G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

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本来なら今日は京都サンガFCvsガンバ大阪…という事で両チームの開幕スタメンを予想してみた。そして過去のサンガvsガンバの過去の名勝負を振り返ってみた。

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いよいよこの時がやって参りました。

 

 

私、ガンバファン兼サンガファンなんですね。

 

よく聞かれるんですよ。

 

「対戦する時、どっち応援するの?」と。

 

ホームの方(もしくはアウェイの方)を応援するとか、その時の順位的な状況を踏まえたりとか色々パターンはあるんですけど、要するにジレンマは発生するんですね。

 

それが2010年以来、2013年を除く10シーズンの間、結果的に私はそのジレンマから解放されていました。だってサンガがJ1に上がんないんだもん。

 

 

 

そう、私はこのジレンマをずっと心待ちにしていたのです。

 

 

 

知人にこの話をしたら変態と罵られました。

 

 

 

ありがとうガンバ大阪、ありがとう京都サンガFC

 

 

 

そんなJリーグに先駆け、サンガスタジアム by Kyoceraにて2月5日にプレシーズンマッチが行われます。

という訳で本日は、このプレシーズンマッチのマッチプレビューというか両チームの予想スタメンと予想布陣、そして過去の京都サンガFCvs、印象的な名勝負をピックアップ致します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

 

上記までの煽り文はですね、1月30日に予め書いておいた文章でございます。

 

本日は2月3日。

 

 

 

試合中止。

 

 

 

……Oh。

 

 

 

という訳で方向性を切り替えて、下記の予想スタメンはプレシーズンマッチではなくそれぞれの開幕戦の予想スタメンという事で書いていきます。

サンガvsガンバの名勝負選と共に、幻の試合を妄想しながらお楽しみくださいませ。

 

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

MATCH PREVIEW

 

2022Jリーグプレシーズンマッチ

京都サンガFCvs

2022年2月5日14:00@サンガスタジアム by Kyocera

※試合中止

 

 

京都サンガFC予想スタメン】

 

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ガンバ戦の代わりに同日に組み込まれたティアモ枚方戦のメンバーを見ない事にはなんとも言えませんが、基本的には昨季のシステムと戦い方がベースになるとは予想されるというか、まぁ大きく変更する理由は特にはないでしょう。ただその一方で、今季はCBとFWに大量に即戦力を獲得してるんですよね。それを踏まえると、曺貴裁監督の中では湘南時代にも採用していた3-4-2-1をオプションとして使うのも頭に入ってはいるような気もします。

サンガの場合にやはり気になるのは川﨑颯太や福岡慎平といった若手、武田将平のようにJ2で台頭した面々がJ1でどこまで通用するのか…というポイントで、それ次第はブースト的な躍進をする可能性も最下位独走に陥ってしまう可能性もあるような気はしています。マルティノス大前元紀は曺サッカーと合わないんじゃないか?みたいな感覚を抱く気持ちは私もわかりますが、逆に曺サッカーの異分子として扱う事で"スーパーサブ固定"みたいな感じで、5枚ある交代枠をフルに活かしていきたい目論みもあるのでは。

 

 

予想スタメン】

 

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キャンプ中の報道を見る限りでは、沖縄キャンプでは片野坂知宏監督が大分時代から採用していた3-4-2-1を中心にトライしているとの事。最終的に4バックにする可能性も否定はしていませんが、トライという意味では当面は3バックになっていくのではないでしょうか。

一応ガンバは松波正信監督が率いた昨季も3-4-2-1でやっていた時期は長かったので、役割はもちろん変わりますが、起用ポジション自体は昨季の3-4-2-1の時のポジションと大きくは変わらないのでは。髙尾瑠に関しては右WBには小野瀬康介と柳澤亘がいる事、片野坂監督が大分時代の戦術をガンバに持ち込むなら髙尾には岩田智輝の役割を求めそう…といった具合でしょうか。一番気になるのは昨季の第36節名古屋戦で一瞬試した「藤春廣輝左CB」をやっちゃうのかどうか。ここはなかなか注目ですね。三浦弦太昌子源のどちらを中央に配置するのかも見ものですし。

去年に活動休止になった時はキャンプでの積み上げがパーになったという事で、当時の宮本恒靖監督はそれまで取り組んできた事よりもベターなやり方を選択して、結果としてそれが裏目に出てしまった部分はあると思うんです。後戻りできない状況になってしまったというか。それを踏まえると、今年は…こうなった以上最初の5試合くらいは結果を捨ててでも、新たな取り組みをリスク承知で目指してほしい気持ちもありますね。

 

 

 

サンガvs、過去の名勝負5選】

 

 

#1 躍進の分かれ目

2003Jリーグディビジョン1 1stステージ第1節

京都サンガFC1-2ガンバ大阪

2003年3月23日14:00@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:中払大介(16分)

G大阪得点者:チキアルセ(42分)、吉原宏太(88分)

 

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2002年にクラブ史上最高となる年間5位に躍進。そしてシーズン後の天皇杯では優勝を成し遂げたサンガは、パク・チソンこそ海外移籍で退団したものの黒部光昭松井大輔といった主力がいて、完敗ではあったが開幕前にはゼロックス杯にも出場した。一方のガンバは西野朗監督体制2年目。初年度は関西勢としての初のタイトルこそサンガに奪われてしまったが、リーグ戦では両ステージで優勝を争い、こちらも過去最高の年間3位。双方共に2003年は更なる飛躍が期待されていて、そんな中で激突したこの開幕戦は少なからず注目を集めていた。

試合は中払のゴールでサンガが先制に先行したが、前半終了間際に前年にパラグアイ代表として日韓W杯にも出場した新戦力、チキアルセのゴールでガンバが同点に追いつく。すると試合終了間際、攻撃的な交代カードを次々と切ったガンバはラスト2分で吉原が試合を決めて逆転勝利を収めた。

サンガは結局、この開幕戦とゼロックス杯の惨敗を引きずるかのように失速。最終的に最下位で降格を余儀なくされている。一方のガンバもこの年は終了間際の失点が相次ぎ、残留争いには巻き込まれなかったが下位でシーズンを終え、一部では西野監督の解任論も唱えられた。

 

 

 

#2 歓喜と悪夢

2006Jリーグディビジョン1第33節

ガンバ大阪3-2京都サンガFC

2006年11月26日@万博記念競技場

G大阪得点者:マグノ・アウベス(34分、48分、89分)

京都得点者:パウリーニョ(9分、80分)

 

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Jリーグ史に残るその結末はガンバにとっては奇跡であり、サンガにとっては悲劇だった。

「勝たないと優勝が消滅するガンバ」

「勝たないと降格が決定するサンガ」

降り注ぐ雨脚が強くなるばかりの万博競技場は試合前から物々しい空気を醸し出していた。立場は違えど、後がないのはどちらも同じ。スタジアムに漂っていたのは熱気というよりは悲壮な感覚だったように記憶している。私にとってこれが初めて訪れた万博競技場だった。

お互いに崖っぷちとはいえ、普通に考えればガンバとサンガの実力差は大きい。しかし追い込まれて手負いの獣と化したサンガは背番号7を欠くガンバに容赦なく襲い掛かる。先制したのはサンガだったのだ。ガンバがマグノ・アウベスの2ゴールでなんとか逆転に成功しても、自身もガンバOBである美濃部直彦監督は次々に攻撃的なカードを切り、圧倒的な実力差のあるガンバ相手に猛攻を仕掛ける。そしてラスト10分、遂に試合を振り出しに戻した。

ただ、引き分けどちらにとっても「死」を意味する。ロスタイム、サンガが残留へ、最後の望みを託したCKは無情にもガンバのカウンターへと繋がる。しかしゴール前で決定機を迎えた寺田紳一はボールコントロールをしくじり、万博を嘆息に包んだその時だった。なんとかボールをピッチに残した寺田のパスは家長昭博に繋がり、その家長のクロスの先には───。一瞬、時も止まった。その刹那の直後、雨音と歓喜と悲鳴が一斉に木霊し、その瞬間に両者の運命が分かれたのだった。

 

冒頭で述べたように、私はこの日味わった以上のジレンマを味わう事は一生無い気がする。

万博はお世辞にもスタジアムとして評価すべきところはアクセスくらいしかない。風が吹けばパニック、雨が降れば大惨事、ピッチは遠く、一部を除いて座席は長椅子。パナスタに慣れた今の身体ではもう万博には戻れないだろう。それでもあのスタジアムには間違いなく魔力があった。ガンバファンとしてはあの場所は永遠に聖地であり、サンガファンとしては一生のトラウマである。

ちなみに、この試合が宮本恒靖にとってガンバの選手として万博でプレーした最後の試合となった。

 

2006年シーズンの詳細は下記の振り返りブログ参照。

 

 

#3 プラチナボーイ爆誕

2008Jリーグディビジョン1第25節

京都サンガFC1-2ガンバ大阪

2008年9月21日18:00@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:佐藤勇人(23分)

G大阪得点者:山口智(1分)、ロニー(26分)

 

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伝説は72分から始まった。

大型補強の甲斐あって7位にまで躍進したサンガと、夏場の大スランプで8位にまで転落し、直前にACLのシリア遠征で久々の勝利を収めたガンバ。なぜかサンガが上位というシチュエーションで迎えたゲームである。前半から大きくスコアが動いた試合は1-2とリーグ戦では約2ヶ月ぶりの勝利を目指すガンバが1点リードで後半に突入していた。

72分、フェルナンジーニョに代わってピッチに送り込まれた青年は16歳になったばかりだった。そしてその直後、ルーズボールを拾った16歳が右足アウトサイドで林丈統に出したロングスルーパスを見た瞬間、雨の西京極にいた観衆は一生この瞬間を忘れないと確信した事だろう。かく言う私もその一人である(そしてそれと同時に林丈統なにしてんねんって思ったはずである)。試合には敗れたが、あの日あの時あの瞬間、宮吉拓実という16歳が特別な存在である事は誰の目にも強く印象付けられた。

そしてガンバにとっても、直前のACLでの勝利に続いてようやく長い長いトンネルから抜け出し、後のACL制覇への弾みとなった。

 

 

 

#4 水本のリベンジ

2009Jリーグディビジョン1第3節

京都サンガFC2-1ガンバ大阪

2003年3月22日13:00@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:イ・ジョンス(44分)、ディエゴ(54分)

G大阪得点者:寺田紳一(76分)

 

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前年にACL天皇杯を制し、再びクラブW杯に舞台に舞い戻るべく大型補強を敢行したガンバ。開幕から加地亮と二川孝弘が怪我で離脱していたものの、開幕戦の千葉戦を3-0で勝利すると第2節磐田戦も4-1で勝利。新戦力の外国人選手も好調で最高の滑り出しだった。対するサンガも4億5千万円を費やしたディエゴに現役韓国代表のイ・ジョンスを迎えるなど多額の資金投下を行い、開幕からの2試合は1勝1敗のまずまずのスタート。とはいえ、両チームを応援している立場としてもサンガが勝てるとは思ってはいなかった。

しかし前半終了間際にイ・ジョンスがCKに合わせてサンガが先制すると、後半の立ち上がりも柳沢敦が獲得したPKをディエゴが叩き込んで2-0。疑惑の判定ではあったが、新加入選手二人のゴールでサンガがまさかの2点リードを奪う。ガンバは60分に播戸竜二佐々木勇人を同時投入。「総攻撃」と言うに相応しい猛攻を仕掛け、76分には寺田のゴールで追いつき終盤戦に突入した。

そこで立ち塞がったのが水本裕貴である。前年の2008年、慣れ親しんだ千葉を離れてガンバに挑戦を求めた彼は、ガンバのプレースタイルに馴染めず低調なプレーに終始し、中澤聡太にポジションを奪われた。流れ着くように辿り着いたが先がサンガだったのである。イ・ジョンスという強力な相棒を擁して挑むガンバ戦には本人にも並々ならぬ思いがあったはずである。84分、レアンドロファーサイドへのクロスにフリーで飛び込んだ遠藤保仁の完璧なヘッドはGK水谷雄一の頭上を悠々と超えてゴールへ。しかしゴールライン上で水本がジャンピングヒールのようなスーパークリアでボールを掻き出し、1点のリードを守り切った。

 

 

#5 ようこそ魔境J2

2013Jリーグディビジョン2第1節

ガンバ大阪3-3京都サンガFC

2013年3月3日16:00@万博記念競技場

G大阪得点者:阿部浩之(60分)、レアンドロ(62分)、遠藤保仁(90+3分)

京都得点者:安藤淳(24分)、山瀬功治(81分)、久保裕也(90+1分)

 

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衝撃として受け止められたガンバのJ2降格。それでも現役日本代表レギュラーの遠藤保仁今野泰幸を始め、ほとんどの主力が残留した事でガンバのJ2優勝はほぼ確実視されていた。対するサンガは前年は最終節まで2位に付けながら勝てば昇格の決まる試合で痛恨のドロー。サンガは初めて「3年目のJ2」を迎えていたのだが、一方で2011年から就任した大木武監督の下で築いたパスサッカーの完成度は高く、当時はJ1クラブからも一目置かれる存在だったと言える。開幕戦から組まれたこのカードにJ2界隈は大きく湧き、万博競技場も18041人と大入りの観客を集めた中で行われたこの試合は、どこか異様な雰囲気と独特な緊張感を醸し出していた。雰囲気については夕刻のキックオフだった事も少し影響していたかもしれない。

「超攻撃的」を代名詞とするガンバと「大木サッカー」を体現するサンガの試合は、J2の恐ろしさをぶつけていくかのようにサンガが終始押し気味にゲームを進めていく。24分、福村貴幸のFKを三平和司が落とすと、安藤が体勢を崩しながらもボレーシュート。ゴラッソを叩き込みサンガペースで前半を終えたが、ガンバも後半に入ると岩下敬輔のパスを右サイドで受けた遠藤の折り返しを阿部がエリア外から流し込むように決めて同点。直後にはレアンドロが自ら得たPKを沈めて逆転に成功した。

しかし当時、破壊的な攻撃サッカーを売りにした両者の開幕戦はここでは終わらなかった。80分に若手ホープである久保を投入したサンガはその直後、安藤の折り返しを新加入の山瀬がダイレクトで右脚を振り抜いて同点に追い付く。そしてアディショナルタイム、同じく途中出場の中村祐哉の絶妙なスルーパスに、懸命に脚を伸ばした明神智和を嘲笑うかのように振り切った久保が流し込んでサンガが再逆転。しかし試合はまだ終わらない。これがガンバでの初陣となった長谷川健太監督は、自身にとって初めての古巣対決となったパウリーニョを失点直後に投入。ほぼラストワンプレーで二川孝弘のパスを受けたパウリーニョバヤリッツァが倒すとガンバに再びPKが与えられ、最後は遠藤がこれを沈めて何とか3-3のドローに持ち込んだ。

予想に反して試合を通じてガンバを圧倒したサンガが見せたサッカーは当時の完成度の高さを物語っていたし、自分達のクオリティを誇示するには十分すぎる試合内容だった。一方でガンバの試合内容は一抹の不安を残すものではあったが、最後に見せた粘りと意地は強豪としてのプライドを感じさせるものだった。

 

 

 

サンガvsガンバ、雨率の異常な高さ(しかも西京極と万博)

ではでは(´∀`)