当ブログは基本的にサッカーブログを運営している。
そして私はガンバ大阪、京都サンガFCのファンという事でこのブログを書かせて頂いている。
しかしその一方でまた、何かとサッカー界隈とネット上で対立する事も多い野球、そして阪神タイガースのファンでもあるのだ。
…しかし、突然オリックス・バファローズに目覚めた友人に連行される形で、やたらとオリックスの試合の観戦に京セラドーム大阪に赴く日々。日程や主催試合の数が違うから、サッカーと野球で観戦試合数を比較する気はないものの、それでも同じ野球の中でも、気が付けば甲子園よりも京セラの方が明らかに多く行ってしまっているという事態がここに発生してしまったのだ。
…これからお送りするのは、そんな私がようかく今季初めての阪神タイガースを拝む事が出来た6月の2試合についての涙の物語である。
はい、というわけで今回のスポーツ観戦日記は日本生命セ・パ交流戦、オリックス・バファローズvs阪神タイガースの観戦日記です。
今年は前述の諸事情によりオリックス(それもとんでもない試合)ばっかり観に行っていた私にとって、また京セラだけど、またオリックスだけどいよいよ今季初の阪神タイガース!
京セラドームに足を運ぶのは5月末に行ったサザンオールスターズのコンサート以来。昨年8月以来の阪神戦という事で嬉々として京セラへ向かいました。
ちなみに、オリックスの某外国人選手にまつわる報道が出たのはこの日の朝。一応まだ販売はしていました…。
それにしても、京セラドーム前にしてもイオンにしても、オリックスホームであるにも関わらずがっつり阪神ファンに占拠されてしまっているような状態。挙げ句の果てにはBs SHOPまでいつもとは比べ物にならない程の面積に阪神グッズが…。
さて、阪神ファンという立場上、本来であれば三塁側の席に座る事が望ましかった訳ですが、なにしろ三塁側は一塁側よりも圧倒的に早く完売。そもそも、とうとうオリックスファンクラブに入会してしまった友人のおかげで割引チケットを購入して貰ってきるという旨味を享受してしまっている為、私めに発言権は無く一塁側の席に着く事となりました。
しかし、DAZNやTwitterなんかで観ていると明らかに一塁側は半分くらい黄色が埋め尽くしていて…しかもTwitterやネットでは「一塁側はオリックスのエリアだから、阪神ユニや阪神の応援は自粛すべき」「ライトスタンドではさすがにダメだけど、内野ならいいんじゃない?」「大体阪神ファンのおかげだろいつも売れてないチケットが完売したの」などなど賛否両論が巻き起こっている状態。一応私も席に座って、着込んできた鳥谷敬通算2000本安打記念Tシャツをオープンにするかどうかは少し空気を読んでから決めようと思っていました。しかし…意外と言うべきか、案の定と言うべきか、周りも阪神ファンが多く、鳥谷Tシャツオープンが無事決定。
この日は「カーコンDAY」と銘打ち、「カーコンビニ倶楽部」のCMに出演している角田信朗氏がスタジアムに来場。
角田氏は有名人ですし、スポンサーデーでもあるという事で、まぁ恐らく今日の始球式は角田氏なのかなーと思っていました。
あんたが歌うんかい!!
…後から調べたら恒例行事だったようで…。
さて、いよいよ試合開始です。
試合はオリックスの先発田嶋大樹、阪神の先発ガルシアが共に好投。しかしオリックス1点リードで迎えた5回裏のオリックスの攻撃にて、まあ恐ろしいほどの連打を浴びて一気に0-5…。大喜びのオリックスファンの友人。そして挙げ句の果てには前の席に座っていたオリックスファンのおじさん(当然知らない人)が友人(+一緒に来た野球初観戦の友人)とハイタッチを交わした後、鳥谷シャツを着た私に対してこう言うのです。
「今ならね、ドーム出てすぐのところで3000円でファンクラブ入れるんすよ。どうすか?どうっすか?今日からお兄さんもオリックスファンになったらいいじゃないっすか♡」
入ってたまるか…。
ここからこのおじさんとは試合終了まで自虐・罵りというプロレス的な会話を延々と続けていく事に。ただ阪神ファンの多い一塁側でも、なぜかこのエリアだけはオリックスファン3人(友人+おじさん+その奥さん)と阪神ファン1人(私)で数的不利で、「今日から阪神ファン辞めてオリックスに乗り換えようぜ!」なんてずっと言われながら…。オリックスファンのテンションがアゲアゲだったのには、そもそもこの日の試合に至るまでの2試合がオリックスの劇的勝利だったという背景もあるのでしょう。
5-0。阪神は7回表が始まる時点でヒットどころか、出塁すら初回の糸原健斗に対するフォアボールのみという有様で、田嶋にノーノーペースで抑えられるという事態に。しかしジェット風船に想いを込めた7回表、急に阪神が反撃開始。糸原の初ヒットを機に一、二塁として田嶋を降板させると、リリーフで出てきたディクソンを攻略し、一気に3点を返して2点差!
それでもリードしているのはオリックス。このまま試合を終える事が出来れば、オリックスにとっては今シーズン初めての3タテと4連勝、そして今シーズン初めて日曜日での勝利と様々な事がかかるようになっていました。
しかしここからオリックスファンは一気にしおらしくなっていきます。
「中継ぎが不安すぎる」
「この後海田で増井やろ?…やばいな。」
「増井劇場か…今日も増井劇場か…」
「あかん、オリックスが耐えれる気しない。」
…振り返ろう。オリックスファンはこんな感じの事をここから言い出し始めた訳ですが、振り返るとほんの少し前まで友人は私に「Yeaaaaaah!!!!」と言い、おじさんは私に「今ならね、ドーム出てすぐのところで3000円でファンクラブ入れるんすよ。どうすか?どうっすか?今日からお兄さんもオリックスファンになったらいいじゃないっすか♡」と言っていた訳です。本人達曰く、このトーンダウンっぷりもまたオリックスがオリックスたる所以、またオリックスファンがオリックスファンたる所以だそうで。
…やばい…この人達、阪神ファンとは違う意味でやばい…。
そして…物語は遂に最終章へ。オリックス2点リードで迎えた9回表、オリックスのマウンドにはクローザーで、友人曰く「抑えの防御率じゃない抑え」こと増井浩俊が上がります。
思えば4月、5-2でリードしていたオリックスが増井を登板させたところ、クローザーであるにも関わらず呆気なく3点を取られ、好投の榊原翼の勝ち星を消し去ったという劇場を目の前で目撃した私達。そういえばあの試合も日曜日でした。周囲のオリックスファンは投球練習の時点でスリルに苛まれた表情、そしてあたかもルーティーン通りの仕事にさえ見えるフォアボール献上。あれよあれよのうちに貯まるランナー。
「これでこそ増井」「このスリルが癖になる」「増井たまらん」諦めているのか、何かを察しているのか、もしくはそう言う事で勝利を信じるフラグにしたいのか自嘲気味な言葉のオンパレードを重ねる皆さん。そしてバッターには代打、福留孝介。
阪神ファン、狂喜乱舞!
オリックスファン、落胆、デジャヴ感、悟りを開いてる感とカオスな空気になった京セラドーム大阪!
おじさん、どう?阪神のファンクラブ、ネットでサッと申し込みできるぜ?
結局、試合はその後延長にもつれ込みましたが、スコアは5-5から動かないまま引き分けで終了。阪神はなんとか3タテを回避し、勝ちに等しい引き分けを獲得。一方のオリックスは、今季初の3タテ、今季初の4連勝、今季初の日曜日勝利の全てを今夜もまた増井劇場で失うハメに。
私は阪神戦に行くと恐ろしいくらいに阪神勝てません。これはガンバやサンガにも同じ事が言えて、びっくりするほど勝てず、それは知人友人にネタにされるどこらか、最近では自分でもネタにするほど。言ってしまえばこの試合は「絶対に日曜日に勝てないオリックス」と「絶対に観に行くと阪神が勝てない私」の直接対決でもありました。
そんな試合でこんな茶番みたいな引き分けって…。ねぇ、運とジンクスって侮れないもんだね。
ちなみに、今年観に行ったオリックス戦の3/4は先発投手の好投をリリーフがぶっ潰した試合でした…。
第2話に続く。
ではでは(´∀`)