どうもこんばんは。
今回初めて真面目に予想をしてみましたが
あんなに呆気なく...。
さてさて、今回は前回から少し間が空いてしまいました
混迷のガンバ大阪2017
後編でございます。
今回の記事は、結局今年のガンバは何がいけなかったのかというものを個人的に考えて
何点かまとめる形で書いていきたいと思います。
どうぞお付き合いくださいまし。
①FWのタレント不足
これまでのガンバが強かった時期というのは、伝統的に「攻撃ならなんでも出来るタイプのFW」というものが存在していました。
アラウージョ然り、ルーカス、レアンドロ、イ・グノ、宇佐美貴史しかり…。
遠藤保仁、二川孝広、橋本英郎、明神智和の黄金の中盤がいた頃は勿論破壊的な威力でしたが、このFW問題に依存する必要はありませんでした。
しかし長谷川健太監督が就任して以降、守備寄りにシフトしたため守備の堅さと同時に攻撃は良くも悪くもFWに頼りがちになってしまいました。
2014・2015年にガンバが安定した力を見せた要因は長谷川監督の敷いた守備戦術に加え、なんでも出来るタイプのFWの宇佐美に、パトリックという特徴のあるFWを組み合わせる事で攻撃と守備を同時に機能させ、また宇佐美はチャンスメイクを出来る選手であるため、倉田秋や阿部浩之ら2列目の攻撃参加を促していく事もできた、それが長谷川ガンバの強かった頃の攻撃パターンでした。
2017年の途中まではその役割を堂安律が果たしていたように感じています。
当然堂安は前述の選手達に比べれば見劣りします。しかし選手のタイプとして恐らく堂安は何でも出来るタイプのFWになりうる選手でしょう。宇佐美らとは見劣りしますが、そういうタイプの選手がいる事で長沢駿も点を取る事、ストライカーとしての仕事に専念できるし倉田の負担も制限されていたのです。
結果堂安は夏に退団してしまい、比較的そういうタイプであるアデミウソンはシーズンを通して絶不調。チーム最多得点を奪った長沢は点で合わせる事に置いては素晴らしいFWですが、タイプ的に長沢は、長沢にいいクロスボールを送れる存在がいないと力を出し切れません。
夏に獲得したファン・ウィジョも動き出しやフィジカルなどには光るものがありましたし、恐らく彼が黄金の中盤時代のガンバに入団していれば相当な活躍をしたんだろうと思いますが、彼は長沢同様、彼にいいスルーパスを通せるパサーがいないと機能しなくなる選手だと思います。
一部ではFWの層がー、なんて言われたりもしていましたが、ガンバが失敗したのは選手のクオリティーではなく「使うタイプの選手」がFWにいなかった事でしょう。
守備寄りの戦術なら尚更、そこの編成はしっかりしておかないといけなかったのでは、と思います。
②負傷者続出
今年のガンバは例年以上に怪我という問題に悩まされていましたが、それそのものについては一概に責めれるものでも批判できるものでもないと思っています。
シーズン序盤の好調のキーマンとして、2列目でFWを活かすパスを出す役割として昨シーズンは苦しんだ藤本淳吾がとてもいい働きを見せてくれました。
彼はFWではありません。ですが今シーズンはチームにもフィットし、先程述べたFW問題も彼の活躍で幾分か軽減されていましたが、第20節のヴァンフォーレ甲府戦の怪我で長期離脱を余儀なくされてしまいます。
第19節のセレッソ大阪の前半で藤本のスルーパスからファン・ウィジョがオフサイドで幻となったゴールを決めましたが、恐らくあれがウィジョが1番得意とする形であり、同時に彼が大怪我を負わなければもしかしたらウィジョももっと活躍できていたのでは、というタラレバも浮かんできます。
しかし1番ガンバにとって痛かったのはファビオ、金正也が同時に離脱した事。
夏に人の足りていたセンターバックから丹羽大輝を放出してしまった後の負傷離脱だったため、実質シーズン最初の編成からCBが一気に3人も欠けた事になります。
さすがに高卒2年目の野田裕喜など、J3チームからCBのレギュラーを抜擢するのはリスクが高いのはわかりますが、結果的に長谷川体制において不動のボランチである今野泰幸をCBで使わざるを得なくなったのは攻守両面で影響があったものと思われます。
③マンネリ
これは2016年の時点でもちょこちょこ言われていました。長谷川体制も5シーズン目、当然そのようなマンネリは起こるものです。
特に長谷川ガンバというものは元々攻撃的だったチームを守備的にシフトしていきました。
無論、それが悪いとは全く思わないし、実際にそれによって2014年の三冠など多くのタイトルを獲得、2015年はACLでもベスト4まで進みました。
ですがあくまで持論なのですが、そういうチームの方がマンネリが訪れるのは早いと思っています。
攻撃的なスタイルのチームは「やっていても楽しい」と良く聞きますが、恐らくそれはマンネリ防止には多少なりとも役立っているものだと思っていて、例えば西野朗監督時代のガンバが10シーズンの中で、一時的な不調はあってもシーズを通して際立って低調したシーズンがないのも、それが1つの理由だと思っています。
マンネリともなってくると科学的、論理的に説明することは難しくもなってきますが、長谷川ガンバにも似たような状況に陥っていたのではないかと感じました。
加えて昨シーズンからはパトリックのスランプ・怪我もあって攻撃はアデミウソンの個人技に依拠する部分が多くなっていました。それを含めて、今シーズン編み出したマンネリ脱却への1つの手段が前編でも述べた4-3-1-2だったわけです。
しかし前編でも述べたように、戦力が揃わなくなって4-3-1-2は頓挫。
序盤に試していた3バックも常時使用するには至らず、結局、従来と変わらない4-2-3-1、4-4-2をこれまでよりも劣った戦力でマンネリ状態の中やるハメになってしまった...ACLは主力の不調、そしてそもそも中韓豪の強豪が揃うため仕方ない部分はあるにせよ、Jリーグまでも不調に陥った原因は大きく分けるとこの3つが大きいと思います。
そして最後に、今シーズンを持って長谷川監督の退任が決まりました。
今シーズンについては特に、言いたい文句は多くあります。
例えばホーム最終戦である第33節北海道コンサドーレ札幌戦は吹田スタジアムに観戦にも行きましたが、点が取れそうな雰囲気は全くないのに全く選手交代や戦術変更などをしようとしない...
私は試合中の采配について、積極的に動く事が全てではない、と思っているタイプですが、今シーズンは「いや、何か変えた方がええやろ...」と思う事が多々あったのは事実です。
今シーズン、結果を出すための最善策である守備戦術をこれまでのガンバを幾分が犠牲にしてまで敷いたにも関わらず10位...今シーズンの成績は批判、ブーイングをされても仕方ないものだと思います。
ですが、ホーム最終戦において、監督からの挨拶の際の長谷川監督への激しいブーイングはさすがにどうなのか...と思いました。
ガンバがこれまでの25シーズンで獲得したタイトル9つのうちの4つを僅か5シーズンで獲得したという事実もさる事ながら、なによりも2013年、J2というガンバにとって1番深刻な年に監督を引き受け、タイトルを義務付けられるチームにまで復活させてくれたというその功績を、最後くらい讃えるべきではなかったのでしょうか。
敗北の虚脱感と、そんな虚しさの残る2017ホーム最終戦でした。
恐らく本人に届く事はまずないでしょうが、この場を借りて言わせて頂きたいと思います。
長谷川監督、5年間ありがとうございました!
さぁ、せっかくなので来年以降の話もしましょうか!
新監督はレヴィー・クルピ。
セレッソ大阪で若手時代の柿谷曜一朗、山口蛍らを重用して攻撃的なサッカーを貫いたという事からも、フロントとしては西野監督時代の方向性に戻していくのでしょう。
若手育成にも定評があるので、その点でも期待が持てますね。
しかしクルピ監督がセレッソを去る際、見送りに来たセレッソサポーターへの挨拶で監督が放った小粋なジョーク
「次に来日する時はガンバの監督になってるよ!」
まさか本当になるとは...。
また獲得&退団選手も何人か発表されましたね
ただクルピ監督といい、ライバルチームからの獲得が多いのは意外...あ、来てくれる分にはぜんぜんOK。
そんなこんなで2017年も終わろうとしています。
あと数日でこれが今年最後のブログになるのか、まだ数本アップするかは気まぐれもあるので定かではありませんが念のため
今年もありがとうございました!!
...今年以内にまた更新があれば、この文言一回消します...(小声)