G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

気ままに白熱、気ままな憂鬱。執筆等のご依頼はTwitter(@blueblack_gblue)のDM、もしくは[gamba_kyoto@yahoo.co.jp]のメールアドレスまでご連絡お願いします。

朱雀門の向こうで〜明治安田生命J3リーグ第1節(開幕戦) 奈良クラブvs松本山雅FC マッチレビュー〜

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20230305171044j:image

 

 

 

F1も始まるで!

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J3リーグ第1節(開幕戦)、奈良クラブvs松本山雅FCの一戦です!

 

Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)【Jリーグ開幕ガイド2023】作りました!是非お使いくださいませ。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

Jリーグという概念が生まれた30年前から、Jリーグという舞台を夢に抱き、そこを目指して走ろうとしたクラブは数知れず。夢の背中を押すのはいつも光ですが、その陰では多くのチームのその夢は叶う事がなく、いつの間にか全てが過去の幻となったチームも少なくありません。夢はある種の呪縛のようなもので、いつの時代も叶う者と囚われる者の明暗が分かれ、そして前者に隠れがちな後者の方が圧倒的に多いのが現実です。

だからこそ、まずはこの舞台まで勝ち上がってきた奈良クラブの躍進は尊いものと呼ぶべきなのでしょう。長らくJFLや関西リーグの有名クラブだった彼らは遂に重い扉をこじ開けた。これは同じくJリーグ参入を果たしたFC大阪もそうですが、まずはその事に敬意を表したいです。奈良県Jリーグがやってきました。その意味で、その最初の対戦相手が"地域とJリーグ"という観点で特別なプライオリティーを誇る松本というのはどことなく興味深い顔合わせなのかもしれません。古都がフットボールの新都になるまでの挑戦はここから新たなステージを迎えます。

両チームスタメンです。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20230305151642j:image
f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20230305151645j:image

 

本日の会場は奈良県奈良市、ロードフィールド奈良です。

ちょうど今年で開場30周年を迎えるスタジアム。2009年のインターハイに向けて大規模改修が行われていますが、節目の年に奈良クラブがJ1年目を迎える事になりました。1984年には国民体育大会も開催されており、のどかな芝生席を設けたスタジアム。本日は来場者に応援ハリセンがプレゼントされ、奈良でよく見るアイツ、せんとくんも来場します。

地方スタジアムにはちょいちょいJリーグ公式戦開催経験のあるスタジアムも多いですが、このスタジアムではかつてガンバ大阪サテライトリーグのホームゲームを数試合行ったのみで本当にJリーグ初開催となります。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20230305151850j:image

 

最初にチャンスを作ったのは松本でした。11分、左サイドから下川陽太のアーリークロスを小松蓮が落としたところに榎本樹が走り込みますが、この決定機は枠を捉えられず。

プレスからのショートカウンターで手早くサイドから攻め込もうとする松本に対し、奈良は自陣でしっかりパスを繋ぎながら遅攻ペースでせめようと攻めようとしますが、基本的な流れとしては松本のカウンターの方が鋭く光って奈良的には苦しい時間が続きます。

 

試合が動いたのは31分でした。松本は右からのクロスで発生したエリア内での混戦と小競り合いの末にPKを獲得。これを小松がゴール右隅にきっちりと決めて松本先制!GKアルナウもコースは読んでいましたがわずかに届かず。

その後は松本もサイドから積極的に攻め込んで行った一方、ここまでシュートを打てていなかった奈良も少しずつチャンスを作れるようになっていきました。前に押し込んで波状攻撃になるような場面も生まれてくると38分には片岡爽、39分には浅川隼人が立て続けに決定機を迎えますが、GKビクトルの好セーブもあっていずれもゴールならず。前半は松本が1点リード。

 

 

後半から奈良は桑島良汰を下げて山本宗太朗を投入。ただ試合の流れが大きく変わったかと言えばそうではなく、松本がサイドから良い攻撃を見せる場面はやはり続いていました。

奈良も攻撃的な選手を次々と投入してどうにか形勢逆転を図りますが、なかなか落ちてくれない松本の強度を前に度々カウンターを喰らい、GKアルナウの好セーブに救われる形が続く事に。

 

迎えた84分、ハーフェーライン付近で途中出場の村越凱光がボールを奪うとそこから単独突破を敢行。1人でペナルティエリア前まで持ち込むと、そこからミドルシュート気味に左脚を振り抜いて松本が待望の追加点!

アディショナルタイムに入ると奈良も松本のアタッキングサードにじわじわとクロスを入れられるようにはなっていきましたが、GKビクトルの好対応や松本の堅い守りもあってシュートチャンスにまではなかなか到達せず。試合はそのまま2-0で松本が勝利!奈良は記念すべき初陣を勝利で飾る事は出来ませんでした。

 

 

 

J3参入一年目の奈良と、J3の中でトップクラスの規模を持つ松本という構図だっただけに地力の差は少なからずあったと思います。

そこに加えて松本はプレスのギアを入れるタイミングだとか、ボールを奪ったタイミングでの攻撃としてのリアクションが開幕戦の段階でなかなか整理されていましたし、「ここを剥がせばいける」みたいな場面ではほぼ全部剥がせていたんじゃないでしょうか。ハイライン・ハイプレスを意識しつつも、闇雲にアタックするよりは引く時は引く姿勢もチームとして共有出来ていましたし、その使い分けで奈良を無力化させる事は出来ていたように思います。

対する奈良は…まあ、苦しい試合だったのは間違いないです。今日の松本のパフォーマンスだと、一つのシュートチャンスを作る事が針の穴を通すような作業になってしまっていた。ただその中でやろうとしていた事、フリアン監督体制で継続してやり続けている事の輪郭は映せていたとは思いますし、あとはこのベースの上に如何に個々をJFLからJ3仕様にアジャストさせていくか。今季からはJFLに逆戻りするルールも加えられている訳ですから、戦術のベースという貯金を有する心の余裕と、貯金だけでは生きられない焦りの両輪を上手くエネルギーに変えて頑張ってほしいです。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

2023明治安田生命J3リーグ開幕戦

SC相模原2-3ガイナーレ鳥取

鹿児島ユナイテッドFC2-1FC大阪

FC琉球1-0ヴァンラーレ八戸

YSCC横浜1-2カターレ富山

奈良クラブ0-2松本山雅FC

テゲバジャーロ宮崎0-2AC長野パルセイロ

FC今治1-0福島ユナイテッドFC

カマタマーレ讃岐1-0アスルクラロ沼津

ギラヴァンツ北九州1-1FC岐阜

愛媛FC1-5いわてグルージャ盛岡

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20230305171625j:image

 

J2からの降格組である琉球と岩手は共に勝利。特に岩手は愛媛相手に5-1の圧勝で開幕戦を華々しく飾りました。一方、JFLから昇格してきた奈良とFC大阪は共に敗れ、Jリーグの先例を浴びる結果に終わっています。

注目の新監督である戸田和幸監督率いる相模原、中山雅史監督率いる沼津は共に可能性のある試合内容を見せはしたものの、それぞれ鳥取、讃岐相手に1点差で敗れています。

 

 

奈良とFC大阪は一回行っときたい

ではでは(´∀`)