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【目指せシーズンダブル!】川崎vsサンガ直前!歴代の京都サンガFCvs川崎フロンターレの中から印象的な試合を5つ振り返ってみよう!

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残留戦線複雑怪奇

 

どーもこんばんは

 

さてさて、8月13日、等々力陸上競技場にて明治安田生命J1リーグ第25節、川崎フロンターレvs京都サンガFCの試合が行われます!

 

 

 

なんでも、どうやら川崎フロンターレさんは格闘技にまつわるイベントを開催ということで、那須川天心呼んできたり試合前に電流爆破マッチやったりJ1に上がってきたばっかりのか弱いサンガちゃん相手になかなかエゲツない企画のオンパレードを実施なさるそうで……。まぁ試合の方も、優勝争いと残留争いでそれぞれの触れたら爆発電流マッチみたいなもんですし。

 

 

 

サンガとしては、5月に行われたホームでの試合1-0で川崎相手に勝利を掴めただけに、なんとしても曺貴裁監督が就任時から一つの目標として掲げていた"妥当川崎"を勝ち越して終わりたいところでありまして。川崎相手からポイントを取れたら、残留争いでも間違いなく大きな意味を持てますしね。

 

 

ただ私……この盆、結構バタバタしてまして。試合はDAZNで見るんですけど、おそらくマッチレビューは書いている時間がない可能性が高いと。

という訳で、今回はその代わりではないですが、意外と歴史を振り返ると、かつては同じようなところで戦っていた時代もあったサンガと川崎の過去の印象的な試合を5試合振り返っていきます!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。


 

 

 

#1 夢と意地の行方

2000Jリーグヤマザキナビスコカップ準決勝

川崎フロンターレ1v-2京都パープルサンガ

2000年10月18日19:04@国立競技場

川崎F得点者:リカルジーニョ(119分)

京都得点者:エジーニョ・バイアーノ(7分)、松井大輔(63分)

 

全試合がホーム&アウェイのノックアウトトーナメントで行われた2000年のナビスコ杯。もう一つの準決勝が名古屋vs鹿島の優勝候補対決となった一方で、此方側の山はベスト8で磐田を倒したサンガ、ベスト16で柏を倒した川崎が予想外の決勝進出を果たす。お互いに残留争いを強いられる中で目指した初めての決勝だった。

サンガホームで行われた第1戦は川崎が2-0で勝利。しかし等々力ではなく国立で行われた第2戦ではサンガが怒涛の反撃を見せる。7分にE・バイアーノのゴールで1点を返すと、63分には松井のゴールで試合を振り出しに戻す。三浦和良遠藤保仁を擁し、この試合には出場していないがパク・チソンも在籍していたサンガが試合を延長戦に持ち込んだ。しかし延長後半もラストワンプレー、ここを耐えればPK戦という場面でリカルジーニョが延長Vゴール。サンガの夢は土壇場で潰える事となった。

当時は鹿島に在籍経験のある選手が多く所属していた川崎は、決勝でその鹿島に敗れて準優勝に終わっている。準決勝では激闘を繰り広げた両者だったが、最終的にはこの2チームが揃って降格を喫した。

 

#2 三銃士とミスターサンガとJ1と

2001Jリーグディビジョン2第42節

京都パープルサンガ3v-2川崎フロンターレ

2001年11月6日19:04@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:松井大輔(25分)、黒部光昭(40分)、野口裕司(100分)

川崎得点者:箕輪義信(66分)、盛田剛平(89分)

 

ちょうど1年前にナビスコ杯決勝進出を懸けて戦っていた両者の2001年は異なる運命を辿る事になった。ゲルト・エンゲルス監督を続投させたサンガは世代交代を進めながら昇格争いをする中で川崎は低迷。早々に昇格戦線から脱落していた。だが石崎信弘監督就任以降は復調し、7試合で5勝2敗の中でこの試合を迎えていた。

サンガは前節で勝利こそ納めたものの、Vゴール勝ちで勝点2に留まっていたので首位から落ち、首位仙台を勝点差1で追う立場になっていた。そんな中で前半のうちに松井と黒部というブレイクスター2人のゴールで2点のリードを奪う。しかしシュート本数ではサンガが圧倒的に上回っていたのにも関わらず、66分に1点を返されると、試合終了間際に同点に追いつかれて延長にもつれ込んだ。他会場では仙台が敗れたので引き分けでも首位には返り咲けたが、それでも仙台と同率だし、後ろには山形も迫ってきていた以上、何としてもVゴールを奪わなければならない立場になったサンガ。そして100分、選手の出入りが激しかったサンガに相手数少ない生え抜きだった事から「ミスター・サンガ」と呼ばれた男、野口のゴールで劇的Vゴール。何の因果か、前年の対戦とは文字通り真逆の結末を迎えた。

この勝利により、サンガは次節で仙台と山形の結果次第では昇格とJ2優勝を決められる立場になった。続く湘南戦でも終了間際のゴールで2-1で勝利したサンガは、3位山形が延長戦にもつれ込んで勝点2以下が確定し、第43節でJ2優勝を決めている。

 

#3 なんか川崎覚醒してんだけど…

2006Jリーグディビジョン1第2節

京都パープルサンガ2-7川崎フロンターレ

2006年3月11日16:06@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:パウリーニョ(65分)、オウンゴール(89分)

川崎得点者:我那覇和樹(1分、63分)、中村憲剛(22分)、ジュニーニョ(48分、51分、84分)、マルコン(75分)

 

2000年に共にJ2に降格したサンガと川崎。サンガが1度上がって、1度落ちて、また2006年にJ1に戻ってきたのに対し、川崎は4シーズンJ2で過ごした後で2005年に久々のJ1を戦う。2005年はジュニーニョ我那覇和樹中村憲剛の3人がブイブイ言わせて初年度から検討していたが、このトリオの恐ろしさをサンガは肌身で感じていた。2004年にJ2独走優勝を果たした川崎と2005年にJ2独走優勝を果たしたサンガ…文字だけ見れば似たような境遇だが、恐怖心を持ってこの試合に入ったのは間違いなくサンガだった。それは開幕戦でサンガが横浜FMに1-4で敗れ、川崎が新潟に6-0で勝っていた事だけが理由ではなかった。

開始早々に開幕戦でハットトリックを決めた我那覇のゴールで先制すると、22分には中村が超絶ミドルを突き刺して2点リード。中村はこの2006年に一躍日本のトッププレーヤーの仲間入りを果たす事になる。後半に入っても川崎の勢いは止まるどころか鬼畜さを増し、ジュニーニョは後半だけでハットトリックを達成。サンガが奪った2得点も焼け石に水としか表現出来なかった。なぜかこの日設置されていた仮設の液晶ビジョンには無情なほど川崎のスコアラーの名前が刻まれていった。

川崎は開幕2試合で13得点とかいう頭のおかしい戦績を残し(ほんでなんで次甲府に0-1で負けてん…)、最後までその勢いは衰えず、第33節まで浦和、G大阪と優勝を争って2位でシーズンを終えた。この年に挙げた84得点という数字は、延長戦無しの34試合×18チーム制となった2003年以降では2020年に川崎が自ら88得点で塗り替えるまで最多得点記録を保持する事になる。いわゆる第一次川崎黄金期の象徴的な試合でもあった。

 

#4 要塞西京極爆誕!!

2009Jリーグディビジョン1第19節

京都サンガFC3-1川崎フロンターレ

2009年7月26日18:04@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:ディエゴ(18分、57分)、安藤淳(49分)

川崎得点者:矢島卓郎(5分)

 

1年で最下位降格となった1度目のJ1とは異なり、2度目のJ1は4シーズンで2度のJ1準優勝。この時には既に立派な優勝候補で、サンガからすれば「フロンターレちゃん遠いところにいっちゃった…」状態である。ただ、川崎は首位独走中の鹿島を追撃する上でこれ以上勝点を落とす訳には行かず、サンガは順位は12位だったが、降格圏である16位千葉との勝点差は僅かに3。いわゆる関塚体制の最盛期を迎えていた川崎に対し、一つの敗北が命取りになりかねない状態で対戦する事になった。

試合は開始早々に、後にサンガに移籍する矢島に決められてリードを許したが、早い段階でパウリーニョが獲得したPKをディエゴが沈めて同点に追い付く。終始川崎ペースで進んだ試合だったが、そもそもサンガはリアクション気味に、カウンターの機会では柳沢敦渡邉大剛パウリーニョといった機動力のある選手に4.5億の移籍金で獲ってきたディエゴが絡む攻撃で、徐々に川崎相手に勝ち筋を掴み始めた。それでもなかなか川島永嗣の牙城を崩さなかったサンガだったが、後半の立ち上がりに安藤の意表を突いたロングシュートがゴールネットを吸い込まれるように揺らして逆転に成功。更に58分、パウリーニョが抜け出したカウンターは減速を余儀なくされたがそこから攻撃を作り直し、最後は渡邉の落としをディエゴが鮮やかなコントロールショットで右隅に決めてリードを2点に広げ、9戦無敗だった川崎に土を付けた。

ちなみにこの年のサンガは順位こそ12位だったが、ホームでは10勝1分6敗という好成績を収めている(逆に言えばアウェイでは1勝しか出来なかったんだけど…)。特筆すべきは、川崎を含む2009年の上位6チームとのホームでの対戦は、優勝した鹿島以外全て勝利し、西京極の要塞感が異様に強く印象に残る一年になった(ただし、5位FC東京とのホームゲームは準本拠地だった鹿児島での開催だった)

 

#5 遅すぎた逆襲

2010Jリーグディビジョン1第29節

京都サンガFC3-4川崎フロンターレ

2010年11月6日17:04@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:ドゥトラ(30分)、中村充孝(85分)、キム・ソンヨン(90+2分)

川崎得点者:小宮山尊信(16分)、黒津勝(76分)中村憲剛(86分)、ジュニーニョ(89分)

 

サンガと湘南が圧倒的な弱さで競り合い、第28節を終えた時点での勝点は主に僅か16。当然ながら、3つの降格枠のうちの2つはサンガと湘南でほぼ確実視されており、他会場の結果次第では早くも降格逆王手が決まる状態で、勝点で並ぶ2位鹿島と3位G大阪を勝点差3で追うACL争いの最中にいた川崎とのクソキツいシチュエーションでこの試合を迎えた。

この日のサンガを一言で表現するならまさに"手負いの獣"のようだった。それは川崎相手に健闘した、粘りに粘った事の証左でもあったが、シーズン全体を含めて逆襲をするには余りにも遅すぎて、そして結局敗れ去った。1点ビハインドで迎えたラスト5分、サンガはFKの流れから中村太亮がクロスを上げると、最後は中村充孝が押し込んで同点弾を奪う。中村充孝のJ初ゴールで試合を振り出しに戻したサンガだったが、ここからアディショナルタイムに入るまでの5分間で2失点も喫してしまった事がこの年の象徴だった。最後の最後にキム・ソンヨンのゴールで1点差に迫ったが、それ以上の得点を奪うにはパワーも時間も足りなかった。

他会場では15位大宮、14位FC東京が勝点を積み上げていた為、サンガはこの試合で降格にリーチがかかる。そして翌節、浦和に完敗したサンガのJ2降格が決まり、そこから12年の潜伏期間が幕を開けてしまった。

 

 

2006ユニの紫の明るさは異常

ではでは(´∀`)