昨日はGLAY行ってきました。
凄く楽しかったです
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会ラウンド16、栃木SCvs京都サンガFCの一戦です!
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2002年、それは京都サンガというクラブの歴史の中で間違いなく最高の一年でした。リーグは5位と躍進、黒部光昭・松井大輔・朴智星という黄金3トップ、彼らの躍進で掴み取った天皇杯優勝……鹿島と磐田、たまに横浜FMや清水が支配していたタイトル争奪戦に、あの時のサンガは確かに風穴を開けたのです。あの年のサンガがサプライズであった理由、それは彼らが"J1復帰1年目"であった事でした。
───あれから20年。再びサンガは昇格1年目として、天皇杯のトーナメント表のマス目を一つずつ進んでいます。2大会連続のラウンド16、そして今日勝てば準優勝を果たした2011年以来のベスト8です。対戦相手はJ2の栃木SC。J2暮らしが長かったサンガにとって、J1に上がった程度で彼らを迂闊に格下と呼ぶ事は出来ません。一方で、J1に上がったからこそ何が何でもJ2相手には勝たなければならない……ある意味で、それこそをサンガがJ1に上がった事の証明にしなければなりません。J2のチームとしてJ1を戦うのか、これからJ1のチームとして息づく為の試合とするか、クラブのこれからを目論む一戦とすら言えるかもしれません。負けたら終わりのトーナメント、ジャイキリなんて起こされてたまるか!!
両チームスタメンです。
サンガは直近のリーグ戦、福岡戦に先発したメンバーでは山田楓喜のみがスタメン起用で、後の10人は全員変更。福岡戦のスタメンでは麻田将吾と白井康介がベンチには入っています。福岡戦で怪我から復帰した松田天馬は6月4日のルヴァン杯プレーオフ第1戦の名古屋戦以来の先発復帰。GKマイケル・ウッドは今季のサンガの天皇杯では全3試合でスタメンです。
2022年に栃木で行われる国民体育大会のメインスタジアムをどうするか…という問題の中で、これまで栃木がホームスタジアムとしていた栃木県グリーンスタジアムがJ1ライセンス基準に達していない事もあり、2020年に開場した最新鋭の陸上競技場です。収容人数は約25000人ですが、感じるスケール感にはそれ以上のものを漂わせており、夜になると白く発光する屋根はまさしく壮観。栃木SCは現在もメインのホームスタジアムはグリーンスタジアムとしていますが、2021年以降は半数以上をカンセキスタジアムの方で戦っています。
前述の通り、このスタジアムは10月から開催される今年の国民体育大会のメインスタジアムになっています。国体は前回、前々回が中止になっているので、そういう側面での注目集まりそうですね。
開始早々からサンガも栃木も空いてゴール前まで迫るシーンがあった中で、やや栃木の方が前への圧力が増しているようにも見えましたが、開始6分にハーフェーライン付近でFKを獲得すると、荒木大吾が隙をついてリスタートしたボールに反応した豊川雄太がエリア内でDFを振り切ってシュート!これが決まってサンガが早い時間帯に先制。豊川は3月のルヴァン杯以来の得点という事に。
しかし栃木はその後、長短のパスを使い分けて選手間の連係を上手くしながら可能性のあるサイド攻撃を度々仕掛けていきます。23分、福森健太のアーリークロスに反応した小堀空が決定的なシーンを迎えましたが、ここはGKウッドのビッグセーブで危機を回避。
しかしその後も栃木にクロスを度々入れられ続けたサンガは36分、再び左サイドの福森がファーサイドにクロスを入れると、ファーで待っていた宮崎鴻の山なりのヘディングシュートがゴールネットに吸い込まれるように同点。サンガは栃木のカウンターに苦しめられ、栃木のスピード感に対して後手に回る場面も多く、幸先よく先制した割には苦しい展開を強いられて1-1で前半を終えます。
サンガは後半から飯田貴敬を下げて白井を投入。栃木も森俊貴を下げて鈴木海音、同点弾を挙げながらも負傷交代となった宮崎を下げて山本廉をピッチに送り込みます。曺貴裁監督は57分には山田を下げて麻田を入れて、松田と豊川をシャドーに配置した3-4-2-1にシステムチェンジ。栃木とミラーゲームの形にしますが、それでも後半も栃木ペースの時間が続きます。
サンガは65分にイスマイラを投入すると、少し栃木のインテンシティーが落ちたこともあって、荒木大吾のドリブルシュートやイスマイラがGKと上手く入れ替わる形になるなどサンガが攻勢を仕掛ける時間が続いていきました。しかし終盤に入ると再び栃木が盛り返し、特にセカンドボールの回収率が栃木が格段に高くなったことでサンガは苦しい展開に。84分には山本がカウンターから折り返し、サンガは絶体絶命のピンチに陥ったものの、井上黎生人の必死のカバーでなんとか防ぎます。
そして苦しい時間を耐えた末のアディショナルタイムでした。荒木の左サイドからのクロスは跳ね返されたものの、こぼれ球を拾った福岡慎平がエリア外からドリブル突破で右に流れ、エリア内を抉ってから絶妙な折り返し。ここに詰めたのはイスマイラ!!!!
栃木の戦いぶりに最後の最後まで苦しみ続けたサンガ。それでもJ1の意地、J1に上がったという事実を証明するような粘りを見せ、劇的な勝利で11年ぶりのベスト8進出です!
サンガも栃木もインテンシティーはクラブとして重視している事もあって、お互いに前への意識がぶつかり合う形で試合は進んだ訳ですけど、そういうスタンスでぶつかる事によって生まれるスペースは栃木の方が上手く使えていたかな…という印象の試合でしたね。結果的に栃木のそういうスタンスがサンガを押し切ったところで、サンガはライン設定を後ろに押し下げられていく形になって、そこで後半の栃木の猛攻を受ける形になってしまっていました。栃木の戦いぶりは見事だったと思います。
その一方で、サンガも随所にクオリティを示す事は出来ていました。一瞬の隙をついた豊川の先制点しかり、井上のカバーしかり、イスマイラのゴールに繋がった福岡のドリブル突破しかり……これまでとは違う立場で戦う形になった天皇杯で、チームという以上に個々での成長が見られる試合だったような気がします。さぁ、ベスト8!
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会ラウンド16
ベスト8進出チーム
ガンバ………
ではでは