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一瞬二撃三勝点〜明治安田生命J1リーグ第10節 ジュビロ磐田vs名古屋グランパス マッチレビュー〜

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ガンバ関係者多すぎる。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第10節、ジュビロ磐田vs名古屋グランパスの一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

ACLに出場している4チームを除く試合は基本的に明日の祝日に開催されますが、この試合のみ木曜日開催という事になりました。

一定の最高を収めた前年から監督を代え、昨年までのサッカーをベースにしながら新監督の下でブラッシュアップを図る…という作業をしている両チームですが、両チームとも引き分けが嵩んでなかなか勝ち切れない試合が続いています。特に名古屋は中2〜3日で4戦連続アウェイという過密日程もありますから、その消耗との戦いという側面もあるでしょう。

また、磐田の心臓である遠藤保仁と名古屋の長谷川健太監督は多くのタイトルを獲得したG大阪時代に主将と監督の間柄。3冠を達成した2014年シーズンでは、磐田の大森晃太郎と名古屋の阿部浩之は両SHのレギュラーを担っていました。その他にも杉本健勇柿谷曜一朗セレッソユースFW対決、磐田ユース出身で初めての古巣対決に挑む森下龍矢といった選手がいたりして。そして何と言っても…2019年11月30日、磐田のJ2降格が決まったのは、同じヤマハスタジアムでの磐田戦でした。色んな因縁渦巻く一戦。起爆剤になり得る一勝を紡ぐのはどちらでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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磐田は前節広島戦からスタメンを2人変更してきました。右CBはここまで全試合で先発出場していた大井健太郎をベンチに下げて山本義道を起用。また、前節で負傷交代したGK三浦龍輝も復帰してベンチには入りましたが、スタメンには前節で三浦に代わって途中出場したアレクセイ・コシェレフがリーグ戦で初先発となっています。

前節の後に延期されていたFC東京戦を消化した名古屋もスタメンの変更は2名。吉田豊と、ここまで全試合に先発していた仙頭啓矢に代わって森下龍矢と阿部浩之が先発に名を連ねました。阿部は今シーズン、リーグ戦では初の先発出場。新たに採用した3バックシステムも継続で採用しています。

 

 

 

本日の会場は静岡県磐田市ヤマハスタジアムです。

磐田のホームゲームかつナイトゲームの際、近年では選手入場時や磐田の勝利した試合後には会場の照明を落とし、観客がペンライトを振ってスタジアムをサックスブルーに染め上げる「ジュビレーション」と題したイベントを行なっており、毎試合幻想的な空間を生み出しています。また磐田は、モルドバ人GKアレクセイ・コシェレフが所属している縁からウクライナから避難民を受け入れているモルドバへの支援金募金を行っており、先日のルヴァン杯FC東京戦に続いて選手も参加しての募金活動が行われます。

磐田の親会社であるヤマハ発動機が所有する歴史の深いスタジアム。今年は日韓ワールドカップ開催から20年の節目の年ですが、フィリップ・トルシエ監督率いる日本代表が静岡県磐田市をキャンプ地に設定した事で、このヤマハスタジアムでは主に静岡産業大学との練習試合の会場として使用されていました。ですので、日韓W杯日本代表の軌跡を描いたドキュメンタリー「6月の勝利の歌を忘れない」にも度々登場する場所ですね。

 

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出足が良かったのは名古屋でした。自陣から慎重にビルドアップしてくる磐田に対して積極的なプレッシングをかけていくと、4分にはボール奪取からショートカウンター気味にテンポ良く繋いで最後はレオ・シルバミドルシュート。これはGKコシェレフの攻守に阻まれるも、序盤からボール奪取→シュートまでのテンポ感が非常に良いリズムで展開されていました。

 

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ですが立ち上がりこそ名古屋のハイプレスに苦しむ形になった磐田も少しずつ落ち着き始めて、高い位置でパスを回せるようになると9分に松本昌也が巧みな反転から惜しいシュートを放つと、12分には右サイドからの遠藤のCKにリカルド・グラッサが合わせてネットを揺らしましたが、これはハンドを取られてゴールは認められず。磐田もチャンスを作り始めます。

 

その後は比較的対照的なスタンスで戦う磐田も名古屋もそれぞれの狙いがぶつかり合った結果の膠着状態…みたいな形が続きます。しかし43分、レオ・シルバの縦パスに森下が抜け出して折り返すと、このボールに走り込んだマテウスが冷静に流し込んで名古屋が先制。得点力不足に苦しんでいた名古屋が流れの中でのゴールで先制に成功し、前半を終えます。

 

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磐田は後半から山本義道を下げてファビアン・ゴンザレスを投入。鈴木雄斗と松本昌也をそれぞれ一列下げて、F・ゴンザレスと杉本健勇の2トップの形にシフトします。54分、遠藤のFKにF・ゴンザレスが合わせるも、ここはランゲラックがビッグセーブ。ただし、後半は磐田がかなり良いリズムで攻め込めるようになっていきました。

 

71分に大津祐樹、77分にジャーメイン良を投入して前線にFWの選手を多く並べた磐田は、シンプルにサイドに振ってから積極的にクロスを入れる事で猛攻を仕掛けていきます。なかなか決定機には結べない時間が続きましたが、ラスト10分になったところで急に「大津劇場」なるものが開演。84分、左からのCKを大津がニアサイドで合わせて待望の同点弾を奪うと、そのゴールのリプレイが流れている間に、左からのクロスに鈴木が落としたところを大津が豪快に叩き込んで逆転!!あっという間の逆転劇!!僅か2分の間に磐田が試合をひっくり返します。

 

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一度は守りに入るシフトに切り替えてしまった名古屋。終了間際にはDFのチアゴを投入してパワープレー気味に攻めようと試みましたが、一度ゾーン状態に突入したイケイケモードの磐田の勢いをひっくり返すまでには至らず。磐田、一瞬二撃の逆転劇でホーム初勝利を収めました!

 

 

 

名古屋は前半は割とプラン通りに進められていたと思うんですよね。磐田に攻め込まれる時間もあったとはいえ、リトリート気味な守備と積極的なプレッシングが上手く噛み合っていたようにも見えましたし、磐田もスタッツほど悪い前半じゃなかったですけど、先制に漕ぎ着けた事を踏まえると、名古屋からすればスタッツ以上にプラン通りだったようにも見えました。

ただ、名古屋が意図したものかどうかはともかくとして、磐田の攻撃を構えて受ける態勢になるのが早すぎた部分はあると思います。ロングカウンターで刺そうとする意図はあったとはいえ、後半の磐田が攻め疲れするより先に耐えきれなかったというか。名古屋からすれば非常に悔やまれる一敗でした。

 

逆に磐田からすれば……当初の磐田の目論見と比べると若干攻撃が単調になった部分はあったにしても、それでも今日ほど気持ちの良い逆転劇もそうそうないでしょう。どちらかといえば杉本に当てる形の中央突破から、大津とジャーメインの機動力で揺さぶる形に徐々にシフトを切り替えるやり方は、相手からすればギャップみたいなところも感じて相当やりにくくなったのではないでしょうか。

 

 

よし、阪神勝ち出したど…

ではでは(´∀`)