お待たせしました。
お待ちではないかもしれません。
2024、RK-3 J1リーグアウォーズでございます!!
気がついたら我ながら、最終節より前に書くことも踏まえて恒例行事となりました。
受賞した選手には賞品も賞金もなければ名誉も特にはなく、なんならそもそも届く可能性も薄そうではありますが。元々私が好きな2チームに限った話ではなく、今年も一年間Jリーグという週末を届けてくれてありがとうの想いで今年もやらせていただきます。
今年も以下の6部門を選出。
前回はベストイレブンをお届けしましたので、今回は残りの個人賞をお届けいたします。
・新人王
・おっさん王
・ベストヒット補強
・最優秀監督
・MVP
独断と偏見でやっていきますので、みなさんもそれぞれにそれぞれの賞を考えていきましょう!
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過去のRK-3 アウォーズシリーズ↓
2018年/2019年/2020年/2021年/2022年/2023年
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。】
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【新人王】
※今年、印象的な活躍をしたルーキー選手
DF 関根大輝
(柏レイソル)
生年月日:2002年8月11日
今季成績(第37節終了時点):30試合0得点
今年は関根にしました。
本来は来年の大卒ルーキーでしたが、内定を一年繰り上げて今年からプロデビュー。それが開幕からスタメンを勝ち取るどころかそのままパリ五輪のレギュラーまで突っ走ってしまった訳ですから、凄まじいルーキーだったと表現する他ないです。対人の強さ、魅力的なフィジカル、ダイナミックな攻撃参加と鋭いクロスボール、そして柏の右SBにして下の名前が「ひろき」となると、まさしく酒井宏樹2世が出てきたような感覚なのでは。
【新人王候補選手】
DF 濃野公人(鹿島アントラーズ)
DF 岡哲平(FC東京)
DF 望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)
DF 奥田勇斗(セレッソ大阪)
MF 重見柾斗(アビスパ福岡)
こうやってみると、今年は濃野とか望月とか岡田とか大卒ルーキーが豊作でしたね。望月は代表にも入りましたし、何より濃野のインパクトは強烈そのものでした。開幕前の鹿島は右SBの選手層が不安視もされていましたが、そんな不安があった事すら忘れてしまうほどの活躍ぶりは序盤の鹿島の躍進の主人公クラスだったと思います。惜しかったのは終盤の離脱で、あれが無ければ年間ベストイレブンも狙えた可能性もあるなあと…。
【おっさん王】
・年齢を感じさせない、或いはベテランの凄みがあるプレーを見せてくれた35歳以上(1989年生まれ以前)の選手
DF 塩谷司
生年月日:1988年12月5日
今季成績(第37節終了時点):36試合1得点
過去の受賞歴:Jリーグベストイレブン(2014,2015,2016)、J1月間MVP(2014年3月)
日本代表通算成績:7試合1得点
DF 佐々木翔
生年月日:1989年10月2日
今季成績(第37節終了時点):35試合3得点
過去の受賞歴:Jリーグ優秀選手賞(2022,2023)
日本代表通算成績:15試合2得点
当ブログのアワード選出:ベストイレブン(2022)、ベストイレブン候補(2018,2023)
個人的に、今季の広島の課題は…塩谷と佐々木がフル稼働できるかどうかだと思っていたんです。荒木を中央に据えた3バックは疑いなくリーグ随一。ただし塩谷は36歳、佐々木は35歳になるシーズンゆえ、彼らがどこかでガクっとくる可能性は全然考えられた。開幕前の時点では新井直人がまだ加入しておらず、中野就斗の右WBでの台頭は同時に3CBの中野を失った事も意味すると思っていたので。
そしたらその中でフル稼働してみせた。決してスポット的な活躍ではなく、2人ともJ1優勝を争うクラブの主軸として相応しいプレーを見せてきた事はもう脱帽です。どちらかを選ぼうと思いましたが、そういう開幕前の予想もあったので、今回は塩谷と佐々木を同点首位という事にさせていただきました。若手の台頭著しいクラブに君臨する重鎮、みたいな構図も痺れますしね。
【おっさん王候補選手】
GK ランゲラック(名古屋グランパス)
長友は今季は代表にもコンスタントに選ばれるようなりましたが、さすがに出場機会、特に先発を減らしたとはいえ、なんやかんやで代表と並行しながら30試合近く出てくるコンディションに仕上げているところは凄いですね。代表でもそうですが「今の自分の役割」を良く理解した上で向上心を維持している辺りに凄みを感じます。
その点で言うなら近い事が言えるのは今季の倉田でしょうか。ポヤトスサッカーへの理解を踏まえつつ、その中で自分がピッチ内でどう役割を果たすのか、そしてピッチ外でどう振る舞うのか。そういうベテランとして、チームのレジェンドとして自分の背中が持つ意味は何か…みたいなところをしっかりと実践してみせたのが長友であったり倉田だったりするのかなと。
【ベストヒット補強】
※今季最も大成功したと言える補強選手。この選出の基となったポジション別ランキングは先日特集記事を書きましたので、そちらを是非。
DF 中谷進之介
(ガンバ大阪)
生年月日:1996年3月24日
今季成績(第37節終了時点):37試合3得点
過去の受賞歴:Jリーグ優秀選手賞(2016,2020)
日本代表通算成績:5試合0得点
当ブログのアワード選出:ベストイレブン(2021)、ベストイレブン候補(2023)
まあ間違いないでしょう。ベストイレブンの方でも書きましたが、選手間投票が実施される実際のアウォーズでは満票入っていると思うほどすごかった。昨季のガンバは守備崩壊を起こして下位に低迷したチームだったにも関わらず、中谷が入った今季は町田に次いで2番目に少ない失点数かつ上位進出も果たした。これだけで説明は十分とすら言えるでしょう。
元々日本代表級の選手ですからDFとしての守備能力は当然クソ高いですし、中谷のプレーヤーとしての優秀さが見える場面も何度もありましたが、それ以上に凄かったのはDFリーダーとしての統率力ですよね。特に中谷という相棒を得た三浦弦太や福岡将太がより自らの強みを出せるようになった。中谷というプラスアルファだけでなく、既存選手をより活かす働きをしたという事でこれ以上ない補強でしたね。移籍そのもののインパクトも大きかったですし。
【ベストヒット補強候補選手】
DF 大﨑玲央(北海道コンサドーレ札幌)※夏に入団
FW 木村勇大(東京ヴェルディ)
GK 谷晃生(FC町田ゼルビア)
FW ラファエル・エリアス(京都サンガFC)※夏に入段
MF 鈴木徳真(ガンバ大阪)
FW 宮代大聖(ヴィッセル神戸)
FW 大橋祐紀(サンフレッチェ広島)※夏に退団
個人というより、チームとして補強が大きく成功したクラブと考えると……ヴェルディ、町田、ガンバ、神戸、広島辺りかなと思います。京都も出遅れてからの夏補強で持ち直しましたし、補強の当たり具合がシーズンを分けた印象は例年よりも強かったような気はしますね。エリアスのインパクトはやっぱり凄まじいものがありますし。
上記に挙げた選手は鈴木のような監督の戦術遂行に長けた選手、三國や木村のような移籍先で覚醒した選手、昌子や川島のようにリーダーとしても役割を果たした選手など色んなタイプがいますが、前述した中谷同様、一人の選手が大きくチームを変えたという意味ではシーズン途中に札幌に加入した大﨑が特筆すべき存在でしょうか。
【最優秀監督賞】
※今季、最も秀逸な采配、戦術浸透、チームビルディング、マネージメントを見せてくれた監督。
(東京ヴェルディ)
生年月日:1961年3月21日
現職:2022年6月〜
過去の受賞歴:月間最優秀監督賞(J1:2019年8月、2022年10月,2023年10月)
自分もそうなので非常にお恥ずかしいんですが……多分、開幕前にJ1の順位予想をした人間で、ヴェルディを17位以上に置いた人間の方が探すのは難しいと思います。そのくらいの立ち位置だったチームが残留争いどころか、最終盤までACL出場の可能性を残しながら7位以内を確定していますし、これはもうあっぱれとしか言えないです。
サッカー自体はソリッドな戦術がベースにあり、そこにハードワークと創造性を良いバランスで組み込みながら最大値を底上げしていく。特にヴェルディは高額な選手を獲得できるチームではないので、補強選手の多くが下部リーグやJ1で出場機会の少ない選手だった訳ですが、昨季からいる染野唯月に加え、京都からレンタルで来た山田楓喜と木村勇大、ガンバからレンタルで来た山見大登のような選手の野心とハングリー精神を上手くチーム設計に落とし込み、個人も成長させた。そういう選手達に対して戦術と感情、理性と本能を融合させるようなアプローチだったのでは。文句なしの素晴らしい仕事ぶりだったなと。
【最優秀監督賞候補】
黒田剛(FC町田ゼルビア)★月間最優秀監督賞(2・3月)
ダニエル・ポヤトス(ガンバ大阪)
ミヒャエル・スキッベ(サンフレッチェ広島)★月間最優秀監督賞(9月)
戦術的な完成度と成績の両立を果たしたのはまさしくスキッベ監督とポヤトス監督だったと思います。前者は継続してハイレベルなサッカーと好成績を維持していること、後者は前年に低迷しながらもしっかりとビジョンを持ち、それを今季の成績に繋げた事が大きな美点でした。スキッベ監督に関しては今年もある程度やるだろうなという事は予想として自然だったと思いますが、ポヤトス監督は去年を見る限りは「どうなるかわからん」という側面は少なからずあったはずなので、ちゃんと自分のスタイルを信じた、そして選手やフロントにも信じさせた事が大きかったなと。
町田の黒田監督に関しては、町田ぐらい補強すると逆に難しかったりするんですよ。収集がつかなくなるというか。その中で見せたマネージメントは見事だったと思いますし、賛否はあれどもこういう個性の強い監督がいる事はリーグの彩りなると思っています。それでいて町田を躍進させたわけですしね。一方、湘南の山口監督は毎年誰かしらが抜かれていくクラブ規模ながら、見応えあるサッカーと残留という結果を毎年キープしてくる手腕は評価されるべきものでしょう。毎年のようにエースFWを抜かれながら、毎年のようなエースFWが育つ環境を作れているのも魅力です。
そして神戸の吉田監督は…戦術的なところでは懐疑的な目を向ける人が神戸サポにも多いような印象がありますが、神戸という強大な戦力を誇るチームのマネージメントは本当に素晴らしいものを見せていると思います。今季は特に2チーム分の戦力を揃える補強を行ったというところもありますが、あの過密日程でJ1は連覇に王手、その上で天皇杯を制してACLも好調というのは、神戸の戦力を運用する監督の手腕としてももっと評価されるべき、決して過小評価すべきではないポイントではないでしょうか。
【MVP】
※その年最も素晴らしかったと思う選手。
FW 宇佐美貴史
(ガンバ大阪)
生年月日:1992年5月6日
今季成績(第37節終了時点):35試合12得点
過去の受賞歴:Jリーグベストイレブン(2014,2015)、Jリーグベストヤングプレーヤー賞(2010)、Jリーグ月間MVP(2013年8月,2013年11月,2014年9月,2015年4月,2019年11・12月)
日本代表通算成績:27試合3得点
★2024年J1月間MVP受賞(6月/10月)
原則として、MVPは本来優勝チームから選ばれるべきものだと思っています。一応このブログを毎年最終節前にやるのは極端に優勝チームに引っ張られすぎないように…という意味合いはあるんですが、MVPに関しては引っ張られてでも優勝チームから選ぶべきだと考えていますし、現時点で優勝チームが確定していない今季なら神戸の場合、広島の場合、町田の場合がそれぞれいるべきだと。
ただその前提を踏まえた上でも…こればっかりはガンバファンとしての私情が入りますが、今季に関しては「宇佐美貴史」と言わせて欲しい。今年の宇佐美はそれだけ圧巻のパフォーマンスでした。ピッチ内での表現力、ピッチ外での訴求力…その全てが主人公でしたし、その背中に7番を背負っていたことがたまらなかった。今年の宇佐美を見れたことそれ自体が、ガンバ大阪を見続けてきた事に対する幸せだったように思います。自分にとって今季の宇佐美の活躍ぶりは、サッカーを好きになった頃のトキメキを思い出させてくれるようなと言いますか……それこそ第33節札幌戦なんかは「ああ、だから俺はこのスポーツにハマったんだ…」みたいな気持ちにさえなりましまからね。興奮を与えてくれた上で、童心に帰らせてくれるほどの活躍でした。
それだけに天皇杯はやっぱり出て欲しかった…「宇佐美がいなくても勝てる」「宇佐美がいなきゃ勝てない」とかそんな戦力どうこうの話じゃなくて、ただ純粋にあの国立競技場の決勝の舞台で、7を背負った2024年の宇佐美貴史が舞う姿を見たかったんですよね……。
【MVP候補選手】
GK 谷晃生(FC町田ゼルビア)
DF 中野就斗(サンフレッチェ広島)
1回MFまで書いて全部消えて泣いた
ではでは(´∀`)