強制矯正治療〜明治安田生命J1リーグ第14節 ガンバ大阪vs浦和レッズ マッチレビュー〜

ショックを確かに引きずりつつ…

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第14節、ガンバ大阪vs浦和レッズの一戦です。

 

 

 

クラブ創立30周年のメモリアルイヤーを迎えたガンバの2021年は数々の試練と困難が次から次へと襲い掛かってきます。クラブ内に於ける新型コロナウィルスの集団感染は日程の過密化と不振の要因ともなり、追い討ちをかけるように緊急事態宣言の影響で、ACLの都合もあって5月に固まったホームゲーム全試合がリモートマッチ(無観客試合)という事に。そして5月14日………

 

 

…もう後戻りの出来ないところまで来たガンバ。劇薬とも言えるカードを切って、暫定ではあるものの9年ぶりとなる松波正信監督の初陣の相手は「ナショナルダービー」と呼ばれていた浦和です。賽は投げられたこの状況、果たしてガンバに待つ結末とは…!?運命といっても過言では無い、30周年の今年、まさしく今季どころかクラブ史にさえ大きな影響を与えうるかもしれない一戦となりました。

両チームスタメンです。

 

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宮本体制からメンバー自体に大きな変更はありません。ただ、変化と言えば一美和成を1トップとして起用し、倉田秋をトップ下、あるいはセカンドトップと言える位置で起用した4-2-3-1に近い布陣で、両サイドに宇佐美貴史とチアゴ・アウベスが張る形になりました。

浦和も4-4-2を予想されていましたが、武藤雄樹を左サイド、小泉佳穂をトップ下、そして2019年にはガンバにも在籍し、第2節以来の先発となる田中達也を右サイドで起用する4-2-3-1を採用しました。

 

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本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。緊急事態宣言対象区域ですが神戸は昨日、京都は今日から有観客を再開していますが、大阪に本拠地を置くガンバとセレッソは5月いっぱい無観客が続く事が発表されています。

宮本恒靖監督の一件でガンバファンは完全に忘れているかもしれませんが、本日は5月16日…Jリーグの日の次の日です。Jリーグの日に行われたゲームはヴェルディ川崎vs横浜マリノスの1試合のみだったので、残りの4試合は翌日の16日に開催されました。そして、その時に万博記念競技場でガンバが対戦した相手こそ、他でもない浦和だったのです。5月16日のガンバvs浦和が実現するのは2009年以来。その時は埼玉スタジアム2002だったので、今回は当時の同じくガンバのホーム…という事になります。

 

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攻撃面における強制矯正とでも言うべきか、ガンバは立ち上がりからここ1ヶ月ほど神経質になりすぎていた「リスクを冒す」という部分を徹底したように見えました。1.5列目のような位置に入った倉田が上手く距離を調節しつつ、宇佐美とチアゴは中への移籍が強いので、その分両サイドバックがかなり高い位置を保ち続けて行った事で、ボールの回り具合やサポートは円滑に進んでいきました。

 

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しかし16分、阿部勇樹の縦パスを受けた武藤雄樹のクロスがファーサイドに流れたところを田中が回収すると、田中が改めて上げたクロスをカスパー・ユンカーがそのクオリティをフルで見せつけるようなヘディングシュートで浦和が先制。

更にその直後のガンバが高い位置を取りつつ左サイドに固まったところをユンカーに強烈なサイドチェンジを喰らい、一気に左サイドを駆け上がって明本考浩のグラウンダーのクロスを走り込んで来た田中に合わせられて一気に2失点…。

 

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松波監督の下でやろうとしている事の「意図」自体はわかるものの、試合はじわじわと浦和がカウンターを仕掛けたい放題な状況になっていってしまいます。40分、右サイドを田中が独走して昌子源までをも振り切って折り返すと、またしてもユンカーが押し込んでスコアはいよいよ0-3。前半だけで今季最多失点を喫してしまいます。

 

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ガンバは後半頭から一美、チアゴを下げてレアンドロペレイラと塚元大を同時投入。基本的にボールポゼッションは常にガンバが握っていて、実際に浦和陣内に終始押し込みながらプレーしていました。ピッチをワイドに使って揺さぶりを試みるなど変化と言える部分は見られましたが浦和をなかなか崩しきれない時間が続きます。

 

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松波監督は71分に宇佐美を下げてパトリック、78分に井手口陽介と倉田を下げてチュ・セジョンとウェリントン・シウバを投入していきます。確かに高い位置は保てていたのですが、パトリックとペレイラの2トップを活かすのか、塚元とウェリントンのスピードを活かすのかも今ひとつブレが生じており、押し込んではいるもののシュートチャンスに繋げたのは浦和のカウンターの方が多く……。

 

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後半は特に、最後までリプレイ映像のような試合展開が続いてしまいそのまま試合終了。28年前のあの日と同じ日付、同じカードで迎えた再起を図る一戦は、完敗という以外にないスコアで3連敗となってしまいました。

 

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松波監督の状況も踏まえると、松波監督がこの試合でやろうとした事はすごく理解は出来るんですよ。なんというか……今日勝つ為の戦い方というよりも、今後勝ち星を増やす為の治療みたいものが今のガンバには必要で、そうでなければ宮本監督を切った事のデメリットしか残らなくなるから。中央にカットインしてくるタイプの宇佐美とチアゴを両サイドに置いた事で黒川圭介と奥野耕平…サイドバックがかなり高い位置を取る事を促す、それを倉田が上手く潤滑油として入る事で、パスの回り方のテンポは良くなっていたし、ピッチもワイドに使ってリスクを冒そうという意思は見えました。

 

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ただ…やっぱり今のチーム状況で、それもいくらユンカーが凄いとはいえども、リスクがそのまま失点に繋がったみたいな失点のすれば、選手心理としてはやっぱりネガティブが先行してしまうでしょう。もし仮に、立ち上がりの良い時間帯に1点でも取れていれば、仮にその後逆転されたとしても空気は違ったと思うんですけど…スランプに陥ったチームにとって先制点は嫌な既視感を感じさせるんですよね。

今日の試合はとにかく、松波監督としても勝敗以上にリスクを負う事、無理矢理にでも前に行く事を後任監督が決まるまでに感覚を取り戻させる為の、矯正治療みたいな考えだったように思います。

 

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【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第14節

ベガルタ仙台0-1アビスパ福岡

清水エスパルス0-3名古屋グランパス

鹿島アントラーズ5-3横浜F・マリノス

柏レイソル0-4FC東京

サンフレッチェ広島0-1徳島ヴォルティス

大分トリニータ1-1サガン鳥栖

ヴィッセル神戸1-1セレッソ大阪

横浜FC2-0湘南ベルマーレ

川崎フロンターレ2-0北海道コンサドーレ札幌

ガンバ大阪0-3浦和レッズ

 

1位 川崎フロンターレ(45)※1

2位 名古屋グランパス(35)※1

3位 サガン鳥栖(28)※2

4位 横浜F・マリノス(27)※3

5位 アビスパ福岡(25)※2

6位 鹿島アントラーズ(24)

7位 ヴィッセル神戸(24)

8位 浦和レッズ(23)

9位 セレッソ大阪(22)※2

10位 サンフレッチェ広島(21)※4

11位 FC東京(18)

12位 徳島ヴォルティス(17)※2

13位 北海道コンサドーレ札幌(15)※3

14位 湘南ベルマーレ(15)

15位 柏レイソル(13)

16位 清水エスパルス(12)

17位 大分トリニータ(8)※3

18位 ガンバ大阪(7)※5

19位 ベガルタ仙台(7)

20位 横浜FC(6)

 

※1 17試合消化

※2 15試合消化

※3 13試合消化

※4 16試合消化

※5 11試合消化

 

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5月15日はJリーグの日。それも理由なのか、今節は広島を除くオリジナル10のチームはオリジナル10同士の直接対決が組まれていました。特に注目度が高かったのは相馬直樹監督就任以来無敗の鹿島、そして開幕戦以降11戦無敗を続けていた横浜FMの好調対決でしたが、激しい撃ち合いの末に土居聖真ハットトリックを決めた鹿島が勝利しています。尚、首位を独走する川崎は札幌に2-0で勝利し、2012〜2013年の大宮の記録を抜いてJ1新記録となる22戦無敗となりました。

また、上位予想されながら苦しい戦いの続く柏とFC東京の試合ではFC東京が4-0で圧勝。そして福岡は仙台に勝利してクラブ史上初のJ1での5連勝を飾り、2006年、2011年、2016年のJ1参戦時の勝利数を15試合で上回って5位に浮上。そして開幕から唯一勝利のなかった横浜FCは湘南に2-0で勝利し、ようやく初勝利を挙げています。

 

 

はぁ…。

ではでは。