RK-3はきだめスタジオブログ

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京都サンガFC、大熊清GM就任に伴い考えられる監督続投or解任のシナリオと、夏の補強動向の行方を雑に展望するの回【後編】

 

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ビッグベアー

 

どーもこんばんは

 

さてさて、発表からはそれなりに経ちましたので…なんなら報道が出てからは既にリーグ戦3試合やってますのでタイムリー感は薄いですが、我らが京都サンガFCに大きな動きがありました。

 

 

 

大熊清、ゼネラルマネージャー就任。

 

 

 

 

題目通り、今季最下位に低迷するサンガはチーム再建案の一貫として、昨季まで清水エスパルスGMを務めていた大熊清氏が6月1日よりサンガのGMに就任する事が発表されました。

今日はその辺りについて書いていけたらと。

 

前編はこちらから

 

 

 

【おしながき】

めちゃくちゃざっくりしたGMとはなんぞやの話(前編)

大熊GM招聘の意図は?(前編)

GM招聘で監督人事はどうなる?

④夏の補強はどうなる?

 

 

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GM招聘で監督人事はどうなる?

 

大熊氏のGM就任の報道が出た時に、一番話題になった部分は補強以上にこの部分だったように思います。

大熊GMによってサンガの監督が変わるかどうかというところですが、これに関してはまだ明確にはわかりません!解任もあり得るかもしれませんし、曺監督を信じて続投させるかもしれませんね!

 

……というと完全にトレンドブログになるので真面目に言いますと、この人事が監督交代に直結するのかどうかで言えば「わからない」「解任・続投のどっちのパターンもある」としか言えないところはあります。

 

大熊氏の就任が発表された日は5月17日。いずれにしても大熊氏の実務開始は6月1日からであり、そして同日に行われる第17節セレッソ大阪戦からは2週間空くので(天皇杯はあるけど)、そこがなにかしらのポイントにはなるでしょうが、セレッソ戦を含めて6月1日まで3試合を残した5月17日の時点で考えられるパターンは2つあったと思います。

一つはGM招聘自体が監督交代を前提にした人事であるという事。この場合は「報道・発表の時点で後任監督に話を詰めており、結果如何を問わず第15節広島戦の時点で解任し、第16節名古屋戦から新体制発足か、第17節C大阪前までは代行監督を立てて6月2日以降に新体制発足」か「6月1日までに後任監督と非公式に話を付けて3試合の結果如何を問わず第17節C大阪戦終了時点で監督を交代し、12日の天皇杯大宮戦か15日の第18節札幌戦までに新体制始動」の2通りのルートが考えられます。前者はもう無いので、可能性があるとすれば後者ですね。この場合はGM招聘と監督交代がセットという前提で、3試合分の時間で大熊GMに後任選定をしっかりしてもらいつつ、比較的時間の猶予があるタイミングで新監督に就任してもらおうというところでしょう。

もう一つのパターンは、とりあえずC大阪戦までは監督交代の判断は保留した上でC大阪戦後に続投・解任の判断を下すという事。少なくとも曺監督は今の成績では監督交代の可能性を排除はできないのは前提としてありますが、大熊GMも早急に決断はせずに、一度自分の目と肌で今のチーム状況を整理させたいという考えを持っている事も自然ではあるでしょう。内側から見た景色、外側から見た景色、或いは内から外に出てみた景色と外から内に入って見た景色はそれぞれ違うので、直近の試合の結果や内容を踏まえつつ、内側から見たチームの状態を踏まえ、C大阪戦後をタイミングに続投か監督か、即ち夏の補強も曺監督仕様か新監督仕様かで行うかの判断を下す…と。大熊GMがどちらのパターンで考えているのかは、実際のところはC大阪戦が終わって、天皇杯大宮戦や第18節札幌戦を迎えるまでわからない部分が大きいです。

 

 

 

ただ、質問が「GM招聘によって監督交代の可能性が高まったかどうか」で言えば高まった事は確かです。

まずは何より、立場として監督より立場が上の人間をわざわざこのタイミングで連れてくるというインパクトの強い人事が行われた時点で、一部の記事では「曺監督をサポートするために」的な記述もありましたが、実質的にこれはサポートというよりはフロントから監督に対しての黄色信号に近い訳です。実際に切るかどうかはともかく、自分を切ることが可能な立場にこのタイミングで外部からわざわざ連れてきた訳ですから、それは上述の2パターンの話で続投を選んだとしても、フロントからのメッセージとしての影響力は強いと考えるべきでしょう。

ましてや、おそらくですが…上層部にしても安藤氏にしても、このクラブの歴史を見てきただけに「いま曺監督を切ったところで曺監督以上の人物連れて来れるのかどうか」というジレンマは少なからず持っていると思うんです。それはサンガの内部であればあるほどその自覚はあり、特に安藤氏は尚更。それを連れてくるのが強化部長の仕事だろと言われればそうなんでしょうが、だからこそ「解任したところで今の自分が曺貴裁以上をシーズン途中に引っ張ってこれるのか?」という自覚にも似た感覚は持っていたのかなと。で、それが当たるかどうかはともかくとしても、実績のある監督を引っ張ってくることはできる大熊GMを迎え入れたという事実はその時点で確率は上がったことを意味するのは自然な流れだと思います。

 

 

 

④夏の補強はどうなる?

 

大熊氏のGM就任報道が出た時、サンガファンの中での否定的な意見、或いはサンガファン以外のところからの否定的な盛り上がりが大きかったのは、2022〜2023年の清水エスパルスGM時代に代表されるように、大熊GMはタイプとしては選手を乱獲しがちな傾向があるという部分が大きいと思います。

というのも、大熊GMセレッソと清水でのロティーナ体制時とセレッソでのユン・ジョンファン体制時にはある程度監督に合わせた補強もしていたとは思いますが、それ以外の多くの時期での傾向としてはとりあえず選手をかき集めてそれを現場にそのまま流す形になり、結果的に編成がごちゃごちゃになってしまいがちな部分は結構あったんですよね。ましてや曺監督は選手によっての「合う・合わない」がかなりハッキリ分かれるだけに、解任前提であればともかく、続投方針ならこの2人の組み合わせはリスキーなんじゃないか?という懸念があると。

ただ一方で、乱獲癖がある事は逆説的に言えば乱獲ができるほどの選手を引っ張ってくるコネクション、リクルーティングの能力は有しているという事でもある訳です。それこそ2021年の清水なんかは、もちろん親会社の財政的支援抜きには語れないですしそれが結果には結びつかなかったものの……当時の清水の状況であれだけの大型補強を成立させた仕事ぶり自体が凄まじい事ではありました。既に代表正GKに定着していた権田修一と、結果的にヒットはしなかったけれど当時ステップアップが確実視されていたディサロ燦シルヴァーノが清水を選んだ事は結構な衝撃でしたし、チームの結果は残酷だった割には補強選手そのものの当たり率はそんなに悪くなかったりするという。

ましてやサンガの場合、曺監督が外国籍選手との相性があまり良くないというのは度々言われる話ですが、ピーター・ウタカやパトリックのようなJリーグ経験者以外の外国人補強は曺監督以前から外しに外してるんです。そこにマテイ・ヨニッチやチアゴサンタナを日本に連れてきた実績を持つ大熊GMのリクルーティングにはすがりたい気持ちは出てくる。選手補強において、ちょっと曺監督ルートに頼りがちな部分が顕著になっていたサンガにとっては突破口として大きいのかなと。

 

 

 

なので補強に関しては、大熊氏のコネクションとリクルーティング能力自体は現状のサンガの状態や安藤淳強化部長の育成という意味でも魅力的。ただ乱獲傾向と曺監督の組み合わせへの懸念と不安というところがぶつかっている状態かな…というのが私の感覚です。ただ、例えば今季ならガンバが…梶居勝志強化部長の就任が発表された時には猛バッシングを喰らったにも関わらず、いざシーズンが始まれば大量補強&全当たりに近い状態になっているように、連れてくる選手も司るフロントも外野の推測と展望で語るには難しいところがあるんですよね。そこは長い目というほど悠長な状況じゃないですけど、こちらは見守るしかないところはある。よく欧州のサッカー選手が言う言葉で言えば「様子を見てみよう」的な。いや、あれに関してはお前の話やろがいっていつも思うんですけど、ファン側のセリフとしてはそれが一番しっくりくるのかもしれません。

 

 

 

前編(①めちゃくちゃざっくりしたGMとはなんぞやの話②大熊GM招聘の意図は?はこちらから

 

 

クマーン

ではでは(´∀`)