ハウバード・ダンびっくりした
どーもこんばんは
元サンガ。
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第22節(前倒し分)、名古屋グランパスvs川崎フロンターレの一戦です。
さぁ、間違いなく今季のJ1にとって一つのターニングポイントとなる試合がやってきました!
12試合で勝点29、9勝2分1敗という成績を残し、第2節札幌戦から第19節(前倒し分)広島戦まで9試合連続完封という見事な記録まで作った名古屋。本来なら首位であるべきはずの躍進を見せているのですが……名古屋すら上回る12試合で勝点32、10勝2分の異次元ペースで勝点を積み上げているのが他でもない川崎です。
ですが思い返せば昨年、開幕から10連勝&開幕11戦負けなしの状態で迎えた名古屋戦、それが去年の川崎の初黒星でした。因縁、そして圧倒的な強さを誇るものが圧倒的な強さを誇るものに挑む天王山、祝日に唯一組まれたカードとしてこれ以上に相応しいものはないでしょう。
両チームスタメンです。
連戦続きのJ1でしたが、名古屋は1週間ぶり、川崎は10日ぶりとインターバルはとっての天王山となりました。それもあって両チームとも基本形、基本布陣に近い11人を起用しています。今年移籍した名古屋の齋藤学、川崎のジョアン・シミッチにとっては共に昨季まで所属していた古巣との対戦です。
また、試合前に喉の痛みを訴えた名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督は検査の結果陰性を証明できず今日はベンチ入りを断念。代わりにブルーノ・コンカコーチが代行で指揮を執りますが、FC東京や鳥栖でもフィッカデンティ監督のコーチを務めたコンカコーチが代行監督を務めるのはフィッカデンティ監督がインフルエンザで欠場した鳥栖時代の2018年開幕戦以来です。
当初はこの4月後半から5月頭まではACLで川崎、G大阪、名古屋、C大阪が海外に行っている為日程を開けていましたが、ACLが急に日程を変えやがったもんで日程がぽっかり。この2〜3週間はさながらこの4チームは4チームリーグみたいな状況になっており、5月4日には再び連続して川崎vs名古屋のカードが組まれています。ですのでこの試合はホーム&アウェイの第1戦という見方もできるでしょう。
余談ですが、現在の川崎の礎を築いた風間八宏監督は川崎の監督を退いた翌年から名古屋の監督に就任。しかしJ1復帰後の低迷から2019年9月に解任の憂き目を見ますが、風間体制最後の勝利が豊田での川崎戦でした。
注目の一戦は開始早々に動きます。自陣がゆっくりボールを回していた川崎。名古屋からすればボールを持たれる事は前提で考えていたと思いますが、じわじわとパス回しで押し込まれると左サイドの三笘薫にボールが渡った瞬間一気にギアチェンジ。エリア内に打ち込んだ縦パスをレアンドロ・ダミアンが落とし、インサイドハーフ起用となった旗手怜央がダイレクトで叩き込んで川崎先制!
更に10分にもセカンドボールを拾った登里享平のパスを受けた家長昭博が絶妙なクロスを送るとダミアンが完璧なヘッドで合わせて、J屈指の守備力を誇る名古屋が開始10分で2点を許す予想外の展開に。
こうなると試合は川崎がやりたい放題の試合内容になってしまい、高い位置でボールを持って、田中碧やシミッチがゲームをコントロールしながら旗手や両サイドバックが気の利いたポジショニングで効果的なパスコースを確保するなど僅かな隙さえもないパスサッカーで…23分には田中のコーナーキックをシミッチがフリックしてダミアンが押し込んでいよいよ3-0。
この緊急事態に名古屋は30分の段階で宮原和也、山﨑凌吾を下げて成瀬竣平と長澤和輝を投入して応急処置を施します。それでも川崎は手を緩める気がなく、35分には三笘がドリブル突破から決定機を創出し、41分にはダミアンが強烈なミドルシュート。GKランゲラックのファインセーブもあってなんとか4点目は回避しましたが、名古屋がこの12試合で喫した失点数を23分で取ってしまう異常事態で前半を終えます。
後半の名古屋はリスクを冒さなければならない立場になった事もあって、勇気を持って設定ラインを上げつつ攻撃はサイドを主体としたシンプルな形で狙っていきます。相馬勇紀やマテウスが抜け出す時間も増えていくと、54分にはマテウスのスルーパスに抜け出した柿谷曜一朗に決定機。しかしGKチョン・ソンリョンに阻まれてゴールを奪えません。
チャンスメイクにも長けた柿谷を最前線に置き、中盤に長澤、稲垣祥、米本拓司の3枚を置く形にした名古屋は後半はかなりパスが高い位置で回るようになり、柿谷が前線でうまく起点を作りながら相馬にマテウス、途中出場の前田直輝も絡んで攻撃機会は多く作れるようになりました。しかし采配で得たものがある一方、山﨑を下げた事で中に入ったボールを合わせるポイントを作る事が出来なくなり、最後の一本が通せない時間が続きます。
84分、バイタルエリアでボールを持った途中出場の脇坂泰斗のパスを、左サイドで受けた同じく途中出場の遠野大弥が豪快にゴール右に叩き込んでまさかまさかの4点目。名古屋は2019年8月以来となる4失点……ストップ川崎の最有力候補と思われた名古屋と絶対王者川崎の一戦は、見るものの想像を遥かに上回る衝撃的な結末を迎えました。
いやちょっと引きましたね。サッカー見て引いたの久しぶりです。
名古屋からすれば、別にボールを持たれる事自体は十分に想定内で、これまでも自分達のボールが回ってきた時にしっかり保持出来ればいいというプランでやっていたはず。ただ、川崎が全然隙もボールの取り所もくれずくれずに攻めてくるので川崎が前進する→名古屋が後退するの悪循環が続いていました。いつもの名古屋なら重心を意図的に下げる、敢えて突っ込まないというスタンスですが、今日の名古屋はそれが重心を下げられている、突っ込ませてくれないというスタンスにされてしまったのは前半のワンサイドゲームに大きく影響しています。
後半は川崎のペース配分以外にもチームとしてリスクを負わないといけなくなった事や、最前線の柿谷を含めて中盤を厚くした事で一定の改善は見られましたが……まぁ、ちょっと川崎は……過去のJリーグにすら居なかったレベルなのかもしれません。
来週ガンバもこいつらとやらなあかんのか…。
ではでは(´∀`)