RK-3はきだめスタジオブログ

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SAMPLE〜FUJIFILM SUPER CUP 2025 ヴィッセル神戸 vs サンフレッチェ広島 マッチレビュー&試合考察〜

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寒すぎてエターナルブリザードできそうな気がしてきた

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューFUJIFILM SUPER CUP 2025、ヴィッセル神戸 vs サンフレッチェ広島の一戦です!

 

Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)、2025Jリーグ開幕ガイド作りました!是非お使いくださいませ!

 

【J1戦力診断シリーズ】

Part1→鹿島浦和FC東京

Part2→東京V町田川崎F横浜FM

Part3→横浜FC湘南新潟清水

Part4→名古屋京都G大阪C大阪

Part5→神戸岡山広島福岡

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ!

 

 

さぁ!

球春と呼ぶには無理のある寒風が吹き荒れる2月8日ですが球春は球春!!

シーズンは2025、Jリーグの季節の開幕です!!!

 

 

32回目となるJリーグの祭典が今年も華々しく開催されます。

Jリーグ天皇杯の2冠を達成したヴィッセル神戸、タイトルこそ2022年のルヴァン杯のみながらスキッベ監督体制で一時代を築いている広島。まさしく結果やクラブのハードとして充実ぶりを見せる両者の対決は、まさしく「スーパーカップ」という名前に相応しい組み合わせとなったように思います。思いっきりぶち上げた飛び道具的な施策に追いつくようにしっかりと努力を積み上げた両チームにとって、この舞台は賜物のようなステージでしょう。チームとしての目標のボーナスステージを獲り、そして新たなシーズンを占う風物詩が始まります。

 

年が明け、春が始まる、スーパー杯。

Jリーグの始まりと共に、一つのスポンサーと共に歩んだ歴史、積み上げた思い出…。一年の始まりとシーズンの幕開けはいつも、このスーパー杯と共にありました。

暦に沿ったシーズン、新年を迎え、スーパー杯を経て、Jリーグが始まる…その流れを味わえるのは今年で最後!Jリーグにとっても歴史の転換点で迎える、現行制度での最後のスーパー杯を楽しみましょう!

両チームスタメンです。

 

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神戸は火曜日にACLE上海海港戦を控えていることも踏まえたメンバー構成となりました。昨季レギュラー格としてプレーした選手は山川哲史と佐々木大樹のみのフレッシュな顔触れとなっており、SBの本山遥とWGの小池裕太と左サイドは新加入選手2人で組む形に。そして何より、中盤には大怪我から復帰した齋藤未月が2023年8月以来となる公式戦出場。あのダイナモが遂にピッチに帰ってきました!

対する広島は昨季のスタメンに新加入選手を加えたベストに近い形となっており、争奪戦を制して獲得した注目の新戦力である田中聡とジャーメイン良も早速スタメン起用されました。ボランチには注目のロサンゼルス五輪世代の若手選手、中島洋太朗が田中と組む形で名を連ねています。新加入選手ではリザーブに菅大輝、井上潮音も入りました。

なお2025年シーズンより公式戦のエントリー人数は20名に拡張されている為、それに伴い今日の富士フイルム杯から両チーム9人の選手がベンチに名を連ねています。

 

 

 

本日の会場は東京都新宿区、国立競技場です。

 

 

今年も全国のスタグルフェスや全クラブのユニフォーム展示、ユース選抜と高校選抜が対峙する前座試合「NEXT GENERATION MATCH」といった恒例イベントが開催。また、映画孤独のグルメとのコラボグッズや神戸と広島の名物品の販売であったり「Jリーグ初詣」と称して福袋の配布や1回100円で引けるおみくじの実施、タレントのJOY氏、両クラブOBの槙野智章氏、そしてTHE RAMPAGEのメンバーが参加する鏡開き&餅つき大会も。THE RAMPAGEはハーフタイムコンサートも行います。

新国立競技場での開催は今年で3回目。一年の始まりはやっぱり国立から…というところでしょうか。1月から高校サッカー大学ラグビー、来週は東京ヴェルディvs清水エスパルスの開幕戦を行い、9月には世界陸上も開催。国立競技場としても盛り上がっていってほしいですね。

 

 

序盤はお互いに様子を見る形になりつつ、インサイドに対して長いボールを用いながら相手陣内に差し込むようなタイミングを伺っていました。

その中で試合は早くも12分に展開。なかなかボールの収めどころがない神戸に対し自陣からビルドアップに長短の選択肢を持っていた広島は前で時間を作る瞬間が持てるようになると、右サイドでタメを使った塩谷司のパスを受けた中野就斗がピンポイントクロス。これに対し、エリア内で身体を上手く使って空間を生み出したトルガイ・アルスランがヘッドで合わせて広島先制!

 

 

神戸は失点直後にペナルティエリア内にパスを差し込むシーンまで持っていく事はありましたが、やはり前でボールが収まらず、アタッキングサードに侵入できる場面はうまくショートカウンターのテンポが繋がった時に限定されており、一方の広島は積極的に前へのアクションを起こしたジャーメインが神戸のDFラインを押し下げつつ、ライン間のスペースを2シャドーが活用しながらWBの攻め上がりを促すような良い連動を終始生み出しながらプレーできていました。

神戸も最終ラインでの粘りは見せていたことでシュートを打たれる前に弾く事は出来ていたものの、展開としては広島が一方的に躍動するような形に。

 

 

 

前半は面白いように攻撃の流動性を見せた広島と、攻撃が繋がっていかない神戸の間で手応えに大きな差があるような展開に。広島1点リードで後半へ。

 

 

神戸は後半から飯野七聖を下げて汰木康也を投入。

後半は立ち上がりから両者ともに決定機が一つずつ生まれました。神戸は中盤でのボール奪取から佐々木大樹のポストプレーを介して山内が抜け出し、途中出場の汰木が右サイドを打開。決定的な場面を創出しますが、汰木からのリターンを受けた山内が放ったシュートはGK大迫敬介のファインセーブに阻まれ、こぼれ球に対する富永のシュートも枠を捉えられず。逆に広島はその直後に自陣でボールを奪ったジャーメインから一気に大カウンターを展開。アルスランにボールを託すとリターンでスルーパスを受けて自らシュートに持ち込みますが、こちらもシュートは枠外に逸れて追加点には至りません。

 

 

 

神戸は64分に本山、小池、佐々木を下げて酒井高徳武藤嘉紀大迫勇也を一気に投入するというヤクザのような交代策を実行。広島も69分のタイミングで田中聡と東俊希を下げて川辺駿と菅大輝を送り込みます。

早速交代策が結果に繋がったのは広島の方でした。交代直後に右CKを手にした広島は菅がクロスボールを蹴り込むと、エリア内でジャンプ一発相手DFから頭ひとつ飛び越えた荒木隼人が豪快なヘッドを叩き込んで広島追加点!今年から広島に加入した菅は広島でのファーストプレーがいきなりアシストになる幸先良すぎる広島デビューに。

 

 

試合終了間際にはロングボールを完璧なトラップと巧みな切り返しでシュートまで持ち込んだ大迫がこれぞ!と言わんばかりのプレーでネットを揺らすも、ボールを受けた時点でオフサイドを取られておりゴールは認められず。

試合はそのまま2-0で終了。現行制度で最後のスーパー杯は広島が2016年大会以来となる優勝。これで広島はスーパー杯5回出場5回優勝を達成しました!

 

 

 

広島の状態の良さが際立つゲームでしたね。

広島は試合を通じて、相手がボールを持っている時間でもWBが5バックにならないようにするチームとしての動き方が浸透しているチームですし、その上で佐々木と塩谷という3バックの両脇からゲームメイクも可能になる。そういうチームの先頭に相手DFラインの背後へのアクションを繰り返し起こせるジャーメインを置いた事で、今日は特に神戸のDFラインを押し下げる、中盤との間にできたスペースでアルスランと加藤の2シャドーが複数の選択肢を持ってプレーし、WBが幅をとっていけるような攻撃の流動性をシステムとして確立できていた。そこのシャドーのプレーエリアも確保できるようなムーブは去年までのパシエンシアやソティリウとも異なるジャーメインの能力で、ここにシャドーの位置に満田誠やマルコス・ジュニオールも加わってくる事を思うと楽しみ。元々完成度の高いチームですけど、より完成域に入っているんだろうなと。

菅にしても田中にしても、大型補強はインパクトだけじゃなくて今やっている戦術に対する整合性の高さも如実に示せる90分だったなと思います。富士フイルム杯の時点でこれだけメカニズムが組み上がっているのはスキッベ体制での積み上げゆえでしょう。

 

 

 

神戸に関しては…ACLが迫っている事もあって昨季のレギュラー格で先発したのが山川と佐々木だけ、佐々木も途中出場中心だった事を踏まえると山川以外を総取っ替えしたような先発でしたし、この試合で仕上がりの良し悪しを判断するのは無理があるのは確かです。

今日の神戸は前線でまるでボールが収まらず、後半は少し佐々木が捌けるようになったところは出てきましたが、前半は人とボールが上手くすり抜けるような場面じゃないとチャンスにならなかったとはいえ、例えば今日出た控え選手も多数がレギュラー組の中で起用されればまた違ったパフォーマンスになってくると思いますし、その状態であの仕上がりと戦力の広島と対峙した時点でこういう試合になる事は自然ではあったのかなと。何かを展望するには判断材料に欠けるゲームではありましたね。

 

 

ありがとうゼロックス、ありがとう富士ゼロックス、ありがとう富士フイルム

ではでは(´∀`)