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計画的な度胸〜UEFAチャンピオンズリーグ準決勝第2戦 マンチェスター・シティ vs レアル・マドリード 爆速★マッチレビュー〜

 

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レアルさんも日本来てええんやで??

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューUEFAチャンピオンズリーグ準決勝第2戦 レアル・マドリードvsマンチェスター・シティの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

サンティアゴ・ベルナベウで行われた第1戦、それは控えめに言って天上人の争いのような90分でした。

戦術と戦力を掛け合わせたクオリティに於いて、おそらく現在世界最強であるマンチェスター・シティ、そして「UEFAチャンピオンズリーグを獲る」というこの上なくハードなミッションを達成することに世界で最も長けたレアル・マドリードジョゼップ・グアルディオラカルロ・アンチェロッティという嗜好とキャラクターの異なる2人の世界最高の指揮官の存在もまた、その構図の対比を一層強めています。

シティは間違いなくプレミアリーグ史上に残るチームとなりましたし、彼らはプレミア史上最強と呼ばれるに値するだけのクラブに育ちました。しかし未だ、欧州ではその歴史に名を残したとは言えません。その為にはレアルという壁を越えなければならない。そしてレアルは欧州の盟主として、責任を持ってそれを阻止する義務がある。昨年に続いて準決勝で対峙したことはある種の宿命なのでしょう。世界を揺らす聖戦が始まります。

両チームスタメンです。

 

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本日の会場はイングランドマンチェスターのシティ・オブ・マンチェスターです。

普段はエティハド航空ネーミングライツを持つエティハド・スタジアムとして稼働していますが、チャンピオンズリーグではネーミングライツの採用が禁じられている為正式名称である「シティ・オブ・マンチェスター」として運用されます。同じマンチェスターオールド・トラフォードがコンサート等のイベントに開放されていない事もあって、マンチェスターで野外イベント開催となるとこちらが使用されることの方が多いですね。

昨季は「ベルナベウの魔法」に取り憑かれたような形になってしまったシティでしたが、今年は順番が逆。今日はその魔法に怯える必要はありません。レアルからすれば逆に使徒としてマンチェスターを白く染めたいところ。昨季と逆にしたこの順番の妙も良いですね。そういえばノエル・ギャラガー来てるみたい。

 

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シティは8分に3列目から飛び出して行ったロドリがドリブルで右から切り込んでシュート。これは枠を逸れていきましたが、やはり第1戦同様に押し込むシティ、構えるレアルの構図で試合は幕を開けました。12分にも左サイドからじわじわと高い位置に落ち込みながら、最後はストーンズミドルシュートに持ち込みましたが、今度はやや枠の上へ。

 

 

 

開始早々からほぼワンサイドに近い展開となり、ある意味でレアルもそれを受け入れたような守備の組み方を敷く中で13分でした。左サイドから入ってきたグリーリッシュの柔らかいクロスはミリトンを超えてハーランドへ。完璧なタイミングで合わせたヘッドでしたが、ここはGKクルトワがスーパーセーブ。

シティには21分にもショートコーナーからハーランドがドンピシャで合わせる決定的な場面を迎えましたが、そこに立ちはだかったのはまたしてもクルトワ

 

 

 

クルトワのスーパーセーブ連発により、ややシティ・オブ・マンチェスターに漂い始めた不穏な雰囲気。しかしその連鎖を断ち切ったのもシティ自身でした。右サイドでパスを繋いだシティは右寄りの中央でデブライネがボールを受けるとポケットにスルーパス。インナーラップ的に入ってきたベルナルド・シウバが巧みなステップでクルトワの読みを幻惑させてニアにぶち込む先制ゴール!シティ先制!

 

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完全に自陣に封じ込められるように押し込まれていたレアルもなんとか局面を打開すべく、少々無理矢理にでも強引に前に出て行く姿勢をビハインドになってからは見せ始めました。35分にはトニ・クロースが強烈なミドルを放つもクロスバー直撃。

ただ、第1戦であればロングボールで効果的に背後に両WGを走らせられていたレアルも、今日はややヴィニシウスも単騎突破せざるを得ない形となり、そうなるとカイル・ウォーカーらにも強さを見せられる形でどうしても攻めあぐねる展開になっていきます。

 

 

 

そしてその直後の37分、賛成する前よりもレアルが前に来たことでスペースが増えたシティはグリーリッシュがボックス内に入れたパスに走り込んだギュンドアンがシュート。一度はクルトワが弾きましたが、こぼれ球を再びシウバが頭で合わせてシティが2点リード!

前半はあまりにもパーフェクトな展開でシティが2点リードで前半を終えます。

 

 

後半のシティは3点目を狙いながらも、基本的には極力2-0の時間を長く維持する事をベースに陣形を保っており、徹底的に圧力をレアルにかけ続けた前半と比較するとやや試合をクローズドに持っていこうとする向きが見えました。

レアルが最もストロングとするヴィニシウスとロドリゴが背後に抜けるところにベンゼマが呼応するスタイルはある種、相手が高いラインで来てくれるところが前提みたいな部分があるので、レアルとしては色んな意味で最も都合の悪い試合展開に。レアルはモドリッチを下げてCBのリュティガーを投入することでカマヴィンガを中盤に出し、クロースを下げてアセンシオを投入してミドルゾーンの機動力を高める事で活路を見出そうと試みます。

 

 

 

シティは73分にギュンドアンとハーランドのコンビネーションからハーランドがGKクルトワとの1対1を迎えましたが、またしてもクルトワがレアルに最後の希望を与えるビッグセーブ。

しかし76分、左サイドからデブライネがFKを入れると、アカンジを超えたボールがミリトンに当たってオウンゴール。レアルにとってはあまりにも致命的な失点に。

 

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終盤はレアルもチャンスを作りましたが、今度は数少ない決定機の前にGKエデルソンが立ちはだかってゴールは奪えず。逆にアディショナルタイムには高い位置でのボール奪取から途中出場のフリアン・アルバレスが決め切って4-0。

もはやこの4点目はセレブレーションの為だったかのような…それほどに完璧な試合を見せたシティ。まさしく昨年の雪辱を倍にして返すような圧巻のパーフェクトゲームを披露!20-21シーズン以来の決勝進出を決め、初優勝への挑戦権を獲得しました!

 

 

 

まあ完璧でしたね。正直……シティより強いチーム、シティよりタイトルを獲るチームは今後も出てくると思うんですよ。ましてや、1回勝ったくらいでシティがレアルを超えたとも思わないですし。ただ、今のシティ以上に完成度に於いて高みに到達できるチームはそうそう出てこないんじゃないかと素直に思いました。

まず徹底的にレアルを押し込んでハーフコートゲームの状態をシティは作る訳ですけど、むしろシティが押す、レアルが構えるまではシティだけじゃなくレアルのゲームプランでもあった訳で、ここまでは「お互いにとってプラン通りのセッティング」でもあった訳ですね。レアルはここからロングボールでヴィニシウスやロドリゴが抜け出してカウンターに繋げるのが得意なチームですから、むしろ押し込んできてくれた方が都合が良いという。

ただシティは極端なくらい押し込んで、極端なくらいレアルを押し下げた。スタート時点ではまだ同点だった事を踏まえればシティからすれば相当ハイリスクではあったと思うんですけど、おそらく去年の記憶もあって…それだけやらねば勝てないくらいの腹の括り方をチーム全員がしていたようにも見えましたね。そしてこの戦い方はその後の守備のやり方を見ても押し切る時間に点を取り切る事が全てだった。クルトワに2本弾かれた時は不安も過りましたけど、最後はそこを見事に押し切ってみせた。完璧な組織力と計画性の上に挑んだギャンブルを勝ち切った。組織の上に度胸を乗せたやり方はある意味、去年のレアルから学んだものでもあったように思います。

 

先制さえ取ってしまえばシティは守備のデザインも上手くやってきましたね。ヴィニシウスとロドリゴ、特にヴィニシウスの対策に於いて。やっぱり、ヴィニシウスってトップスピードの状態でのトラップであったり、そこからのシュートやベンゼマに付けるパスが圧巻な訳で、例えばスルーパスやロングボールに抜けられてしまうともう止められない。ただカイル・ウォーカーであれば、ヴィニシウスにドリブル勝負に持ち込ませてしまえば勝てると。ウォーカーへの信頼あってこそですが、ヴィニシウスとロドリゴにデュエルを戦うしかない状況に持ち込ませる守備も見事でした。

…いや、ほんと完璧だったと思います。正直、これだけの試合を見せられればもう脱帽する他ないというか…。とにかく圧巻でした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝

ACミラン0-3(0-2,0-1)インテル・ミラノ

レアル・マドリード1-5(1-1,0-4)マンチェスター・シティ

 

決勝進出チーム

マンチェスター・シティイングランド](2大会ぶり2度目)

インテル・ミラノ[イタリア](13大会ぶり6度目)

 

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22-23 UEFAチャンピオンズリーグ決勝

マンチェスター・シティvsインテル・ミラノ

2023年6月10日22:00(日本時間28:00)@アタテュルク・オリンピヤト・スタドゥ(トルコ,イスタンブール)

 

 

レアルも久々にジャパンツアーしようや

ではでは(´∀`)