兼任のメリットや如何に〜AFC U-23選手権を経て森保ジャパンについて考える〜

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つとめてあかるく。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、東京オリンピックを控えるU-23日本代表が挑んだAFC U-23選手権タイ大会でしたが、結果は周知の通り3試合で1分2敗。サウジアラビア、シリアに連敗を喫した時点で敗退の決まっていた日本はカタールとは引き分けたものの、結局3試合で1勝もする事が出来ず大会を去る事になってしまいました。

コンディションの問題であったり、特に最後のカタール戦ではレフェリングの問題もあったりはしましたが、今回のこの結果は少なくともあれやこれやと言われてしまうものには十分だったと思います。「まだ本番じゃない」という意見もわかりますが、同時に本番に向けて明るい展望があった訳では無いのは確かですし…。

同時に、今に始まった事では無いですが各所で森保一監督解任論」が兼任するA代表と共に叫ばれるようになりました。今すぐ解任すべきかどうか、という点をここで書こうとは思ってはいませんが、ただ…今の状態に関する問題点はいくつか感じるものはあったので、今回はその辺について少し書いてみたいと思います。

 

今回の招集メンバー↓

GK1 小島享介(アルビレックス新潟)

DF2 立田悠悟(清水エスパルス)

DF3 渡辺剛(FC東京)

MF4 菅大輝(北海道コンサドーレ札幌)

MF5 杉岡大暉(鹿島アントラーズ)

MF6 齋藤未月(湘南ベルマーレ)

MF7 田中駿汰(北海道コンサドーレ札幌)

MF8 田中碧(川崎フロンターレ)

FW9 小川航基(ジュビロ磐田)

MF10 食野亮太郎(ハート・オブ・ミドロシアンFC)

MF11 遠藤渓太(横浜F・マリノス)

GK12 大迫敬介(サンフレッチェ広島)

FW13 上田綺世(鹿島アントラーズ)

MF14 森島司(サンフレッチェ広島)

DF15 岡崎慎(清水エスパルス)

MF16 相馬勇紀(名古屋グランパス)

DF17 町田浩樹(鹿島アントラーズ)

MF18 田川享介(FC東京)

MF19 旗手怜央(川崎フロンターレ)

DF20 古賀太陽(柏レイソル)

MF21 松本泰志(サンフレッチェ広島)

DF22 橋岡大樹(浦和レッズ)

GK23 谷晃生(湘南ベルマーレ)

 

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まず、今大会を振り返るにあたって多く語られているのが「モチベーション」の側面での話です。

この大会はU-23世代のアジアカップではある為に日本も出場していましたが、事実上としての意味は「東京オリンピック予選」というものでした。要するに、多くのチームのモチベーションが好成績を残す事ではなく「好成績を残して東京五輪に出場する事」にあった中で、日本は既に開催国枠での出場が決まっているからモチベーションに欠けていた…というポイント。

この点については心理的に責めても仕方ないのかなとは思います。これに関しては日本が劣っているというよりも五輪出場の懸かる対戦相手の迫力の方が勝ってしまうのは必然であり、自分達が劣っていたよりも向こうの方が凄まじくなると考えた方が良いと思うので、そこを改善すべきポイントとしてもどうしようもないのかなと。

 

ただ、選手達はただただ勝利やメンバー選考のサバイバルレースでのアピールを目指すだけで良いんですが、マネージメント的な意味ではどの道今回のような結果になるのなら「出場は決まる」という状況は活かすべきだったかと。オプション的な戦術を試す、GKはそうはいかなくとも、少なくともフィールドプレーヤーで呼んだメンバーはとりあえず全員出してみる……結果を一旦横に置いておいたとしても、もっとこの大会の活かし方はあったんじゃないかというのが素直な感想で、結局のところ今大会はいつもと同じ事をいつもから欠けるメンバーでやってただただ負けた大会になってしまった。ポジティブな要素を上げるとすれば橋岡と相馬の個人パフォーマンスが良かった事くらいだった訳で…。

 

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今、Twitterでは「森保解任」がトレンドワードに入るような光景も目にするようになりました。こうなってくるといよいよ今大会に限った話…という事でも無いので話が脱線していくのですが、今の代表が3バックにこのまま拘るべきなのかどうかについても触れていこうと思います。

 

大前提から言うと森保監督が俗に言う無能監督…という訳ではありません。実際問題、予算に恵まれている訳では無い広島を率いて6シーズン半で3度のリーグ優勝、2度のカップ戦決勝進出という実績は文句無しに素晴らしい成績ですし、広島での最終年が良くない成績だったからと言ってこの功績が色褪せる事は無いでしょう。

じゃあ森保一の何が監督として優れていたかというと、それは恐らく「9を10にする作業」だったんだと思います。森保監督が優勝させた広島は2006年途中から2011年まで広島を率いたミハイロ・ペトロヴィッチ監督が築いたチームとしてのベースがありました。しかしそのチームにはタイトルに辿り着くには決定的に欠けている部分があって、ペトロヴィッチ監督が築いたチームと3-4-2-1というシステムを引き継ぎ微調整とマイナーチェンジを施す事でタイトルを獲得出来るチームに仕立て上げたのが森保監督だった訳です。誤解の無いように言いますが、これは監督としては優秀な特性の一つである事に違いありません。

一方で、ではその特性がロシアW杯終わりの日本代表に適しているのかという部分で正解と言い切る事は出来ず、森保監督が就任した時点での不安的な意見としてよく挙げられていた「広島以外での実績が無い」というものには額面通りの意味よりも上記のような理由があると言えます。そう考えるとロシアW杯で日本代表が見せたサッカーをベースとする…というのはまだ理解出来た一方、限られた面子でゼロから作っていく世代別代表の監督は向いている監督では無かったと考える事も出来るでしょう。

この事を批判的に見るならば、森保監督と言えば3バック感もありますし、実際に3バックには結構なこだわりを持ってらっしゃいますが、こだわっている割にはこだわるべき理由は森保監督の中でもそこまで無いんじゃないか…と。今の世代別代表での森保監督は、自分の苦手分野を無理にやろうとしているようにも見えます。

 

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ただ、今の日本代表の最大の問題は3バックへの固執ではなくその3バックへの拘りさえも中途半端になっている部分です。

森保監督はA代表では従来の4-2-3-1を採用しています。別にA代表と五輪代表が同じシステムを使えとは思っていません。ですが重要なのは森保監督は兼任監督という事。A代表と五輪代表が同じシステム、同じ戦術を採用しなくなったらそれは兼任監督のメリットがまるで無くなり、どちらのチームに対しても中途半端になる道しか残っていないのです。

日本代表が兼任監督というシステムを採用したのは2000年のシドニー五輪、2002年の日韓W杯の際のフィリップ・トルシエ監督の時以来となります。この時に成功と言っていい成果を収めた要因は「フラット3」をベースにした戦術、システムを両チームで統一した事。フラット3そのものに対する賛否両論はあったとしても、同じ戦術を採用していたからこそ、シドニー五輪オーバーエイジで参加した森岡隆三はすぐにフィットしたし、相性も含めた戦力として純粋に上積みにふる事が出来た。シドニー五輪で活躍したシドニー世代の選手達がその後にチームの主軸となる基盤が出来たのです。A代表と五輪代表を兼任監督させる時、この部分はある意味で唯一にして最大のメリットと言って過言ではないでしょう。

しかし、現時点で森保監督はA代表と五輪代表で全く違う戦術を採用してしまっている訳です。そうすると11月のコロンビア戦で露呈したように、堂安律、久保建英A代表組をチームに組み込んでもA代表の時のように行かなくなる…A代表クラスをオーバーエイジ枠で呼べた暁にも今のままでは似たような現象が起こると考えられます。3バックに拘るなら拘るで、兼任監督という立場ならばA代表と五輪代表でやり方を揃える事はまずスタートラインですらあると言えるのです。そうじゃないと兼任監督を任せるメリットが無くなるので…。

 

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最後になりますが、前述したように森保監督を絶対に今すぐ監督しろ!と言うつもりはありません。今解任したところで、今フリーの世界的な名将が来る訳でも無いでしょうし、森保監督を五輪代表だけ解任するのか、A代表と両方解任するのかという部分も出てくるでしょうし。ただ、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督から西野朗監督に急遽交代してなんとか成功を収めたロシアW杯のプロセスは成功体験としての前例では無いですし、解任するならするで早い方が良い事に違いはありません。

どちらにせよ、「兼任監督」という言葉の意味は今一度考えるべきなのかなー…とは感じました。

 

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昨晩もよく寝た。

ではでは(´∀`)