G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

気ままに白熱、気ままな憂鬱。執筆等のご依頼はTwitter(@blueblack_gblue)のDM、もしくは[gamba_kyoto@yahoo.co.jp]のメールアドレスまでご連絡お願いします。

【W杯メンバー入りサバイバルの歴史】過去の日本代表W杯登録メンバーは、W杯出場決定試合の招集メンバーからどれだけ変化しているのか?〜後編・南アフリカ&ブラジル&ロシアW杯編〜

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220330064729j:image

 

予選打ち上げ

 

 

どーもこんばんは

 

さてさて、3月29日のベトナム戦を持って日本のカタールW杯アジア最終予選は終了。日本代表のカタールへの航路は見事、アラビア湾の波止場にその錨を繋ぐことが出来ました。

 

 

という訳で今回のブログでは以前更新したものに引き続き……W杯出場を決めた試合から何人が本大会のメンバーに生き残ったのか、或いは予選のメンバーでは無かった何人が本大会の切符を掴み取ったのかを検証致しました。

細かい概要説明はフランスW杯、日韓W杯、ドイツW杯編となる前編をご覧くださいませ。

 

 

2022FIFAワールドカップカタール大会アジア最終予選オーストラリア戦&ベトナム戦招集メンバー

【GK】

川島永嗣(RCストラスブール)

権田修一(清水エスパルス)

シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)

谷晃生(湘南ベルマーレ)

【DF】

長友佑都(FC東京)

吉田麻也(サンプドリア)

佐々木翔(サンフレッチェ広島)

谷口彰悟(川崎フロンターレ)

山根視来(川崎フロンターレ)

植田直通(ニーム・オリンピック)

中谷進之介(名古屋グランパス)

※板倉滉(シャルケ04)

中山雄太(PECズヴォレ)

【MF/FW】

原口元気(1.FCウニオン・ベルリン)

柴崎岳(CDレガネス)

遠藤航(VfBシュトゥットガルト)

伊東純也(KRCヘンク)

浅野拓磨(VfLボーフム)

南野拓実(リバプールFC)

守田英正(CDサンタ・クララ)

三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)

林大地(シントトロイデンVV)

旗手怜央(セルティックFC)

上田綺世(鹿島アントラーズ)

田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

久保建英(RCDマジョルカ)

監督:森保一

ベトナム戦前に離脱離脱

 

 

 

オリジナルアルバムの配信も始めたので是非聴いてみてね

 

【2010年南アフリカW杯の場合】

 

W杯出場決定試合

2009年6月6日・ウズベキスタン0-1日本

監督:岡田武史

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232415j:image

 

ウズベキスタン戦メンバー】

GK1 楢崎正剛(名古屋グランパス)

DF2 中澤佑二(横浜F・マリノス)

DF3 駒野友一(ジュビロ磐田)

DF4 田中マルクス闘莉王(浦和レッズ)

DF5 今野泰幸(FC東京)

DF6 阿部勇樹(浦和レッズ)

MF7 遠藤保仁(ガンバ大阪)

MF8 橋本英郎(ガンバ大阪)

FW9 岡崎慎司(清水エスパルス)

MF10 中村俊輔(セルティックFC)

FW11 玉田圭司(名古屋グランパス)

FW12 矢野貴章(アルビレックス新潟)

MF13 本田圭佑(VVVフェンロ)

MF14 中村憲剛(川崎フロンターレ)

DF15 長友佑都(FC東京)

FW16 大久保嘉人(VfLヴォルフスブルク)

MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)

GK18 都築龍太(浦和レッズ)

GK 川島永嗣(川崎フロンターレ)

DF 山口智(ガンバ大阪)

DF 槙野智章(サンフレッチェ広島)

DF 内田篤人(鹿島アントラーズ)

MF 香川真司(セレッソ大阪)

MF 松井大輔(ASサンテティエンヌ)

FW 興梠慎三(鹿島アントラーズ)

南アフリカW杯メンバー】

GK1 楢崎正剛(名古屋グランパス)

MF2 阿部勇樹(浦和レッズ)

DF3 駒野友一(ジュビロ磐田)

DF4 田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)

DF5 長友佑都(FC東京)

DF6 内田篤人(鹿島アントラーズ)

MF7 遠藤保仁(ガンバ大阪)

MF8 松井大輔(グルノーブル・フット)

FW9 岡崎慎司(清水エスパルス)

MF10 中村俊輔(横浜F・マリノス)

FW11 玉田圭司(名古屋グランパス)

FW12 矢野貴章(アルビレックス新潟)

DF13 岩政大樹(鹿島アントラーズ)

MF14 中村憲剛(川崎フロンターレ)

DF15 今野泰幸(FC東京)

FW16 大久保嘉人(ヴィッセル神戸)

MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)

MF18 本田圭佑(CSKAモスクワ)

FW19 森本貴幸(カルチョ・カターニャ)

MF20 稲本潤一(川崎フロンターレ)

GK21 川島永嗣(川崎フロンターレ)

DF22 中澤佑二(横浜F・マリノス)

GK23 川口能活(ジュビロ磐田)

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232449j:image

 

ウズベキスタン戦から継続して選ばれた選手(19人)→楢崎、阿部、駒野、闘莉王、長友、内田、遠藤、松井、岡崎、中村俊、玉田、矢野、中村憲、今野、大久保、長谷部、本田、川島、中澤

ウズベキスタン戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(6人)→橋本、都築、山口、槙野、香川、興梠

ウズベキスタン戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(4人)→岩政、森本、稲本、川口

 

本大会に向けて岡田監督が大幅な方向転換を行ったので、予選と大きくチームの異なる本大会のチームとして挙げられる事が多いのが南アフリカW杯ではありますが、23人のメンバーに関してはウズベキスタン戦の時のメンバーから大枠での変化はありません。メンバー発表時にサプライズと呼ばれた矢野もウズベキスタン未招集のメンバーの稲本も常連ではありましたし、川口に関しては意味合いもやや変わってくるでしょうし。

そんな中で、いわゆる「逆転」のような形でメンバー入りを果たしたのは岩政と森本。2人ともウズベキスタン戦の時点では代表デビューをしておらず、森本に至っては初招集もウズベキスタン戦の3ヶ月後でした。逆に常連組の中で言うと、あと一歩のところで流したというべきなのは香川を筆頭に橋本と槙野、ウズベキスタン戦には呼ばれていませんが西川周作辺りでしょうか。

 

 

【2014年ブラジルW杯の場合】

 

W杯出場決定試合

2013年6月4日・日本1-1オーストラリア

監督:アルベルト・ザッケローニ

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232644j:image

 

【オーストラリア戦メンバー】

GK1 川島永嗣(スタンダール・リエージュ)

DF2 伊野波雅彦(ジュビロ磐田)

DF3 酒井高徳(VfBシュトゥットガルト)

MF4 本田圭佑(CSKAモスクワ)

DF5 長友佑都(インテル・ミラノ)

DF6 内田篤人(シャルケ04)

MF7 遠藤保仁(ガンバ大阪)

MF8 清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)

FW9 岡崎慎司(VfBシュトゥットガルト)

FW10 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)

FW11 ハーフナー・マイク(SBVフィテッセ)

GK12 西川周作(サンフレッチェ広島)

MF13 細貝萌(バイヤー・レヴァークーゼン)

MF14 中村憲剛(川崎フロンターレ)

DF15 今野泰幸(ガンバ大阪)

DF16 栗原勇蔵(横浜F・マリノス)

MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)

FW18 前田遼一(ジュビロ磐田)

FW19 乾貴士(VfLボーフム)

MF20 高橋秀人(FC東京)

DF21 酒井宏樹(ハノーファー96)

DF22 吉田麻也(サウサンプトン)

GK23 権田修一(FC東京)

DF 駒野友一(ジュビロ磐田)

MF 東慶悟(FC東京)

FW 工藤壮人(柏レイソル)

【ブラジルW杯メンバー】

GK1 川島永嗣(スタンダール・リエージュ)

DF2 内田篤人(シャルケ04)

DF3 酒井高徳(VfBシュトゥットガルト)

FW4 本田圭佑(ACミラン)

DF5 長友佑都(インテル・ミラノ)

DF6 森重真人(FC東京)

MF7 遠藤保仁(ガンバ大阪)

FW8 清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)

FW9 岡崎慎司(1.FCマインツ)

FW10 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)

FW11 柿谷曜一朗(セレッソ大阪)

GK12 西川周作(浦和レッズ)

FW13 大久保嘉人(川崎フロンターレ)

MF14 青山敏弘(サンフレッチェ広島)

DF15 今野泰幸(ガンバ大阪)

MF16 山口蛍(セレッソ大阪)

MF17 長谷部誠(1.FCニュルンベルク)

FW18 大迫勇也(1860ミュンヘン)

DF19 伊野波雅彦(ジュビロ磐田)

FW20 齋藤学(横浜F・マリノス)

DF21 酒井宏樹(ハノーファー96)

DF22 吉田麻也(サウサンプトン)

GK23 権田修一(FC東京)

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232718j:image

 

オーストラリア戦から継続して選ばれた選手(16人)→川島、内田、酒井高、本田、長友、遠藤、清武、岡崎、香川、西川、今野、長谷部、伊野波、酒井宏、吉田、権田

オーストラリア戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(9人)→ハーフナー、細貝、中村、栗原、前田、高橋、駒野、東、工藤

オーストラリア戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(7人)→森重、柿谷、大久保、青山、山口、大迫、齋藤

 

予選と本戦のメンバーが最も大幅に変わったのはブラジルW杯の時だったと思います。メンバー固定と度々言われていたザックジャパンですが、ザッケローニ監督のプランとして6月の最終予選とコンフェデ杯が終われば新戦力を投入するプランは前々から持っていたらしく、実際に7月に国内組、それも遠藤や今野などの常連組も除いたメンバーで戦った東アジア選手権(現:E-1選手権)はまさにターニングポイントでした。上に挙げたオーストラリア戦では未招集ながらブラジルW杯メンバーに入った7人のうち、大久保以外は全員東アジア選手権で代表デビューを果たした選手。特に森重・青山・山口・大迫の4人はW杯本戦で先発出場も果たしています。東アジア選手権デビュー組で言えば、豊田陽平も最終候補までは上り詰めましたね。

一方、この東アジア選手権は新戦力の発掘と同時に、この大会を境に常連メンバーの多くが代表から遠ざかりました。FWのレギュラーだった前田、長友か内田の欠場時の一番手だった駒野、常連組としてW杯予選のチームに貢献した中村や栗原にハーフナーの5名は森重・山口・柿谷・大迫らに押し出される形で代表に招集されなくなり、東アジア選手権以降も招集はされ続けていた細貝も、最後の最後でやはり東アジアデビュー組の青山に競り負ける形となりました。ただ、これらのメンバー入れ替えはチームに大きな刺激と新たな可能性を与えた反面、メンバー固定に伴うメリットの側面を薄れさせてしまった部分もありました。

ちなみに、サプライズ選出となった大久保はブラジルW杯がザックジャパン初選出みたいなイメージが強いですが、厳密には2012年2月のアイスランド戦で1試合だけ出場していました。

 

 

【2018年ロシアW杯の場合】

 

W杯出場決定試合

2017年8月31日・日本2-0オーストラリア

監督:ヴァイッド・ハリルホジッチ西野朗

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232828j:image

 

【オーストラリア戦メンバー】

GK1 川島永嗣(FCメス)

MF2 井手口陽介(ガンバ大阪)

DF3 昌子源(鹿島アントラーズ)

MF4 本田圭佑(パチューカ)

DF5 長友佑都(インテル・ミラノ)

DF6 三浦弦太(ガンバ大阪)

MF7 柴崎岳(ヘタフェCF)

FW8 原口元気(ヘルタ・ベルリン)

FW9 岡崎慎司(レスター・シティ)

MF10 香川真司(ボルシア・ドルトムント)

FW11 久保裕也(KAAヘント)

GK12 東口順昭(ガンバ大阪)

MF13 小林祐希(SCヘーレンフェーン)

FW14 乾貴士(エイバルCD)

FW15 大迫勇也(1.FCケルン)

MF16 山口蛍(セレッソ大阪)

MF17 長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)

FW18 浅野拓磨(VfBシュトゥットガルト)

DF19 酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)

DF20 槙野智章(浦和レッズ)

DF21 酒井高徳(ハンブルガーSV)

DF22 吉田麻也(サウサンプトン)

GK23 中村航輔(柏レイソル)

DF 植田直通(鹿島アントラーズ)

MF 髙萩洋次郎(FC東京)

FW 武藤嘉紀(1.FCマインツ)

FW 杉本健勇(セレッソ大阪)

【ロシアW杯メンバー】

GK1 川島永嗣(FCメス)

DF2 植田直通(鹿島アントラーズ)

DF3 昌子源(鹿島アントラーズ)

MF4 本田圭佑(パチューカ)

DF5 長友佑都(ガラタサライSK)

DF6 遠藤航(浦和レッズ)

MF7 柴崎岳(ヘタフェCF)

MF8 原口元気(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

FW9 岡崎慎司(レスター・シティ)

MF10 香川真司(ボルシア・ドルトムント)

MF11 宇佐美貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

GK12 東口順昭(ガンバ大阪)

FW13 武藤嘉紀(1.FCマインツ)

MF14 乾貴士(レアル・ベティス)

FW15 大迫勇也(ヴェルダー・ブレーメン)

MF16 山口蛍(セレッソ大阪)

MF17 長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)

MF18 大島僚太(川崎フロンターレ)

DF19 酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)

DF20 槙野智章(浦和レッズ)

DF21 酒井高徳(ハンブルガーSV)

DF22 吉田麻也(サウサンプトン)

GK23 中村航輔(柏レイソル)

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220329232810j:image

 

オーストラリア戦から継続して選ばれた選手(20人)→川島、植田、昌子、本田、長友、柴崎、原口、岡崎、香川、東口、武藤、乾、大迫、山口、長谷部、酒井宏、槙野、酒井高、吉田、中村

オーストラリア戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(7人)→井手口、三浦、久保、小林、浅野、髙萩、杉本

オーストラリア戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(3人)→遠藤、宇佐美、大島

 

大会2ヶ月前の監督交代という前代未聞の事態となったロシアW杯の日本代表。スタメンや戦い方は西野監督体制になって変化がありましたが、監督としての期間の短さもあり、大枠のメンバーはハリルホジッチ監督のオーストラリア戦からは大きく変化はしていません。オーストラリア戦未招集の3人にしても、遠藤はオーストラリア戦だけ呼ばれていない…と言った方が正しいですし、宇佐美と大島もハリルジャパン最後の試合となった欧州遠征の時点で代表に復帰していましたし。オーストラリア戦に招集されながら落選したメンバーに関しても、"落選"って感じだったのは井手口・久保・浅野くらいでしょうしね。

ただ、オーストラリア戦以降で本田や香川、岡崎が招集されなくなっていった事実が物語るように、やっぱりハリルホジッチ監督のままならかなり違ったメンバー構成にはなっていたと思います。プロセスと時期はともかく、結果を含め監督交代はそこまで間違った判断だったとは思っていませんが、ハリルならどういう23人なったんだろう…みたいなのは大いなるif要素ですよね。

 

 

 

さぁ、いつかの試合で浅野が「選手にとっては毎試合が予選みたいなもの」とコメントしていましたが、ここから11月までの期間はまさしくそういう時期になってきます。

カタールのピッチに立つ23名、ないしは11名はどんなメンバーになっているのでしょうか。

 

 

てりたま。

ではでは(´∀`)