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独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選Part3

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浅草キッドほんとすごかった

 

(突然)

 

(まあまあ遅い)

 

どーもこんばんは

 

メットライフドームのしっくり感。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、京都サンガFC編を挟んで今回は「独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選」のPart3です。過去に大型補強を実現したチームとシーズンの中で印象的なものを15チームピックアップし、その結果も振り返っていこうと思います。詳しい企画概要はPart1の方を先にご覧下さいませ。今回がいよいよオーラス回でございます。

 

 

 

①独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選Part1

②独断と偏見によるの大型補強シーズントップ5

③独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選Part2

④独断と偏見による京都サンガFCの大型補強シーズントップ5

⑤独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選Part3

 

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

【独断と偏見による印象的なJリーグ大型補強シーズン15選Part3】

※順番は適当です。

 

CASE11:2005年のジュビロ磐田

 

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監督:山本昌邦(2年目)

前年度J1順位(2004年):5位(1st2位/2nd13位)

 

【2005年の成績】

J1リーグ:6位

ナビスコ杯:グループステージ敗退

天皇杯:ベスト8

ACL:グループステージ敗退

 

【主な補強選手】

GK 川口能活ノアシェラン

DF 茶野隆行←市原

DF キム・ジンギュ←全南

MF 村井慎二←市原

FW チェ・ヨンス←京都

 

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前年度は1stステージこそ優勝争いに絡んだが、2ndステージでは一時最下位にまで転落。磐田の黄金期の終焉を阻止するべく、そして2連覇中だった横浜FMを阻止するべくフロントは大型補強を敢行する。市原(千葉)から村井と現役日本代表の茶野というイビチャ・オシム監督の下で台頭した2人に加え、抜群の実績を誇るチェ・ヨンスと若手ホープキム・ジンギュと2人の韓国代表を補強。そして何と言っても、前年のアジアカップで国民的スターの地位さえも築き始めた川口が翌年に迫るドイツW杯を見据えてJリーグ復帰を果たした。その行き先が前年度王者かつ古巣である横浜FMでは無かった事も含めて同オフ最大の移籍として話題をさらい、空前の大型補強でタイトルと黄金期の奪還に挑んだ。

しかし開幕からの5試合で1勝1分3敗と出遅れると、現役代表レギュラーの福西崇史を始め、名波浩鈴木秀人ら主力が欠場する試合が増え始める。第6節以降は白星先行で上位争いに顔を出したが優勝争いには最後まで加われず、最終順位は6位と10年ぶりにトップ5入りを逃して黄金期の終焉を印象付ける結果に終わってしまった。

 

 

 

CASE12:2013年の浦和レッズ

 

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監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ(2年目)

前年度J1順位(2012年):3位

 

【2013年の成績】

J1リーグ:6位

ナビスコ杯:準優勝

天皇杯:3回戦敗退

ACL:グループステージ敗退

 

【主な補強選手】

DF 那須大亮←柏

DF 森脇良太←広島

MF 関口訓充←仙台

FW 興梠慎三←鹿島

 

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2011年の残留争いから一転、ペトロヴィッチ体制1年目の2012年で3位にまで順位を上げた浦和は、いわゆるミシャスタイルを確立させる為に前年の槙野智章に続いて広島時代の教え子である森脇を獲得。森脇の移籍といえば「広島最高!」の画像がネタとして有名だが、それはこの時の移籍の際のネタであり、浦和が「サンフレッズ」と呼ばれ始めたのは森脇以降だった。

それ以外にも2010年に日本代表入りを果たした関口、長年安定した活躍を各クラブで見せている那須、そして鹿島の主軸としての印象が強かった興梠を補強。結果的に2012年の1位(広島)と2位(仙台)、そしてナビスコ杯王者(鹿島)と天皇杯王者(柏)の、そして2013年のACLに挑む浦和以外の日本勢から主力を一人ずつ引き抜いた事になる。

序盤戦から好調を維持し終盤まで優勝を争ったが、圧倒的な攻撃力に対して守備は脆さを見せ、ラスト4試合で15失点を喫し最後は6位でフィニッシュ。しかし興梠はその後もエースとして活躍し続け、那須と森脇も長く浦和で奮闘する事となった。

 

 

 

CASE13:2017年のサガン鳥栖

 

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監督:マッシモ・フィッカデンティ(2年目)

前年度J1順位(2016年):11位(1st15位/2nd8位)

 

【2017年の成績】

J1リーグ:8位

ナビスコ杯:グループステージ敗退

天皇杯:3回戦敗退

 

【主な補強選手】

GK 権田修一←SVホルン

DF 小林祐三横浜FM

DF フランコ・スブットーニ←A・トゥクマン

MF 原川力←川崎(レンタル)

MF 太田徹郎←柏

MF 小川佳純←名古屋

MF 水野晃樹←仙台

FW チョ・ドンゴン←水原三星

FW ビクトル・イバルボカリアリ

FW 小野裕二←シントトロイデン

 

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フィッカデンティ監督を招聘した2016年は1stステージこそ低迷したものの、2ndステージでは一時優勝争いにも絡むほどの躍進を見せる。そして鳥栖はチームとしてのグレードを一段階挙げるべく大型補強を敢行した。前年まで横浜FMでレギュラーを張っていた小林、川崎では出場機会に恵まれなかったがポテンシャルは評価されていた原川、Jでの実績も豊富な小川や水野に加え、ベルギーでプレーしていた小野と韓国代表経験もあるチョ・ドンゴンを補強。極め付けは海外移籍の為にFC東京との契約を解除していた権田とコロンビア代表としてブラジルW杯にも出場したイバルボの獲得だった。

重要なのは、悪い言い方をすれば鳥栖はJ1屈指の「貧乏クラブ」として認識されていたという事である。それが一変したのが2015年7月、大手ゲーム会社であるCygamesがスポンサーに就任したことでクラブとしての予算が劇的に増加した。それもあって2016年はドイツでの実績があるフェリックス・マガト氏を監督して招聘する予定だったし、マガト氏との交渉が頓挫して招聘したフィッカデンティ監督もこれまでの鳥栖が払える金額の監督ではない。「獲られる側のクラブ」であり続けた鳥栖にとっては初めて「獲る側」として過ごしたオフだったと言える。

小川や水野はあまり出場機会に恵まれなかったが、権田・小林・原川といった辺りはチームの一桁順位に大きく貢献する。特に権田は翌年に代表復帰を果たすほどのパフォーマンスを見せ、夏に鎌田大地が海外移籍をする中、原川は攻撃のキーマンとして7得点を挙げるなど躍動した。翌年にはフェルナンド・トーレス金崎夢生を獲得するなど鳥栖のバブル状態は翌年も続くが、2019年からはCygamesが撤退した事で一転、クラブは経済的に危機に立たされる事となる。

 

 

 

CASE14:2010年の名古屋グランパス

 

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監督:ドラガン・ストイコビッチ(3年目)

前年度J1順位(2009年):9位

 

【2010年の成績】

J1リーグ:優勝

ナビスコ杯:グループステージ敗退

天皇杯:ベスト8

 

【主な補強選手】

GK 高木義成←東京V

DF 千代反田充←新潟

DF 田中マルクス闘莉王←浦和

MF ダニルソン←札幌

MF 金崎夢生←大分

 

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ピクシーことストイコビッチ体制の1年目は最終節まで優勝の可能性を残しての3位、2年目はリーグでは苦戦する中でACLでベスト4、天皇杯で決勝まで進むが、いずれもあと一歩でタイトルに届かなかった。そのあと一歩を埋めるべく絶賛売り出し中だった金崎やダニルソンを争奪戦の末に獲得し、高木や千代反田のような堅実な補強にも成功。そして何と言っても最大のトピックが闘莉王獲得だった。浦和のみならずJリーグ、或いは日本代表の顔と言っても過言ではない闘莉王だったが、闘莉王を優勝へのラストピースと判断した名古屋陣営は浦和フロントとの間に問題を抱えており、かつ欧州移籍の可能性もあった闘莉王の獲得に漕ぎ着けた。

前半戦は鹿島、清水とデッドヒートを繰り広げながらも、第18節で首位に立つとそこからは一度も首位の座を明け渡す事なく悲願の初優勝を達成。闘莉王は入団時に「リーグ優勝できなければ名古屋に来た意味はない」と語ったが、その意気込み通りの結果を残す事となった。

 

 

 

CASE15:2019年のヴィッセル神戸

 

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監督:ファン・マヌエル・リージョ(2年目)→吉田孝行(第8節)

前年度J1順位(2018年):11位

 

【2019年の成績】

J1リーグ:8位

ナビスコ杯:グループステージ敗退

天皇杯:優勝

 

【主な補強選手】

DF 西大伍←鹿島

DF 初瀬亮←G大阪

DF ダンクレー←ヴィトーリア

MF 山口蛍←C大阪

MF セルジ・サンペール←バルセロナ

MF ウエスクレイ←セアラー(復帰)

MF 中坂勇哉←ペララーダ(復帰)

FW ダビド・ビジャ←ニューヨーク・シティ

FW 小川慶治朗←湘南(復帰)

 

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元々は三木谷浩史氏の個人会社が買収・出資していた神戸を「楽天」として運営するようになったのが2014年12月。更に2016年はFCバルセロナとのメインスポンサー契約を締結させた楽天は、バルサと神戸をリンクさせながら一気にその規模を拡大していく。2017年からはその次元はJリーグのレベルを越え始め、ルーカス・ポドルスキアンドレス・イニエスタの獲得で神戸はアジアで最も知名度を誇るクラブの一つになり始める。

今なおスペイン代表の最多得点記録を保持している文句なしのスーパースターであるビジャが来日したのは2018年のJ1最終節。ハーフタイムにスタジアムで挨拶を行うと、試合後に正式に2019年の神戸入団が発表された。ポドルスキイニエスタ、ビジャの3人はその頭文字をとって「VIPトリオ」と読んだ字の如くな名称が与えられ、長年ビジャとスペイン代表で2トップを組んだフェルナンド・トーレス鳥栖にいた事から、2019年開幕前の高揚感はJリーグ開幕年を除けば史上最大級だったと言っても過言ではない。

更に神戸はロシアW杯にも出場した山口、鹿島の絶対的右SBとして前年にACLを制覇したばかりの西を獲得。特に山口は「セレッソの顔」として知られ、海外以外でセレッソを出る事を多くの人が想像していなかった程の選手だった事もあって、衝撃度で言えばビジャ以上とも言えた。シーズンが始まるとダンクレー、サンペールを追いで補強。Jリーグ史上最も豪華と呼ばれた布陣を揃えた2019年の開幕戦は現地に観に行ったが、目の前でVIPトリオが躍動する様は本当に自分が観ているのが神戸なのか、或いはJリーグなのかわからなくなったのをよく覚えているし、ガンバファンの私としてはトラウマでしかないが、4-3で神戸が勝利した第5節G大阪戦は伝説と表現して問題のない試合だったように思う。

ただし同年の神戸は守備崩壊を喫した影響もあって7連敗に陥り、VIPトリオも常に誰かが怪我をしており、一時は残留争いにも巻き込まれる。だがフィンク監督の就任に加え、夏には酒井高徳トーマス・フェルマーレンなど「大型補強おかわり」というとんでもない事をやってのけた結果、3バックに変更した後半戦は白星先行。順位は8位まで持ち直し、リーグ終了後には神戸にとって初タイトルなる天皇杯優勝を成し遂げた。尚、天皇杯決勝の鹿島戦でスタメン出場した11人の中で、最も在籍歴の長い選手はポドルスキだったというちょっとした衝撃。

ビジャは年間ベストゴール賞にも輝いたゴールを含む12得点で攻撃を牽引。ストライカーとしての技術をシーズンを通して見せつけ続けたし、山口はチームの心臓として君臨。西やダンクレーも抜群の安定感を見せた。サンペールと初瀬は2019年は奮わなかったものの両者とも2021年には不可欠な戦力に育った事から、結果的にこの2019年の補強はほぼ全員当たったと言えるだろう。

 

 

 

果たして大型駆け込み移籍はあるのか!?開幕まで、市場にも注目ですね。

 

 

…みんな、ビジャって最初「マリノス行く」とか言われてたの覚えてる……?

ではでは(´∀`)