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#やっぱりパトリック〜明治安田生命J1リーグ第24節(延期分) アビスパ福岡vsガンバ大阪 マッチレビュー〜

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図らずもえらいタイミングで試合任されてもうて…

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第24節、アビスパ福岡vsガンバ大阪の一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

前節、敵地での名古屋戦……2-0で勝利したガンバは、2ヶ月ぶりかつ7試合ぶりの勝利、なんといっても松田浩監督体制での初勝利を挙げました。しかし状況としては未だにプレーオフ圏内の16位。しかも勝点の近い京都・湘南・神戸とは試合数がガンバの方が多い状況ですし「自動降格圏を抜け出した」とはまだ全く言えないのが現状です。

片野坂知宏監督のガンバで最も難しいというか、状況を厳しくしてしまったものが何か?を考えると……色々な媒体では「きっかけを掴めなかった」と書かれることが多かったですが、正確に言えばきっかけは何度か掴んでいたにも関わらず、そのきっかけを自分達で毎回手放してしまってきた事が最大の要因だったように思います。第19節浦和戦辺りが一番わかりやすい事例でしょう。結局のところ、最も大事なことはきっかけを掴んだ次の試合。残留争いを直接的に戦う福岡に対し、ここを勝ち切れるかどうかはその全ての運命を左右する一戦。延期されて延びたこの試合、松田監督はかつての古巣に再び涙を飲ませることが出来るでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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前節名古屋戦から中3日での試合となるガンバは、名古屋戦からはレアンドロペレイラ鈴木武蔵に、ダワンを奥野耕平に変更。ペレイラはベンチには入っていますが、ダワンは累積警告による出場停止です。ベンチには前節は登録メンバーから外れていた倉田秋ウェリントン・シウバが加わりました。

前節鳥栖戦からは中4日となる福岡はスタメンを3人変更。宮大樹が出場停止となったところにドウグラス・グローリが入り、前嶋洋太、田中達也に代わって湯澤聖人とルキアンが先発出場。ルキアンは今日は左MFとしての起用です。ちなみに長谷部茂利監督は、松田浩監督が神戸のトップチームを率いていた頃の神戸U-15のスタッフでした。

 

本日の会場は福岡県福岡市、ベスト電器スタジアムです。

最寄駅が福岡空港とかいうなかなか凄いプロフィールを持つ、2019年にはラグビーワールドカップの会場としても使用されたJリーグの歴史を彩ってきたスタジアム。元々は8月6日に行われる予定でしたが、福岡に新型コロナウィルス感染者が多数出た影響により中止となり、今日の開催という形になっています。試合前にはゲストとして、福岡OBである平井将生氏と中村北斗氏による2015年J1昇格メンバー同士のトークショーも開催。平井氏はユース出身のガンバOBでもあるので、ガンバサポ的にも美味しい人選。来場者には夏仕様の応援ハリセンもプレゼントされます。

そしてなんと言っても、この試合は声出し応援の対象試合として行われます。ガンバにとっては声出し応援が可能となるのは2020年2月23日の2020シーズン開幕戦、日産スタジアムでの横浜F・マリノスvsガンバ大阪戦以来です。ガンバサポーターにとって、いよいよ待ちに待った瞬間が訪れました。

 

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立ち上がりは福岡のペースでした。広島戦名古屋戦ではいずれも奇襲にも似た攻撃で開始早々に先制点を奪ったガンバでしたが、福岡はチームとして前線に強く圧をかけつつ、ボールを奪われた際にはガンバのボールホルダーに対する激しいプレッシングにより、ここ数試合のガンバを牽引したMF4枚からの持ち上がりをガンバ陣内の時点でことごとく潰していきます。ガンバからすれば、福岡のトランジションを前にしてなかなか前線に食い込んでいけない時間が続いていきました。

 

28分には福岡に決定機が。競り合いからのルーズボールを福岡陣内で田邊草民が拾うとダイレクトで柔らかいロングパス。これを受けたフアンマ・デルガドが右サイドからクォン・ギョンウォンを振り切って折り返せば、山岸祐也がヒールでスルーしたところに走り込んだのはルキアン。しかしこの決定的な場面はGK東口順昭がスーパーセーブ。こぼれ球に詰めた前寛之のシュートもサイドネットに救われます。

前半の終盤にはボールを前線まで持って行ける機会そのものは増えましたが、それがなかなか好機には結び付かず、2トップもやや孤立気味。前半は消化不良が否めない展開で終わります。

 

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前半よりもガンバはボールを握り、前でのゲーム展開を進める機会は増えたものの、それでもチャンスに直結するシーンを多く作っていたのは福岡の方でした。58分にはルキアンのポストプレーから志知孝明のクロスに飛び込んだフアンマがヘッド。60分にはガンバのFKを跳ね返したところからのカウンターでフアンマが右サイドを抜け出し、2本のグラウンダーのパスを繋いだサイドチェンジから最後は前寛之のクロスを山岸が合わせましたが、2つの決定的なサイドアタックはいずれも僅かに枠外へ。

 

ガンバの決定機は73分、縦パスを鈴木がフリックしたところに抜け出したパトリックがGKと1対1の場面を迎えかけましたが、この場面はドウグラス・グローリのナイスカバーに阻まれてシュートまで打てず。このプレーの直後には鈴木と食野亮太郎を下げてペレイラとシウバ、アラーノと齋藤未月を下げて石毛秀樹と山本悠樹を投入。福岡も78分にジョルディ・クルークスを下げてガンバ所属歴のおる田中、80分に山岸を下げて切り札のジョン・マリを送り込みます。

 

お互いのストロングを前面に押し出したような、もはや電流爆破マッチと化したパワー系フットボール的な様相を呈した試合はお互いの狙いも一層明白になり、両者とも最前線を軸にしたロングボール・カウンター主体のオープンな展開になっていきました。どちらかといえば福岡の方が押せており、福岡の方がクロスまで入れる場面は多く作っていたものの、この日は東口が東口した事やDF陣のふんばり、2トップだけを残して、石毛やシウバも自陣ペナルティエリアに戻ってまで守備に奮闘します。

そしてアディショナルタイム、5分のうちの4分のタイミングでした。田中からパトリックがボールを奪うと山本が拾って石毛へ。石毛が自陣から送ったスルーパスに山本が右サイドを抜け出すと、パトリックを経由してボールは左サイドを駆け上がったシウバに展開されます。そしてシウバが折り返し………

 

 

 

 

#やっぱりパトリック

 

 

 

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#やっぱりパトリック

#やっパト

#ありがとうパトリック

#1-0

#ウノゼロ

#2連勝!!!!

 

 

 

 

 

いやー……ヒリつく試合でしたね。素晴らしかった。

前半は完全に福岡のゲームだったと思います。福岡の攻守の切り替えが凄まじく早く、広島戦名古屋戦も齋藤・アラーノ・食野の持ち上がりをカウンターの起点としていたガンバにとって、この3人が前を向いてボールを持った瞬間に強烈なプレスをぶつけてこられたのは相当試合を苦しくさせました。福岡からしても、あれだけのプレッシングは少なからずリスクのある守備姿勢だったと思いますが、それを成立させたのは福岡が長谷部監督体制で徹底してきたスタンスの賜物でしょう。

ただ、なんやかんやでガンバは2020年や2021年もそうでしたけど、守ることに専念すればその部分での粘り強さは持ち合わせている訳です。片野坂前体制でのチャレンジと取り組みを否定するつもりはありませんが、新しい事にトライすればするほど、個人個人の考えなければならない事やタスクは大きくなっていく。そういう意味では、こういう割り切るしかない状況になって生み出せたパワーはなんだかんだで大したものだと思いますし、そのパワーを出すことを促すオーガナイズをこの試合に向けて施した松田監督の手腕も見事と言うべきでしょう。

とはいえ、なかなか勝ち筋の見えない前半を過ごしてしまった事、終盤の展開はどっちに点が入っても不思議ではなかった事を踏まえると、選手の頑張りや踏ん張りを称賛するだけで終わるもわけにも行かず、ヒリヒリせずに勝てるような状況に持っていく作業はこれからのトレーニングでしていかなければなりません。ただ、名古屋戦と福岡戦の連勝で、目に見える光はしっかり差したように思います。

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第20節延期分

8月31日 川崎フロンターレ4-0サガン鳥栖

 

明治安田生命J1リーグ第24節

8月6日

鹿島アントラーズ0-2サンフレッチェ広島

京都サンガFC1-2柏レイソル

名古屋グランパス3-0浦和レッズ

セレッソ大阪3-0ヴィッセル神戸

8月7日

FC東京0-2清水エスパルス

川崎フロンターレ2-1横浜F・マリノス

サガン鳥栖2-0ジュビロ磐田

湘南ベルマーレ1-5北海道コンサドーレ札幌

8月31日

アビスパ福岡0-1ガンバ大阪

 

 

1位 川崎フロンターレ(49)※2

2位 横浜F・マリノス(48)※3

3位 サンフレッチェ広島(47)

4位 鹿島アントラーズ(44)

5位 柏レイソル(43)

6位 セレッソ大阪(41)※2

7位 FC東京(38)※2

8位 サガン鳥栖(37)

9位 浦和レッズ(35)※2

10位 名古屋グランパス(33)※1

11位 清水エスパルス(31)

12位 アビスパ福岡(28)

13位 ガンバ大阪(28)

14位 北海道コンサドーレ札幌(28)※1

15位 京都サンガFC(26)※2

16位 湘南ベルマーレ(26)※2

17位 ヴィッセル神戸(24)※2

18位 ジュビロ磐田(22)※1

 

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8月31日には、共に新型コロナウィルス感染の影響で延期になっていた第20節と第24節のカードが2試合行われました。

首位の横浜FMを勝点差2で迫っていた川崎はホームで相性が良いとは言えない鳥栖との対戦になりましたが、前半に挙げた先制点を皮切りに後半には一挙3得点。横浜FMが川崎より1試合少ない為に暫定ではありますが、首位に返り咲いています。

残留争い直接対決となった福岡とG大阪の試合はアディショナルタイムにパトリックが劇的な決勝ゴール。2連勝を飾ったガンバはこれで福岡と勝点が並び、こちらも13位まで浮上。14位札幌以下の5チームはいずれも試合数が少ないので暫定ではありますが、降格圏を脱出しました。

 

 

#やっパト

ではでは(´∀`)