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それでも時は流れる〜明治安田生命J1リーグ第25節 ガンバ大阪vs清水エスパルス マッチレビュー〜

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ぶん殴るか、ぶん殴られるか…

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第25節、ガンバ大阪vs清水エスパルスの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

生きるか死ぬか───この試合を一言で表現するなら、このフレーズ以外に選択肢はないでしょう。15位清水と17位ガンバの勝点差は2。言うまでもなく、前日の神戸の勝利で自動降格圏に落ちたガンバは、試合前に昌子源が語ったように「一つでも落とせば降格するという気持ちで」戦わないとならない状況です。7月のホームゲーム3試合は全て似たような結末を迎えました。特に浦和戦とC大阪戦は試合の入りこそ上々だったものの、トータルでのゲームマネジメントとしては同じ過ちを繰り返し……過ちを繰り返せば繰り返すほど、仮にクオリティは向上していたとしても、恐るる"最悪"に一歩ずつ近付いていくのみです。2012年とも2018年とも異なる危機、焦り、恐怖心……結局、これらを跳ね返せるのは勝利しかなく、特に清水相手となればその意味は一層重いです。

対する清水の立場では、順位こそ残留圏に這い出てきましたが、ガンバは1試合少ない状況なのでそれはあくまで暫定。彼らにとってもこの試合はクラブ史に影響を与えかねない大一番なのです。ただ、この残留争いに於いて最初にきっかけを手にしたのは清水だと表現することも出来ます。第23節鳥栖戦の劇的同点劇、前節FC東京戦の快勝…躍動する新戦力は脅威として、この終盤戦の彼らの拠り所になってくるはず。無傷では済まない、手負いの名門同士の運命の決戦。どちらが笑うかではなく、どちらが泣くか……非壮な決戦が始まります。

両チームスタメンです。

 

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先週の第24節福岡戦が中止になった事で1週間試合が空いたガンバは、直近の試合となる第23節京都戦からはスタメンを1人変更。京都戦に続いて藤春廣輝を左CBに置き、3バックに関しては三浦弦太昌子源の位置関係を交換。京都戦はワントップだった食野亮太郎をシャドーに戻し、PSG戦京都戦を欠場した坂本一彩がスタメンに復帰しました。先発に名を連ねた三浦弦太石毛秀樹は古巣との対戦です。ベンチには鹿島から新加入のファン・アラーノと京都戦を欠場した鈴木武蔵が名を連ね、更に長期離脱を余儀なくされていた山本悠樹が第9節湘南戦以来約4ヶ月、一森純が第14節C大阪戦以来約3ヶ月ぶりとなる復帰を果たしました!

清水は2-0で勝利した前節FC東京戦からの変更は2人。右SBを今日は原輝綺から片山瑛一に戻し、FWなカルリーニョス・ジュニオがベンチスタート。そして日本復帰後初スタメンとなる北川航也がチアゴサンタナとの2トップを組みます。両サイドにはヤゴ・ピカチュウ乾貴士が入り、前線の4枚はサンタナ以外新戦力という布陣になりました。

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

本日は年に一度、夏の恒例イベントとして2017年より定着している「GAMBA EXPO」を開催。毎年、様々なクリエイターや企業とコラボして制作される限定ユニフォームですが、今年はビューティ&ユース ユナイテッドアローズとのコラボで制作された限定ユニフォームを着用して試合に挑み、来場者にもそれが配布されます。やはりデザイン性は高く、今日の試合に先駆けて大阪梅田駅で行われたポップアップストアも大盛況だったとか。また、先着2万名にはクソド派手な新マスコットサンバイザーのプレゼントも。場内放送とYouTubeにて配信される番組「HEAT UP TIME」にはOBの播戸竜二氏、そしてガンバ大阪特命広報大使前園真聖氏が出演します。

なお、5月4日の第11節札幌戦で新マスコットキャラクターを発表したガンバですが、その時点ではマスコットキャラクターの名称を「名前はまだない」として表記しており、マスコット名は一般から募集する形が採られていました。そして今日、試合前に新マスコットキャラクターの名前が「モフレム」と発表されています。

 

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本日は現地観戦でした!!

スポーツ観戦日記はまた後日。今回のEXPOユニ一番好きやぞ!!

 

 

 

 

立ち上がりのガンバは悪くない入りを見せていました。特に後半戦に入ってから取り組んでいる通り、サイドチェンジを混ぜながら両WBの小野瀬康介と黒川圭介がサイドを打開ににかかるようなシーンを作ろうとしつつ、全体として高いラインを保ちながら前半を進めていきました。

4分には三浦の縦パスを受けた小野瀬が中に入ってから逆サイドに展開すると、黒川のクロスに入った坂本とGK権田修一の競り合いがこぼれたところに食野が入りましたが……シュートを打ち切る事は出来ず。6分には坂本が突破、7分には黒川がクロスを上げるところまでには持っていきましたが、どちらもフィニッシュまで持ち込むには至らず。

 

対する清水は、ポゼッションとサイド攻撃で打開を図るガンバとは対照的に、カウンターと中央突破でシンプルかつスピードとパワーで押していく形で、試合の構図としてはある意味で敵と味方で凹凸がハマるような形になっていきました。9分にはハーフェーライン付近から山原怜音がミドルパスを中央に打ち込むと、これを受けたチアゴサンタナが三浦に付かれながらも強引にシュート。これはクロスバーに救われ、こぼれ球に詰めたヤゴ・ピカチュウのシュートはミートせずGK東口順昭の正面へ。

 

ガンバも清水もゲームプランに沿った戦い方は出来ていた中で、両者の狙いの噛み合い的には、必然的にガンバがボールを握る時間が長くなっていました。18分には食野が強引にシュートを放ち、30分には昌子のロングフィードに抜け出した坂本が食野の走り込むエリア内に鋭いクロスを入れましたが、ここはカバーに走った立田悠悟が好カバーで阻止。

清水はかなり割り切ったスタンスで戦う中で、4バック…特に立田と鈴木義宜がしっかりとエリアを固めることでガンバを外に追い出し、その上でカウンター時には乾とサンタナを中心にシンプルに攻め込む事で攻守を上手くリンクさせていきます。33分には松岡大起のクロスにピカチュウが飛び込んでヘッド。直後にはショートコーナーに鈴木がダイビングヘッドで飛び込みましたがまたしてもクロスバーに救われて失点は回避。前半は0-0で終えます。

 

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後半も試合展開は同じように進んでいきました。ロングボールを混ぜながら、基本的にはポゼッションを高めつつサイドに活路を見出すガンバと、中央を固めてシンプルに個の強みを活かしたカウンターとメカニズムを連動させる清水のせめぎ合いは、前半よりコントラストとしては分かりやすくピッチ上に表れていきます。

 

試合は少しずつオープンになっていき、両者ともにチャンスを迎えながらも、なかなかシュートまで持ち込めない時間帯が続くと、ガンバは60分に石毛と坂本を下げて鈴木武蔵とファン・アラーノ、清水は北川を下げてカルリーニョス・ジュニオ、69分にはピカチュウ白崎凌兵を下げてホナウドとベンジャミン・コロリを投入します。

64分にCKに昌子が合わせて鈴木武蔵が詰める決定機を迎えたガンバでしたが、それを逃すと清水のカウンターがこれまでにも増して冴え始めるようになっていきました。73分、ガンバのロングフィードから始まるカウンターを食い止めた清水は松岡からカルリーニョスにパスを繋ぎ、カルリーニョスがドリブルで運んでから右サイドへスルーパス。走り込んだコロリが右足を振り抜いて突き刺したシュートが決まって清水が先制…。

 

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片野坂知宏監督は74分に山本悠樹、83分にウェリントン・シウバと倉田秋を送り込み、なんとか1点をもぎ取ろうと試みます。4月の対戦時はラストワンプレーで追いついたように、なんとか最後の意地を見せようとしますが、先制点を奪われた事で焦りが加速し、むしろ清水の2点目の気配の方が強く漂う厳しい展開に。85分、ガンバが右サイドでダワンと昌子の間でパスが合わずにボールを失うと、これを掻っ攫ったサンタナがそのままサイド突破。サンタナのラストパスをカルリーニョスが流し込んで致命的な2点目…。

 

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そこから同点はおろか、1点を返すにも今のガンバにはパワーが足りず試合終了。あまりにも痛すぎる黒星……直接対決で、あまりにも致命的な一敗を喫しました。

 

 

 

上でも書きましたけど、前半は良くも悪くもお互いのやりたい事が凹凸のように噛み合っていました。その結果、お互いにとって悪くない内容のまま試合が進んでいったんですけど、タイプ的にはこの構図になった時にガンバは押し切れないといけない訳で、こういう噛み合い方をした時に五分の展開になってしまうと、やはり清水の方が最終的には押しやすくなってしまう。その中で前半は右CBの昌子が乾とマッチアップする形になる事で食い止め、逆サイドは左CBの藤春がピカチュウや北川とスピード勝負に持ち込む事で、前半の脅威はサンタナに絞ることが出来ていました。

要は、相性としての噛み合わせは前半はさほど悪くなかったんですけど、北川&ピカチュウのスピード仕様からカルリーニョス&コロリ、最終的に出場機会は無かった神谷優太辺りが出てきた時に、その危うい均衡が一気に崩れるリスクは常にあって、そしてその通りの試合展開になってしまった…清水のDFライン、特に立田のパフォーマンスは圧倒的で、清水は刺す力と耐える力をしっかりとゲームプランに組み込んだからこそ、勝負どころとなる場面で流れに緩急をつけて、一気にガンバを振り払う事が出来た…と。 

 

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試合内容的には今季消化した24試合の中で、少なくとも悪い方ではなく、形を見せる事は出来ていた。ただ、これはこの試合に限った話じゃないですけど…その形の入口の中でプレーをする事は出来ていたけど、ガンバはその出口に辿り着けなかった。戦術はいわばひとつのフロアみたいなもので、ゴールや勝利は最終的には出口を出た時に生まれる。ガンバは戦術という意味では向上してると思うんですよ。実質、ゼロベース的なところから始まったと思えば。ただ、戦術は出口を見つけないと勝てやしないし、点も取れない。今のガンバは閉じ込められたチームになってしまってるのが実情です。

残り10試合……ガンバは言うまでもなく岐路に立たされています。続投させるだけの理由もあるし、解任させるだけの理由はある。なんとかこの部屋の出口を探し出すか、無理矢理にでも出口を作るか、或いは去年みたいに入口から出て、フロアごと飛び越えるような形でどうにか向こう側にいくか………少なくとも時間的に猶予はない。解任するなら早い方がいいし、逆に続投は『続投という決断』でもある訳で、続投も現状維持ではなく腹を括るという決意で託さなければならない。仮にガンバがこの1週間で誰より強くなったとしても、誰より弱くなったとしても、次の試合の日付は変わらない………どう進んでも茨でしかない道をどう進もうと考えるのか………。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第25節

北海道コンサドーレ札幌0-2ヴィッセル神戸

ジュビロ磐田0-6浦和レッズ

FC東京(中止)セレッソ大阪

川崎フロンターレ(中止)京都サンガFC

横浜F・マリノス(中止)湘南ベルマーレ

鹿島アントラーズ2-0アビスパ福岡

柏レイソル2-3サンフレッチェ広島

ガンバ大阪0-2清水エスパルス

サガン鳥栖0-0名古屋グランパス

 

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1位 横浜F・マリノス(48)※1

2位 鹿島アントラーズ(43)

3位 柏レイソル(42)

4位 セレッソ大阪(41)※1

5位 サンフレッチェ広島(41)

6位 川崎フロンターレ(40)※2

7位 浦和レッズ(35)

8位 FC東京(35)※1

9位 サガン鳥栖(33)※1

10位 名古屋グランパス(30)※1

11位 北海道コンサドーレ札幌(28)

12位 清水エスパルス(27)

13位 アビスパ福岡(27)※1

14位 京都サンガFC(26)※1

15位 湘南ベルマーレ(25)※1

16位 ヴィッセル神戸(24)

17位 ガンバ大阪(22)※1

18位 ジュビロ磐田(22)

 

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台風8号が関東地方を直撃した影響で、土曜開催分の5試合のうち3試合が中止に。第25節全体としては1/3が中止になる形となってしまったので、この土日で試合が行われたのは6試合となりました。

レネ・ヴァイラー監督を電撃解任し、ヴァイラー監督の来日前に監督代行を務めた岩政大樹コーチが正式に監督に昇格して初めての試合となった鹿島は下位の福岡に2-0で完勝。前節終了時点で2位に付けていた柏が打ち合いの末に広島に敗れた事で、暫定ではありながらも鹿島が再び2位に浮上しました。また、柏に勝利した広島も勝点を41に伸ばし、2位鹿島〜6位川崎にとっては、横浜FMACLの為リーグを離れるここからの期間が肝になってきます。

残留争いの大一番となったG大阪と清水の試合は、後半に2ゴールを奪って勝利した清水が2連勝で12位に浮上。一方、神戸が札幌に2-0で勝利した事でG大阪は自動降格圏内となる17位に転落してしまいました。

 

 

脳天が揺れる

ではでは(´∀`)