もはや月見を追いきれない
どーもこんばんは
さてさて、いよいよ9月18日………2022明治安田生命J1リーグ第30節、FC東京vs京都サンガFCの試合が迫って参りました!
この試合は国立競技場での開催試合として設定されているので、FC東京側もこの試合を"特別な1日、特別な90分"と称した特別なカードとして様々な企画が予定されています。サンガとしては、やっぱりこういう特別なシチュエーションに巻き込んでもらえるのはJ1であってこそ。J1に昇格した感慨と、これからもJ1に残らなければならないというところをより強く感じることでしょう。
サンガとガンバ大阪が好きだと言っている当ブログですが、奇遇にも今年のFC東京の国立開催の試合がサンガとガンバだった…というね。
という訳で今回は、ガンバの時と同様に「サンガと国立、七つの国立」という事で、過去にサンガが戦った国立競技場での試合の中で印象的なものを7試合振り返っていきたいと思います。
サンガにとって新国立競技場は初めての舞台。そして国立でのFC東京戦は天皇杯決勝を思い起こさせる舞台……この特別な試合に、なんとか意地の勝利を見せてほしいところですね。
オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。
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#1 初の国立、延びた悪夢
1996Jリーグ第14節
1996年5月15日@国立霞ヶ丘競技場
浦和得点者:田口禎則(109分)
サンガにとって初の国立の対戦相手は浦和だった。当時は4〜5万人規模のスタジアムが全国に3〜4会場ほどだったので、鹿島から清水までのチームは国立でホームゲームを行う機会も少なくなく、この試合も当時の浦和の本拠地だった駒場スタジアムの収容人数を大きく上回る5万人以上の観衆が詰めかけていた。
当時のサンガは開幕から絶賛13連敗中という悪夢のような状況で、前節磐田戦では初めて90分間を引き分けで持ち堪えたが、延長戦でVゴールを喰らって敗れてしまっていた。前節から期待の新戦力・ラモス瑠偉がサンガデビューを果たしたものの、肝心のラモスは35分の1分間でイエローを2枚貰って退場。90分はなんとか無得点に抑えたサンガだったが、延長戦で田口に決められて14連敗…。止まらない連敗に終わりを見るのは次の浦和戦まで待つ事となる。
#2 夢と意地の行方
2000Jリーグヤマザキナビスコカップ準決勝
2000年10月18日19:04@国立霞ヶ丘競技場
京都得点者:エジーニョ・バイアーノ(7分)、松井大輔(63分)
こちらの試合はこちらのページで詳細を記載しているのでご参照あれ!
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#3 シンデレラストーリーの主役
第82回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝
2003年1月1日14:00@国立霞ヶ丘競技場
鹿島得点者:エウベル(15分)
サンガが最も輝いた日であり、関西に初めてタイトルが降り立った歴史的な瞬間は国立で生まれた。そう、関西で初めてタイトルを勝ち取ったのはガンバでもなければセレッソでもヴィッセルでもなく、他でもないサンガだったのである。
広島との準決勝を制した当時のサンガがは黒部光昭、松井大輔、パク・チソンの3トップを筆頭に、手島和希や角田誠など若いタレントが躍動して昇格1年目のJ1を5位でフィニッシュ。伝説と呼ばれても恥ずかしくはないこのチームの物語の最後は天皇杯の決勝、元日の国立、そしてどこよりもタイトルを獲得している鹿島、更に欧州移籍が決まっていたパク・チソンにとってはこれがサンガでのラストゲームで、いわゆる揃いに揃いまくった漫画的な要素はサンガを主役の座にいざなっていた。
早い段階で先制を許したサンガ。こういう決勝の舞台に於いて、鹿島に先制を許す意味の重さはJリーグファンなら誰もが理解してするだろうし、その意味は現在のそれよりも当時は遥かに大きかった。しかし50分、鈴木慎吾のFKにパクが合わせてサンガが同点に追いつくと、80分には鹿島のパスミスを突いた松井のロングボールを黒部が左サイドで収め、エリア内に入った鈴木慎吾のポストプレーを受けて左脚一閃……国立の一角を染め上げた紫の陣営が歓喜に沸いた時、広島のステージ優勝を除けば【優勝】の2文字が初めて東海道を超えた。
余談だが、今年はあの天皇杯優勝から20年…サンガは再び天皇杯の準決勝まで進んでいる。会場こそ国立ではなく横浜だが、準決勝で広島に勝利し、もし決勝で鹿島と戦う事になれば、それはあの時と全く同じトーナメントとなる。
#4 花舞台は悲劇の序章
2003ゼロックススーパーカップ
2003年3月1日13:33@国立霞ヶ丘競技場
磐田得点者:藤田俊哉(62分)、グラウ(73分、86分)
こちらの試合はこちらのページで詳細を記載しているのでご参照あれ!
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#5 神を見た夕刻
第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会準決勝
2011年12月29日15:03@国立霞ヶ丘競技場
京都得点者:工藤浩平(51分)、ドゥトラ(72分)、久保裕也(116分)、駒井善成(120分)
2002年の天皇杯優勝をリアルタイムで見れなかった私にとって、サンガ史上最高の試合は?と聞かれればこの試合を選ぶかもしれない。甲府を躍進させた大木武監督を招聘したサンガは、降格組ながらJ2で大苦戦し、1年でのJ1復帰は早々と叶わぬものだと知ることになる。しかし戦術が浸透し、メンバーが固まり出した秋以降に7連勝を飾り、サンガは上り調子でJ2閉幕後の天皇杯に飛び込んだ。
ベスト16で鹿島を倒すと、準々決勝では同じ降格組としてJ2を戦った湘南を撃破。舞台は国立、対戦相手は2011年のJ1で、途中まで優勝争いにも加わっていたマリノスだった。前半終了間際に先制を許しながらも、後半の早い時間に同点に追いついたサンガは、72分にドゥトラがインスイングのFKをニアに打ち込んだゴールで逆転に成功。しかし、このままサンガが決勝進出と思われたほぼラストプレー……後にサンガで活躍する大黒に決められて同点。格上相手にすり抜けて行った勝利の代償は大きいかに見えた。
しかし延長戦が始まる前、大木監督が語った「(こんな素晴らしい試合を)90分で終わらせるのは勿体ない。あと30分やればいいじゃないか。何の問題もない」というスピーチは、若さと勢いを武器に戦ったサンガを前進させるには十分すぎた。PK戦がチラつく116分、中村俊輔からボールを奪った工藤のスルーパスに抜け出したのは、この年の主役となった久保───。勝ち越したサンガに怖いものなどもう無かった。後半の再現を狙おうとするマリノスの攻撃を弾くと久保が左サイドを突破。粘った折り返したところに最後は駒井が詰めてゲームセット。まるでゾーンの中にでもいたかのように、サンガは絶望を奇跡への序章にして見せた。
#6 キング・オブ・J2
第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝
2012年1月1日14:00@国立霞ヶ丘競技場
FC東京得点者:今野泰幸(15分)、森重真人(36分)、ルーカス(42分、66分)
……という背景で準決勝を突破したサンガが、9年ぶりに辿り着いた決勝で相対したのはFC東京だった。FC東京は昇格を決めていたとは言え、2011年はJ2で戦っていたチーム。そもそもJ2クラブが決勝に進むこと自体が初めてだった訳で、この試合は「J2対決の決勝」として慣れない注目が集まっていた。同年のリーグ戦ではFC東京にボコボコにされたサンガだったが、そもそもFC東京をJ2に叩き落としたのは他でもないサンガだった為、FC東京としてはJ2との決別の相手としてのサンガはこれ以上ないほどに出来たストーリーだったように思う。
幸先良く先制したのはサンガだった。13分、ドゥトラの突破は相手DFに阻まれたが、フォローに入った中山がGK権田修一との1対1をチップキック気味のシュートで制して先制。サンガの若手の躍動は、そもそも開幕前に主力が大量に抜けたことを抜きにしては語らない。だがその中で残留したキャプテンが決勝戦で先制点を決めるのは、実に絵になる筋書きではあった。しかしそもそも、J2クラスとは到底言えない戦力を持つFC東京は当時の現役代表レギュラーの今野のゴールですぐさま追い付く。途中、震度4の地震に見舞われるアクシデントも発生したが、そこから先はFC東京のゲームと化し、あれよあれよのうちにスコアは1-4。結局、FC東京はサンガから始まったJ2生活をサンガでケリを付ける形で、J2勢として初となる天皇杯優勝を飾った。
それでも後半、当時18歳の久保が決めた1点を返すゴールは最終的に勝利にこそ繋がらなかったが、サンガにとってはこの試合を超えたその先の希望に繋がるゴールだった。負けた悔しさよりも大きかった期待感……この充実感を凌駕する喜びの日は、そう遠くない未来に訪れると信じて疑わなかった。しかしこの日から、この充実感を上回る喜びを感じる瞬間までサンガは10年の月日を要することとなる。
今季、FC東京の国立開催のホームゲームは2試合しかない。そのうちの1試合がガンバだったのはブランド力として考えれば自然だったと思う。だがもう1試合がガンバのようにブランド力を持つクラブではなく、わざわざサンガを選んでくれたというのは……単に日程的な理由で深い意味は無いかもしれないが、もしかしたらこの時の事を踏まえてくれたのかな…とも少し思う。
#7 一つの栄華が散り行き…
2013J1昇格プレーオフ決勝
2013年12月8日15:30@国立霞ヶ丘競技場
天皇杯決勝での敗北……そこに充実感があったのは、この試合より素晴らしい未来はすぐ近くまで来ていることを感じられたからだった。それから2年、あと一勝でJ1に昇格出来る状況での国立決戦……ただ、2011年の国立に挑んだような高揚感ではなく、引き分けでもJ1に進める立場なのはサンがだったにも関わらず、試合前から妙な悲壮感に包まれていた事を記憶として憶えている。結論から言えば、「大木体制の頂点」は2年前の国立を越えることが出来なかった。そしてそれを、この国立の地で突きつけられる事となる。
勢いの差は明確だった。失うものがない徳島と、前年のプレーオフで惨敗した記憶、長崎相手の準決勝の体たらく……どちらが3位かわからないほど、サンガと徳島が纏う雰囲気は大きく違っていた。前半終了間際、ポンポン…と取られた2点を追いかけ、後半に原一樹が放ったシュートですらゴールライン上でブロックされてしまう。徳島が歓喜に沸く傍、サンガにとって一つの甘美な時代が終わり、ここからサンガは悠久にも似た混迷の日々に突入する事となった。
#8〜 そして帰ってきた国立の地…
2022明治安田生命J1リーグ第30節
2022年9月18日19:00@国立競技場
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両チームの前節の出場メンバー
(多分マッチレビュー書けない)
ではでは(´∀`)