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スローペースと一瞬〜明治安田生命J1リーグ第3節 京都サンガFCvsジュビロ磐田 マッチレビュー〜

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愛と欲望のBS劇場

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第3節、京都サンガFCvsジュビロ磐田の一戦です!

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

サンガの12年ぶりのJ1はルヴァン杯を含めれば今日で5試合目。ここまでは2勝2分というまさかの無敗状態が続いており、結果を見れば理想以上の勝点を得られていると思います。上福元直人に救われた部分もあるとはいえ、最初の2試合で浦和・C大阪から勝点4を稼ぎ出すのでは生半可な事ではなく、J1航路はなかなか良い道順を辿っているのではないでしょうか。

その点で言えば、今日はある意味で一つの真価が試される舞台とも言えるでしょう。第3節にて遂に磐田との昇格組対決が実現。昨季も最終盤までJ2優勝をかけて争った相手に、このJ1という場合でどれだけ今の実力と今の調子の良さを発揮する事が出来るか。去年と同じスタジアム、去年と違うシチュエーションで迎えるリベンジマッチです!

両チームスタメンです。

 

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浦和戦C大阪戦では同じスタメンを起用したサンガですが、今日は麻田将吾が入っていた左SBに荻原拓也、川﨑颯太が入っていたアンカーのポジションに金子大毅が先発起用。ベンチには先日のルヴァン杯鳥栖戦で得点を挙げた山田楓喜も名を連ねた他、今季初めて宮吉拓実が登録されています。

磐田は前節清水戦で退場処分を受けた山本義道とファビアン・ゴンザレスが出場停止。山本の代わりに今季初出場となる森岡陸が3バックの一角に入り、シャドーには大津祐樹がスタメンに入りました。

 

本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。

今シーズン開幕前の時点で、2022年のJ1チームでサンガスタジアムを既に経験済みなのは磐田と福岡の2チーム。特に磐田は2020年、コロナ禍による中断期間明けの最初の試合がこのスタジアムでの試合であり、無観客試合として行われたサンガスタジアム初公式戦の相手にもなりましたね。昨季も第4節という早い段階でサンガスタジアムで戦いましたが、その際は3-4という壮絶な打ち合いでした。

そういえばそろそろ、春の桜がどうこう…なんて季節ですが、京都駅からサンガスタジアムのある亀岡にJR線で行くまでの道中に嵯峨嵐山があったりして。道中の車窓からは保津川が見えたり、スタジアムにすら「保津川下り」の看板が立っていたり。アウェイサポーターにとっては観光も抱き合わせで楽しめる季節になってきたのでは。

 

 

前半はボールポゼッションを基盤にした磐田が押し込む時間が続いていきました。遠藤保仁山本康裕のWボランチを中心に、両WBが開く形でピッチをワイドに使ってきた磐田に対し、サンガはなかなかボールの取り所を絞り切る事が出来ずにポゼッションを許していく形に。磐田もタイミングを見て杉本健勇や大津が一気に裏を狙う場面も見られましたが、GK上福元が5人目のDFとも言えよう前目のポジションをとって対応していました。

 

しかし29分に鈴木雄斗のクロスに大津が反応した決定機が何とか外れてからはサンガペースの時間も生まれ始めて、31分には武田将平のサイドチェンジを白井康介がワンタッチで折り返すと、そのボールを松田天馬武富孝介がワンタッチで繋いで豊川雄太のシュート。しかしこれは惜しくも枠の外。続く35分にも荻原のミドルシュートが磐田ゴールに襲いかかりますが、これはGK三浦龍輝に阻まれてゴールならず。

 

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しかしサンガが攻勢に出始めた矢先でした。36分、左サイドで松本昌也のパスを受けた大津が中に切れ込んで豪華かつ鮮やかな一撃。これが突き刺さって磐田が先制に成功します。更にサンガに追い打ちをかけたのが40分で、伊藤槙人のロングボールに抜け出した杉本に対し、かなり前まで飛び出して対処したGK上福元のファウルがDOGSOにより退場処分に。サンガは豊川を下げて若原智哉を投入しましたが、数的不利を被って前半を終える事に。

 

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後半立ち上がりに迎えたピンチは杉本のシュートをなんとか防ぎ切ったサンガは55分に金子と松田を下げて川﨑颯太と荒木大吾を投入して反撃の機会を伺います。しかし62分、磐田陣内から遠藤がロングフィードを前線に送ると、大津が最初のワンタッチで荒木を完全に振り切って右サイドを突破。折り返しに詰めた鈴木のゴールで磐田に追加点…。サンガは今季初の複数失点という事に。

それでも67分、磐田のビルドアップのミスを見逃さなかった武富はワンタッチでロングスルーパスに繋げると、これを受けたピーター・ウタカがDF2人を振り切りながらゴールまで見事に持っていって1点を返します…!

 

…が、束の間。磐田に細かいパスを繋がれて右サイドを崩されると伊藤の折り返しに杉本。一度はカバーに入った白井が身を挺してブロックしたものは、こぼれ球を再び鈴木に叩き込まれて痛恨の被弾……。

76分にはメンデスと荻原を下げて麻田と宮吉を投入。78分には武田のクロスにウタカが飛び込み、82分にもウタカの単独突破からシュートまで持っていったもののサイドネット。いくつかのチャンスは作りましたが、基本的な展開としては数的優位になった磐田は中盤からサンガのプレスを嘲笑うかのようなパス回しと裏抜けを何度も繰り出し、アドバンテージをこれでもかと活かしてくるような展開に。

 

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アディショナルタイム山田大記のスルーパスに抜け出したジャーメイン良が上手く切り返して作ったシュートコースに冷静に蹴り込まれ、途中出場の2人にやられる形で4点目。昇格組同士の対戦は、昨季のJ2王者である磐田の圧勝という結果に終わってしまいました。

 

試合全体として、磐田に上手くやられた感じは凄かったですね…。浦和戦C大阪戦とは違って、今のサンガを体感として知っている相手だったというのも不利に働いたようには見えました。

磐田は両WBがかなりワイドな位置を取り、選手間の距離が結構開いた状態で後ろからビルドアップをしてきました。サンガが基本的にハイペースに試合を持ち込もうとすることを彼らは体感でわかっているので、やはり遠藤・山本・大津といった選手はクレバーですから、攻め急がずにすぐにパスコースにはたいていくと。そうやって磐田はスローペースに試合を動かしていく事で、サンガはラインが高くなる割にはプレスの狙いどころを定めきれなかったし、サンガ自体が間伸びして、適切なタイミングで出すスルーパスロングフィードで何度も「一瞬」を磐田に作られてしまった……その上で磐田の裏抜けへのケアをGK上福元がやる羽目になった事が、結果的にあの退場劇に繋がったのも事実な訳で。退場にしても、あのプレーで試合の流れが変わったというよりは、元々作られてしまった流れの中で数的不利になった事でどうしようもなくなってしまった…という感覚が近いですしね…。上手く攻略されてしまった…という感覚が一番でしょうか。

 

当たり前ですけど、まさかサンガが34試合負けなしで終われるなんてこれっぽっちも思っていません。どこかで絶対負けるし、トータルで見れば負け越しには至るのが現実的な推測でしょう。サンガにとって大事なのはズルズルいかない事であり、この試合の反省と改善はしつつも、初黒星だからと言って気には病まない事。昇格組は一度ズルズル行ってしまうとそれがかなり致命的な傷になってしまうので、次節でのリバウンドメンタリティというか、立ち回り方には注目したいところです。

 

 

なんで今日に限ってJリーグタイムもやべスタもリポーターきてんねん。

ではでは(´∀`)