いきなり寝不足。
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2022 FIFAワールドカップカタール大会、グループA第1戦、セネガル代表vsオランダ代表の一戦です!!
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2010年南アフリカW杯準優勝、2014年ブラジルW杯3位……しかしブラジルW杯を終えた後の8年間は、オランダ代表にとって迷走と苦難の連続でした。息をするように繰り返される監督交代の末、辿り着いた結末はEURO 2016、さらにロシアW杯に出場すら出来ないという自体……。しかしそれでも、ブラジルW杯で3位に進んだルイス・ファン・ハールが3度目の監督に就任し、再び秀逸なタレントを揃えるようになったオレンジ軍団は、舞い戻るようにまたW杯という舞台に帰ってきました。
対するセネガルは近年の成長も著しく、欧州のトップオブトップで欠かせない存在となる選手も多数輩出しています。GK・DF・MF・FW…それぞれに軸となるプレーヤーがいる彼らのスカッドは間違いなくアフリカ最強。2002年とは異なり、今や決勝トーナメントに行くくらいでは誰も驚かないでしょう。しかしそんな中で迎えたサディオ・マネの負傷離脱という衝撃のトピック……。今のセネガルはマネだけのチームでは決してないとはいえ、それでもマネの存在は絶大。フェアプレーポイントという余りにも僅かな差で決勝トーナメント進出を逃した彼らのリベンジの旅に、この事がチームに与える影響は如何程になるのでしょうか。
復活のオランダ、成長著しいセネガル。近年のサッカー界に於ける"流れ"に重要な2チームが、初戦から火花を散らします。
両チームスタメンです。
同国史上最高の選手と称されるサディオ・マネのW杯欠場が決まったセネガルは、基本的には左サイドでマネがプレーは、右サイドでプレーすることが多いイスマイラ・サールが左WGにスライドする形になりました。また、アブドゥ・ディアロは代表ではCB起用が多かったものの、今日は左SBとして出場。CBはパペ・アブ・シセがカリドゥ・クリバリとCBコンビを組みます。前回のロシアW杯で時の人となったアリュー・シセ監督は今回もダンディー!エドゥアール・メンディやイドリサ・ゲイェなど、スタメンの過半数となる6人がイングランドでプレーする選手です。
伝統的に4バックと3トップの印象が強いオランダですが、前回のW杯出場となったブラジルW杯でも指揮を執ったルイス・ファン・ハール監督はブラジルW杯の際と同様に3-4-1-2システムを採用。CBは中央に世界最高のDFの一人に数えられるフィルジル・ファン・ダイクを置き、左右にはマタイス・デ・リフトとナタン・アケを配置した実に豪華な3バックに。コンディションに問題を抱えていたメンフィス・デパイがベンチスタートとなったFWにはサプライズ選出で代表に復帰したヴィンセント・ヤンセンが入り、そしてGKのアンドリース・ノベルトはなんとこの試合がA代表デビューとなりました。
本日の会場はカタール、ドーハのアル・トゥマーマ・スタジアムです。
アル・バイト・スタジアムを筆頭に、カタールはアラブやカタールの伝統に強く影響を受けたデザインの外観のスタジアムを多く建設しましたが、このアル・トゥマーマ・スタジアムもその一つで、カタール人のイブラヒム・M・ジェイダが手掛けたこのスタジアムの外観は「ガーフィヤ」と呼ばれるアラブ地域の伝統的な帽子をイメージしてデザインされました。ちなみにアル・トゥマーマはアラブ地域で見られる木の名前からとられています。
大会後は一部スタンドを撤去してホテルが建設される予定で、完成すればホテルから試合を眺めることが出来るんだとか。また、大会後には陸上トラックの設置や施設内にアリーナを建設し、総合スポーツ公園として再整備する予定だそうで。また、今大会を開催するスタジアムの中ではハブ空港であるハマド国際空港に最も近いスタジアムでもあります。
カタールW杯で使用される全スタジアムの紹介はこちらからどうぞ!
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最初に決定機を迎えたのはオランダ。比較的立ち上がりはスローテンポで進めようとしているようにも映りましたが、一気にスピードを上げたオランダが右サイドを崩すとコーディ・ガクポが折り返し。しかし中に詰めた選手はシュートまで持ち込めず。対するセネガルもオランダの決定機以降は自分達も攻撃をスピードアップ。9分にはイスマイラ・サールが惜しいミドルシュートを放つなど、お互いに開始10分で一つずつチャンスを生み出します。
オランダはフレンキー・デ・ヨングを中心にじっくりとポゼッションを取りつつ、サイドに振るタイミングでギアを入れるなど、その緩急を利用しながらよりゴールに近づく回数を増やしていきました。17分にはガクポのクロスをデイリー・ブリントが合わせるも僅かに枠を逸れ、直後にはカウンターの流れからデヨングが巧みなタッチでコーチを作って決定機を迎えましたが、最後はアブドゥ・ディアロのカバーに阻まれてシュートまで持ち込めず。
ただ、オランダの攻撃に対してはセネガルもしっかり組織として対応は出来ており、オランダのサイド攻撃が可能性を生み出すような場面もありましたが、セネガルも崩れることはなくしっかりと守っていました。一方、セネガルが狙いとしていたカウンターからの攻撃に対しては、守備時には5バック的になるオランダが素早く帰陣して対応。
オランダもプレーに鋭さを見せ、セネガルも組織として高いレベルでデザインされた守備で対抗。両チーム共に前半からレベルの高い攻防を見せ、何気に今大会で初めて前半を0-0で折り返す事に。
後半も拮抗した展開が続きました。53分、右からのCKに対し、世界最高峰のCBフィルジル・ファン・ダイクが頭で合わせるも僅かに枠の上。セネガルも58分には緩急のある攻撃で繋いでから左からアーリークロスを入れるとファーに走り込んだブライス・デュアが合わせますがシュートはミートせず。後半も変わらず、W杯らしい一進一退の攻防を繰り広げていました。
62分にはオランダはヤンセンを下げて、負傷の影響で大会に間に合うかどうか不安視されていたメンフィス・デパイを投入。一方のセネガルは同じ時間にアブドゥ・ディアロが負傷交代となってイスマイル・ヤコブスとの交代を余儀なくされます。
70分にはセネガルが高い位置でボールを奪ってショートカウンター。しかしブライエ・ディアの決定的なシュートはGKノベルトの好セーブで阻止します。セネガルは78分にもイドリサ・ゲイェが決定的なシーンを仕えましたが、この日がデビューとなるGKノベルトがまたしてもその前に立ちはだかってシュートを阻止。
そして一進一退の中で迎えた84分でした。左サイドからのパスを受けたデパイがダイレクトで落とすと、フリーで受けたデヨングが絶妙なクロスを放り込みます。この試合、オランダはカリドゥ・クリバリとパペ・アブ・シセのセネガルの両CBに苦しめられ続けた中で、この2人との戦いを避けるようにGKとCBの間に入れたクロス…ここにガクポが一気に飛び込んでオランダが遂に先制点!!!!
拮抗した立場から遂に追う立場になってしまったセネガルは失点直後、右サイドでボールを持ったユスフ・サバリのパスを途中出場のパペ・ゲイエがカットインから強烈な左足のシュート!しかしGKを振ってニアの枠に飛ばした完璧なシュートも、ある種ゾーンにでも入ったようなノベルトが弾き出して阻止!
逆にアディショナルタイム、デパイが一気にカウンターを決め込むと、デパイのシュートは一度はGKエドゥアール・メンディが弾きましたが、こぼれ球に途中出場のデイヴィ・クラーセンが詰めてとうとう2-0!!
W杯らしい激闘、W杯らしいハイレベルな攻防戦…最後にそれを制したのはオランダでした!
帰ってきたオランダ、初戦を白星発進です!!
素晴らしい試合でしたね。極上の90分でした。どちらもしっかりと真ん中を固めた上で、ただ守るだけでなく守り切った後のことも踏まえてプレーできていた。お互いが常に「その後のビジョン」をそれぞれの形で共有できていたからこそ、この試合はここまで濃厚な展開になったんだと思います。
そういう意味では月並みですけど、やはりオランダはデパイを投入したことで、やや攻撃がサイドアタックに偏りがちだったオランダが一度中央のデパイに当たるという選択を持てた。逆に言えば、これまでのサイド攻撃も伏線のようになって、そこから一瞬の歪みを生み出せるようになった……後は個々の技術というか、そもそもの平均クオリティの高さが仕事を出来る状況を生み出した、と言ったところでしょうか。
セネガルに関しては…本当に見事な戦いをしましたが、逆に言えばだからこそ尚更勝点1は取っておきたい試合でした。実際にそういうチャンスはあった訳で、そこは同時に大抜擢となったGKノベルトを褒めるべきというのもそうなんですけど。この結果とこの内容を手応えとして次に繋げられるか、この内容でこの結果になってしまった事が次の試合に暗い影を落とすのかは、正直次の試合を見ないとわからないところはあります。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
11月21日の試合結果
A組
イングランド6-2イラン
B組
セネガル0-2オランダ
11月22日の試合
(キックオフ時間は全て日本時間です)
19:00 C組 アルゼンチンvsサウジアラビア
25:00 C組 メキシコvsポーランド
28:00 D組 フランスvsオーストラリア
イングランドイランのロスタイムよ
ではでは(´∀`)