蓋を開けてみればだいぶハイペースでJリーグ観戦してるぞ今年。
どーもこんばんは
さてさて、昨日…NHK・テレビ朝日、フジテレビの3局が2022FIFAワールドカップカタール大会の放送を発表しました。
\情報解禁/#FIFAワールドカップ カタール大会⚽️は #テレビ朝日 系列で‼️
— テレビ朝日宣伝部 (@tv_asahi_PR) 2022年3月8日
⌚️2022年11月21日(月)~12月18日(日)
テレビ朝日系列では10試合の放送が決定📡
現在、アジア地区予選では日本が5連勝中💥7大会連続出場に王手をかけています✊
熱戦をお見逃しなく‼️
🏆今年11月21日(月)に開幕⚽
— フジテレビ (@fujitv) 2022年3月8日
4年に一度の世界的なスポーツイベント‼
「FIFAワールドカップ カタール2022」
10試合をフジテレビで生放送📺✨
さらに、ニュース番組や情報番組
ハイライト番組など
この世界的なビッグイベントの模様を
余すところなくお伝えします💪
放送のカードは今後発表します🌟
ただ上の文を見てもわかる通り、民放キー局の中で今回はTBSと日本テレビがいません。更に既に各所で報道されているように、今回はAbemaTVが参入して放映権を取得しています。要するに、前回のロシアW杯な、近年のワールドカップの放送体制とは大きく異なってくるんですね。
今回のブログでは、これまではどういう放送体制だったかを振り返りつつ、今回のカタールW杯がどういう形で放送されるのか、そして今後どうなっていくか…の部分を予想していきます。
【おしながき】
①そもそもジャパンコンソーシアムとは?
②2018年ロシアW杯までの放送体制
③2022年カタールW杯での放送体制
↓
①そもそもジャパンコンソーシアムとは?
先にこの単語が頻出するので、ジャパンコンソーシアムという組織について解説を。
「ジャパンコンソーシアム」というのは、国営放送であるNHKと民放各社が枠組みを超えて番組を共同制作する放送機構であり、オリンピックやパラリンピックの放映権もジャパンコンソーシアムとして購入しています。
現在、ワールドカップやオリンピックの放映権料の高騰は止まるところを知りません。例えば世界陸上ならTBS、世界水泳ならテレビ朝日が単独で放映権を購入していますが、五輪やW杯の放映権料はあまりにも高額すぎるので、費用対効果の面も含めて単独購入できる放送局は日本には基本的にありません。なのでジャパンコンソーシアムの枠組みを利用し、放映権料をNHKを含む各局で折半する形で支払うので、五輪やW杯は前述の世界陸上や世界水泳と違って全局挙げての放送になるんです。
現地へのスタッフ派遣などそういったシチュエーションでも相互協力を行う事で番組制作を円滑に進めていく為の組織でもあります。余談ですが、オリンピックの際に「テレ朝の実況がNHKで実況してる」「NHKの実況がフジテレビで実況してる」的な現象が起こるのは、オリンピック中継を担当するアナウンサーがテレビ局というよりもジャパンコンソーシアムから派遣されたアナウンサーという形で放送を行うからです。
②2018年ロシアW杯までの放送体制
【基本的な放送形態】
・全64試合をNHK(BS含む)+民放4社にて地上波放送。開幕戦・決勝戦はNHKが中継。
【日本戦の放送】
・初戦はNHKが担当。第2・3戦の担当は民放4社の中からくじ引きで決定。
日本向けの放送としては、まず電通がアジア向けの放映権を購入し、その電通からジャパンコンソーシアムが放映権を購入するという形式が採られています(後述しますが、この点に関しては今回のカタールW杯でも基本的に同じです)。
スカパーが参入したり参入しなかったり…といった変更点はいくつかありますが、2002年日韓W杯以降は、基本的にはジャパンコンソーシアムが負担する放映権料の最大割合をNHKが請け負い、次いでTBS・テレビ朝日・フジテレビ・日本テレビの4局が大体同じ割合で負担し、そこにテレビ東京等が追随する形が大部分になっています。
そして開幕戦・日本代表の初戦・決勝戦の3試合は一番多くの金額を支払っているNHKが放送するという前提の上で、上記の民放から系列局の少ないテレビ東京を除く4社がくじ引きを行い、その順番に沿って希望試合を選択する…という手法が用いられていました。必然的にくじ引きに勝利した2社がそれぞれ日本のグループステージ第2・3戦の放映権を獲得するので、たまに中継の際にゲストで出演する芸人さんや社の人が「引き当てました!!」みたいな事をネタ的に言ったりするのはこういう背景があります。余談ですがTBSはグループステージで日本戦引き当てた事がない…(決勝トーナメントは1試合だけ日本戦引き当てたけど)。
要は金額の高騰はともかく、民放4社のW杯放送に関する条件や割り当てはこれまでは平等だった訳です。日本のW杯中継制作に於いては、多少の変化はあれども2002年日韓W杯〜2018年ロシアW杯までの5大会ではこの方式が用いられていました。
③2022年カタールW杯での放送体制
(※3月8日時点)
【基本的な放送形態】
・全64試合のうち、NHK(BS含む)で21試合、テレビ朝日とフジテレビで10試合ずつの計41試合を地上波で放送。また、全64試合をABEMAにてインターネット配信。開幕戦・決勝戦はNHKが担当。
【日本戦の放送】
・グループステージはNHK、テレビ朝日、フジテレビがそれぞれ1試合ずつ担当。
今回も、電通が放映権を購入し、電通からジャパンコンソーシアムが購入するというスキーム自体に変わりはありません。ただ大きく異なるのは、そのスキームの内容です。
これまではNHK>民放4社というパワーバランスで、今回も放映権料の半分をNHKが負担する事は合意されていました。しかし、放映権料高騰は凄まじく、費用対効果も含めた理由で民放4社が「払えない」という事態が発生してしまい、一方のNHKも自分達で全額を担えるような金額では無いのが実情でした。
この状況で介入してきたのがサイバーエージェントの子会社の一つであるABEMAでした。ABEMAが放映権獲得に参入する意思を見せると、NHK負担分を引いて宙に浮いていた形となる残りの半分の放映権料の大部分を資本関係にあるテレビ朝日と合同という形で購入。そこにフジテレビも追随する形で、カタールW杯に向けた日本での中継問題は決着しました。要するにこれまでは【NHK+民放4社】だったものが【NHK+ABEMA+テレ朝&フジ】になった…という形ですね。
なので日本戦に関しても、TBSと日本テレビが撤退している以上、ABEMAは配信サービスなので地上波はNHK・テレビ朝日・フジテレビの3社のみが入札している状況なので、日本のグループステージの試合はこの3局がそのまま割り当てられる形となります。
放送体系のフォーマットとしては2010年南アフリカW杯の時の形が今回に一番近いでしょうか。
当時は基本的には全局に割り当てられていましたが、2006年ドイツW杯と2010年南アフリカW杯ではスカパーがジャパンコンソーシアムと共同で購入する形になっていました。これにより、南アフリカW杯ではNHK+民放4社の地上波で44試合、スカパーが全64試合の有料放送権を獲得する事になり、地上波で放送されない20試合はスカパー独占…という方式が採られています。
開幕まであと8ヶ月あるので、状況がどうなるかはわかりませんが…現時点での情報から推測すると、おそらく今回も南アフリカW杯のスカパーの立ち位置がABEMAに変わったような形になる事が予想され、全64試合中、地上波放送は41試合ですから、残りの23試合はABEMAの独占…という形になってくるでしょう。
ざっとまとめるとこんな感じです。
W杯の放映権に関する歴史であったり、今回のABEMAの参入及び一部局の撤退なんかの話は後日ブログで書けたらいいなと。
ウマ娘マネー…?
ではでは(´∀`)