予選打ち上げ
どーもこんばんは
さてさて、3月29日のベトナム戦を持って日本のカタールW杯アジア最終予選は終了。日本代表のカタールへの航路は見事、アラビア湾の波止場にその錨を繋ぐことが出来ました。
という訳で今回のブログでは以前更新したものに引き続き……W杯出場を決めた試合から何人が本大会のメンバーに生き残ったのか、或いは予選のメンバーでは無かった何人が本大会の切符を掴み取ったのかを検証致しました。
細かい概要説明はフランスW杯、日韓W杯、ドイツW杯編となる前編をご覧くださいませ。
2022FIFAワールドカップカタール大会アジア最終予選・オーストラリア戦&ベトナム戦招集メンバー
【GK】
シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)
谷晃生(湘南ベルマーレ)
【DF】
山根視来(川崎フロンターレ)
※板倉滉(シャルケ04)
中山雄太(PECズヴォレ)
【MF/FW】
伊東純也(KRCヘンク)
守田英正(CDサンタ・クララ)
三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)
林大地(シントトロイデンVV)
旗手怜央(セルティックFC)
上田綺世(鹿島アントラーズ)
田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)
監督:森保一
※ベトナム戦前に離脱離脱
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【2010年南アフリカW杯の場合】
W杯出場決定試合
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2009年6月6日・ウズベキスタン0-1日本
監督:岡田武史
【ウズベキスタン戦メンバー】
FW16 大久保嘉人(VfLヴォルフスブルク)
MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
MF 松井大輔(ASサンテティエンヌ)
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【南アフリカW杯メンバー】
MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
FW19 森本貴幸(カルチョ・カターニャ)
ウズベキスタン戦から継続して選ばれた選手(19人)→楢崎、阿部、駒野、闘莉王、長友、内田、遠藤、松井、岡崎、中村俊、玉田、矢野、中村憲、今野、大久保、長谷部、本田、川島、中澤
ウズベキスタン戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(6人)→橋本、都築、山口、槙野、香川、興梠
ウズベキスタン戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(4人)→岩政、森本、稲本、川口
本大会に向けて岡田監督が大幅な方向転換を行ったので、予選と大きくチームの異なる本大会のチームとして挙げられる事が多いのが南アフリカW杯ではありますが、23人のメンバーに関してはウズベキスタン戦の時のメンバーから大枠での変化はありません。メンバー発表時にサプライズと呼ばれた矢野もウズベキスタン未招集のメンバーの稲本も常連ではありましたし、川口に関しては意味合いもやや変わってくるでしょうし。
そんな中で、いわゆる「逆転」のような形でメンバー入りを果たしたのは岩政と森本。2人ともウズベキスタン戦の時点では代表デビューをしておらず、森本に至っては初招集もウズベキスタン戦の3ヶ月後でした。逆に常連組の中で言うと、あと一歩のところで流したというべきなのは香川を筆頭に橋本と槙野、ウズベキスタン戦には呼ばれていませんが西川周作辺りでしょうか。
【2014年ブラジルW杯の場合】
W杯出場決定試合
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2013年6月4日・日本1-1オーストラリア
監督:アルベルト・ザッケローニ
【オーストラリア戦メンバー】
GK1 川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
DF3 酒井高徳(VfBシュトゥットガルト)
MF8 清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)
FW9 岡崎慎司(VfBシュトゥットガルト)
FW10 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)
MF13 細貝萌(バイヤー・レヴァークーゼン)
MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
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【ブラジルW杯メンバー】
GK1 川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
DF3 酒井高徳(VfBシュトゥットガルト)
FW8 清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)
FW10 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)
MF16 山口蛍(セレッソ大阪)
MF17 長谷部誠(1.FCニュルンベルク)
オーストラリア戦から継続して選ばれた選手(16人)→川島、内田、酒井高、本田、長友、遠藤、清武、岡崎、香川、西川、今野、長谷部、伊野波、酒井宏、吉田、権田
オーストラリア戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(9人)→ハーフナー、細貝、中村、栗原、前田、高橋、駒野、東、工藤
オーストラリア戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(7人)→森重、柿谷、大久保、青山、山口、大迫、齋藤
予選と本戦のメンバーが最も大幅に変わったのはブラジルW杯の時だったと思います。メンバー固定と度々言われていたザックジャパンですが、ザッケローニ監督のプランとして6月の最終予選とコンフェデ杯が終われば新戦力を投入するプランは前々から持っていたらしく、実際に7月に国内組、それも遠藤や今野などの常連組も除いたメンバーで戦った東アジア選手権(現:E-1選手権)はまさにターニングポイントでした。上に挙げたオーストラリア戦では未招集ながらブラジルW杯メンバーに入った7人のうち、大久保以外は全員東アジア選手権で代表デビューを果たした選手。特に森重・青山・山口・大迫の4人はW杯本戦で先発出場も果たしています。東アジア選手権デビュー組で言えば、豊田陽平も最終候補までは上り詰めましたね。
一方、この東アジア選手権は新戦力の発掘と同時に、この大会を境に常連メンバーの多くが代表から遠ざかりました。FWのレギュラーだった前田、長友か内田の欠場時の一番手だった駒野、常連組としてW杯予選のチームに貢献した中村や栗原にハーフナーの5名は森重・山口・柿谷・大迫らに押し出される形で代表に招集されなくなり、東アジア選手権以降も招集はされ続けていた細貝も、最後の最後でやはり東アジアデビュー組の青山に競り負ける形となりました。ただ、これらのメンバー入れ替えはチームに大きな刺激と新たな可能性を与えた反面、メンバー固定に伴うメリットの側面を薄れさせてしまった部分もありました。
ちなみに、サプライズ選出となった大久保はブラジルW杯がザックジャパン初選出みたいなイメージが強いですが、厳密には2012年2月のアイスランド戦で1試合だけ出場していました。
【2018年ロシアW杯の場合】
W杯出場決定試合
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2017年8月31日・日本2-0オーストラリア
【オーストラリア戦メンバー】
MF10 香川真司(ボルシア・ドルトムント)
FW11 久保裕也(KAAヘント)
MF13 小林祐希(SCヘーレンフェーン)
FW14 乾貴士(エイバルCD)
MF16 山口蛍(セレッソ大阪)
MF17 長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
FW18 浅野拓磨(VfBシュトゥットガルト)
DF19 酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)
MF 髙萩洋次郎(FC東京)
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【ロシアW杯メンバー】
MF8 原口元気(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)
MF10 香川真司(ボルシア・ドルトムント)
MF11 宇佐美貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)
FW15 大迫勇也(ヴェルダー・ブレーメン)
MF16 山口蛍(セレッソ大阪)
MF17 長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
DF19 酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)
オーストラリア戦から継続して選ばれた選手(20人)→川島、植田、昌子、本田、長友、柴崎、原口、岡崎、香川、東口、武藤、乾、大迫、山口、長谷部、酒井宏、槙野、酒井高、吉田、中村
オーストラリア戦では招集されながらもW杯メンバーからは落選した選手(7人)→井手口、三浦、久保、小林、浅野、髙萩、杉本
オーストラリア戦には未招集ながら、W杯メンバーには選ばれた選手(3人)→遠藤、宇佐美、大島
大会2ヶ月前の監督交代という前代未聞の事態となったロシアW杯の日本代表。スタメンや戦い方は西野監督体制になって変化がありましたが、監督としての期間の短さもあり、大枠のメンバーはハリルホジッチ監督のオーストラリア戦からは大きく変化はしていません。オーストラリア戦未招集の3人にしても、遠藤はオーストラリア戦だけ呼ばれていない…と言った方が正しいですし、宇佐美と大島もハリルジャパン最後の試合となった欧州遠征の時点で代表に復帰していましたし。オーストラリア戦に招集されながら落選したメンバーに関しても、"落選"って感じだったのは井手口・久保・浅野くらいでしょうしね。
ただ、オーストラリア戦以降で本田や香川、岡崎が招集されなくなっていった事実が物語るように、やっぱりハリルホジッチ監督のままならかなり違ったメンバー構成にはなっていたと思います。プロセスと時期はともかく、結果を含め監督交代はそこまで間違った判断だったとは思っていませんが、ハリルならどういう23人なったんだろう…みたいなのは大いなるif要素ですよね。
さぁ、いつかの試合で浅野が「選手にとっては毎試合が予選みたいなもの」とコメントしていましたが、ここから11月までの期間はまさしくそういう時期になってきます。
カタールのピッチに立つ23名、ないしは11名はどんなメンバーになっているのでしょうか。
てりたま。
ではでは(´∀`)