RK-3はきだめスタジオブログ

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夏の坩堝〜2024明治安田J1リーグ第25節 ガンバ大阪 vs FC東京 マッチレビューと試合考察〜

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もう汗ってより出汁が出てる気がする

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第25節、ガンバ大阪 vs FC東京 の一戦です。

 

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パリ五輪の熱狂はまだ続く中、各クラブが戦力強化や欧州クラブとのプレシーズンマッチに勤しむ2週間の中断期間を経ていよいよJ1リーグが再開します!パリ五輪では普段応援しているチームの垣根を越えて日本代表に熱視線を注ぎましたが、今日からはまたお互いに敵同士。優勝、ACL、残留…それぞれの目標とノルマに向かって死力を尽くします。

 

 

今季のガンバは実に素晴らしいシーズンを送っている……それはガンバファンもそうですし、ガンバファンでない視点で捉えても間違いない。もっと言えば、シーズンも最終コーナーに差し掛かる状況でもこの位置をキープしている訳で、逆にもはや「今年のガンバは調子が良い」とわざわざ言われるほどでもない段階まで到達しました。ここからはこのクラブが久しぶりに見る、陽のプレッシャーとサバイバルを戦い抜く季節です。

中断前の最後の試合では下位の湘南相手に内容的にも苦しい敗戦を喫する事となりました。やや宜しくない空気で突入した中断期間ではありましたが、今季のガンバは町田戦の首位天王山に敗れた後の数試合のリカバーしかり、一度負けたところで折れないという優勝を争えるチームの必須条件をしっかりと満たしています。今日のFC東京戦でも求められるのは同じ事で、それは宇佐美貴史がいないとしてもやれるチームでなくてはならない。ガンバは長きに渡って味の素スタジアムを苦手としてきた事もあり、FC東京にダブルを達成できれば24年ぶりです。歴史を揺らせば歴史が動き、歴史が変わる。ガンバ大阪2024はここから怒涛のクライマックスを目指します。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節湘南戦からはスタメンを3人変更。基本的にウェルトンを除く2列目以外はメンバーが固定されていますが、今日は宇佐美貴史が累積警告による出場停止で今季初めてベンチからも外れており、ワントップには代わりにイッサム・ジェバリが起用されています。負傷していた山田康太第19節神戸戦以来のベンチ入りとなりました。宇佐美抜きでどう戦うかは今日の一つのポイントです。

FC東京は前節の鹿島戦からは半分以上となる6人の先発を入れ替えてきました。今日はディエゴ・オリヴェイラや木本恭生がベンチからも外れている一方で土肥幹太が久々の先発起用となり、仲川輝人をトップ下ではなくセンターフォワード原川力ボランチではなくトップ下に配置。またパリ五輪から帰国したばかりの荒木遼太郎もベンチに入り、野澤大志ブランドンはさっそく先発です。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

 

 

今日はロート製薬のスポンサーデーとして開催される事もあり、毎年恒例になりつつある「デ・オウ選手権2024」がハーフタイムに場内ビジョンにて上映。同時に公式X(Twitter)でも動画がアップされています。また、お笑い芸人のワッキー氏、バンビーノ、ヘンダーソンが来場し、試合前番組ではOBの安田理大氏も出演しています。

ガンバは中断期間にレアル・ソシエダとのプレシーズンマッチをこのスタジアムで行っているので、感覚的には前節湘南戦から3試合連続ホームゲームの感覚ですね。

 

 

序盤はやや落ち着かない試合展開と言いますか、お互いの陣地を行き来する慌ただしいゲームの流れになっていました。

しかしそういうハイペースな時間帯が少し落ち着いた時に主導権を有していたのは明確にガンバ。ジェバリを先頭に、そこから人が湧き上がるように出てくる攻撃で押し上げながらFC東京の守備陣がケアする対象を絞れないような状況を作り出していった事で、前半の段階から既にゴールに直結するエリアでのシュートチャンスは多く作れていました。

 

 

 

16分にはジェバリがミドルを放つと野澤が弾き、18分にはウェルトンのコントロールショットが枠を捉えられず。

さらにガンバのペースは止まらず、23分には福岡将太のロングボールを粘って収めた山下の落としをウェルトンが入れたところにジェバリが合わせますが野澤がスーパーセーブで阻止し、32分にダワンも決定的なシュートを放ちますが…これも野澤のスーパーセーブによって阻まれ、ガンバはどうにもこうにももどかしい時間が続きます。

 

 

直後に何度かFC東京にカウンターを狙われる場面がありましたが、それでも前半は得点を取れなかったこと以外は完璧に近い試合展開を見せて前半終了。0-0で後半に向かいます。

 

 

後半開始早々に決定機を迎えたのはFC東京。47分、右サイドでFKを獲得したFC東京原川力がインスイングの低弾道のボールを蹴り込むと安斎颯馬が飛び込んでヘッド。ここは今度はガンバのGK一森純がビッグセーブで阻止します。ガンバも49分にダワンがクロスに合わせる場面を作りますが今度はFC東京の守備陣がブロック。

ただ後半からはFC東京の出足がよくなり、試合は縦に引き伸ばされていくようにオープンな展開になりました。

 

 

 

しかし56分の山下諒也のシュート、73分のジェバリのシュートはまたしても野澤に阻まれてしまい、ガンバは70分にアラーノ、80分に食野、岸本、ネタラヴィを立て続けに投入して何度も何度も何度もFC東京に襲いかかりますが、フィニッシュだけがどうしても届かず…。

ただそんなハードかつ手応えゆえに焦りも募りそうな展開の中で、FC東京のカウンター攻撃に対しては守備陣が素晴らしい対応、持ち味の「焦れない守備」を実践することで決定機までは回避する事ができていました。

 

 

 

終盤にはネタラヴィの絶妙なミドルシュートクロスバーに弾かれ、アディショナルタイムにはアラーノがミドル、更にはジェバリのクロスボールに反応して決定機を迎えましたが…最後までゴールは遠く。素晴らしい内容のゲームを見せたガンバでしたが、ゴールが遠く0-0のドローに終わりました。

 

 

 

内容としては非常に素晴らしかった。今日のテーマは宇佐美が出場停止なので、そこをどうやって埋め合わせてくるか…という部分でしたが、宇佐美起用時は宇佐美がゼロトップ気味に降りつつ2列目の選手が宇佐美を追い越す、いわばクロスする状態で押し上げていく形であるのに対して、ジェバリがワントップの場合はジェバリが前に張り、それに追随していく事で引っ張り上げていく形。特に今日はジェバリがエリア内のところでよくボールを収めてくれていたので、ジェバリにボールが入る事がそのままチャンスに直結するような状況を作れていました。坂本も宇佐美の時とはまた少し違った角度でフォローしていく辺りに器用さを見せてくれましたし、ウェルトンや山下も縦に行く場面、斜めに入る場面を上手く使い分けていた。試合後にポヤトス監督は「(中断期間のうちに) 中から外に、外から中に付ける斜めのパスでダメージをしっかりと与えていこうよ、というところを調整しました」と語りましたが、実際にそういうアプローチは十二分にできていたなと。

守備に関しても……守備に関しては基本的に今季ずっと継続してやってきた事をやっていたので、以前のブログで書いた事以上に新しく書くような事は特にないのですが、逆に言えばいつもの良さをいつも通りに出せた事が素晴らしかった。FC東京は後半になって試合をオープンな展開に持ち込もうとし、実際に劣勢の状態をどうやって翻すか、前線にはどんな選手がいるのかを考えればそれはベターな選択だった。それに対していつものように焦れない守備を展開した守備陣であったり、「ガンバが圧倒的に押している」というGKにとってある意味一番難しい展開でビッグセーブを見せてくれた一森しかり、特に何かケチをつけるような試合ではなかった事は確かだと思います。

 

 

 

だからこそこの結果が辛いというか、苦しいというか、痛いというか……。ガンバはもう町田・鹿島との直接対決が残っていないだけになんとしても獲らなければならない試合展開で、今日ばかりは明確に勝点2を落としたゲームでした。良い展開だったからこそ。宇佐美抜きでこれだけやれる、宇佐美が封じられた時用の攻撃パターンを提示できた部分もあれば、でもやっぱり決め切るところは宇佐美が頭抜けてるんだよなぁと改めて思わされる試合でもあったり。

しかして、今日はこういう試合になった以上はもうGKの野澤を褒めるしかないのかな…とも思います。彼はパリ五輪では結局1試合も出られなかった。準々決勝で敗退した事実も含めて、彼は失意と悔しさしかない状態で日本に帰ってきた。そして帰国してすぐにこのパフォーマンスを見せてきたというところは、敵ながら素直に称賛を贈りたいですし、そういう背景を込みで魂を揺さぶるほどの活躍でした。

 

 

今節分のうれしはずかしじゅんいひょうのコーナーは京都サンガFC vs 名古屋グランパスマッチレビューページに記載しています

 

 

ブランドンドン

ブランドンドン

ブランドンドンドーン

ではでは(´∀`)