RK-3はきだめスタジオブログ

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はじまりはいつも雨〜キリンチャレンジカップ2023 日本代表 vs ウルグアイ代表 マッチレビュー〜

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堂安・大然とかいう野球ガチ勢2トップ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューキリンチャレンジカップ2023、日本代表vsウルグアイ代表の一戦です!

 

カタールW杯、森保ジャパンのチーム造りと全4試合の考察

 

カタールW杯が終わっても楽しめる、振り返り企画なども更新中のカタールW杯観戦ガイド〜日本代表編〜も是非ご覧くださいませ。

 

Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)【Jリーグ開幕ガイド2023】作りました!是非お使いくださいませ。

 

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3ヶ月前、カタールの地には感動と熱狂、カタルシスと歴史の果てのようなストーリー性、そしてまだ分厚かった壁の高さとショック………サッカーに求める感情の全てが、あのカタールでの数週間には詰まっていました。

 

 

日本代表の歴史の中で初めて「5年目」を迎える監督の下で、今日から2026年への旅路が、歴史の一部としての冒険がまた新たなページをめくります。

今回のメンバーは2026年を見据えた融合と抜擢がテーマになってきていると思います。カタールW杯のメンバーを中心に、特に守備陣は多くの選手が入れ替わる刷新状態となりました。思えば5年前の森保ジャパンの初陣では多くの新戦力がデビューし、そこからカタールへの道を進みました。今日ピッチに立つ戦士達もその軌跡を思う事でしょう。

 

新しい景色は見た。これからは新しい景色の中を日本は泳がなければならない。日本が目指す先の後ろには、日本を新しい景色として追う国も出てくる。日本サッカーは新時代を謳歌するのか、新時代に飲み込まれるのか。3年後の結末を目指すカタルシスはここから始まります。

両チームスタメンです。

 

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森保一監督はカタールW杯メンバーを中心にしたメンバー構成を採用。注目の2列目は右から堂安律、鎌田大地、三笘薫という並びになり、GKはシュミット・ダニエルが起用されました。招集メンバーから刷新が見られたDFラインは板倉滉と代表デビューとなる瀬古歩夢がCBコンビを組み、左SBには伊藤洋輝、右SBには菅原由勢が抜擢されています。尚、久保建英と前田大然は本日は欠場となっています。

また、本日は吉田麻也がいないという事で、キャプテンマークは遠藤航が巻く事になりました。

 

 

 

本日の会場は東京都新宿区、国立競技場です。

第2次森保ジャパンの初陣は国立からの発進となりました。新国立競技場での日本代表戦は昨年6月のブラジル戦に続いて2試合目。ウルグアイとは近年頻繁に親善試合を行なっていますが、国立でウルグアイと対戦するのは2003年以来20年ぶりです。本日の試合ではユニフォームやボールが当たる抽選会やフラッグとハチマキのプレゼント、更に試合前には盛大な花火の演出が行われる他、試合前イベントとして実施されるPKチャレンジイベントでは元日本代表GKの小島伸幸氏と本並健治氏が参戦や日本サッカーミュージアムの出張展示といった施策も行われます。

最近は代表人気の低下も叫ばれていましたが、W杯後ということもあってか今日のチケットは完売!声出し応援も全席で解禁となり、6万人を超える観衆が国立に集いました!

 

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日本は序盤からボール保持と高いラインの維持を心掛けており、ウルグアイも極端にハイプレスを仕掛けてくる訳ではなかったので、セッティングとしては日本が優位な立ち位置でのスタートになる場面は多くありました。しかしウルグアイのプレスが「このラインを超えたら潰す」みたいな意識をはっきりさせていたところもあって、なかなかアタッキングサードに入ってからは潰し切れず。

 

 

 

21分には自陣でボールを繋いだところから菅原が絶妙なロングスルーパスを通すとそこに抜け出した浅野拓磨が反応してシュートを放ちましたが、シュートはニアに逸れてゴールならず。

しかし日本はサイドから中への出し入れを含めて攻撃面でのパスワークにテンポやアイデアは随所に見られており、シュートチャンスこそ浅野の1本くらいでしたが、攻撃に於いては意欲的なチャレンジをピッチ上で表現することが出来ていました。

 

 

 

しかし試合を動かしたのはウルグアイ。38分、右に展開したウルグアイが中に入れようとしたボールは瀬古がブロックしますが、こぼれ球に割り込むように入ってきたバルベルデが「ワイはレアルマドリードやで!」とでも言うかのようなトンデモスーパーシュート炸裂。一瞬静寂に包まれたスタジアムでこれがクロスバーに当たると、そこにも誰よりも早く対応したバルベルデが自ら頭で押し込んでウルグアイ先制…。

 

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意欲的な攻撃のリズムとテンポに対し、やや疎かになった背後への対応。そのギャップにもはやどうしようもないゴラッソを絡められてワンチャンスを仕留められた前半。日本は1点ビハインドの立場で後半に向かいます。

 

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後半はウルグアイが日本のビルドアップに対しても追ってくるような形になった一方、前半よりウルグアイ陣内では構える形をとってプレスの段階を変えてきた事で、日本にとっては前半よりも苦しい展開になり始めていきました。その中で54分には三笘のカウンタードリブルから再び浅野がチャンスを得ますがGK正面。後半は前半よりもワイドな展開になってきた影響もあるのか、61分には堂安と浅野を下げて伊東純也と上田綺世を投入します。

 

 

 

直後には右から攻め込み、上田のポストワークから飛び出した伊東がPK獲得…かと思われましたが、VAR介入の末にPKは取り消しに。

すると75分、日本は守田英正と鎌田を下げて田中碧と西村拓真を投入。そのファーストプレーでした。その少し前から伊東と三笘がかなりワイドな位置を取ってスペースを拡げていたところで右サイドでボールを受けた伊東のクロスに対し、上田が引っ張ったスペースに走り込んだのは西村!!拡げたスペースを活かし、走り込む…その連鎖の中で最後は西村の投入後ファーストタッチゴール!同点に追い付きます。

 

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その後はややお互いに組み合うような形にもなり、同点弾に繋がった場面のようなスペースは生まれにくい展開にもなる中でウルグアイに攻め込まれる場面もありましたが、終盤の猛攻はDF陣の粘りやクロスバー直撃弾もあってなんとか阻止。

2026年を目指す日本代表の旅路のリスタートは、南米の競合を相手に1-1のドロー発進となりました。

 

 

 

勝利に越した事はないですが、今日の試合は決して勝利が必須の試合ではないですし、逆に11月からは勝利が必須のアジア予選が始まる。それまでに自分達よりも格上の相手に今日のようなチャレンジができた事はポジティブに捉えてもいいと思っています。

前半はポゼッションとビルドアップをチームとして意識しつつ、繋ぐだけでなく如何に良いテンポ、良いリズムで緩急を使い分けるパスワークをやろうとする意図は感じましたし、それがある程度の形にはなっていました。21分の浅野の決定機に繋がる菅原のパスまでの流れだったり、その後にも最後は堂安の頭での折り返しが上手くいかなかった場面とか。そういうDFを剥がす為の方策を色々試している印象でした。逆に後半は伊東と三笘を張らせてワイドに拡げ、そこに生まれるスペースに入る事・入れる事を徹底したやり方。ある意味で前半と後半は二面性のある展開でしたけど、森保ジャパンはどちらかといえば一つのやり方を極めるより一定のレベルの複数のカードを使い分けたいスタイルでやっているはずなので、個々のパフォーマンスを含めてそこの可能性を複数提示できたのは良かったかな、と思っています。

 

 

個々のパフォーマンスに目を向けると…複数のカードを用意するという点で言えば、やはり後半のような戦い方になると西村は効くなぁと。特に上田は動きに於いて緩急の"緩"を巧みに使えるFWですので、マリノスでの使われ方と同じで1.5列目から飛び出す西村の特徴が出しやすい相手という印象も受けましたね。前半のような細かいパスワークの中で、菅原が良い存在感を出していたところも高ポイントでしょう。

 

一方で少し気になったのがCBでした。板倉にしても瀬古にしても、個人としてのパフォーマンスは良かったと思います。特に終盤にウルグアイがガッとギアを入れてきた辺りでは粘り強い対応を見せて最後のフィニッシュを許しませんでしたし。ただ、DFライン全体というところで見ると板倉と瀬古の間でDFラインの統率権が中途半端になってしまったところは否めなかったように感じました。どちらが手綱を引くのか…みたいなところがハッキリ出来なかったというか。

これまでの代表ではその役割をずっと吉田麻也がやっていたので、ある意味でそれを意識する必要もそんなに無かったと思うんですよ。そして吉田が怪我で離脱した2022年1月の予選時には、むしろそういう要素を評価されて代表クラスになった谷口彰悟がいた。その為にこれまでは問題にならなかった部分が、吉田がいなくなって少し露呈したような感覚はありました。これに関しては、今日は怪我でいなかった冨安が帰ってこようがワイが手綱引くんやぐらいの気持ちで板倉には取り組んで欲しいかな…と。そこを意識しすぎて個人パフォーマンスが落ちるようなら考えものですが、板倉ならそれも出来るだけのキャパシティーを持つ選手だとは思っているので。逆に言えばそれは、瀬古にとってはプレゼンスを示せるチャンスがあるところでもあるでしょうし。

 

 

 

ただ、以前のブログにも書きましたが…森保監督って、結構親善試合を親善試合として捉える意識の強い監督だと思うんですよね。これは勿論良い意味で。

その前提を踏まえれば、もちろん粗はあったとしても、今日の試合は良いチャレンジと最低限の結果を手にする事が出来たというところで、私としては納得度はある試合だったかな、という感想です。

 

 

なんか国立ナイトゲーム、いつも雨降ってない?

ではでは(´∀`)