まだ余韻を脱せてないよね
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2022 FIFAワールドカップカタール大会、グループG第1戦、ブラジル代表vsセルビア代表の一戦です!!
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自称・当ブログ的カタールW杯テーマソング
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遂にサッカー王国・ブラジルがカタールW杯に登場です!サッカーに触れた事がある者は誰しも、一度は彼らに畏敬の念を抱く事でしょう。今回もお馴染みのカナリヤ軍団は、その鮮やかな黄色を輝かせながらピッチに踏み入れます。
…しかし、毎回本命視をされながら、ブラジルは2002年日韓W杯以降20年間優勝がありません。しかも日韓W杯の優勝以降の5大会では、そのうちの4回がベスト8敗退。唯一のベスト4も例の1-7だった訳で、近年のブラジル代表にとっては王国としての威信が懸かかるような、ある意味で全てのW杯が正念場とも言えよう状態。ブラジルとしてそろそろ、そろそろもう一度トロフィーを掲げなければならないのではないでしょうか?その初陣です。
そして対戦相手のセルビアですが……ある意味、ロマンという意味では今大会でも屈指のロマン性を誇っているのが彼らのような気がします。欧州の舞台で活躍する、眩いばかりのタレント性を持った前線の顔触れは、ヨーロッパサッカー…特にセリエAをよく見ている人にとってはたまらないったらありゃしない。しかも監督がドラガン・ストイコビッチですよ?…ピクシーですよ?なんだこの夢の詰まり方は。そんなセルビアがここで王国・ブラジルに初戦と激突する……セルビアの王国への挑戦か、ブラジルの威信への挑戦か。あぁ、楽しみ!!
両チームスタメンです。
ブラジルは4-1-2-3システムを採用。3トップはリシャルリソンを中央に置き、両WGにヴィニシウス・ジュニオールとラフィーニャを置くと共に、ルーカス・パケタとネイマールをインサイドハーフとして配置。ネイマールを中盤に置く事でチャンスメイクに専念する役割を担います。
対するセルビアは3バックシステムを採用し、場合によっては4バック的な立ち位置にもなるような守備陣形を組んできました。FWの人選にはかなり注目が集まりましたが、怪我の影響も心配されたフィリップ・コスティッチとドゥシャン・ヴラホビッチはベンチスタート。ドゥシャン・タディッチとアレクサンドル・ミトロビッチがスタートのFWに入ります。ちなみに、セルビアはストイコビッチ監督の事が大きく取り上げられていますが、名古屋や広州富力でストイコビッチ監督の腹心として活躍した喜熨斗勝史コーチもセルビアのベンチに入っています。
本日の会場はカタール、ルサイルのルサイル・アイコニック・スタジアムです。
収容人数8万人を擁する、今大会のメインスタジアムです。開幕戦はアル・ホールのアル・バイト・スタジアムに譲りましたが、12月18日に行われる決勝戦はこのルサイル・アイコニック・スタジアムで行われます。
スタジアムの外観は古代アラブの工芸品をモチーフにデザインされた、まるでボウルの中にピッチとスタンドがあるスタジアムはルサイルという都市に建設されました。このルサイルは計画都市であり、何もない土地に人工的に街を作ってしまったという何ともまあカタールらしい……。ルサイルには2015年ハンドボール世界選手権の決勝や有名アーティストのコンサートを頻繁に開催するルサイル・スポーツ・アリーナや、2021年からF1のカタールグランプリが行われているロサイル・インターナショナル・サーキットもあります。
ブラジルにとっては、まずはこのスタジアムに戻ってくる事が目標でしょう。一方セルビアにとっては……2日前、サウジアラビアがアルゼンチンを倒したのはこのスタジアムでした。その生々しい記憶が残るピッチで、それにあやかりたいところでしょう。
カタールW杯で使用される全スタジアムの紹介はこちらからどうぞ!
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試合は予想通り、ブラジルが高い位置からボールを保持してビルドアップしながら試合を組み立てていく構図になっていきました。ラフィーニャとヴィニシウスが両サイドに張りながらピッチを広く使ってボールを回すことを試みていきます。
一方、セルビアの方は3バックながら状況に応じて4バック的なポジションにもなりながらリトリート気味にゴール前を固めつつ、敵陣内でのブラジルのビルドアップ時には積極的にプレスをかけるなど、上手く塩梅を使い分けてブラジルをサイドに追い出すように努めていきました。
ボールは持つものの、なかなかシュートまで持ち込めなかったブラジルに訪れた決定機は27分で、DFラインから持ち出したチアゴ・シウバのロングスルーパスにヴィニシウスが抜け出して決定機。しかしこれはシュートを打つ前に好判断で飛び出したGKバイヤ・ミリンコビッチ・サビッチに阻まれてシュートまで持って行けません。34分にはラフィーニャとパケタのパス交換でようやく中央から崩すようにチャンスを作りましたが、ラフィーニャのシュートはこれもGK正面。
それでも少しずつ低く保ったラインを攻略する糸口を掴み始めたブラジルは41分にも自陣からのロングボールに対し、ニコラ・ミレンコビッチの処理がイレギュラーしたところを上手く入れ替わったヴィニシウスが再び決定機を迎えましたが、ミレンコビッチも最後まで粘った事でなんとか阻止。
セルビアもしっかりとブロックを組んだ守備で粘った一方、ブラジルも少しずつリズムを掴み始めていく中で前半を0-0で終えます。
後半は前半にも増してブラジルの攻撃の鋭さが冴え渡るようになっていきました。サイドから積極的にボールを入れ、それをセルビアが跳ね返す展開が続いていく中で60分にはアレックス・サンドロが強烈なミドルシュート。しかしこの一撃はニアポストを直撃し、ブラジルは1点が取れそうで遠い………。
それでもサンドロのシュートがポストを叩いた直後の63分でした。遂に試合が動きます。
中央でパスを受けたネイマールがドリブル突破でエリア内に侵入。ペナルティエリアをカオス状態に持ち込むと、ネイマールのドリブルが少し流れたところに入り込んだヴィニシウスがシュート。これはGKのビッグセーブで一度は弾きましたが、こぼれ球にリシャルリソンが詰めて遂にブラジル先制!!
57分に既にイバン・イリッチとネマニャ・ラドニッチを投入していたセルビアは、先制を許した直後の66分にダルコ・ラゾビッチ、そして大会のスター候補でもあるドゥシャン・ヴラホビッチをストイコビッチ監督はピッチに送り込みます。その直後にはCKから波状攻撃を見せたものの、ブラジルもそれに対して身体を張った守備を見せてブロック。
ややセルビアが押し返してきた流れの中で迎えた73分、再びブラジルが牙を剥きました。守勢に回った流れを跳ね返すと、左サイドを抜け出したヴィニシウスが左から右足アウトサイドで低空クロス。ややマイナス気味の折り返しでしたが、これをリシャルリソンがワントラップで背後に浮かして反転するとジャンピングボレー!!
大会史に残ると言っても過言では衝撃の一撃がネットに突き刺さり、ブラジルは大きな大きな追加点!!
ブラジルはその後、ネイマールを含めて前線にフレッシュな人材を次々と投入しながら効率的に試合を進めていきます。その中でも度々3点目のチャンスを作り出していき、結局3点目はGKの好セーブやポストに阻まれる場面もあって撮りきれませんでしたが……いずれにせよ、2-0になってからはブラジルが好き放題、そしてセルビアに押し返す力は残っておらず試合終了。王国ブラジル、幸先の良い船出を切りました!
セルビアのパフォーマンスは決して悪くはありませんでした。きっちりと狙いと意思統一を持った守備でブラジルに対峙出来ていましたし、むしろ前半の展開にフラストレーションを抱えていたのはブラジルの方だったはずです。ヴィニシウスやラフィーニャを外に追い出し、リシャルリソンを孤立させるような守り方をしっかり出来ていた。ブラジルに先制を取られながらも、そこからの選手交代を通じて押し返してチャンスも作って……先制を取られて流れは出来ていましたし、サウジアラビアや日本の事を演じられる可能性はゼロではなかったと思います。
ただ…そこはやっぱりブラジルでしたね。少しセルビアが押し返してきた時に見せたあのゴール……あれは本当に、リアルタイムで見れた事を感謝しなければならないほどのゴールだったと思います。少し流れが変わったタイミングであのゴールを叩き込まれてしまった事はセルビアのメンタルをボキボキに負ってしまった。W杯のような狂気の大会で、少し押し返した展開で、ブラジル相手にあんなゴールを決められる……それもこれも、W杯という舞台では単なる精神論じゃ片付けられない訳ですよ。その絶望を見せてくる感じはやっぱりブラジルでしたね。
戦術的な設計に関しても、前線にスピード溢れるアタッカーがいっぱい揃っているわけですから、ネイマールをフリーマン的にパサーに徹させたやり方は確かにハマっていたんじゃないですかね。お見事でした。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
11月24日(大会5日目)
G組
スイス1-0カメルーン
ブラジル2-0セルビア
H組
ウルグアイ0-0韓国
ポルトガル3-2ガーナ
11月25日(大会6日目)
※キックオフ時間は日本時間です。
19:00 B組 ウェールズvsイラン
25:00 A組 オランダvsエクアドル
あれはマジで歴史に残る一発だったなぁ…
ではでは(´∀`)