堀島銅メダル!
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはイタリア、セリエA第24節、インテル・ミラノvsACミランの一戦です!
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世界屈指の権威と伝統を誇るダービーマッチがここ数年置かれていた舞台は、決して"世界最高峰"と言われるものではありませんでした。そしてそれ自体は、セリエA自体の低迷もあって、隆盛を極めたあの頃のモノとも違うのも確かです。
しかし2010年代に低迷したミラノの2強は近年、少なくともイタリアサッカーの最高峰という舞台には戻ってきました。昨シーズンもそうでしたが、この"首位攻防戦"という形で行われるミラノダービーはやはりサッカーファンの夢であり、ただのお祭りではなくシーズンを左右する一戦として迎えるこのダービーこそがヨーロッパサッカーを愛する者が待ち望んでいた舞台であり、シチュエーションでしょう。首位インテル勝点53、3位ミラン勝点49、青黒と赤黒の命運をかけた全世界注目の一戦です!
両チームスタメンです。
本日の会場はイタリア、ミラノのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァです。
インテルとミランが共同でホームスタジアムとするこのスタジアムは「インテル側は『ジュゼッペ・メアッツァ』でミラン側は『サン・シーロ』と呼ぶ」という流れが出来ていますが、正確にはインテル側が呼ぶジュゼッペ・メアッツァが正式名称で、ミラン側が呼ぶサン・シーロは旧称です。ただ、最初はサン・シーロが正式名称だった事もあり、最寄り駅の名前は今でも「サン・シーロ・スターディオ駅」となっています。
現在、冬季北京五輪が開催されていますが、次回大会となる2026年冬季五輪はミラノとコルティナ・ダンペッツォオリンピックの2都市が開催地として決定しており、その開会式の会場としてこのジュゼッペ・メアッツァが使用される予定になっています。
序盤からいきなりハイテンションな局地戦が繰り広げられたダービー。先に攻勢に出たのはインテルでした。
サイド攻撃というよりもワイドな攻撃を展開していたインテルは10分、左サイドを持ち上がった左WBのイヴァン・ペリシッチのクロスに駆け上がった右WBのデンゼル・ダンフリースがヘッド!近年のインテルを象徴するような攻撃でインテル先制!…かと思いきや、ペリシッチの時点でオフサイドを取られてこれはノーゴール。直後にはマルセロ・ブロゾビッチのミドルシュートがリフレクションしてあわやゴールというシーンも訪れましたが、GKマイク・メニャンが逆を突かれながらも何とかセーブして失点を回避します。
ミランもプレッシングまではそれなりに機能していて攻撃の芽を潰そう…というところまでは出来ていない訳では無かったものの、その後でミランはなかなかボールを落ち着ける事が出来ず、逆にインテルはミランのチェックを一つ外せば複数の選手が前線に駆け上がる事で厚みのある攻撃を生み出していました。しかしダンフリースがまたも抜け出して決定的な場面を迎えましたが、またもGKメニャンのビッグセーブでインテルにとってもヤキモキする試合展開。
ですがサンドロ・トナリの強烈なミドルシュートをGKサミール・ハンダノヴィッチが防ぐなど、ミランも少しずつチャンスが出来始めた中で迎えた39分でした。右サイドからのコーナーキックを獲得したミランは、ハカン・チャルハノールのキックがファーサイドに抜けていったところ、一瞬のスペースでどフリーになっていたペリシッチがインサイドキックで流し込んでインテル先制!激しい展開の中で生まれた一瞬の隙に、さすがとしか言いようのない冷静さと技術で押し込んだペリシッチのゴールでインテルリードで前半を終えます。
前半の異常なまでのハイテンションと比較すると、後半は体力的な面もあるのか両チームともややテンションは落ち着いたようにも映りました。そんな中でズラタン・イブラヒモビッチを欠くミランは後半からジュニオール・メシアス、58分からブラヒム・ディアスを投入。しかし後半も試合の主導権はインテルの方が有していて、ミランはチャンスの前に流れを手繰り寄せることが出来ません。
インテルは70分にアレクシス・サンチェスとフェデリコ・ディマルコ、73分にアルトゥーロ・ビダルを投入。特にビダルはクローザー的な感覚もあるのか…という予感を漂わせた時でした。75分、サンチェスのボールを果敢に追ったオリヴィエ・ジルーが奪うとミランが速攻を開始。トナリのパスを受けたディアスのシュート性のボールに飛び込んで脚を伸ばしたジルーが押し込んでミラン同点!
こうなってくると試合は完全にミランが勢い付く事に。79分、ミランがビルドアップしていく流れでダヴィド・カラブリアがボールを受けると一瞬の隙を見つけて縦パスを打ち込みます。これを受けたジルーはDFのステファン・デ・フライを背負った状態でしたが、これを見事なターンとボディバランスで生み出したシュートコースに的確に撃ち抜いて遂にミランが逆転!ジルー2ゴール!!
その後の展開はまさしくカオスでした。インテルの猛攻、メニャンのスーパーセーブ、誰かわからないけど多分どっちかのスタッフの退席、テオ・エルナンデスのレッド……首位決戦としてのミラノダービーのヒリヒリ感を存分に押し出した終盤戦、最後まで耐え切ったミランが劇的な逆転勝利!これでミランとインテルの勝点差は1に縮まり、ホーム28戦無敗だったインテルは昨季のミラノダービー以来となるホームでの敗北となりました。
この試合の前のシチュエーションも含め、ミラノダービーの歴史に残るような逆転劇だったと言っても過言ではなかったでしょう。特にミランからすれば、もし今季逆転優勝を達成できたとしたらそれこそ一生語り継がれるようなゲームになったかもしれません。後半が始まった時に「テンションが落ち着いた」と書きましたが、前半はインテルのゲームだった中でインテルのペースを止める事が出来た、そしてテンションを脆さに変える事が出来たのが後半の試合展開に繋がったのかなと。同点弾に繋がったジルーのタックルのようなシーンは要所要所で試合を通じてあった訳で。
ざっくり言えば前半はインテルのゲームで、後半はミランのゲームだったこの試合の中で、作ったチャンスの数と決定機で言えばインテルは後半のミラン以上に点を取れたと思います。だからこそ、苦しい時間を1点で耐えたメニャンの奮闘はミランが形勢を立て直してから一層効いてきましたね。素晴らしい試合でした。面白かった!
試合前にキルビル流れてたのクッソテンション上がった。
ではでは(´∀`)