バス移動って嫌いだけど好き
どーもこんばんは
でも好きだけど嫌い
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J2リーグ第4節、京都サンガFCvsジュビロ磐田の一戦です!
1勝1分の状況で迎えた前節大宮戦は前半19分にまさかの雷雨により試合中止(延期試合は3月24日)。思わぬアクシデントに襲われたサンガですが、試合が中止になる直前のプレーで奪ったゴールシーンなんかは今年のコンセプトがなかなかに反映されていたようにも見えました。
対戦相手の磐田は開幕戦の琉球戦で「J2の巨人」とかいう褒めてんのかイジってんのかわからない渾名を付けられた程の強豪、昇格候補です。現在波に乗り切れていない感はありますが、侮れる訳はない相手。磐田の1度目のJ2期(2014〜2015)では2分2敗でしたが昨季はサンガがシーズンダブルを果たしています。恐らく今節のJ2では最大の注目カード。足掛かりを掴むのはどちらでしょうか。
両チームスタメンです。
サンガは前節大宮戦からはスタメンを一人だけ変更。野田隆之介が右WGとして今季初出場を飾っています。3トップ以外は開幕戦から同じ先発メンバーです。
磐田は初勝利を挙げた前節水戸戦とスタメンは全く同じ11人を起用しています。
本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアムby Kyoceraです。
サンガスタジアムで初めての公式戦の相手となったのは昨季の第2節磐田戦でした。ピーター・ウタカの2ゴールで勝利した試合でしたが、この時は無観客試合。磐田サポーターの皆様、ようこそいらっしゃいまし。めっちゃ雨降ってるけど!
…余談ですが、磐田は遠藤保仁、今野泰幸、大森晃太郎、鈴木雄斗と元ガンバ大阪の選手が多く、特にヤット大先生は磐田移籍後初の関西での試合。そんな状況の中で見計らったかのようにガンバの試合が中止になっているので多数のガンバファンが亀岡に来てるとか来てないとか…。
ちなみにヤットさんは2013年以来となる古巣との対戦でございます。
本日は現地観戦です。一応私はサンガファンでもありますので、色々な予定の兼ね合いもあって最初から此方に参戦する予定でした。観戦日記は後日更新します。
前半から試合はかなりオープンな展開となり、前節大宮戦が不完全燃焼に終わった影響もあるのかサンガは前半からかなり攻勢に出ます。得点源のピーター・ウタカこそ今野泰幸の徹底したマークに遭って苦しめられましたが、その分両WGや両SBが高い位置取りで多くのチャンスを作っていきます。
凄まじい波状攻撃となった30分のシーンがそうだったように、二人目、三人目の選手が次々と飛び出し、こぼれ球やセカンドボールへの反応も早かったサンガは持続的な攻撃を実現させており、磐田はボールを回すにもかなり磐田陣内の深いところでボールを回すしかなく、前半は45分を通じてほぼほぼずっとサンガが押し込む実質的なワンサイドゲームに。
……ですが先制したのは磐田でした。ワンサイドゲームとは行っても何度か磐田にカウンターの機会は献上していたサンガでしたが、42分には山本康裕のパスを受けた大森がタメを作ってから出したパスにDFの背後を突いた山田大記が冷静に流し込んで磐田が先制。サンガは点を取れそうで取れない展開で先制を許すちょっと嫌な形で前半を終えます。
後半からサンガは飯田貴敬を下げて白井康介を投入。そして後半、試合は一気にシーソーゲームの様相を呈します。サンガは47分、細かいパス回しで左サイドに展開すると、松田天馬のクロスを武富孝介が粘ってポストプレー。これに反応したウタカのシュートが相手DFに当たってコースが変わりサンガが同点!昨季J2得点王ウタカ、これが今季初ゴール。
しかし一度カオスに突入した試合が1-1のまま続いたのは僅か5分ほどでした。サンガのハイプレス・ハイラインを徹底して意識したサンガのやり方が裏目に出たのが52分、バックラインで広くビルドアップした磐田のボールが遠藤に渡ると、遠藤の縦パスがDFに当たってリフレクションしたところにルキアンが一気に右サイドを抜け出してグラウンダーのクロス。ここに松本昌也が逆サイドから飛び込んできてあっという間に磐田が勝ち越し。
ですが更にその3分後の55分、磐田のビルドアップの乱れを突いたウタカがボールを掻っ攫うとそのまま独走。DFを振り切り、最後はGK八田直樹との1対1を冷静に制してまたしても同点に。なんじゃこの試合…。
これだけでも十分なのに……今度は64分、サンガが押し込んだボールを奪った磐田は自陣から一気にロングカウンターを開始。もはや誰がどこのポジションか関係ないようなカウンター攻撃は大森のドリブルからのスルーパスに右サイドを一気に駆け上がった小川大貴が脚を負傷しながらも勝ち越し弾を決めて3-2。後半の、それも後半立ち上がり15分だけで0-1は2-3へ。後半に入った試合は一気に壮絶な撃ち合いへと昇華していきます。
ですがここからのサンガにはオープンな展開でビハインドを背負う事の難しさ、そして今季目指すスタイルの難点と課題が一気に噴出します。61分に李忠成と三沢直人、71分に中野克哉、76分に宮吉拓実と攻撃的な選手を次々と送り込み、中盤はもちろんサイドバックの選手までもがかなり高い位置から猛烈にプレッシングを敢行していきます。
ですが今野を中心とした磐田のディフェンス陣にボールを刈り取られると、遠藤、山田、大森辺りが即座にカウンター攻撃に繋げる役割を担い、ルキアンや松本、ポジションを一つ上げた鈴木が何度も何度も高くなったサンガのDFラインの背後を貫き、試合自体はサンガが押し込みながらも決定的なピンチの回数はリードされる前よりも遥かに増えて…。
81分、遠藤のFKを今野が落としたところに山本義道が右脚を振り抜いて4点目…かと思われましたがこれは途中出場の大津祐樹がオフサイドを取られてノーゴール。ですが、83分にはペナルティエリア前でのボールロストから最後は前のシーンでオフサイドになってしまった大津に磐田移籍後初ゴールを決められて正式に2-4。
アディショナルタイムには左サイドを突破したウタカのクロスを三沢が決め切って意地を見せましたがこのゴール直後に試合終了。磐田相手に21本のシュートを浴びせたサンガでしたが惜しくも敗れ、今季初黒星となりました。
結局この世の中に完璧な戦術なんてものは存在しない訳で、ポゼッションを重視しようがカウンターを重視しようが、何を選択してもそれぞれにメリットとデメリットは存在します。今日の試合はその両面がピッチ上に濃く現れて、そして対磐田となるとデメリットがやや上回ってしまった…そんな試合でした。
攻撃の形はある程度作れていたと思います。特に前半はウタカが今野に封じ込められる形になった中で、ウタカを今野ごとゲームから敢えて消して攻撃を形作る…みたいな、去年のウタカ依存からは異なる形が見られたのは今季のサンガのやり方が功を奏した部分はあるでしょう。
ただ、あの戦術をやる以上はカウンターリスクは相当高いのは避けられない事でもあり、その兆候は第2節松本戦時点でも浮き彫りになっていました。松本戦では本多勇喜の好プレー連発もあって決定的なシーンになるまでに防げていましたが、あの位置にルキアンなどJ1級のタレントを置いてくる磐田にアレをやられると……。やっている事は間違いじゃないと思うのでこの路線は続けてほしいですが、サッカーの難しさは再認識したゲームでしたね。
明治安田生命J2リーグ第4節
絶好調なのが新潟と琉球。群馬と対戦した新潟は今節も3-1でしっかりと快勝を収め、琉球は開幕戦の磐田に続いて今節は長崎と昇格候補チームを撃破。新潟は東京V、琉球は千葉が次節の相手ですが、この記録はどこまで続くでしょうか。
昇格組の相模原は大宮に先制されながらもラスト2分からの逆転という劇的な展開で念願のJ2初勝利。昨季躍進を収めながら今季は不振に陥っていた栃木が初勝利を収めた一方、北九州は昇格組の秋田とドローで未勝利が続いています。
ちなみに車酔いはしません。
ではでは(´∀`)