G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

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シアター・オブ・ナイトメア(ガンバ大阪vsヴィッセル神戸観戦日記)

元号は令和!元号Rです万歳!

さぁ、元号発表直後に送る今回のブログは土曜日のサッカー観戦の話です!

Let's go 令和!

Here we go !!

 

 

 

ガンバにとって、そして全てのガンバファンにとって間違いなく完璧と言える甘美なストーリーが展開されていた。

 

あの日のガンバは良い意味でも悪い意味でもエンタメに溢れたあの頃のガンバ大阪だった。もし72分の瞬間に時が止まっていれば、間違いなく今まで現地観戦してきた中でも屈指の試合だったと思う。

 

…だが、神戸ファンにとってこの試合が歴代最高クラスの試合となったその瞬間、ガンバファンにとってのこの試合は歴代で最も引きずりかねない敗戦となったのである……今日はそんな、既に今季のJリーグベストマッチとの呼び声も高いJ1第5節、ガンバ大阪vsヴィッセル神戸の私のドキュメンタリーです…。

 

 

 

15:30頃、雨男と呼ばれる事に抵抗も感じなくなってきた私はまあまあの雨の中大阪モノレール万博記念公園駅に辿り着いた。

自宅からの最寄り駅まで歩く間に既に降っていた雨は駅構内に入った瞬間に一度は止んだ訳だが、再び屋外…それもスタジアムまでの「結構ガッツリ歩くロード」に入ればこの雨模様である。

 

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何故か居る清水エスパルスバスの横を通り過ぎてスタジアムへ。

だがスタジアムにさえ入って仕舞えばコチラのもの。ここは西京極でも無ければ万博でもない。雨が降っても雨に濡れる事は無いPanasonic Stadium Suitaである。最初はカテゴリー4か5か、或いはフロントビューのチケットを取るつもりだったが、殆ど残っていなかった為に神戸側と言えば神戸側となるカテゴリー6のチケットを取得した。2階席の為、このエリアに来るとガンバファンと神戸ファンが入り乱れている。

 

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アップが始まれば、両チームサポーターのボルテージは上がっていく。今回は神戸側の為、やっぱりイニエスタやビジャ、ポドルスキを近くで見れるのは正直嬉しい。とはいえ、いつぞやのセレッソvs神戸神戸vs鳥栖の時とは違って今日はVIPを堪能しに来た訳じゃない。むしろVIPを蒼と黒の戦士達が蹴散らす姿を観に来たのだ。

私はイニエスタが王だった頃のバルサが大好きだった。しかしバルサよりも好きなチームがある。ファンのくせに偉そうな事を言うが、心にそんなバックグラウンドがあると「面白い試合」で歓びだけを得られる訳じゃない…このブログをご覧になっている方々はこの日の結末を知っている方が殆どだと思うが、そんなフレーズはフラグというよりも伏線として雨のピッチに溶け込んでいった。

 

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さぁ、選手紹介である。

今季から神戸に移籍した初瀬亮には中々の大ブーイング。ついでに山口蛍にも大ブーイングが浴びせられていた。

ちなみに昨季途中まで神戸に在籍した渡邉千真、そして神戸で現役引退をした宮本恒靖監督には神戸サポから拍手が。神戸さん結構やさしい。

いよいよ選手入場の時…超満員のスタジアムを飲み込むるつぼが渦巻き始めた。

 

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改めて言うまでもないが、やっぱりパナスタは神スタだと思う。「吹田いいとこ一度はおいで」がサッカーファンに向けての言葉としては本当にしっくり来るくらい。満員になると特にそれを感じる。

17:03、遂にキックオフ。

 

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文句の付けようがないほど、前半のガンバは完璧だった。近年最高のパフォーマンスを見せた立ち上がり30分だったと思う。試合の詳細や戦術的な事はマッチレビューの方を見て欲しいのだが


 

とにかく完璧だった事は間違いない。

アデミウソン、ファン・ウィジョのゴールで2-0。満員のスタジアムは最高潮に沸きあがり、37000人を越す観衆が豪雨のピッチに向けて歓声を木霊させた。

 

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攻撃の連動性は相当なハイレベル、一方で守備も実にシステマチックで、ただハードワークする訳じゃなくスペースの使い方、潰し方のツボを押さえて神戸をとにかくズタズタにしていた。もう最高だった。前半最後の5分以外は最高の展開だった。

…だが、この前半最後の5分が試合をさらなる展開へ導く事になる。前半はガンバが2-1と1点リードで終える。

 

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嫌な時間に失点したという流れは後半に引き継がれがちなのがサッカーあるあるだ。それを体現するかのように後半開始早々の段階でガンバは、この日無双状態にあったポドルスキのクロスからビジャがドフリーで頭で合わせて2-2。試合は振り出しに。

神戸vs鳥栖の時はあれほどテンションが上がったビジャのゴールも、この日ばかりは悪魔のように感じた。

 

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しかし試合はそれでも、更に激しさを増す。72分は遠藤保仁、ヤット大先生のぐうエロパスから倉田秋が決まる。勝ったと思った。絶対。勝ったと思った。絶対。勝ったと思った。絶対。勝ったと思った。絶対。

 

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…時は遡る事15:00前、電車の中で一緒に行った、ガンバファンでも神戸ファンでもない友人は言った。それは真剣な予想では決してなく、あくまで今の神戸はスタメンが固定されている、控え選手との力の差が開きすぎている、そして私がガンバファンである事からのジョークで言ったセリフがあった。

 

「今日はTJがガンバ倒すんじゃね?」

 

 

 

そんな伏線なんて、すっかり忘れていた。

しかし田中順也が投入されたその瞬間から、伏線は少しずつ回収され始めていく。

試合は怒涛の終盤戦へ…。

 

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試合終了。

笛が鳴った時、最多入場者記録を更新したスタンドに囲まれたピッチの中で歓喜の輪を広げたのは白いユニフォーム…青と黒のユニフォームではなかった。

 

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もしこの試合を第三者の視点で見たら、本当に最高の試合だったと思う。

そして…神戸がもし、これから本当にビッグクラブとなるのだとしたら、恐らくこの試合はその歴史の中で一つのターニングポイントとして記されるであろう試合だったんだと思う。この試合の濃さというか激闘ぶりは、それだけの意味があったし勝利したチームにはそれだけの価値をもたらす事の出来る試合だったし、決して大袈裟じゃなく、Jリーグの歴史に残るような試合だった。

今日初めてサッカーを観に来たような人達にとっては、それがガンバファンであれ神戸ファンであれイニエスタ目当てであれ、また来たいと思えるような試合だった事は必然だろう。そんな試合を見せてくれた事に関しては、ガンバも神戸もなく感謝するべきである。

 

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ただ…それだけにガンバ側からすればショッキング度合いは強まるし、実際このブログを書いている今(試合翌日)もかなり引きずっている。

人生で現地観戦したガンバの試合では2015年のチャンピオンシップに次いで2番目にダメージを喰らった。

小雨の降りしきる中、スタジアムからEXPO CITYまで歩く長い道…雨の冷たさはより身に沁みて、一方で冷たさすら感じなくなっていた自分も居た。

 

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かたや夢のような、かたや悪夢のような…そんなコントラストは明確になった激闘は、悪夢となった側には大きなショックをもたらした。

でも、この満員のスタジアム、この最高のスタジアムで行われたこの試合は夢なのか悪夢なのかは立場によって別れても「劇場」と呼ぶに相応しい2時間であった事は確かだった。

 

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終わり。