初めてサッカー観たのが2005でしたなぁ…
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J2リーグ第40節、ファジアーノ岡山vs京都サンガFCの一戦です!
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若手と娯楽性の高いフットボールで期待を抱かせた2011年
手元から昇格がこぼれ落ちた2012年
あと一勝に泣いた2013年
全ての貯金が崩れ去った2014年
現実に直面した2015年
新たな希望も芽生えた2016年
順位以上の絶望を見た気がした2017年
かつてない危機に瀕した2018年
躍進が最後に悲劇を呼んだ2019年
どこか消化不良を抱く船出となった2020年
─これがサンガの10年間でした。
いつもはもっとチームの状況だのなんだのについてもう少し色々書いていますが、今日はあまりこの部分を書く気は起こりません。それは決して後ろ向きな意味ではなく、前向きな意味として。
さぁ、あと一勝です。近付いても離れても、結局届かなかった事には変わりなかった……この10シーズンの全てを、この一瞬にぶつけましょう!
両チームスタメンです。
前節秋田戦は出場停止により欠場した麻田将吾が先発に復帰。左WGには今節は松田天馬がスタメンに戻ってきて、右SBは飯田貴敬ではなく最近好調の白井康介が先発出場。庄司悦大、黒木恭平といったベテランもベンチに名を連ねています。
最近好調の岡山は前節相模原戦で出場停止だったパウリーニョが先発に、オーストラリア代表招集で欠場していたミッチェル・デュークがベンチに復帰しています。今節はスタメンで起用されたイ・ヨンジェは元サンガの選手。古巣の目の前での昇格阻止に燃えている事でしょう。
本日の会場は岡山県岡山市、シティライトスタジアムです。
元々は1962年に開催された第17回国民体育大会に向けて建設されたスタジアムで、その後2005年の第62回国民体育大会に向けて大規模改修が行われました。やっぱり国体の力は大きい…。ちなみに、このスタジアムと隣接する岡山武道館の地下には弥生時代の集落遺跡であり、国の史跡にも指定されている「津島遺跡」が広がっており、それに伴いメインスタンド内には「遺跡&スポーツミュージアム」が併設されています。Jリーグなど有料イベント開催日は閉館していますが、岡山県出身の陸上界のレジェンド、人見絹枝と有森裕子の銅像もスタジアム内に設置されています。
ちなみに、このスタジアムが「桃太郎スタジアム」という名前だった2006年にサンガは一度だけこのスタジアムでホームゲームを開催しています(ナビスコ杯GL大分戦)。なお、このスタジアムのネーミングライツは2015年より「シティライトスタジアム」となっていますが、実はこの名前になってからサンガは一度もこのスタジアムで勝利した事がありません。置き土産じゃないですが、ここできっちり勝った上で昇格したい!してほしい!
やはり岡山も好調なだけあって前半から引くことなくアグレッシブに対抗してきた事で、前半から両者ともにオフェンシブな展開……むしろわチャンスの数は岡山の方が多く創出していきました。8月以降わずか1敗しか喫していない岡山のサイド攻撃は度々サンガに脅威を与え、6分、13分には立て続けに決定機。しかし負傷離脱した若原智哉に代わって反発の続く清水圭介のスーパーセーブもあって失点を免れます。
その後は三沢直人、そして昨季は岡山に所属した武田将平のインサイドハーフが積極的に前に押し上げる動きを見せた事で少し岡山を押し込めるようになりました。しかしサンガが決定的な場面まではなかなか作れない中で、前半終了間際には中央を細かいパスで崩した岡山が上門知樹に再び決定機。ここはヨルディ・バイスのブロックでなんとか阻止しましたが、試合としてはやや劣勢の中で前半を終えます。
後半もやや岡山が押し込む時間が続いていたものの、後半はバイスと麻田が常に高い集中力を発揮して、段々サンガ陣内の浅いところの間に岡山の攻撃をシャットアウト出来るようになっていきました。62分に福岡慎平を投入したサンガは徐々に本来のパスワークが活きてきて、宮吉拓実やピーター・ウタカが立て続けにチャンスを創出しますが…なかなかに遠い1点。
しかしウタカや宮吉が上手く裏に飛び出せていたり、或いは川﨑颯太が積極的に前に上がれる機会が増えた事もあるのか、76分には庄司悦大、黒木恭平、長井一真とボランチより後ろをフレッシュにする事でサンガは勝機を見出していきました。この狙いはある程度功を奏して、ラスト10分はサンガが常に岡山陣内の高い位置でボールを繋げるように。庄司という配球役を置いた事でボールの出し入れもスムーズに回りました。
終盤も終盤に入ると今度は岡山の猛攻ターンへ。90分、途中出場のデュークがエリア外から強烈なミドルシュート。スタジアムの時が止まったような瞬間でしたがこれはクロスバー直撃!サンガはサンガで今季積み上げてきたチームとしての地力を見せ、岡山は岡山で今の勢いがハッタリではないと思わせるほどのプレーを見せた濃密な90分。昇格こそ決まりませんでしたが、サンガにとって大きな勝点1を得ました。
今日の試合のサンガは勝てば昇格決定でした。サンガには自力で昇格を決められる可能性があった。だから引き分けという事実に多少の喪失感を覚えたくなる気持ちはわかります。ただ一方で、マッチプレビューのブログにも書きましたが……今日の試合に臨む上で、サンガにとって最も大事だったのは「別に引き分けでも良い」という気持ちを持つ事、このアドバンテージを精神面で味方に付ける事だったと思っています。これが例えばATに追いつかれただとか3点差振り出しに戻されたとかであれば話は別ですよ。ただ、サンガにとって今日は負けない事が何より重要なテーマだったと思いますし、終盤を耐えての勝点1だった訳で。
昇格を今日で決めてほしい気持ちはありましたが、これは全然悲観的な引き分けではありません。なによりシンプルに素晴らしい試合でした。面白かった。岡山強かったですし。それも踏まえれば、トータルで見た時にこの勝点1は間違いなく大きく、そして大きな勝点1でした。そう言えるのはサンガがこれまで積み上げてきた勝点があり、それゆえに生まれたアドバンテージだからです。
サンガの昇格条件は明日(11月21日)に行われるブラウブリッツ秋田vsヴァンフォーレ甲府の試合に於いて、甲府が引き分け以下に終わる事。明日の13:00からですね。テレビにかじりつきましょう。
MAGIC1!
ではでは(´∀`)