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いつもそうであればこそ〜J1最終節(第34節) 横浜F・マリノスvsFC東京 マッチレビュー〜

今年もいっぱい観に行けました。

 

どーもこんばんは

 

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第34節、横浜F・マリノスvsFC東京の一戦です。

 

 

 

さぁ、いよいよ最終戦です!

長丁場の末に待っていた舞台は観る者にとっても、そしてピッチの上で戦う選手にとっても最も最高のシチュエーションでした。優勝争いが直接対決という構図になったのは2006年の浦和レッズvsガンバ大阪の試合以来。状況としてはFC東京は4点差以上での勝利が必須という圧倒的にマリノス優位の状況ですが、この空間がもたらす緊張感ではどちらのチームも平常心で戦う事は良くも悪くも難しいでしょう。1年間紡いだ夢をシャーレに繋げる事が出来るのはどちらの青か…J1リーグ2019、最終章です。

両チームスタメンです。

 

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マリノス扇原貴宏FC東京は室屋成と主力がそれぞれ一人ずつ累積警告により出場停止。代わりにマリノス和田拓也FC東京オ・ジェソクが入っています。また、FC東京は前節負傷した永井謙佑は復帰したものの、同じく前節負傷したエース、ディエゴ・オリヴェイラはこの試合に間に合いませんでした。

この日ベンチ入りした選手のうち、Jリーグ優勝経験を持つのはマリノスにおらず、FC東京では高萩洋次郎が広島時代に2度、長谷川健太監督、オ・ジェソク大森晃太郎が共にガンバ大阪時代の2014年に優勝を経験しています。

 

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本日の会場は神奈川県横浜市日産スタジアムです。

日産スタジアムラグビーワールドカップのメイン会場の一つにもなっており、その間マリノスニッパツ三ツ沢球技場でホームゲームを行なっていたので日産スタジアムで戦うのは8月17日の第23節C大阪戦以来となります。

2003年2ndステージ…マリノスは今日と同じ、雨の日産スタジアムで磐田に勝利して優勝を決めました。逆に2013年は勝てば優勝決定のシチュエーションで、満員の日産スタジアムで新潟に敗れ、最終的に優勝を逃しました。本日の入場者数は63854人…Jリーグ史上最高の入場者数を記録し、マリノスにとって様々な感情が積み重なるこのシチュエーション…結末や如何に!

 

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4点差で勝たなければならないFC東京にとって先制点が必須なのは当然ですが、出来れば前半のうちに2点リードは欲しいという状況で、その気迫は立ち上がりからよく現れていました。序盤からガンガン前に出て行き、試合は初っ端から激しいフィジカルコンタクトを伴う攻防戦が続いて行きます。

しかしFC東京が前にガンガン出てきたところでスペースが多く生まれるようになると、マリノスのスピードを活かした攻撃がFC東京を襲うようになって試合の流れは徐々にマリノスペースに。エリキや仲川輝人がゴール前に何度も侵入しましたが、そこはFC東京も持ち前の守備の強さでなんとかシュートまでは打たせません。

 

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両チーム、ゴール前までは迫るもののシュートが打てない時間が続く中、22分には永井が、23分には仲川かま惜しいシュートを放つと少しずつ試合に動きが見られ始めます。そして26分、マリノスはエリア外でエリキ→和田拓也と繋ぐと、ティーラトンがエリア外から得意のミドルシュートこれに東慶悟が身を挺してブロックに入りましたが、東の脚に当たったボールはそのままGK林彰洋の頭上を超えてゴールネットへ。今季のマリノスのサッカーはサイドバックが大きなキーポイントでしたが、そのサイドバックを担ったティーラトンのゴールでマリノスが先制!

 

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先制点を許した事で優勝の為には5点が必要になったFC東京は前線に攻め込むところまでは行けますが…永井やナ・サンホが裏に抜けようにも、そこはチアゴ・マルチンスに徹底的に潰されてしまい、38分に左サイドからのクロスに永井が飛び込んだ決定機もシュートは大きく枠の外…。そして44分、FC東京の微かな望みを打ち砕くかのようにマルコス・ジュニオールのパスを受けたエリキがFC東京の守備陣をこじ開けてゴール左へシュート。前半終了間際に大きな大きな追加点を奪ったマリノスが、優勝の為には実質6点リードという状態で前半を終えます。

 

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ガンバを率いていた2014年にJリーグ優勝の経験があるFC東京長谷川健太監督は、後半開始からナ・サンホ、東に代えてユ・インス、そひて前節浦和戦で優勝の可能性を繋ぐゴールを決めた田川享介を、59分にはアルトゥール・シルバを下げて三田啓貴を投入し、早い時間帯でまずは1点を奪うべく60分までに交代カードを使い切ります。

すると67分、抜け出した永井とGK朴一圭が接触すると、これを朴の得点機会阻止と判定されて一発退場。このプレーで得たFKは森重真人が僅かに枠の外に外しますが、FC東京は残り20分を数的優位で戦える事になり、マリノスは残り20分のゴールマウスマリノス移籍後初出場となる中林洋次に託します。

 

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一人多くなったFC東京。この流れが逃げないうちにと猛攻撃を仕掛けますが…70分、オ・ジェソクのクロスボールに田川が飛び込みますがシュートはあと一歩のところで打てず。逆に77分には途中出場の遠藤渓太が左サイドをドリブルで独走すると、最後は見事な切り返しで同じ東京五輪世代の渡辺剛を振り切ってシュート!!一人少ないマリノスが決定的な3点目を奪い、文字通りマリノス歓喜の瞬間へのカウントダウンに突入します。

 

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朴の退場が結構揉めた事もあってやや長めのアディショナルタイムでしたが、Jリーグ新記録となる観衆が見守る中、その時計の針を1秒ずつ進めていきます。

 

そして…

 

 

 

試合終了、横浜F・マリノス、15年ぶり4度目の優勝を達成しました!!

 

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今日の試合というか……今日の試合、という感じですね。扇原貴宏大津祐樹が欠場しようが、FC東京が立ち上がりからガンガン仕掛けて来ようが、GKが退場して数的不利になろうが…あくまでもいつものマリノス、今年のマリノス、アンジェ・ポステコグルー監督の下で築いたいつも通りのマリノスの面白さ、強さが4ヶ月ぶりの日産のピッチにはありました。今日の試合が特別な事は無く、確かなビジョンと継続性で作り上げたマリノスの特別なサッカーを発揮し続けた事、それが全てだったように思います。

選手達の頑張りやポステコグルー監督の手腕は勿論ですが、荒れに荒れた昨季のマリノスから指揮官の方向性、クラブとしてのビジョンを擦り合わせてポステコグルー監督を続投させたフロントの判断は英断でした。そして必要なポジションに必要なタイプの選手の補強であったり、エジガル・ジュニオが怪我で残り試合が厳しいとなれば、そこにエリキを引っ張って来たり…現場とフロントが素晴らしく連携出来ていたというところも今季のマリノスを語る上では忘れてはいけません。

本当におめでとうございます。今年のマリノスは他チームのファンである私から見ても凄く面白い、魅力的なチームでした。

 

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一方、惜しくもあと一歩のところで涙を飲む結果となったFC東京ですが…個人的にはむしろ、よくこの段階まで粘ったなーという印象です。夏に久保建英チャン・ヒョンスと攻守の軸を失い、更にはアウェイ8連戦、それも札幌→名古屋→鹿島→松本→鳥栖→神戸→大分→磐田なんてそれも鹿島以外関東じゃない(しかも唯一も鹿島)という鬼のような日程だったにも関わらず、チャン・ヒョンスの穴は大卒ルーキーの渡辺が埋め、久保の穴は埋まり切らなかったものの、ナ・サンホや大森晃太郎、途中加入の三田啓貴で埋めようとして…チームとしての底力と意地は凄く感じました。ただ、最終戦で同じくラグビーW杯で日産スタジアムが使えなかったけど、三ツ沢が使えたから日程は問題なくこなせたマリノスとの直接対決だった事は少し皮肉なオチでもあったのかなあ、と…。

 

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【うれしはずかしじゅんいひょうのこーなー】

 

北海道コンサドーレ札幌0-2川崎フロンターレ

浦和レッズ2-3ガンバ大阪

横浜F・マリノス3-0FC東京

松本山雅FC1-1湘南ベルマーレ

清水エスパルス1-0サガン鳥栖

名古屋グランパス0-1鹿島アントラーズ

ヴィッセル神戸4-1ジュビロ磐田

サンフレッチェ広島1-0ベガルタ仙台

大分トリニータ0-2セレッソ大阪

 

1位 横浜F・マリノス(70)

2位 FC東京(64)

3位 鹿島アントラーズ(63)

4位 川崎フロンターレ(60)

5位 セレッソ大阪(59)

6位 サンフレッチェ広島(55)

7位 ガンバ大阪(47)

8位 ヴィッセル神戸(47)

9位 大分トリニータ(47)

10位 北海道コンサドーレ札幌(46)

11位 ベガルタ仙台(41)

12位 清水エスパルス(39)

13位 名古屋グランパス(37)

14位 浦和レッズ(37)

15位 サガン鳥栖(36)

16位 湘南ベルマーレ(36)

17位 松本山雅FC(31)

18位 ジュビロ磐田(31)

 

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優勝したマリノスは2004年以来15年ぶりとなる4回目の優勝。これでJリーグの通算優勝回数では、3回で並んでいた磐田、広島を抜いて単独2番目の多さとなりました。来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得したのはマリノスFC東京、鹿島の3チーム。鹿島が天皇杯で優勝した場合は、4位の川崎にもACL出場権が与えられます。

中位は後半戦で勝点を伸ばしたガンバ、神戸が最終的には一桁順位でフィニッシュ。一時は優勝争いも狙える位置にいた大分は藤本憲明の退団もあってやや失速したものの、降格最有力候補と言われたにも関わらず9位でシーズンを終えた事は偉業とも言えるレベルでしょう

残留争いは第33節の時点で松本、磐田の自動降格が決まっており、最終節ではJ1参入プレーオフ出場チームを決める戦いとなりましたが、清水が鳥栖との直接対決を制して自力で残留決定。鳥栖は敗れたものの、湘南が終了間際の失点で追いつかれた事で残留が決まり、湘南はJ1残留を賭けて明日行われる徳島ヴォルティスvsモンテディオ山形の勝者とのプレーオフに最後の望みを繋ぎます。

 

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さぁ、今年もJリーグが終わりました。期待されたチームの失速、予想外のチームの躍進、そして相変わらず最後の最後までハラハラドキドキさせやがるカオスなリーグ……今年も色々楽しませて頂きました。

まだプレーオフ天皇杯もありますが、ひとまず今年のJリーグとは今日でお別れ。来年はどんなシーズンになるのでしょうか?Jリーグの事なので全くもってさっぱり読めませんが、一つだけ確かなのは来年の今頃もワーキャー言いながら喜怒哀楽を剥き出しにしているであろう事です。そんなJリーグがある事に感謝するばかりでございます。

良きシーズンだったチームも、悪いシーズンだったチームも、皆さんお疲れ様でした。来シーズンに向けてゆっくり休んでください。プレーオフ天皇杯あるところはもうちょっと頑張って!目指せ国立!!

 

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卵かけご飯にごま油かけたら美味しいよ。

ではでは(´∀`)