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開き直り〜明治安田生命J1リーグ第31節(延期分) 清水エスパルスvsジュビロ磐田 マッチレビュー〜

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実は最初の日程の時、行く予定だった。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第31節(延期分)、清水エスパルスvsジュビロ磐田の一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

これは時の悪戯とでも言うべきか……延期になった静岡ダービーは、まさしく残留争いの大一番となる、あまりにもありとあらゆる事柄の鍵を握ってしまうタイミングに組み込まれる事になりました。

一時期は優勝争いのキーとして位置付けられた時期も今は昔。今や静岡ダービーは残留争いのキーを握る一戦となり、順位としては17位と18位。文字通りの逆天王山。今日行われるJ1関連の試合はC大阪と広島のルヴァンカップ決勝しかないという事実はどこか少し皮肉めいてすらいます。

ただ、今日の試合が持つ意味は計り知れなく大きく、清水と磐田を除く残留を争うチームの運命すら左右しかねません。清水は現在17位ですがあくまで暫定順位なので、勝てば降格圏を脱出し、残留を自力で決められる可能性が復活。しかし敗れれば「正式に17位」となり、一気に降格の可能性が具体的なリスクとして生じてしまいます。一方、降格は時間の問題とさえ思われた磐田は、ここに来て鹿島に引き分け、そして前節は優勝決定の可能性があった横浜FMに大金星。今日は清水戦で、ラスト2試合の相手が16位G大阪と14位京都である事を思うと、横浜FM戦に勝った事で磐田は一気に視界が開けた形になったのです。

さぁ、お互いの運命はまさしく今日に全てが委ねられました!来季の居場所が文字通り左右される今日の試合、命綱に手をかけるのはオレンジか、サックスブルーか。ルヴァン杯が高々と掲げられ、東京で歓喜を叫ぶ者がいる最中、静岡の真ん中で咆哮が轟きます。

両チームスタメンです。

 

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清水は前節川崎戦からのスタメン変更は、右SBの原輝綺のところを第28節広島戦以来のスタメンとなる片山瑛一に入れ替えた一箇所のみ。川崎戦で負傷退場となり、代表戦に続いての負傷退場だっただけに出場が心配された権田修一もスタメンに名を連ねました。

対する磐田は大金星を挙げた前節横浜FM戦と全く同じ11名をスタメンに起用。スタメンの11人、そしてベンチの18名も前節と全く同じ顔触れで挑みます。また、昨季途中に加入した金子翔太、今夏に磐田に加入した松原后にとっては、初めて古巣である清水と日本平の地で戦う事になりました。

 

本日の会場は静岡県静岡市IAIスタジアム日本平です。

当初予定では10月1日に開催される予定でしたが、台風15号に伴い、静岡市で大規模な断水被害が発生した影響によりこの日に延期となりました。延期が決まった事でチケットは一度全席払い戻しとなり、新たにチケットを販売し直す形になりましたが、その再販売分も完売となりました!

静岡ダービーという事で、自衛隊静岡地方協力本部の協力のもと「T-7」がアイスタの空を飛ぶ航空ショーが実施される他、清水と磐田のコラボグッズ販売やマスコットキャラクター同士の対決企画、また、先日の台風15号の際の対処された方へのセレモニーも実施されています。アイスタでのダービーは2019年以来。当時も残留を争う清水と危機的状況に陥る磐田の構図でしたが、その際は終盤のアダイウトンのゴールで磐田が希望を繋ぎ止める勝利を飾りました。果たして今日の結末は…。

 

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立ち上がりの入りに成功し、リズムを掴んだのは磐田の方でした。序盤から積極的なプレッシングと効率的な攻撃でアタッキングサードに入ろうとする場面を増やし、ボール自体は清水が持つ時間が長かったものの、磐田はある程度やろうとしていた試合展開で試合を進めます。

 

一方、より決定機に繋がる回数が多かったのは清水の方で、20分には中山克広のクロスをチアゴサンタナが強引にシュートに持ち込むと、こぼれ球に詰めた白崎凌兵が決定的な場面を迎えるとGK三浦龍輝が好セーブ。そのこぼれ球から再び中山がクロスを上げましたが、サンタナのヘッドは今度は惜しくも枠の外へ。立て続けに28分にはサンタナの縦パスを北川航也がスルーしたところにカルリーニョス・ジュニオが走り込みますが、これもGK三浦がファインセーブで阻止。

 

しかし35分、右サイドでCKを得た清水は松岡大起がライナー性のボールを入れると、ニアに飛び込んだ白崎のフリックに片山瑛一と鈴木義宜と森岡陸が飛び込んで混戦。そのこぼれ球をサンタナが押し込んで清水先制!現在得点ランク首位と苦しむチームの中で気を吐くサンタナは、残留に向けても得点王に向けても大きな1ゴール。

前半はそのまま清水の1点リードで終えます。

 

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1点をリードする形になった清水は後半はセーフティーな陣形を組みつつ、前線に強烈な個は有しているので、ブロックを組んでのカウンターに明確に狙いを割り切ってきました。実際、磐田は押し込むもの清水のブロックに阻まれ、磐田もなんとか阻止はしていましたがそこから清水にカウンターを喰らう場面が多く、磐田としては袋小路に閉じ込められるような難しい展開。

 

閉じ込められたような現状のリズムをなんとか打破したい磐田は59分にジャーメイン良と大津祐樹、67分には遠藤保仁と初の古巣対戦となる松原后、そして79分には前節のヒーロー、古川陽介を投入。75分にはカルリーニョスのシュートを三浦の好セーブで何とか弾く場面もありましたが、終盤に差し掛かるにつれ、磐田は高い位置でボールを持つところから高い位置でボールが動くようにはなっていきました。

 

そしてこのまま清水勝利が濃厚になったアディショナルタイムでした。左サイドでボールを受けた松原がDFを背負いながら粘ると、倒れながらもボールを味方に残し、交錯の中で敵味方双方の選手が一瞬フリーズした中で唯一ボールを追った古川がラインギリギリで追いついてクロス。これをワントラップしたジャーメインがワントラップから左脚一閃!!!!ニアに突き刺して磐田同点!!!!

 

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ダービーはここから更に壮絶な展開になります。キックオフから左サイドを攻め上がった清水は、途中出場のベンジャミン・コロリの横パスを受けたサンタナがシュート…しかしこれはポスト直撃。一方の磐田も遠藤のパスを受けたジャーメインが上手くポストプレーで右に流すと、オーバーラップした鈴木雄斗の折り返しに古川!一度DFと交錯したボールが再び自らの下に転がると、至近距離でGK権田との1対1を迎えますが……途中出場のヤゴ・ピカチュウのギリギリのタックルのカバーによるプレッシャーもあってシュートは枠の上。

まさしく死闘、サバイバルゲーム……背水の陣で迎えた、史上最も過酷な静岡ダービーは痛み分けに終わりました。

 

 

 

壮絶な試合でしたね。マッチレビューも更新しましたけど、キックオフ1時間前にルヴァン決勝見てるだけに、今日一日で使ったカロリーは中々…。

それこそルヴァン決勝でも似たような事を書きましたけど、試合を通じて自分達のペースでやれていたのは清水でした。特に前半で先制を取れた事で、彼らは元々個人能力は降格圏レベルではないモノを持っている訳ですから、そこで割り切ったカウンターをシンプルに繰り出すだけで、後半もほぼほぼ磐田を制圧出来ていたと思います。磐田からすれば、2点目は2022シーズンという意味でもほぼ終戦を意味する訳で、磐田がカウンターを恐れて前に出にくくなる、ボールロストへの恐怖を抱くと言ったように、そういう精神的な牽制は途中まで効いていました。

ただ、磐田は古川を投入した辺りでギアを変えたというか、試合もオープンになってきたことで明確に開き直り始めた。すると清水はここまで上手く行っていたゲームプランが"急に"ではなく"微妙に"狂い始めていった結果、歪むように少しずつ揃っていた守備の足並みも崩れていった。あの同点弾でジャーメインがあれだけフリーだったのは、古川が粘った時点で若干セルフジャッジ気味になったところもありますが、その蓄積という味方も出来るのかなと。何より、磐田からすればGK三浦の攻守を筆頭に守備陣が粘って、攻撃のリズムが噛み合わなかった時になんとか体を張って2点目を阻止したのが全てでしたね。それあっての終盤の開き直りでした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第31節

セレッソ大阪1-1湘南ベルマーレ

アビスパ福岡0-1ヴィッセル神戸

鹿島アントラーズ0-1FC東京

サンフレッチェ広島4-1浦和レッズ

サガン鳥栖0-1京都サンガFC

北海道コンサドーレ札幌4-3川崎フロンターレ

名古屋グランパス0-4横浜F・マリノス

ガンバ大阪0-0柏レイソル

清水エスパルス1-1ジュビロ磐田

 

 

1位 横浜F・マリノス(62)

2位 川崎フロンターレ(60)

3位 サンフレッチェ広島(54)

4位 セレッソ大阪(50)

5位 FC東京(49)

6位 鹿島アントラーズ(48)

7位 柏レイソル(47)

8位 浦和レッズ(44)

9位 サガン鳥栖(41)

10位 ヴィッセル神戸(40)

11位 名古屋グランパス(40)

12位 北海道コンサドーレ札幌(39)

13位 湘南ベルマーレ(35)

14位 京都サンガFC(34)

15位 アビスパ福岡(34)

16位 清水エスパルス(33)

17位 ガンバ大阪(33)

18位 ジュビロ磐田(29)

 

 

さ、日本シリーズ

ではでは(´∀`)