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運命は一瞬のホンの出来心〜UEFA EURO 2020 グループA第1戦 トルコ代表vsイタリア代表 マッチレビュー〜

ACLを見せてぇぇぇぇぇぇぇ

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューUEFA EURO 2020開幕戦、グループA第1戦、トルコ代表vsイタリア代表の一戦です!

 

 

 

さぁ!5年越しとなる4年に一度の欧州サッカーの祭典ですよ!!

今年はもう色んな意味で変則的な状況、変則的なフォーマットでの開催となりましたが、1ヶ月間にわたる激闘は全ての道が通ずると言われるローマから始まります!

 

 

その開幕戦の対戦カードはトルコvsイタリア

当ブログYouTubeで更新した予想ブログでも言いましたが、グループAは一番4チームの実力差が拮抗してるグループなんですよ。どこも1位通過の可能性があるし、逆に最下位の可能性もあるという。一応イタリアは本命とは言えども、その座は絶対ではありませんからね。トルコも実力者なので、ここでもしイタリアが勝てば大きな弾みになるでしょうし、逆にトルコが勝てば同組のスイスやウェールズに与える影響も大きいはず。開幕戦はいきなりキーポイントとなるカードになっちゃいました!

両チームスタメンです。

 

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システムとしては両者ともに4-1-2-3を採用。イタリアは中盤の要であるマルコ・ヴェッラッティが負傷の為に開幕戦を欠場となっており、インサイドハーフにはロカテッリとバレッラが入りました。スタメンで言うとインモービレとスピナッツォーラ、ベンチ入りメンバーだとアチェルビ、クリスタンテ、そしてトルコのウンデルは所属チームの本拠地で戦う事になります。

ちなみに、開場自体はイタリアですが、厳密には今日のイタリアはアウェイ扱いになるのでユニフォームも白の2ndユニフォームを着用しています。

 

 

本日の会場はイタリア、ローマのスタディオ・オリンピコ・ディ・ローマです。

セリエAの強豪、ASローマSSラツィオの本拠地。試合前の開幕セレモニーではローマOBのフランチェスコ・トッティラツィオOBのアレッサンドロ・ネスタが参加しています。なお、今回のEUROは11ヶ国開催なだけに国によって基準は異なりますが、イタリアのローマでは客席の25%、約16000人の来場が認められています。

長きに渡ってイタリア、そしてヨーロッパのスポーツに於いて大きな役割と意義を持っていたこのスタジアムは1928年、当時イタリアの政権を握っていたベニート・ムッソリーニの指揮下で建設されて1938年に開場。このスタジアムを含めた複合スポーツ施設の総称であるフォロ・イタリコにはその名残が窺えるオブジェもちらほら現存しています。その後は1960年のローマ五輪に向けて改修され、UEFAチャンピオンズリーグの決勝を過去に4度、世界陸上も1回開催。1990年のW杯では西ドイツvsアルゼンチンの決勝戦も行われ、そして過去2度イタリアで開催されたEUROでも決勝会場となり、イタリアにとって唯一のEURO優勝である1968年大会はこの場所でユーゴスラビアを下して優勝しました。

全ての道はローマに通ずるとは言いますが、今回は逆。全ての道はローマから始まります。EURO2020、開幕です!

 

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前半ほぼイタリアのワンサイド、というかハーフコートゲーム状態で進んでいます。アンカーに入ったジョルジーニョを中心にしっかりとビルドアップしながらサイド攻撃に活路を求めるイタリアでしたが、リトリートで固めてブラク・ユルマズのカウンター攻撃に全てを賭けたような構図を見せたトルコは、ユルマズとハカン・チャルハノールを除いてほぼ全員守備の構えを見せていきます。

 

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結果、イタリアは確かにサイドには進めるものの、ロレンツォ・インシーニェとドミニコ・ベラルディの両ウイングもある程度のところまで行くと詰まってしまい、そうなるとボックス内での仕事に長けたチーロ・インモービレはまず得意なエリアで全く仕事が出来ず。挙句、レオナルド・ボヌッチは比較的早い段階からロングシュート攻勢も見え始めるなど、イタリアからすればもどかしいったらありゃしない試合展開に。

 

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アレッサンドロ・フロレンツィやレオナルド・スピナッツォーラも痺れを切らしてサイドハーフ的な位置を取り始めましたが、すると今度はユルマズにサイド独走カウンターを喰らうなど、イタリアにとってはホームというアドバンテージもかえってプレッシャーになりかねない難しい試合展開に。前半はイタリアが主導権を握り、スタッツを見れば圧倒的にイタリアペースではあったのですが、ゲームプラン的にはトルコのプラン通りに試合が進んで0-0で終えます。

 

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イタリアにとっては焦ったくて仕方ない前半でしたが、後半…試合は思っていた以上に早くに動きました。53分、やはり中央を固めてきたトルコに対し、右サイドでボールを持ったベラルディが右サイドを抉って高速クロス。これがトルコDFに当たってゴールに吸い込まれ、5年ぶりのEUROファーストゴールはまさかのオウンゴール

 

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更に66分には再びベラルディのクロスをファーサイドのスピナッツォーラがシュート。一度はGKに阻まれたものの、こぼれ球をエースFWインモービレが押し込んで追加点。

更に更に79分にはトルコのミスをベラルディがカットすると、そこから前線の面々で細かくパスを繋ぎ、最後はNo.10のインシーニェが最も得意とする形のシュートであれよあれよの間に3点目!!

 

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「先制点を取られない事」がこの試合の全ての条件だったトルコは1点を取られた時点でほぼなす術なくが無くなってしまい、スコアが動いてからの試合内容はある意味では「正当なワンサイドゲーム」へ。ロベルト・マンチーニ監督も主軸を下げる余裕の采配を見せてそのまま試合終了。イタリアがホームで迎える開幕戦を見事快勝で収めて華々しいスタートを切りました!!

 

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トルコの考え方とゲームプラン自体は間違ってなかったと思うんですよ。確かにトルコは真っ向からやり合ってもイタリア相手に十分やりあえる実力を持つチームですが、元々彼らは守備に強みを持つチームである事、そして今大会ではグループ3位でもベスト16に進める可能性がある事……それを踏まえた時にイタリア相手に0-0は間違いなくポジティブな結果で、かつトルコには1点を取り切れる力も持っていましたから、トルコがあのやり方を選んだのは理解できるんですね。

実際、もし前半の展開が65〜70分くらいまで続いていたら試合の流れはトルコに傾いていたでしょうし、そしてこの展開でもし仮にイタリアが0-1で負けようものならそれは変にボロ負けするよりもダメージは大きくなったと思うんです。そういう意味では…53分のオウンゴールを誘発したベラルディのあのドリブル…あのワンプレーで全ての道は開けた、ローマからの道が通じた…みたいな感じはしますね。一つのプレーが全ての流れを変える好例でした。エースとNo.10が揃って決めたのもイタリアには嬉しい要素でしょう。お見事でした。

 

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イタリア国歌でブッフォンいないの寂しい。

ではでは(´∀`)