(表4)、これ「TOKYO MACHIDA」って書いてあるんです。だから、決して町田と、FC町田トウキョウにしたからと言って、創業の志を全く無視してマーケティングだけを考えている訳ではなくて、元々のFC町田、『エフ町』であり、東京の…日本の首都東京にある町田というところを踏まえてリブランディングするという考え方をしています。…で、今回のですね、もうネットで見られた方が殆どだと思いますけれど、新しいエンブレムがこの形(表5)で考えておりまして、赤い花がですね、これが町田市の花「サルビア」をモチーフにしておりまして、鳥の方が「カワセミ」。町田市の鳥ですね。そしてその下にある町田の「町」の字を用いた形で町田市らしさをデザインしたと。これでクラブが町田市と共に在るという想いを表現しております。これ、僕はカッコいいロゴだとは思ってますけれども、今見た皆さんが「えー」と思っているのはわかるんです。4年前にサイバーエージェントはアメーバのアメブロとかで使われている…ご存知の方もいるかもしれないですけれど、会社のロゴからAbemaTVの「アベマくん」をモチーフしたロゴに、会社のロゴを一新した時に、私が社員みんなの前でそれを説明した時に、かなりピンと来ないとか、良くないみたいな否定的な意見が多かったみたいですけど、驚くほどの勢いでみんな慣れていった。だからそういう意味で言うと、長いサッカー球団の歴史ではありますけれど、意外と慣れてくれるんではないかというふうに思います。続いて、こちらが(表6)マスコットなんですけども、もちろんゼルビーくん(※5)を蔑ろにしようという考えでは無いんですけれど、やはりリブランディングするにあたって、ゆるキャラをモチーフにしたチームというのが余りにも多くて、やっぱり都会のチームという形、世界に打って出るチームというふうに見せ方を変える時に、やはり思い切った変換というのが必要だと。これアメコミ風をモチーフにした町田市のカワセミを模した正義のヒーローという形なんですけれども、このロゴも使いやすいようなマスクにしたもので、このような形でやっていきたいというふうに考えております。」

 

※5 2009年に誕生したFC町田ゼルビアの現在のマスコットキャラクター。

 

表4

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表5

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表6

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(23:45頃〜)

藤田オーナー

「改めてですね、皆様もご不安な点をかなりSNSに拡散されていたところもあったんですけれども、まず『ゼルビア』というのはチーム名からは消えますけれども、我々運営会社というのは『株式会社ゼルビア』としてゼルビアの気持ちを残しています。あと、サポーターの皆さんとかがチャントとかで、昔からのゼルビアという言葉を使って頂くのは構わないです。ただ、今後FC町田トウキョウ、これは『エフ町』というふうに呼ばしたいというふうに思ってますので、エフ町と呼んで欲しいですけれども、ゼルビアというのをサポーターの間で使って頂くのは構わないです。で、ゼルビーくんはスタジアムのマスコットとして、スタジアム上には活躍してもらうという事で残したいと思っています。あとチームカラー…サイバーエージェントは緑を用いてますから、緑にするんじゃないかという方もいらっしゃいましたけれども、これはもう最初から変える気はありません。あともう、当たり前ですけれど『町田から世界へ』というスローガンを標榜しているぐらいで、やっぱり世界から『町田』という言葉を認識させて、もっとサッカーを通じてカッコいいイメージにしていきたいというぐらい思っているので、最初から町田から出ていくつもりはありません。これはわざわざ言う事ではないかもしれないですけれど、それをご心配される方がいるので書きました。…で、今後…これはフロント、そしてチームと、資本参加した際に言っているビジョンですけれども、今年はもう無理だと思いますけれども、来年J1昇格を目指し、そして再来年の2021年からJ1に参戦出来る規模のチームにし、2024年から2025年くらいにJ1の優勝争い、ACLで戦えるチームに、それだけの規模のチームにしなければいけない。先程のランキング(表3)を見てもわかる通り、選手人件費、そしてファンの数ではとてもじゃないけどこれは出来ないんですけども、やっぱりそれを目指してやっていこうという事で皆様にも新しいファンの歓迎だとか、ファンの開拓にもですね、ご協力頂きたいと思っております。以上でございます。どうもありがとうございました。」

 

 

 

【質疑応答】

 

(27:15頃〜)

質問者A

「お忙しい中、お時間頂きありがとうございます。伺いまして、今思っている事と、プラス質疑応答なんで質問もしなきゃいけないと思うんで質問まで入れさせて頂きます。まず結論から言うとですね、大変残念な気持ちで聞いています。まず、残念に思った理由の一つ目、チーム名…『FC町田トウキョウ』ですか。クソダサいなと思います。町田って特殊な土地なのは藤田オーナーもご存知だと思います。大友さんは間違いなく知ってると思うんですけど。要は神奈川県町田市で郵便物が届くんですよ。あと、心なく『神奈川』とか言われるわけですよ。で、最近はそれを踏まえて『町田は町田だ』というマインドがだいぶ醸成されてきているのかなと思ってきています。今回のこの『FC町田トウキョウ』という名前はですね、町田は町田だという今の流れからは完全に外れていて、『みんなに神奈川って言われるのが嫌だから東京って付けたの』っていうふうに見えるんです。それが大変ダサい。今まで町田…そういう、周りにJリーグのクラブがいっぱいいる中で、それでも親会社もほぼない状態でJ2まで上がってきた町田の誇りみたいなものを全く無視したブランディングだなと思えるんです。それが僕がこの名前を残念だと思う一つめの理由です。二つ目の理由、ゼルビアというのはゼルコバとサラビアを重ねたという町田に拘ってるなぁ、という意味の言葉だというところからも応援している側としてはストーリー性を凄い感じていたんですね。とても町田に由来して、町田だからだから、町田だからここまで来てるっていうストーリーを凄く感じていました。特に2007年2008年から見てた者としてはそれを凄く感じています。東京という名前にはストーリー性が一切感じられません。特にサッカー、先程藤田オーナー仰っていた、山口に行った時のサポーターの皆さん、あの、ロジカルじゃないんですよ。サッカーの応援するのって。結構感情で動く、感動の為に動くっていうところがあるので、ロジカルで決められて『その方が良いだろう』というものに対して心が動かないと全然感動が出来ないんですね。そういう意味でとてもストーリーとして入り込める名前じゃないなぁというのが二つ目に思った事です。三つ目、東京という名前をつけて東京に拡がっていくとはとても思えない…。多分、ヴェルディが川崎から東京に移転した時(※6)にも凄く苦しんでいたと思います。今は凄い時間かけて拡がっていってると思いますけれど。名前付けたからって東京に拡がっていくとはとても思えませんっていうのが私の思った三つのこの名前が残念だと思った理由です。それを踏まえて、やはりリブランディングというコンセプトを聞いていると、今、野津田に、アクセス悪い中集まっている4000人5000人が減ってでもどうにかしたいというふうに見えるんです。聞こえるんです。そうじゃなくて、今いる4000人5000人がもっと来やすくなる、もっと増えるような、町田の中ででも増えるような事を取り組んで欲しかったというのが想いとしてあります。明らかに、なんか『町田に残ります』とは言ってるんですけど、町田の中で深く、人口の2%来れば8000人かな?3%来ればもう、野津田満員(※7)です。そういう状況に持ち込もうという意思が感じられなかったのが私はとても残念でした。そういう視点で、まあスポンサー獲得しては仰る通りなのかもしれませんけど、サポーターという大事なところ、入場料収入という大事なところを踏まえて、この名前じゃなきゃいけなかったのかどうしても納得がいかないんですけれども、その点もう少し詳しく想いを聞かせて頂けませんか?」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。クソダサいというふうに思われるとの事ですけど、現フロント陣と色んな形で議論しまして、最初は実は『FC東京町田』という、その商標登録がSNSで漏れた経緯もあったんですけれども、やっぱり『エフ町』と呼ばせようと。町田をブランディングしていこうという事でこの名前に着地したんですが、それは…そう感じられるかもしれないですけれど、ゼルビアという名前は意外と覚え辛いんです。皆さんにとってはちょっと「えー?」となるかもしれないですけど、長崎とかも覚え辛いんですよ。パッと上の名前が出てくる人なんか本当にJ2よく見てる人しか出てこなくて。やっぱりそれが結構正式名称言わせる時にネックになるというのもあり…先程言ったように。あと、野津田…まあ、2%来るというのは確かに説得力のある話で、それが出来たらいいなと思うんですけど、それに加えて、もしかしたら他のスタジアム、もっと駅に近くて、その可能性もかなり探してみたんですけど、単純に土地の関係で結構絶望に近いくらい難しいと。そうすると放映権とか、我々AbemaTVやってますから、映像的な価値が世界中から見てくれると。しかも日本中から見てくれるようなサッカーになれば、これはスタジアムから遠かろうが価値があるというふうな、まあそこも踏まえた上で、世界から選手が集まるような名前にしたいという事で、なんとか東京を付けて、アジアのどっかで次のキャリアを積もうと考えているサッカー選手がチョイスの選択に入るというようなチームにしようという事でこの名前に、みんなで話し合って落ち着いたという経緯があります。あと、ストーリー性という意味で言うと、リブランディング、再出発という意味で使わさせて貰いましたけども、今日、皆さんにこうして集まってもらって直接お話ししてるのも、これをライブ配信してるのも、ある意味ストーリーの一つであり、再出発するのにこれがどうしても必要というか、要はJ1のチームに上がるにあたって、本当に下川会長が身銭を切って、本当に気の毒なくらいお金を使ってやってきたものを引き継いで何とかしようという中では、そういうクラブの歴史として長く刻まれるような、今日は転換点というか…それを伝えていければいいなという意味で使わせて貰いました。あと、東京に広まると思えないという事でしたけれども、そういう意味では我々一応AbemaTVではメイン(※8)で、この有力コンテンツに…日本テレビがかつて巨人軍でかなり優位に立ったように人気チームになって欲しいと。今は殆ど中継する事などは先行投資としてやってる事ですけど、そういう想いもあってやっているもんですから、東京に関わる人が少しでも応援してくれるような、かつての読売巨人軍のような形にしていければなと、難しいかもしれないですけど、そういう想いを込めてこの名前の名前を付けています。」

 

※6 ヴェルディ川崎は2001年にホームタウンを神奈川県川崎市から東京都に移転。それに伴いチーム名を「東京ヴェルディ1969」とした。その後2008年に「東京ヴェルディ」に改称して今に至る。

※7 町田のホームスタジアムである野津田競技場は現時点で10622人収容。

※8 実際に現時点で、AbemaTVにて「FC町田ゼルビアをつくろう〜ゼルつく〜」という町田に特化した番組が作られている。

 

(36:15頃〜)

質問者B

「本日このような場をお作り頂きましてありがとうございます。質問だけ2点、感じた点で申し上げます。まず一点目は『町田から東京に』というとこほで、今こういうパワーポイントで見たんですが、具体的にどのような事をやって町田から東京にという具体策があるのでしょうか、というのがまず一点。二点目が、今見た約7〜8年でACL優勝という目標が立ってたのですが、先程人件費の面でも神戸と20倍以上の差があると、そういう中で優勝していくだけの戦力を整えるという覚悟はサイバーエージェント側にあるのかどうかというのをお聞かせ願いたいと思います。そこまで書くのであれば、そのような計画があるとは思いますので。よろしくお願い致します。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。『町田から東京へ』じゃなくて『町田から世界へ』というふうに言っておりまして、世界に出て行く、世界にブランディングをしていく上で『東京』という言葉が有効であるという事で東京を付けています。マーケットを東京に拡げる上でも、やっぱり世界から見た時を意識したものと、さっきの『町田に東京付けるのダサい』と…そこはちょっともう、土地の歴史みたいなのはどうしようもないので、もう東京にってのは世界に行こうという事で付けた名前でございまして、特にこの名前を付けて一番意識している事は外国籍選手の獲得なんです。今の時点ではヴィッセルみたいに凄い獲れる訳じゃないですけど、若くて優秀な選手、まだ世界にいっぱいいますから、そういう選手を獲るにあたって、クラブハウスとか練習場がちゃんと整わないと動いてもしょうがないという考えから、ハード面が整うまでは大きな動きはしないというふうに言ってますけど、ちゃんと十分お迎え出来る体制が整えばそういう選手の獲得に乗り出そうと。そうすると結構な人件費がかかって、サイバーエージェントの役員会でもそれはかなりピリピリして見られてるんですけども、その段になってちゃんとストーリーが作られてないと厳しいと。このゼルビアから東京にするって物凄い大きな事だってわかりますけど、これ一つ反対に遭って出来ませんでしたというなのでは予算の取りようもないので、我々としては計画が頓挫してしまうというような状況なので、そういう意味では覚悟を持っているので皆さんの前に来て、ハッキリ言ってそのまま正直に、ありのままをお伝えしているものであります。選手を獲得するとは勿論言いませんけれども、少なくとも今の選手人件費の延長線上でやるというのは非常に厳しい。もし仮に上がれたとしてもJ1で戦い続けるのが厳しいチームになってしまうので、その上を見てちゃんと選手の補強と体制を整えていきたいというふうに考えています。」

 

(40:05頃〜)

質問者C

「このような機会を頂きありがとうございます。ではお伺いしたいんですが、ACL出場を目指すというような事を仰っています。まあ2025年に出来るかというのは非常に疑問が残っていますがそこは置いといて…その2025年ぐらいの時に、ACLの出場の基準と言いますが、スタジアムの基準がだいぶ変わってるかと思います。今15000人の野津田のスタジアムで、まず開催できるかという事(※9)。開催出来なかった場合に、例えば国立(※10)を使うと。国立を使った際にまた町田から出ていくんじゃないかというふうに不安を持つ方というのはいらっしゃるかと思うんですよね。そういうのを含めて、今後スタジアムに関して、15000人には増えるんですけど、20000人ですとか30000人入れるようなスタジアムを何とか出来るのかというのがまず疑問に思っております。あと、レディース(※11)とユースについてどうお考えかという事をざっとでいいんで教えて頂けたらと思います。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。ACL出場出来るのか疑問であるっていうのは、正直僕も目の前を見ればJ3に落ちるかもしれないみたいな試合してるのに、確かにイメージが湧かないですけど、やっぱり主体が持てる、ワクワク出来るようなチームにしないとダメだというふうに思ってますんで、そこは現時点でリアリティが無いと言われたら僕も同じですとしか言いようが無いんですけど。そういうチームにみんなで力を合わせてしていこうというふうに今日伝えたいと思って来ました。野津田の件ですけど、これ町田市が本当に頑張ってくれて15000人の観客席に増やしてくれたので、やっぱり野津田スタジアム凄く大事にしなければならないというふうに思ってるんですけど、野津田に拠点を借りながらたまに国立を借りるとか、味の素(※12)はあんまり無いかもしれないですけれど、渋谷に出来る新しいスタジアムを借りるとか、そういう事は別にあってもいいと思います。あくまで拠点は野津田であって。実際町田市からGoogleマップで調べると、結構行ける時間があんまり変わらない、かかる時間があんまり都心に行っても変わらないという事がわかりましたし、別にその…一個言える事は、別にスタジアムを移るって計画は無いです。というか、町田に良い土地が出ればまた考えますけど、それ以外はないです。あと、レディースとユースに関しては、町田はやっぱり歴史的に良い選手を輩出する育成のシステムがあって(※13)、それにも関わらずユース組織がしっかりしてないという大きな問題を経営として抱えてますので、そこを強化しようという話は役員会でいつも出ています。ちょっとレディースに関しては、話がまだ正直言ってまだ無かったんですけど、それは今後話し合っていきたいと思います。」

 

※9 現行のスタジアム基準の時点で収容人数はクリアしているものの、その他のハード面などの条件を満たしていない為、野津田でのACL開催は厳しいと見られる。

※10 東京都新宿区の新国立競技場の事。

※11 町田が所有する女子チームで、2019年は東京都女子サッカーリーグ3番に所属している。

※12 東京都調布市味の素スタジアムの事。FC東京東京ヴェルディがホームスタジアムとして使用している。

※13 町田市出身のサッカー選手としては、元日本代表なら北澤豪戸田和幸、現役選手なら太田宏介(名古屋)、小林悠(川崎)などがいる。

 

 

 

(43:45頃〜)

質問者D

「宜しくお願いします。リブランディングという事で、先程ロゴだとかキャラクターだとかが出ていました。具体的にですね、今後それをどう展開していくのか、今10月ですので、もう来シーズンというのも意識されてるんじゃないかなと思いますけど、例えばゼルビーくんがスタジアムのキャラクター…さっきのアニメのキャラクター(表6)、それを具体的にどういうふうに展開して、グッズとかに関しても今あるロゴとかにしても、具体的にどう展開していくのか、その辺がお聞かせ出来るなら教えて頂きたいと思います。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。新ロゴでの展開というのは、まだ細かく決まった事、現時点でお話出来るものはまだ無いんですけど、ブランド力を上げて、ここでプレーしてみたいとか、このチームを…濃いサポーターじゃなくてもユニフォームを着ていると気持ちいい、カッコいいというふうになっていかなきゃいけないので、今後ブランド管理を徹底してやろうと考えてますので、今後作るグッズだとか、このキャラクターを使った映像コンテンツというのを、かなりクオリティが高いものをこだわって作っていきたいと思っていまして、それらを使う際のブランド管理というのを過去よりもかなり厳格にやって、FC町田のイメージを上げていくというか、ブランド力を上げて。ブランド力が上がると、今度はスポンサーがそこにつきたいというふうになっていくので、そういう順序で考えていきます。それに加えてチームが強くないといけないというのはスポーツの場合どうしてもあるので、そこは両輪なんですけども、それらを全部やっていけば収益も増えてチームも強くなると。ポジティブスパイラルに乗せてくんではないかというふうに考えています。一応来シーズンから変えるつもりです。グッズとか展開はこれから作ります。今日ご承認を得たらというつもりではあるんですけど、正式にリリースを出して。今はまだ今シーズンが続いてますから、このオフシーズンの間に様々な準備をしていくと。」

 

 

 

(46:50頃〜)

質問者E

「宜しくお願いします。やっぱり一番思う事が、今まで積み上げてきたものが『価値が無いもの』というふうに言われてしまっているような気がするというところが凄くあります。やっぱりサッカーチームって選手も変わって監督も変わる中で、拠り所にしてきたものってやっぱり名前、『FC町田ゼルビア』って名前と、顔であるエンブレム…それを正直拠り所にして、やっぱり色々ありますけども応援してきた、っていうのがあります。確かに仰るように、東京であったりとかそういったところでビジネスチャンスというものが生まれていくっていうのもわかりはするんですけども、やはり私はビジネスで応援をしていないので、やっぱり気持ちというか、とても抽出的な話で申し訳ないんですけど、それが今までガムシャラに応援できた拠り所というのが正直なところです。…で、正直…なかなかクラブのスタッフさんも数が少なくて資金力も無くてという中で、プロモーションであったりとか入場者数を上げるっていうふうな事に対して、やりたくても出来なかった事ってたくさんあると思いますし、今でもやれてない事ってたくさんあると思うんです。なので、もう変えるってふうなお話が出た中で、なんか駄々をこねるようでみっともないかもしれないんですけども、FC町田ゼルビアっていう名前とこのエンブレムで、まだやり切れてない事、それをやれるだけやって、やれるだけガムシャラにやって、それでもそこに届かないのであれば…というところじゃダメなんでしょうか?というところが私の気持ちです。それで、それをやって頂ける会社というか、スポンサーだと思っていますし、そこまでやるっていうのであれば、僕もガムシャラに一緒にやりますし、どうしても今のこの名前とエンブレムでそこを目指してやってくっていうのは出来ないんでしょうか?…というのが私からの質問です。宜しくお願いします。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。立場が同じゼルビアを応援する立場としても立場が違うので、なかなかちょっとご理解頂けないかもしれないんですけども、僕は先程プレゼンの中でも言いました通り、個人のお金から出してる訳じゃないんです。これは社員が稼いできたお金…決して安くない金額を投入する訳で、そして株主が投資をしていて、ちゃんと合理的に説明がつく投資ってしないと、それは当然に株主背任だという事になるんですが、そんな中でゆっくりやっている時間があるような額であれば、それはじゃあゆっくり見ようという事なんですけど、サッカーっていうのはとんでもない金額がかかるので、今の延長でやっていれば…積み上げた価値が無いと冒頭に仰いましたけど、価値が無ければ当然投資はしない。要はJリーグのチームは非常にポテンシャルがあるし可能性を持っていると思う。だからIT企業(※15)が今参入しているんだと思うんですけど、そんな中、要はゆっくりやっている時間が無いので一気にやらないと説明がつかない。逆に言うと、10分の1なら僕のポケットマネー出してゆっくり今やるべき事を全部やろうと言ってられるんですけど、J1に上がるチームになるともうそれが難しい。という中で、最善の折り合いを探してこれを提示したというのが僕の考え方で、今、奥の方拍手されましたけれども(※16)、本当に受け入れられないんだったらもうしょうがないです。それはもう、今までそういう意味ではひたすら尽くしているつもりでやってきてますんで、それで本当に誠意を込めてありのままを説明して、それでも嫌だと仰るんだったらもう諦めるしかないとしか言いようがないんですけども。わかってもらえると思って今日来て話してる訳ですけど。変えるのもゼルビアが東京になるのが殆ど全てで、まぁ後エンブレムが変わると。仰る通りだと思うんです。選手も監督も変わる中で、唯一のやっぱり拠り所かもしれないんですけども、町田の地にあるJリーグのチームというのは不変であって、そのストーリーをちゃんと繋ぐ為にここを全て明らかにして、皆様の目の前に説明をしに来たわけですから、そのストーリーを繋げないという事だと我々も諦めざるを得ないという事です。それはもう残念だけど…僕は上場企業の社長なので、そんな温情で全部お金を使うというのは…そんな会社は嫌じゃないですか。株主からすると。他の社員が一生懸命稼いできた利益を『給料上げるんじゃなくてサッカーに使っちゃったの?』っていう事に。しかもみんな町田を愛してるようなチームになれるんだったらいいんですけど、やっぱりそこまで持っていくのに社内ですら時間がかかると思ってますんで、それを腹を決めてやろうという事でご説明しているのが今です。」

 

※15 2004年にヴィッセル神戸を買収した楽天が代表的だが、FC東京ミクシィを、鹿島アントラーズはメルカリを経営に迎え入れるなど、近年この流れは活性化している。

※16 質問者Eの発言中、会場で拍手が起こった。

 

 

 

(53:45頃〜)

質問者F

「お忙しい中ありがとうございます。今僕現在FC町田ゼルビアで大旗を振っております。それで今現在全部含めると22本ぐらいあるんです。それで現在振れているのが19本ぐらいですかね、MAXで。それの旗に殆ど今のゼルビアのエンブレムが入っております。それで、エンブレム変更という事で今後、来シーズンからなると思うんですけどその旗って振っていいものなのか。それと新しいエンブレムになった時に、エンブレム使用料とかってのはかかるのかって、そういうのはちょっと聞きたいなと思って。お願いします。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。勿論愛着があれば振って頂いてもいいですけど、大旗ぐらいは僕が個人でプレゼントしますから。ええ、新たに作って。そのぐらいはお安い御用です。選手人件費ってなると本当に、ヴェルディ時代、実は個人でやってたんですけど、吐き気がするぐらいお金がかかるんですけど、そこは申し訳ないけど会社でやらせてもらったんで、応援に関わる物とかは遠慮なく言って頂ければやります。ブランド管理を結構頑張るつもりなので、カッコいいものになるまで一緒にデザインをブラッシュアップさせていくのはやらせてもらいたいですけど、それだけあれば大丈夫です。」

 

 

 

(55:40頃〜)

質問者G

「発言させて頂きます。先程、旗(表7)にアルファベットで『FC MACHIDA TOKYO』とありましたが、日本語表記では今聞いているところですと『FC』がアルファベット、『町田』が漢字、『トウキョウ』がカタカナという事になっているのを目にしておりますが、それで間違いございませんでしょうか。」

 

藤田オーナー

「そうですね。はい。『FC』に『町田』。カタカナで『トウキョウ』です。」

 

藤田オーナー

「(最終質問を受け付ける前に)ここで『ご理解を得たな』という手応えがあったら、この後すぐにリリースを出そうといういう準備をしていて、紛糾したら止めようというふうに準備してきたんですけど、ちょっと今手応えが無いんですけど、他に無いですか?どのようにお感じなのか、僕が感じられるよう…。」

 

表7

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(57:15頃〜)

質問者H

「こんばんは。宜しくお願いします。まず一点聞かせて頂きたいんですけれども、僕達サポーターの声を聞く気はあったのでしょうか?例えば具体例を挙げますと、栃木SCとかでしたらクラブ名の変更に関してサポーターと話し合う場を設けておりました(※17)。僕達の声を何も聞かない状態で…。わかるんです、『東京』を付けたいとかもわかるんですけど、僕らの声とかってのは何も届かないんですか?僕はバイト代とかを全部ゼルビアに捧げてますし、小っちゃい頃、小学生の頃とかに初めてゼルビアの試合を観に来て、ゼルビアが本当に大好きだからここまでやっているんですよ。人生賭けて応援してるんですよゼルビアを。僕らの声ってのは届かないんですか?本当に本当にゼルビアが好きですし、藤田さんの『東京を付けたい』って意見もわかるんです。それはブランドとして付けたいって意見。じゃあ何で、東京町田ゼルビアとかにする必要は無かったんですか?町田ゼルビア東京じゃダメだったんですか?ゼルビアが本当に好きなんです。ここにいる人達は。ゼルビアって名前が好きなんです。僕らの声ってのは無視なんですか?聞いてくれないんですか?ちょっと感情的になってしまって申し訳ないですけど、僕は本当に商標登録が発表された時からこれを聞きたくて…いつもアウェイだって何万もかけて行ってるんですよ。重い荷物持って行ってるんですよ。ゼルビアが好きなんです、俺は。俺らの声を聞いてください。すいません…以上です。」

 

藤田オーナー

「まず、やっぱりサポーターの意見をクラブ名を変更する時に聞かなかったというか、巻き込んでやらなかったっていうのは正直ミスだったというか、申し訳ございませんでした。このチーム名に落ち着くにあたって、『東京町田ゼルビア』…『ゼルビア』を残す、かつ『東京』を入れるチーム名もあらかた検討したと。だけど結局長いというか、『東京』を入れてしまう…『東京』を入れたいというのと『ゼルビア』を残したいというのと両立させるのが、『町田』は必須ですから非常に難易度が高いという結果になって、このような形に落ち着いたんですけれども。ちょっとプロセスとしての間違いというか、本当に株を取得する時から、これはさっきも言った通り契約の条項に入っていましたから、これはかなり早い段階でサポーターに説明しなければいけないと僕自身が言ってましたし、しかも仮称であった『東京町田』から何度も変わってますから、その過程でなぜ意見を聞かなかったかっていうのは本当に反省しています。申し訳ありませんでした。」

 

質問者H

「すいません、これは『申し訳ないとかで済む話じゃなくないですか?〜〜〜はわかるんです。でも『僕らサポーターの声を聞かなかったです。申し訳ありませんでした。』それで済む話ですか?これって。」(〜〜〜の部分はマイクが入っていなかった事、音声が被った事で正確に聞き取れませんでした。)

 

藤田オーナー

「…それは済まさないでどうするんですか?…済まさないって言うと、じゃあどうすればいいですか?」

 

質問者H

「僕らともう1回話し合うとかする事は出来たんじゃないですか?今日はもう報告の…」

 

藤田オーナー

「いや、だからさっき言った通りここで紛糾したらリリースを出さないつもりで来てますから、今日話し合って、今拍手もたくさんありましたからちょっと難しいかなって正直思ってます。」

 

質問者I

「〜〜〜、みんなで話せる事は色々あるんじゃないですか?」(〜〜〜の部分はマイクが入っていない状態での発言だった為、正確に聞き取れませんでした。)

 

藤田オーナー

「決を取る場ではないので…。…じゃあそうしましょうか。じゃあ(司会者に対し)やって貰っていいですか?賛成か、反対かというのをここでとって貰って…。」

 

(司会者の呼びかけに対し拍手で応じる多数決を取ったところ、半々くらいの音量の拍手が鳴る。)

 

藤田オーナー

「ちょっと意外と…もう全然ダメかと思ってたんですけど半々ぐらいでしたね。えー…どうしましょうか、もう少しやるか、終わるか…。もう少しやりますか?」

 

※17 栃木SCもチーム名の変更を検討しているが、チーム名は一般公募を参考に決めると表明している。

 

 

 

(1:03:20頃〜)

質問者J

「宜しくお願い致します。私は生まれ育ち町田・鶴川民なんですけど、ゼルビアも長く応援してるんですけども、最初に藤田オーナーが『世界へ』って標語で株取得されて、それで商標登録に『町田東京』ときた時に、結構納得はしたんですね。世界に打って出るんだったら、この『東京』ってブランドは結構世界的に大きいと。そういった中でビジョン的には確かに、周辺競合ひしめきますし、東京は明らかににチーム多いんですよね。ヴェルディもそうですしF東(FC東京)もそうですし…。その中で東京の人口も考えて打っているっていうビジョンも理解できて、そこでチーム名変更も、私なりに強くなる、町田強くしたいって想いがあるので、やっぱりスタジアム見ても『客少ないな』って毎回思ってしまうんですね。そういった中でそのリブランディングっていうのは非常にわかる中で、プラス…まぁ、後、せっかく…地元にサッカーチームあるって凄い幸せだなって思って今までやってきてるんで、やっぱり是非町田市民向けの、なにか地元サポーター向けの、みたいな何か…そういった取り組みとかあればありがたいなと。例えばドイツとかですと、結構地元密着で、地元で新たに産まれた子供に向かってチームの服とかグッズをプレゼントする…なんてそういう事もやっているっていう。まあドイツは経営が良いチームばっかりなんで、そういう事も出来るって聞いてるんですけども。そういった何か町田、地元向けのフォロー…ってのじゃ無いですけど、より地元を愛する取り組みとかもしあれば、是非お伺いしたいなと。是非こういったビジョンなんかもあればお伺いしたいなと。お願いします。」

 

藤田オーナー

「ありがとうございます。ちょっと本当、肯定的な意見で癒されます。本当にありがとうございます。ちょっと今までもしかしたら違う面もあったかもしれないんですけど、やっぱりこれからはファンを第一に、さっき言った通りファンを増やさないとスポンサーも増えないし収入が増えない、…で、先を見通せないというプレゼンをした通りなので、ファンをもっと大事に、かつ地元町田を大事にするチームというのを…余りちょっとフロント陣で余りそれを言ってこなかったんで、改めてそれを掲げて…。具体的に地元で何をするかっていうのはこれからアイデアを出していくという形になると思いますけれども、今後やっていきたいと思います。それを言う上で先程仰ったチーム名を変えるという大事な事を勝手に決めて、一方的に発表するというのは、『ミスで済むんですか』と言われましたけども、本当これはそういうチームを目指す上では完全に我々のミスで申し訳なかったというふうに思っております。」

 

 

 

(1:06:40頃〜)

質問者K

「貴重なお時間を頂きありがとうございます。私はさっき若い方でお話された『ゼルビアを残したい』っていうサポーターの気持ちもわかりますし、藤田オーナーの気持ちも凄くゼルビアの事を想って頂いてると思っているので、どちらに転んだとしても引き続き応援したいというふうに思っています。その上でやはり、今『ゼルビア』を残したいっていう方の想いっていうのをもう少し…断ち切るっていうと言葉は悪いですけれども、納得できるような説明の一つとして、やっぱり『東京』を増やすと、やはりスポンサーが増える可能性がある、人件費を増やせる可能性がある…ようなお話をされてたかと思うんですが、具体的に来年…J2でJ1昇格を目指すポジションに行く為に、『東京』というのをつけて…現時点でなかなかお話出来ない部分が多いかと思いますけど、どれだけの勝算というか、公算があるのか、可能な範囲な教えて頂ければ納得出来る部分も増えるのかなぁというふうに思いますので、お答え頂ければと思います。宜しくお願いします。」

 

藤田オーナー

「ご理解頂きありがとうございます。来年選手人件費をいくらにするか、っていうのは現時点ではちょっと未定なんですけれども、最初から色んなインタビューでも言ってきたんですけど、ハード面が整ったらそこから選手を誘致したりとか、ゼルビアで活躍した選手が奪われるのを選手人件費を増やして止めるというような事をしなければいけないので、ここから人件費を増やしていく段に入っていくので、今造っているクラブハウスの感性が2020年の秋ぐらいでしたっけ。秋くらいを目処にしているので、それが出来る前提で取り始めるという事になると思うんですけれども、かつて結構…大きな多額の人件費を用意して、良い選手をバンバン獲ってチームが壊れていったチームもいっぱい見てきたので、そうならないように監督やGMなどと相談をしながら、適切な着地点がどこなのかというところを見つつですね、人件費を増やすというのは基本的には間違いないです。それなりの規模をやろうというふうには思っています。ヴィッセルさんほどは無理なんですけど。あんなふうには出来ないんですけど、出来る限り頑張ろうというふうには思っています。」

 

藤田オーナー

「やっぱり営業の面でサイバーエージェントも動いてるんですけど、リブランディングして世界に打って出る東京の町田チームっていうといけるんじゃないかっていう感触はあるんですけど、逆に今現在の町田ゼルビアのスポンサーをやってくださいっていうのはかなりハードルが高くて、なかなか大手のスポンサーっていうのは入ってこないんですよね。だからそこをガラッと変えるような動きを今後していきたいというふうに思っています。」

 

藤田オーナー

「難しいかなと今思ってるんですけど、この後…チーム名変更しますっていうリリースを出すのがどうしても嫌だっていう人はちょっと挙手して貰ってもいいですか?」

 

(3分の2ほどが手を上げる)

 

藤田オーナー

「難しいですね…。当然、全員の賛成を得るのは無理だと思ってるんですけど、ちょっと一旦保留にします。」

 

 

 

【閉会の挨拶】

 

(1:11:00頃〜)

大友社長

「皆さんお疲れ様でした。本当に…なんでしょうね、皆さんの想いというのも理解出来ますし、チーム名の変更っていうものが与える影響っていうのもあるというのは、今改めて認識をした訳ですけれども、プロセスに関しては申し訳なかったというふうに思いますけれども、やはりですね、チームが続いていく事を優先なんですね。チームへの想い、勿論あると思います。でもそれ、チームが無くなってしまったらその想いっていうのは届かなくなってしまいます。J1を目指そうと言っている中で、予算規模を…先程もありましたけれど、J3の大きいクラブの方です。J3のクラブでも町田より大きいクラブがあります。じゃあ前進しなくていいのか?という事に関してはそういう方もいらっしゃるかもしれませんけれども、会社がじゃあ停滞すると。チームとしてもこのままでいいと。J2とJ3を行ったり来たりするクラブ…もしくはJ3にいるクラブ。それでも俺達は愛する…いると思います。ただ、クラブが持たなくなると思います。やっぱり、どんどんどんどんクラブも成長していって、皆さんと一緒に誇り、町田の誇りを持ってクラブを成長させていくという事が使命だと思います。そして、町田というところを世界に発信していく…これも使命だというふうに思っております。なかなか、あの、こういう場で、来て頂ける方…本当に気持ち、想いの強い方、多いと思いますので…なんでしょうね、決をここで取るのはなかなか難しいとは思いますけれども、ご理解というかですね、こういう考え方の下、進んでいると。決して、本社サイバーエージェントの想いだけで進んでいるのではなくて、クラブと話をしながら進んでいるという事もご理解頂ければなというふうに思っております。あと、下川の方からも一言。」

 

下川裕之代表取締役会長(以下、下川会長)

「皆さんこんばんは。今日は貴重な時間を頂き、サポーターの皆さんに集まって頂いて、このような場でお話出来る事を凄く嬉しく思います。ただ今日、ハレーションじゃないんですけども、皆さんの想いも聞けましたし、本当にゼルビアを愛してくれている方ばかりで、僕も含めてもう十何年一緒にやってきた仲間だと思ってます。さっきね、若い方が凄く気持ちのこもった事を言ってくれたんですけども、会社となると、やはりその…お金がかかるし、やっぱりそういったものを市民クラブがやっていくっていう中で、集めてどうのっていうって事は非常に厳しいです。やっぱりそこは、ある程度皆さんが理解して頂いて、逆にこういう場でサイバーエージェントの藤田さんですから、何千人もいる社員もいらっしゃるし、株主も凄いいらっしゃる。そういう方とくっついて頂いてやれるっていう事がね、どんだけ凄い事で、本当に口で簡単に『世界に』なんて『ACLが5年後』って言ってますけど、多分やっちゃう人だと僕は思ってお願いしました。身売りをするんではなくて、こうやって一緒になってね、クラブを考えていこうってところに耳を傾けてくれた藤田オーナーが、わかってくださると思ってます。本当にゴール裏でいつもいつもね、雨の日も風の日も一緒にやってきた仲間ですから非常にわかります。この会社を作って丸10年経ちましたけど、役員会でも15人の役員の方が今回、去年の10月に一掃して4人になったんですね。これは意見がまとまらないと前に進めないから、ずっと支えてくれた方もみんなでそのまんま残ってくれてやってるんですけれども、前に進むっていう時にはハレーションは必ず起きます。是非そんな辺を理解して頂いて気持ちを一つにして、今皆さんが言っているように『先の事より今だろう』って。19位という中で、今週…明後日ですが、台風…明日来ます。それでも明後日強行してやっていくと。安全を考えてやっていくと(※18)。そんな中でこういう日を大事にしていきたいし、こっからどう変わっていくかっていうのを通るのに皆さんがいられるっていうのも、これ歴史が変わる上では凄く大事な時だと思います。綺麗事じゃないんですよ、本当に。会社が辞めるよって言ったら会社終わっちゃうし、倒産だって言ったら倒産しちゃうし…そこはわかって頂けると思うんですよね。言いたい事もいっぱいあるし、言葉も皆さんも選んでくれて喋ってるのもよくわかります。僕も言葉…これでも選んでいるつもりです。一緒になって良いクラブにしていくとか、世界に出ていくっていう事をね、町田から出ていくって言ったら、やっぱりさっきオーナーが言ったように『東京』というブランドをつけないとみっともない。みっともないっていうのは『町田』がダサいんじゃないんですよ。世界のクラブ…本当に僕も学生の時から世界中、ヨーロッパの試合行ってます。でもやっぱり街の名前が一番に来るんですよね。そこんところをやっぱり皆さん考えて頂きたいなって本当思います。今日は本当にお時間ね、こうやって作って頂いて…またあの、ちょっと長くなりましたけども、この後懇親会もありますから、色んな意見をぶつけて…人数が限られちゃうんですけれども、是非是非。話を聞いてくれるオーナーだと思いますんで、皆さんと一緒に新しいクラブに変わっていくというところを協力して頂ければありがたいと思います。今日はありがとうございました。」

 

※18 台風19号の影響で、J2では12日の3試合、13日の1試合の演技が発表されているが、13日の町田対鹿児島は予定通り開催する方針。

 

 

 

(1:18:40頃〜)

(閉会のアナウンスと同時に場内から「町田ゼルビア」コールが鳴り響く)

 

以上。