当ブログにて連載しております「令和初のJリーグ閉幕を前に印象に残るシーズンを振り返ろう企画」と「Jリーグが急に中断期間に入っちゃったから印象に残るシーズンを振り返ろう企画」の回数が貯まってきましたので、ここにまとめページを更新したいと思います。
この企画は2019年のJリーグが閉幕する前、2020年のJリーグが中断期間に突入した際に更新したブログであり、毎年毎年「カオス」と評されるような大混戦、大波乱の展開が生まれるJリーグの優勝争い・残留争いをストーリー仕立てに書きながら振り返っていこうというものです。
今はまだ先行きが見えない状態ですが……我らの楽しいJリーグに想いを馳せながら、来たる再開の瞬間を待ちましょう。
第1回
2005年優勝争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ジェフユナイテッド千葉、ガンバ大阪、セレッソ大阪)
【あらすじ】
西野朗監督の下、アラウージョ、大黒将志、フェルナンジーニョ、遠藤保仁らを擁したG大阪は悲願の初優勝に向けて快走していた。しかし優勝秒読みと思われた段階で失速し、その隙を狙って首位に躍り出たのは同じ本拠地で同じく初タイトルを狙い、16戦無敗で駆け抜けたC大阪。初タイトルを大阪に持ち帰るのはガンバかセレッソか……鹿島、浦和、千葉をも巻き込んで5チームに優勝の可能性を残した「史上最大の大混戦」と呼ばれる最終節は、最後に誰も予想しなかったドラマに向かって進み始める。
第2回
2000年2ndステージ優勝争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、柏レイソル、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田、ガンバ大阪、セレッソ大阪)
【あらすじ】
鹿島、柏、G大阪の三つ巴の優勝争いとなった2ndステージ。第10節で首位に立ったのは長年低迷を余儀なくされながらも、稲本潤一や宮本恒靖などシドニー五輪世代の選手たちが大きく飛躍したG大阪だった。そしてラスト4試合では上記3チームの直接対決が組まれており、それはまるで決勝リーグとでも言えるようなデッドヒートが幕を開ける。しかし、このシーズンの本当の問題が表面化するのは最終節の後の話だった。
第3回
2010年残留争い
(主な登場チーム:浦和レッズ、FC東京、湘南ベルマーレ、京都サンガFC、ヴィッセル神戸)
【あらすじ】
前年にナビスコ杯を制覇したFC東京はさらなる進化に向けて歩み始めていく…はずだった2010年に彼らを待ち受けていたのは勝ち切れない試合の連続だった。湘南と京都のJ2降格が早々と決まった一方、最後の一枠を巡って争う事になったのなFC東京と神戸。16位ながら何とかギリギリのところで神戸が粘りを見せる中、残留決定に王手をかけたFC東京の前に思わぬ伏兵が立ちはだかる。
第4回
2006年優勝争い
(主な登場チーム:浦和レッズ、川崎フロンターレ、清水エスパルス、ガンバ大阪)
ジュニーニョや我那覇和樹、中村憲剛など圧倒的な攻撃力を武器に躍進を遂げた川崎、長谷川健太監督の下で若手が躍動し始めた清水が優勝争いに絡んできたとはいえ、やはり強さを見せたのは前年度王者のG大阪と圧倒的な戦力を誇る浦和の2チーム。東と西、攻めと守り、赤と青……新たなナショナルダービーがその地位を確かなものとする。
第5回
2003年2ndステージ優勝争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ジェフユナイテッド市原、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田)
今や伝説となった優勝争い。2003年から延長戦が廃止されて「90分で決着がつかなければ引き分けで試合終了」というルールに変更された事で引き分けが大量発生。その結果勝点差が詰まり、ラスト2試合の時点で16チーム中10チームに優勝の可能性が残される事態になった。最終節に優勝の可能性が残されたのは1位磐田、2位鹿島、3位横浜FM、4位市原の4チーム。関東全域で雨模様となる中、ラスト数分でトロフィーの行方は分刻みで移り変わり続けていく。そして最後に待ち受けるのは……。
第6位
2011年優勝争い
(主な登場チーム:ベガルタ仙台、柏レイソル、横浜F・マリノス、名古屋グランパス、ガンバ大阪)
東日本大震災の影響でシーズンが一時中断となったシーズンは、被災地の希望も一身に背負った仙台が前半戦の台風の目として躍進を見せる。だが徐々に失速していくと、代わりに上がってきたのはJ1昇格即優勝を目指す柏とこごうふっかつを目論む横浜FMの2チームが首位争いを繰り広げるようになり、序盤は苦しんだ前年度の1位2位である名古屋とG大阪も絡み始める。最後はJ2降格を乗り越えた柏、連覇を狙う名古屋、10年間チームを率いた西野朗監督の最後を飾りたいG大阪…勝点差2の中に固まった3チームがそれぞれの軌跡の果てを求めて最終節に挑む。
第7回
2018年残留争い
(主な登場チーム:柏レイソル、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田、名古屋グランパス、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、サガン鳥栖、V・ファーレン長崎)
降格間違いなしと目された長崎が周囲の予想以上に健闘する一方、横浜FM、名古屋、G大阪のオリジナル10勢で、かつタイトル獲得経験も豊富な3チームが残留争いに巻き込まれる波乱の展開を見せる。特に名古屋は最下位に沈む期間が長く続き、G大阪はチームのレジェンド、宮本恒靖監督を就任させても降格圏から抜け出せない。ルヴァン杯を制した湘南、夏にフェルナンド・トーレスを獲得した鳥栖を含め、夏以降はルーカス・ポドルスキ擁するところにアンドレス・イニエスタを獲得した神戸、更に前年は上位に進出した柏と磐田まで巻き込んだ残留争いはいつしか「史上最もハイレベルな残留争い」なんて異名がつく事に……。
第8回
2013年優勝争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、浦和レッズ、大宮アルディージャ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、アルビレックス新潟、セレッソ大阪、サンフレッチェ広島)
大宮の記録的な快進撃に幕を開けたシーズンだったが夏以降大宮は豪快に失速。それ以降は1年を通じて上位に居続けた鹿島、浦和、横浜FM、C大阪、広島の5チームで激しい優勝争いを繰り広げた。そして横浜FMは第28節で広島との首位天王山を制すと他の4チームが勝点を落とす中でも勝点を重ね、ラスト2試合で1勝でもすれば優勝という状況を手に入れる。当時のJリーグ記録となる62632人を集めた日産スタジアム、中村俊輔や中澤佑二を擁する横浜FMはリーチをかけた状態でホーム最終戦に挑むが……。
第9回
2012年残留争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、大宮アルディージャ、アルビレックス新潟、ジュビロ磐田、ガンバ大阪、セレッソ大阪、ヴィッセル神戸)
前年度で最終節まで優勝を争い、クラブ史上最多となる勝点70を積み上げた名門はチームに黄金期を呼び込んだ西野朗監督の退任と共にセホーン新監督と呂比須ワグナーコーチと窮地が訪れる。気がつけば16位以下から抜け出せないG大阪は、首位に立った期間も長かった昨シーズンとは真逆の戦いを終始強いられた。ミスターガンバこと松波正信監督に全てを託したサバイバルは、残留マスターで知られる大宮と新潟、同じ大阪に本拠地を置くC大阪に西野朗監督が就任した神戸、そして名門鹿島を巻き込み史上最大級の混戦となる残留争いが火花を散らす。最終節、悩める名門の前に立ちはだかったのは「デスゴール」という言葉が一世を風靡したジュビロ磐田、前田遼一だった。最後に泣くのは一体誰か……。
第10回
2014年優勝争い
(主な登場チーム:鹿島アントラーズ、浦和レッズ、名古屋グランパス、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、徳島ヴォルティス、サガン鳥栖)
一度失墜した名門は、復活したかと思われたが復活し切れていなかった。J1に舞い戻ってきたG大阪は守備力を得た代わりに元々持ち合わせていた攻撃力を失い、浦和や鹿島といったかつてのライバルには力の差を見せつけられて低空飛行が続く。それでも、宇佐美貴史が怪我から復帰してパトリックを獲得すると、降格圏から一気に優勝争いに食い込み始めた。そんな中、鳥栖では衝撃の人事が行われる。首位に立ったチームが監督解任を行うという前代未聞の事態が発生したのだ。追う者と追われる者、それぞれの意地とプレッシャーが交差する終盤戦を制すのは一体…?
ではでは(´∀`)