クロースおつかれさまでした
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第22節、ガンバ大阪 vs 横浜F・マリノスの一戦です!
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6月30日、ガンバにとって久々に迎えるような究極のシチュエーションでの町田との試合でしたが……その結果は我々が望んだものには至らず、あまりにも悔しい逆転負け。6月後半、神戸→鹿島→町田と続く強烈な3試合は1勝1分1敗で勝点4。3位という立ち位置から再び頂を目指します。
対戦相手はマリノスです。
今季のマリノスはACLとの兼ね合いにより過密日程の影響もあるとはいえ、ともすれば残留争いすら見えてくるような大スランプに陥っています。それでもやはりマリノスはマリノスで、こちらからすれば彼らがいつ目覚めてくるか読めないと思えるだけのポテンシャルはまだ残っているはず。そして何より、ガンバにとってマリノスはここ数年散々煮え湯を飲まされ続けていた……そういう苦手意識を蹴り飛ばせば、近年のJリーグの歴史と傾向が歪む音も響き渡る。きっとそういうところに歴史の境目は眠っているはずです。
大事なことは連勝や連敗、未勝利や無敗を止める事よりも、それが止まった次の試合でどう振る舞い、どう戦い、どんな結果に至るのか。ポヤトス・ガンバの胆力が試される90分がやってきます。
両チームスタメンです。
ガンバは前節町田戦からスタメンを4人変更。坂本一彩と町田戦を欠場した福岡将太がスタメンに復帰し、半田陸が出場停止となった右SBには町田戦同様に松田陸を起用。松田は先発としては第2節新潟戦以来の先発となり、怪我から復帰して途中出場が続いていたファン・アラーノも第6節京都戦以来のスタメン。食野亮太郎は第14節東京V戦以来のベンチ入りを果たしています。
3連敗中のマリノスは前節鳥栖戦からスタメンをガンバ同様に4人変えてきました。加藤蓮、植中朝日、宮市亮はいずれもスタメンに復帰した形でこの辺りはローテーション的に起用されていますが、今日はGKにポープ・ウィリアムではなく飯倉大樹を起用しており、飯倉は第17節鹿島戦以来の出場です。
本日の会場は大阪府吹田市、パナソニックスタジアム吹田です。
本日より #パナソニックスタジアム吹田 1ゲートの名称が「ロート製薬1ゲート」に👏
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年7月6日
ゲート下の階段には、今年の6月10日 #ロートの日 に新しくなったロート製薬様のロゴとスローガンを掲出しています!
是非ご覧ください!@eyecare_cp#ガンバ大阪 #GAMBAOSAKA pic.twitter.com/tfh40Ev8pJ
今日の試合はヒュンメルパートナーデーとして開催されており、ガンバボーイの作者である松下進氏の書き下ろしステッカーやキーホルダーがもらえるキャンペーンが実施。試合前にはガンバOBで現在はスペイン4部、アレナス・ゲチョでプレーする丹羽大輝氏、Jリーグタイムの企画でリポーターの今井美桜氏が来場してトークショーを実施します。夏場のホームゲームは「ガンバサマーフェスティバル」と称し、縁日イベントの開催やアイスメニューの販売も。
ちなみに今日からパナスタの1ゲートの名称が「ロート製薬1ゲート」となり、階段にロゴとスローガンが掲示されるようになりました。
序盤からチャンスを作っていたのはガンバでした。
それこそ町田戦の前半もそうでしたが、宇佐美と坂本の縦関係、右サイドはウェルトン、左サイドは少し内寄りのアラーノの大外を黒川圭介が担保する形でサイドやポケットのスペースを攻略していく「良いガンバのリズム」で進んでいきます。
4分、宇佐美のサイドチェンジを受けた松田陸のクロスはGK飯倉に弾かれますが、こぼれ球を高い位置で拾った中谷進之介が持ち込んで黒川に託してアラーノへ。アラーノのシュートは一度はブロックされるも、自ら持ち直して鮮やかなループ気味のシュートを決め切ってガンバ先制!!今季の副キャプテン・アラーノ、怪我から復帰して今シーズン初ゴール!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年7月6日
🏆2024明治安田J1リーグ 第22節
🆚横浜F・マリノス
⌚4分
⚽ #ファンアラーノ 今シーズン初得点!
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しかし10分くらいまではガンバが良いリズムでプレーできていましたが、マリノスはそこからまずは宮市亮とヤン・マテウスに長いボールを入れて深いところまでラインを押し下げさせて、そこに中盤やバックラインが滞在する形でラインを押し上げる陣地回復を図ってきました。
マリノスはこれが上手くハマり、12分にはマテウスが粘って渡辺皓太にボールを託すと渡辺がアーリークロス。ファーサイドでフリーになっていた宮市の決定的なシュートはポストに当たりましたが、ここからはかなりマリノスに押し込まれる形になってしまい、ガンバ陣内での戦いが続く事に。
ガンバはマリノスに押し込まれる中で、今季の強みでもある中谷を中心とした「耐える守備」はしっかりと発揮し、マリノスに決定的な場面を作らせないところで護持する守りはしっかり出来ていました。一方、今日は暑さや疲労もあるのか、いつものようなコンパクトな陣形から絶えず細かい上下動を伴うプレス体制はなかなか作れず、マリノスの攻撃を食い止めてはいながらも時折見せるカウンター以外でなかなか自陣を脱出できない状態が続いていました。42分にはアンデルソン・ロペスが強引にエリア内でドリブル突破。ロペスは福岡将太の対応もあってシュートまで持ち込めませんでしたが、リフレクションしたボールを植中朝日がキープすると最後は宮市。しかし宮市のシュートはクロスバーに救われて失点回避。
プレスがハマらなかったというよりは、コンパクト感をなかなか担保しにくい状況になった事でプレスに行きにくくなってしまっていたガンバでしたが、それでも最後のところの守備の集中力はしっかりとキープしていると徐々に風が向いてきました。アディショナルタイムにはGK飯倉の好セーブに阻まれましたがカウンターから宇佐美が鋭いシュートを放つ場面も。
そしてその直後、左サイドでのスローインから宇佐美、黒川、坂本で細かいパスを繋ぐと、松原健と対峙した宇佐美がこれぞ宇佐美!というような抜群のステップワークとエロい弾道のクロスボール。そして誰もいない、誰も気付いていなかったそのエリアに走り込んでいたのはダワン!!「ダワンを信じた宇佐美」「宇佐美を信じたダワン」…気持ち良すぎるこの構図!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年7月6日
🏆2024明治安田J1リーグ 第22節
🆚横浜F・マリノス
⌚45+3分
⚽ #ダワン
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2-0!苦しい前半ではありましたが、要所を締めて要所で刺し、2点リードで後半へ!
後半、マリノスは加藤蓮と宮市を加藤聖とエウベルを投入。ガンバも後半開始早々の51分にイエローカードをもらっていたアラーノを山下諒也と交代させます。
後半は立ち上がりは宇佐美とエドゥアルドがそれぞれミドルシュートのチャンスを得て、やはりビハインドのマリノスが少し前がかりではありながらも基本的にはイーブンに近い状態で進んでいました。少しマリノスが攻め込んでくる時間はあってもガンバはそれに粛々と対応していき、64分には前線までボールを運んだところから鈴木徳真が頭で前に繋ぎ、坂本一彩が抜群のスクリーンプレーから反転して強烈なシュート。GK飯倉が弾いたこぼれ球にウェルトンが詰めたシュートは枠の上に逸れますがカウンターの脅威をマリノスに与えていきます。
66分にはマリノス。中央で持ち運んだ喜田拓也のパスはロペスを介して松原健に渡り右サイドへ。ヤン・マテウスが最も得意とするパターンから決定的なシュートを放ちますが、ここは帰ってきた福岡将太が前節の悔しさを返すスーパーブロック!!直後のCKからのマテウスのシュートも枠の外に逸れて2点リードをキープすると、70分には山下のスピードを活かした突破がエドゥアルドのハンドを誘発してPKゲット!
セットされたボールに向かってゆっくり歩くのはもちろん我らがシンボル、ナンバー7!しっかりと振り抜いた右足から放たれたシュートがネットに刺さればパナスタが湧き上がる!!ガンバ3点目!!!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年7月6日
🏆2024明治安田J1リーグ 第22節
🆚横浜F・マリノス
⌚70分
⚽ #宇佐美貴史
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マリノスが攻撃的なカードを次々と切って行く一方、ガンバは宇佐美を下げてジェバリなど同じポジションの選手を入れ替えながらゲームを締めに入っていきます。
リードを奪ってからはマリノスの攻撃に対してはスペースを与えず、マリノスに押し込まれながらも後半は焦りを見せて空回りするマリノスに対して選手交代を通じて運動量を担保したガンバはコンパクトで高いライン設定をしっかりと維持。82分には途中出場ネタラヴィのボール奪取からジェバリがポスト直撃のシュートを放つと、88分にはジェバリがボールを持った時に山下と食野の途中出場コンビがそれぞれ逆方向に斜めに走ってスペースを創出。ジェバリは山下にボールを渡すと、その山下がリターンをジェバリに渡して一発!今季はコンディションに苦しんだジェバリも今季初ゴール!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年7月6日
🏆2024明治安田J1リーグ 第22節
🆚横浜F・マリノス
⌚88分
⚽ #イッサムジェバリ 今シーズン初得点!
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終わってみればなんとスコアは4-0!
いつも見せているスペースを活かした攻撃、少々苦しい展開になっても割り切って耐える我慢強さと意思の統一、それぞれがその時々の場面で的確な状況判断を繰り返すクレバーさ、そして個々のストロングポイントが煌めくような心踊る瞬間……町田戦に敗れ、チームが暗転してもおかしく無い精神状態の中でガンバが見せたゲームは、今季のガンバをガンバたらしめる「良さ」を詰め込んだゲーム内容でした!打倒マリノス!!!!!!!
素晴らしいゲームでした。
まず立ち上がり…アラーノの得点もそうですが、開始10分ぐらいの攻撃はこのマッチレビューでも度々同じことを書いているような、今季の良いガンバというものを存分に出せていたのかなと。この部分はここまでに何度も書いているので今回は省略しますが…今日の試合の肝はその後にあったと思います。
マリノスはやはり強烈な前線のタレントがいるので、そこに長いボールを蹴る事で陣地回復をできるという強みがある。なのでガンバもずっと押し込み続ける事はできなくて、前半途中からは陣地回復をしたマリノスにラインを上げられ、そこで押し込まれる時間が続いていたんですね。神戸戦や町田戦もそうですが、ガンバは一度ガンバ陣内での時間が長く続くような展開にされるとなかなか陣地回復できないという課題があって、言ってもウェルトンの単騎突破や宇佐美の持ち上がりからサイドに拡げるカウンターなどオプションは持っているので決して詰みではないとはいえ、前半からこの展開はキツいぞ…と少し思っていた部分もあったんです。
実際問題として、これからを戦うにあたってそういう展開になった時にどう陣地回復を図っていくか…というところは考えていかなければなりませんが、同時に今季のガンバは風向きが悪い時は「待つ」という事ができるんですね。割り切って待つ。そして風が向き、機がこちらに回ってきた時に良いカウンターを放って相手に記憶を植え付ける。今日で言えばダワンのゴールの直前の宇佐美のシュートがそれでしょう。マリノスからすれば、押し込んでいたはずの試合展開で2点目を取られたショックは大きかったでしょうし、ビハインドで喰らうカウンターは記憶は躊躇を呼び、冷静さを奪う。後半のガンバは常にガンバが戦いやすい土壌を作って、その上で正解の扉を叩き続けた。耐える時間を割り切って耐えた事で後半のやりたい邦題の展開に繋げてみせた。ここまで今季のガンバのストロングポイントに基づいた戦いを、あの町田戦の後にやれたというのが何よりも大きい。掛け値なしに本当に素晴らしかったです。
振り返れば1年前、パナスタにマリノスを迎えたあの一戦はガンバ大阪にとって最も辛いものでした。
あの日から一年。
決してあの日を美談にしては行けないと思いますし、美談にしたいとも思わないですが、一年後のパナスタマリノス戦に待っていたのは今日のような光景だった。変な感想ですが、生きるっていいもんだなと。不思議な手触りの喜びに今、酔っています。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
2024明治安田J1リーグ第22節
1位 FC町田ゼルビア(46)
2位 鹿島アントラーズ(41)
3位 ガンバ大阪(41)
4位 ヴィッセル神戸(40)
5位 セレッソ大阪(36)
6位 アビスパ福岡(35)
7位 サンフレッチェ広島(34)
8位 FC東京(33)
9位 浦和レッズ(32)
10位 東京ヴェルディ(31)
11位 柏レイソル(29)
12位 名古屋グランパス(27)
13位 横浜F・マリノス(26)
14位 アルビレックス新潟(25)
15位 川崎フロンターレ(24)
16位 ジュビロ磐田(24)
17位 サガン鳥栖(23)
18位 京都サンガFC(21)
19位 湘南ベルマーレ(19)
20位 北海道コンサドーレ札幌(11)
水曜日の横浜FMvs鳥栖の試合を以って、横浜FMのACL出場により一部開催が遅れていた日程を消化。これで全チームの試合数が揃った形に戻っています。
勝点差6の中にひしめく1位町田、2位鹿島、3位G大阪、4位神戸の上位4チームはいずれも勝利。優勝を争うチームの勝点差は維持される形になりました。一方、ACL出場権を含めて上位4チームを追う5位C大阪以下の第2集団は軒並み足踏みしており、特に9位浦和、そして5勝1分で6戦無敗と好調だった6位福岡は降格圏のチームに敗れています。
残留争いは15位川崎と16位磐田が直接対決で勝点を分け合う一方、17位鳥栖は新潟と壮絶な撃ち合いの末に、18位京都は福岡を相手にアディショナルタイムに追いつかれながらラストプレーで勝ち越し、19位湘南は浦和相手にアディショナルタイムに2点を奪って逆転する壮絶な試合展開の末に勝点3をゲット。しかしその中で鹿島に敗れ、一人負けする形となった札幌はより苦しい立場となりました。
ではでは(´∀`)