G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

気ままに白熱、気ままな憂鬱。執筆等のご依頼はTwitter(@blueblack_gblue)のDM、もしくは[gamba_kyoto@yahoo.co.jp]のメールアドレスまでご連絡お願いします。

ガンバ大阪、2021-2022補強プラン展望!【中編】ガンバファンが持つべき覚悟と、レンタル移籍組の処遇

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211110223607j:image

 

前回みたく今回はボケません。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、残留も決まったから今年はシーズンが終わる前にやろうという事で行っております、ガンバ大阪2021-2022の補強プラン展望企画でございますが、前回は補強云々よりも監督・コーチ陣のスタッフ編成、および来季のシステムどうなるの?的な話をしました。

 

 

今回は残留云々について持つべきスタンス、そしてレンタル組の扱いについて考えていきたいと思います。

 

 

 

【おしながき】

①来季監督は片野坂さんで確定?(前回)

②来季のコーチ人事(前回)

③来年のシステムは?(前回)

④まずは慰留。とにかく慰留。

⑤補強ターゲットの基本スタンスは?

⑥レンタル移籍組の処遇

⑦ポジション別補強優先度(次回)

 

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

④まずは慰留。とにかく慰留。

 

これ、皆さんTwitterで言及されてますけど…今年のガンバは結構しんどいオフというか、流出も覚悟しなければならない冬になるのかなと。

30周年を迎えたガンバは、これまでの歴史の中で「獲られる側のクラブ」としての危機を味わう事はありませんでした。というのも、これまでのガンバはやっぱり強豪としてブイブイ言わせていた時代も長かったので、一定以上の「資金力」「ブランド力」「チームとしての魅力」の3点が揃っていたんですね。特に3つ目に関しては最近はちょっと顕著と言わざるを得ないですし、日本人選手の補強で断られるケースも増えてきたのはそれも一つあると思います。確かに資金力に関しては、今のガンバはめちゃくちゃ資金力がある訳では無いといっても相対的に見ればまだ持っている方ではあるでしょう。ただ、やはりコロナ禍で減収しているのは否めませんし…一部報道ではスカッドのスリム化を図ろうとしている事から、主力数名の退団も前提に考えているとも言われています。

ガンバが流出の危機を始めてリアルに感じたのは2019年末でした。当時報じられた小野瀬康介マリノス移籍は、結果的に小野瀬が残留を決断してくれたとはいえ……これまで日本人選手の退団はレギュラークラスでは海外移籍以外ほとんどなかったガンバにとって、あの数週間は感じたことのない感覚を抱いた方も多かったと思います。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211110150903j:image

 

ただ、もし仮に今オフで、川崎、マリノス、神戸、浦和、名古屋…この辺りのクラブからオファーを受けて、ガンバ残留と天秤にかけた時に、ガンバ残留に傾く可能性は少なくとも5年前と比較すると遥かに下がっていると言わざるを得ないのも確かです。今既に報道が出ているキム・ヨングォンに関しては母国復帰という意味合いが強いので別としても、国内での選択肢に於いてガンバのバリュエーションはかつてより下がっている──選手との慰留交渉は、まずそこを踏まえた上でしなければならない…という状況ではありますよね。日本人選手に関しても。

例えば今野泰幸を獲得した時のように…かつてガンバには「タイトルを獲得する為に」移籍してきた選手が多くいましたが、獲得に於いても残留に於いてもそれを武器に交渉する事は難しくなっているのです。もはやいつ、何が起こるからわからない……そこはある程度覚悟していく必要はあると思います。実力はあるけど出場機会が減っている選手とかはスリム化に伴うカット対象になってくるかもしれませんし、今の状況だと…例えば山口蛍が神戸に行った時のような、想定外的な事を想像しなければならない可能性もありますし…。

 

 

 

⑤補強ターゲットの基本スタンスは?

 

前述の通り、かつてはガンバは日本代表クラスの選手もバンバン獲得出来るような状況でしたが、ちょっとここ数年の状況では厳しいとも言えます。最近の日本人の大型補強と言えば昌子源が最たる例で、夏には江坂任の獲得にも動いていたらしいガンバですが、昌子と江坂の場合で共通しているのは「そもそも獲得可能な状態という情報を持っていたチームが殆どいなかった」という前提がありました。昌子については元々ガンバとの縁がある選手ですしね。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211112173900j:image

 

要するに、日本人のトップクラスが自由市場に近い形となるシーズンオフの移籍市場に於いて、かつて加地亮今野泰幸を獲得したようなバリュエーションをガンバは有していない事は大前提としてある。言い方を変えれば、上でも書いた事と根っこは同じで、ガンバが狙っている選手が川崎やマリノスから同時にオファーを受けた時にどっちを選ぶか…という話な訳です。

それを踏まえると、ガンバの補強ターゲットは小野瀬康介や柳澤亘のようにJ2の舞台で「J1で見てみたい」と思わせている選手を如何に上手く引っ張ってこれるかにかかってきます。結局、今いい感じになっているチームってそういうのも上手いんですよ。今年J2から引き抜きまくった浦和もそうですし、スーパースターばかり獲得しているイメージのある神戸も実はその辺りは凄く上手いというか実はしっかりしていて、古橋亨梧は岐阜から引き抜いたし菊池流帆は山口から引き抜いてきてる訳です。そういう循環を作り上げる事で、チームは再びサイクルに乗れるのでは…とは思いますね。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211112174924j:image

 

J2で伸びている選手はやっぱりJ1への意欲がどんどん増していると思いますし、そういう選手って多くが1996〜2000年くらいの生まれだと思うんですよ。ド素人で申し訳ないですが、例えば私は1997年生まれで…サッカーに触れた時がガンバが「超攻撃」で鳴らしていた時代だったんですね。1999年生まれの福田湧矢や山見大登も小さい頃からガンバファンだった事を公言しているように、J1間の移籍なら話は別としても、今J2でJ1を目指しているこの世代の選手にとってガンバからオファーが届くという事はまだ一定の訴求力はあると思いますし……今回の移籍市場でガンバがやるべきはJ2市場を積極的に睨む事だと思っています。福岡が成功させたように外国人スカウトに徹底的に力を注ぐのも有効な手段ですが、ガンバの自前外国人スカウトに期待出来ないのはガンバファンの常識ですし…。

 

 

 

⑥レンタル移籍組の処遇

 

ガンバが考えるべき大きな要素の一つはレンタル移籍組をどうするか…です。まぁ…ハッキリ言えば谷と遠藤をどうするか、って話です。

 

現時点でレンタルで他クラブに移籍している選手は以下の通り。

 

GK 谷晃生→湘南ベルマーレ

MF 遠藤保仁ジュビロ磐田

MF 芝本蓮→SC相模原

FW 唐山翔自→愛媛FC

 

まず芝本と唐山が来期帰ってくる可能性は低いと思っています。両者ともJ2下位でもあまり出場機会を得られている訳ではないですし…。芝本は相模原かどうかはともかく放出になる可能性も否定できませんし、唐山に関しては、愛媛の實好礼忠監督が続投になるなら、ガンバとしては實好監督というガンバ的に信頼のおける人物にとりあえず預けておいた方がいいという判断になるのでは。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211110184758j:image

 

さて、一番気になるのは…谷と遠藤をどうするか、ですよ。

谷はおそらく、2021年の日本サッカー界で最も知名度と評価、そして市場価値を高めた選手の一人です。東京オリンピックニュージーランド戦とスペイン戦のパフォーマンスは圧巻そのものでしたし、サッカーに全く興味のない私の友人ですら「谷晃生」の名前を覚えたほど。もちろん湘南でもハイパフォーマンスを出し続けており、日本代表にも選ばれて…あれだけの活躍を見せれば、普通であれば契約元クラブ…要するにガンバに即復帰という運びなるでしょう。もっと言えば、谷が仮にフィールドプレーヤーであればガンバは迷う事なく復帰させていると思います。

ただ、ガンバが普通じゃないのは東口順昭という絶対的過ぎる存在がいるという事です。そもそも、東口の存在ゆえに谷はガンバでは試合に出れていなかったんですし、今季もガンバは東口を正GKにする前提だったから谷を継続して湘南に貸し出している訳で。要するに、東京五輪で大活躍して、A代表にも呼ばれた谷を今更セカンドキーパーとして戻すわけにもいかないんですよね。フィールドプレーヤーならまだしも、GKはやっぱり一人しか試合に出れないし、加えてGKはプレーのほとんどがリアクションになってくるから試合勘が他のポジションと比べて圧倒的に重要ですし、試合に出てこそ成長するという言葉が一番当てはまるポジションなんですよ。だから今、谷をセカンドとして呼び戻すのはガンバにとっても谷にとっても決して良い事とは言えず、谷を呼び戻すのであれば谷を守護神として起用する、勇気を持って東口を外す前提で、その覚悟を持って呼び戻さなければなりません。

ただしガンバの場合…これは勿論嬉しい事というかありがたい事、幸せな悲鳴でもあるんですが…東口を外すべき理由がまるでないんですよね。衰えるどころかむしろ伸びてね?ってレベルで…。であれば、谷はやはりもう一年レンタルで出すべきでしょうし、多分フロントの考えもそうでしょう。湘南がJ1に残ればもう一年湘南がベストでしょうし、湘南が降格すればどこか別のJ1クラブとか。ただ、現実的な可能性として…東京五輪という国際大会で存在感を示した訳で、谷はガンバに帰る事なく海外に行く可能性というのも出てきているとは思います。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211110223221j:image

 

ヤット大先生こと遠藤さんに関しては……これは遠藤が退団した時にもブログで書いたんですが

 

 

形式上はレンタルとは言えども、遠藤との別れはガンバにとって相当の勇気と覚悟がいるものであり、同時にガンバにとっていずれ経なければならない事柄だったんですね。それと同時に、それをある程度美しい別れにする為には…ガンバでの立ち位置を含め遠藤を切れるだけの人間が決断しなければならない…という側面もあります。簡単に言えば、ガンバの場合は宮本恒靖前監督が就任した時点で、遠藤との別れは宮本監督の間にやらなければならない事柄の一つだった。フロントもそれを求めていたでしょうし、宮本監督もそれを自覚していたと思います。

要するに、ガンバは一番苦しい決断しなければならないという過程を既に積んだ以上、遠藤をこのタイミングで復帰させるのはお互いに苦しいものがあると思うんですよ。ガンバにとっても、遠藤にとっても。もちろんファン心理としては、再び青黒を纏う遠藤を見たい気持ちもあるけれど……それとこれとは分けて考えないといけない部分もあるでしょう。磐田に完全移籍になる可能性も否定できないし、どのみちもし、遠藤がガンバに帰るとしたら…その時は本当に引退の瞬間なんだと思っています。なので遠藤にしても谷にしても、来季もガンバでプレーする可能性は低いような気はしますね。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20211115044609j:image

 

 

次回はポジション毎に補強優先度を考えていきます。

 

 

前回は出オチ過ぎたから…

ではでは(´∀`)