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頑なに否定したい訳じゃない。でもさ、だけどさ…。〜ガンバ大阪、夏の選手大量流出に想ふ〜

まーた扁桃腺腫れちゃったよ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、7月20日のJ1第20節(J2は第23節)から夏の新加入選手の出場が可能となり、今月辺りから各チーム、夏の移籍市場が活発化してきました。主なところでは久保建英、安部裕葵など海外移籍を果たした選手も多く、国内に目を移すと中村俊輔横浜FC移籍など、小さくない話題が色々続いていますね。

そんな中で、良くも悪くも今夏の移籍市場の主役となりつつあるのが、嗚呼我が推しチームです。

 

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6月末にフォルトゥナ・デュッセルドルフから宇佐美貴史が復帰する事を発表したガンバは、今季は開幕から不振に陥っていましたが、第12節セレッソ大阪戦から宮本恒靖監督がシステムを3-1-4-2に変更。同時に、矢島慎也、高江麗央、福田湧矢、高尾瑠をそのセレッソ戦で先発起用し、その後は食野亮太郎、中村敬斗といった若手選手がスタメンの地位を掴んで、更にその第12節以降4勝3分1敗とチームの調子が向上します。

大きな変化と世代交代を敢行しているガンバにとって、出場機会を失った選手達が出場機会を求めて移籍を求めるのは自然な流れではあります。

7月17日時点で移籍が発表されている選手は以下の通り↓

 

DF オ・ジェソクFC東京(レンタル)

MF 田中達也→大分

MF 藤本淳吾→京都(レンタル)

FW ファン・ウィジョ→ボルドー

FW 中村敬斗→トゥウェンテ(レンタル)

 

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…いや、多過ぎるやろ…。なんて思っていた7月17日朝、更にガンバファンを「!?」とさせるニュースが飛び込んできました。

 

 

 

幸、ジュビロ磐田移籍濃厚。

 

 

 

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報道によれば、今野とガンバ、磐田の両クラブは既に合意に達しており、近日中にも正式発表がされる見通しだという事。

「ガンバの補強プラン」的なブログを今度更新しようと思っていたので、その他の選手を含めた流出の話題はここまで触れていなかったのですが、今回はさすがに触れようと思いました。今回のブログでは、なぜ今年のガンバの人材流出が止まらないのか、そして私自身の意見なんかを書いていきます。

 

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まず、まだ正式発表はされていない今野を含めて6人のうち、ガンバ側がどうしようもなかったのはファン・ウィジョと中村敬斗のケースでしょう。選手の目標とするキャリアの上に「欧州挑戦」というものがある以上、Jリーグクラブにとってヨーロッパからのオファーというものは中々抗えないものです。特にウィジョは年齢的にも欧州挑戦はラストチャンスでしょうし、中村は東京五輪出場の為には海外での活躍が必須…と考えているところもあると思います。

昨今のガンバに於いてウィジョはエース、中村は最近スタメンに定着しつつあったので、この移籍は当然痛いものがありますが、ウィジョに関しては相応の移籍金がガンバに支払われており、既にガンバは宇佐美の獲得を発表していますから、今のところ戦力値的にはプラマイゼロと考える事も出来なくはありません。

中村はそもそも入団した時から海外志向が強く、ガンバが中村争奪戦を制する事が理由には海外移籍を認める条項を契約に盛り込んだ事などが容易に想像出来るので、慰留しようが無かったというところが事実でしょう。堂安律のパターンと同じで、レンタル期限が切れた時にガンバに帰ってくるか或いは相応の移籍金を受け取るという形ですから、この2人に関しては寂しい気持ちはあれど、特にフロントに何かを言うつもりはありません。

 

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そしてFC東京にレンタル移籍となったオ・ジェソク京都サンガFCにレンタル移籍となった藤本淳吾に関しても、おそらくこのレンタル移籍は純粋な意味でのレンタル移籍では無いでしょうが、自然な流れではあったと思います。

システムを変更するという事は、それで輝きを得る選手が現れるのと同時に割りを食う選手もいるものです。これまで4バックの左右をこなせる存在として、長年ガンバに大きな貢献をしてきたオ・ジェソクはこのシステム変更で最も割りを食った選手と言えるでしょう。実際、今季は開幕スタメンを飾りながらも三浦弦太が右サイドバックを務めて先発から外れるなど精彩を欠く場面がありました。しかしチームが3バックにシフトした事で、サイドハーフ系のサイドバックである藤春廣輝米倉恒貴と異なり、純粋なサイドバックと言えるジェソクは完全にポジションを失い、使いどころが無くなってしまったので、移籍先を模索するのは自然な流れだったと思います。

藤本に関してもジェソクと同様で、今のガンバの3-1-4-2システムでは使いどころが無く、出場機会を得たいのなら移籍…は結果としては当然だったんじゃないかと。

 

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一方で、少しフロントに不信感を感じざるを得ないのが大分トリニータに完全移籍を発表した田中達也と今回の今野泰幸の件でした。

今季、ロアッソ熊本から獲得したばかりの田中は序盤は苦しんだものの、6月辺りから存在感を発揮してきました。前述のシステム変更の話と合わせると、ジェソクや藤本と異なり田中はシステム変更によってむしろ得をした選手の側。序列としては小野瀬康介の方が上かもしれませんが、スタメン争いを十分戦えるだけの選手になってきたところでの移籍劇でした。

生活環境などもあって難しい話ではあるのでしょうが、さすがに今季獲得したばかりの選手を、しかも出場機会も増えてフィットしてきたところで大分に完全移籍されるとは思っていませんでした。田中本人に対して思う事もありますが、当初ガンバが設定していたような価格を大分が支払う事は大分の財政状況的に厳しいでしょう。という事は必然的に、ガンバは大分に対して移籍金の値下げに応じたという推測が成り立ち、いや…最近フィットしてきた選手を、そんな値引きに応じてまで国内のチームに売る…?という点で、繰り返しますが田中本人に思う事があるのと同時にこれはフロントの失策だったと思います。

ましてや、ウイングバックのレギュラーを掴みつつあった中村敬斗に海外移籍の話が来るかもしれないという事は前々から解っていたはずで、そこに更に藤春も離脱している現状で、なぜ損としか言いようがないこの取引を成立させてしまったのか、というところは大きな不満です。

 

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そして今回の今野の件。

今野は勿論、長谷川健太監督体制以降のガンバで最大の功労者と言えるような存在でした。昨シーズンはその今野の存在の大きさを感じる場面ばかりで、終盤の9連勝に最も貢献した選手です。しかし今季はコンディションが中々上がってこないまま高宇洋や矢島慎也に序列として抜かされてしまい、最近ではベンチ外になる事も珍しくなくなる程。本人が出場機会を求めるのは当然ですし、クラブへの大きな功労者である今野に配慮してクラブ側がそれを認めるのも当然の流れと言えるでしょう。

しかし問題はその移籍先です。ガンバは最近少し調子を上げて11位まで来たとはいえ、現在16位の磐田との勝点差は6。残留争いをしているチームが残留争いをしているチームに選手を譲り渡す行為はご法度とも言える事で、これで磐田が今野獲得を機に調子を取り戻して、ガンバを逆転して残留…なんて事だって全然あり得る訳です。

今野の退団自体は今の今野が置かれた状況も加味する仕方ないですが、それでも今の状況で磐田に売ったらガンバの首を絞めかけない事ぐらい普通に考えて解るでしょう。それともガンバは、とっくに残留争いを抜け出したとでも思っているのでしょうか?最近少し調子が良くなってきてるからって…。

 

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今野の報道がトレンド入りしていた事と同時に話題になっていたのが、J3リーグが2020年シーズンを最後にガンバの他にセレッソFC東京が取り組んでいるU-23チームの参入を廃止する方針であるという報道です。この報道が出る前の時点で該当する3クラブにはこの話を伝えていたと思います。この3チームはJ3に参入する為、要するに2チーム作りたい訳ですから、必然的にチームの保有選手は他のチームよりかなり多くなっています。その状態でU-23チームを失う事になれば、当然飼い殺し状態になってしまう選手は一気に増えますし、U-23の廃止に備えてジェソク、藤本、今野の放出に踏み切った側面もあるのでしょう。

また、今野の年俸は1億と言われており、藤本もそれなりに高額な選手。井手口陽介の獲得をガンバは狙っていると言われているので、その補強資金の捻出という側面もあるでしょうから、人員整理が必ずしも間違っているとは思いません。ただ、田中の件しかり今野の移籍先然り、そもそも井手口を格安でリーズ・ユナイテッドに売ったところから何かがズレてるというか、認識としてそれってどうなの?って思う部分が最近のガンバには非常に多くあり、第三者としては若干今のガンバのフロントには不信感を感じる部分もあります。

前述のように、海外移籍は欧州>その他の構図がはっきりしている以上簡単に抗えるものではないですし、U-23の件も含めて人員整理の意義は解りますから、全てを否定しようとは思いません。ただ今の、どこか歪んだガンバフロントの現状認識を思うと、ゆくゆくガンバは「少しギャラが良くて海外に行きやすいだけのチーム」になってしまうんじゃないか…そんな不安が心のどこかによぎるガンバファンは、おそらく私だけではないでしょう。せめて国内移籍に関しては、もう少しシビアな判断力を持つべきです。

 

 

勿論、これから退団するガンバ戦士には基本的に感謝しかないです。

今野のガンバに対する貢献に関してはもう言うまでもなく絶大で、ガンバ歴代ベストイレブンにも入れるべき存在でしたし、オ・ジェソクは長谷川ガンバでのタイトル量産の立役者かつ、イントネーションまでナチュラルな程卓越した日本語力も活かしてファン・ウィジョやキム・ヨングォンなどの韓国人選手のフィットにも尽力してくれました。

ウィジョは言わずもがな、昨シーズンの残留はウィジョの大活躍によるものが大きく、ガンバでの活躍が認められて韓国代表のレギュラーとして国際大会を戦う姿は純粋に嬉しかったし、藤本はピークを過ぎてからの加入だった事や大怪我もありましたが、試合に出れば光るセンスを発揮し、試合に出られずともピッチ外でも若手をまとめる働きを見せていたとか。中村に関しても、もう少しガンバに居て欲しかった気持ちはありますが、ガンバ出身として頑張って欲しいところです。

今野に関しては移籍先が移籍先なだけに大車輪の活躍を見せられると少し困る部分はありますが、彼らの新天地での活躍を願う気持ちに偽りは無いです。彼らはそれだけのものをガンバにもたらしてくれていた訳で…。

 

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さすがにサイドハーフは誰か獲れよ。

ではでは(´∀`)