RK-3はきだめスタジオブログ

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完成度〜明治安田生命J2リーグ第1節(開幕戦) ベガルタ仙台vsアルビレックス新潟 マッチレビュー〜

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本当に去年上がれてよかった…(by サンガファン)

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J2リーグ開幕戦、ベガルタ仙台vsアルビレックス新潟の一戦です!

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

https://youtu.be/xlV53fqAUmA

 

このリーグを表すスラングは数知れず。「カオス」「沼」「来ないで」「夢を叶えないか」などなど……そんな魔境・J2ですが、今年は4チーム降格してきて2チームしか上に上がりませんでした。よって、歴代史上最恐クラスのカオスと化す事が避けられません。日本が世界に誇るカルト系エンターテイメント、いざ開幕です!

 

 

 

そんな開幕戦ではいきなりなかなかの注目カードが組まれました。

昨季は躍進しながらも、その躍進の立役者であるアルベル・プッチ・オルトネダ監督がFC東京に引き抜かれる形で退任を余儀なくされ、コーチから昇格する形となった松橋力蔵監督はアルベル監督のスタイルを引き継ぎながら昇格を目指す事が求められます。アルベル監督を失った事で低迷する可能性もあれば、一方で広島や川崎のように良いサイクルに繋げられる可能性もある訳で、そういう意味でも新潟のサイクルは注目です。

そして昨季、19位で降格を喫した仙台にとっては13年ぶりとなるJ2の舞台。複数の主力が退団し、財政的にも厳しい状況ではありますが、その中でも頑張って補強をしたりで1年での復帰を目指します。かつてはJ2の方が定位置だったチームにとって、ここ10年と同じようにJ1を定位置と呼べるチームで居続ける為には1年でJ1に戻る必要がある…つい最近まではJ1で見ていたこのカード、両者にとっては不本意ながら戦いの場を移した中で、どのような攻防が生まれるでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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昨季はラスト2試合のみ指揮した原崎政人監督と今年から昇格した松橋力蔵監督は共にコーチから昇格したばかり…という意味での注目度もありますが、選んだメンバーはある意味ではやや対照的。新潟は昨季メインで使用した4-2-3-1から4-1-2-3に変更したという変化はありますが、スタメンは基本的に昨季のメンバー引き継いだのに対し、仙台は11人中7人が新加入選手というスタメンになりました。

 

 

 

本日の会場は宮城県仙台市ユアテックスタジアム仙台です。

Jリーグでも高い人気を誇り、すっかりお馴染みのスタジアムの一つ。仙台がJ2を戦うのは2009年12月5日、愛媛に1-1で引き分けながらも他会場の結果でJ2優勝を決めた、このスタジアムを沸き起こしたあの歓喜の日以来です。その愛媛戦に出場した選手で現在も仙台でプレーするのは梁勇基富田晋伍の二人。

今年は2002年の日韓W杯から20周年の節目の年ですが、当時は仙台市とこのスタジアムを中心にイタリア代表がトレーニングキャンプを行っていました。その縁もあり、スタジアムの北側にはアズーリ広場」と称し、当時のイタリア代表選手の足型が展示されています。

 

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立ち上がりから主導権を奪っていたのは新潟でした。これまで培ったポジショナルプレーをベースとして維持しながら…という事でスタートからの完成度はやはり高く、中盤3枚でゲームを作りながら谷口海斗とイッペイ・シノヅカの両WGがスピードに乗ってサイドを駆けられるシーンも多く、序盤はかなり仙台を押し込みながら試合を進めていきました。

 

 

 

対する仙台は序盤はビルドアップを心掛けながらも、新潟のプレッシングを前に自陣に押し込められる時間は続いていましたが、徐々に新潟のペースに慣れ始めてくると段々高い位置にボールを入れていけるようになった事で、試合の比率を徐々に戻せるようにはなっていきました。優勢の新潟に対し、徐々に仙台が順応していく形で進んだ前半は結果的に両者共に決定機はさほどなく前半を終えます。

 

 

ただ、後半に入ると新潟が再び一方的に仙台を押し込むようになってきました。前半の最初の方と同様にビルドアップもかなり低い位置で行わざるを得なくならない事になり、新潟は55分に鈴木孝司が負傷退場するアクシデントこそありながらも後半はずっと攻撃ターンを継続。それも前半よりもシュートまで持っていくシーンをかなり増やしていました。

 

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仙台も63分にフェリペ・カルドーソと大曽根広汰、69分に富樫敬真を投入してからはサイドを起点に良い流れの時間帯を作ることも出来たものの、そこでシュートまで持っていかない時間が続いてる間に本間至恩らを投入した新潟にペースを取り戻される展開に。しかしアディショナルタイムの新潟の猛攻はGK杉本大地を中心としたDF陣の奮闘でなんとか凌ぎ切り、仙台は13年ぶりのJ2初戦をスコアレスドローで終えました。

 

 

 

今年からは自分達でしっかりビルドアップしながら組み立てていく事も目指すという仙台でしたが、やはりその点に於いてはそのサッカーをずっとやってきている新潟と完成度の差は出たかな…というのは痛感した90分でしたね。ただ、メンバーが入れ替わったり試行錯誤はしながらも持ち前の守備力は発揮されていましたし、シーズンを通しても大崩れはしないんじゃないかなと。後はどう肉付けしていけるかでしょうね。

逆に新潟はアルベル監督から松橋監督へのスイッチがどう転ぶか…という面はありましたが、開幕戦を見る限りでは昨季のベースをうまく引き継げているのではないでしょうか。開幕戦の時点であの完成度を保てているのは素晴らしかったと思いますし、それこそ去年もそうでしたが、序盤戦で快調に飛ばせるポテンシャルはあるとおもいます。見応えのある開幕戦でした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J2リーグ開幕戦

栃木SC1-0ブラウブリッツ秋田

ザスパクサツ群馬1-0モンテディオ山形

ジェフユナイテッド千葉0-1いわてグルージャ盛岡

横浜FC3-2大宮アルディージャ

徳島ヴォルティス0-0ツエーゲン金沢

V・ファーレン長崎1-1東京ヴェルディ

大分トリニータ(中止)水戸ホーリーホック

レノファ山口FC1-1ロアッソ熊本

ベガルタ仙台0-0アルビレックス新潟

FC町田ゼルビア0-0FC琉球

ファジアーノ岡山4-1ヴァンフォーレ甲府

 

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注目度の高かった横浜FCと大宮の試合は大宮が2点ビハインドを追い付くなど粘りを見せたものの、横浜FCアディショナルタイムにPKをクレーべが決めて劇的勝利。13年ぶりにJ2を戦う仙台と、昨季は最終節まで残留を争った徳島はそれぞれ新潟、金沢とスコアレスドローに終わっています。

大型補強を敢行した事で注目された岡山は昨季3位の甲府相手に4得点を挙げて圧勝。また、J3からの昇格組ではJ3王者の熊本が山口と引き分け、そして昇格候補の千葉に挑んだ岩手は見事J3初勝利を掴み取りました。なお大分vs水戸の試合は、大分に新型コロナウィルス感染者が複数出た影響により中止となっています。

 

 

地味に競馬が当たった。

ではでは(´∀`)