東京ってすごーい
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第1節(開幕戦)、東京ヴェルディ vs 清水エスパルスの一戦です!
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Part1→鹿島、浦和、柏、FC東京
Part2→東京V、町田、川崎F、横浜FM
Part3→横浜FC、湘南、新潟、清水
Part4→名古屋、京都、G大阪、C大阪
Part5→神戸、岡山、広島、福岡
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ!】
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1993年5月15日に開幕したJリーグは2025年で33シーズン目。今年は1993年以降、ずっと固定の制度として設けられていた春秋制のシーズンがラストとなり、歴史に一つの区切りが打たれる事となります。
思い返せば1993年5月15日…より前の1992年11月23日。日本初のプロサッカーリーグ開幕に先駆けて、Jリーグの始まりとも言える舞台として開催されたのが第1回ナビスコカップでした。この時の決勝戦が、他ならぬこの場所でのヴェルディvsエスパルス。そう考えると、Jリーグが産声を上げた試合は5月15日のヴェルディvsマリノスとされていますが、あの試合はJリーグが歩き始めた試合であって、産声を上げたのは11月23日のヴェルディvsエスパルスだったのかもしれません。
あの日から長い月日が経ち、数々の栄光の試合を国立競技場で重ねた両チームはいつの日か古豪…いわゆる「昔は強かったチーム」と呼ばれるようになりました。
それでも長い冬の時代から新たな芽を覗かせ始めたヴェルディと、苦しい時代ながらもビジネス面を含めた積極投資は怠らずに再びトップリーグに帰ってきたエスパルス。2023年のあの日、国立競技場で2つに分かれた運命が再びぶつかりヴェルディがJ1リーグの進化を見せるのか、あの日の因縁を抱くエスパルスが再起をアピールするのか。歴史が募る邂逅が東京で火花を散らします!
両チームスタメンです。
ヴェルディも清水も同じ監督が今季も指揮を務め、昨季と同じシステムをそのまま採用しました。
ヴェルディは最前線に京都から完全移籍に切り替えた木村勇大を配置し、シャドーはG大阪から完全移籍に切り替えた山見大登とG大阪から新たに獲得した福田湧矢の元ガンバコンビを先発で起用。木村や山見を含めて基本的には昨季のレギュラーメンバーを採用しており、磐田から獲得した平川怜や大卒ルーキーの新井悠大と熊取谷一星もベンチに入りました。
清水は中盤は新加入選手が多く名を連ねました。左右のハーフはカピシャーバ、中原輝とそれぞれJリーグの多クラブから獲得してきた2人を乾貴士の両脇に配置。ボランチには新外国人のマテウス・ブエノを置きました。右SBには昨季はレギュラーではなかった高木践を抜擢し、権田修一が退団したGKには沖悠哉を起用しています。
本日の会場は東京都新宿区、国立競技場です。
ヴェルディは昨年もマリノスとの開幕戦を国立で、開幕戦3日目となる日曜日に行なっていたので、今年も同じようなシチュエーションになりました。今年も国立開催のゲームは「THE国立DAY」と称して行われますが、ヴェルディの国立ホームゲームは今季唯一になる予定です。Jリーグによる無料招待も実施されたこの試合では抽選で3690名にタオルマフラーが、先着で33000名にユニフォームが無料配布されます。
今年は世界陸上の開催も予定されている国立競技場。かつての旧国立競技場を代表するゲームの一つでもあったヴェルディvsエスパルスは新国立でも2023年12月にドラマを刻みましたが、果たして今年の結末は。
本日は現地観戦です!スポーツ観戦日記はまた後日。
ちょっとこの東京への用事も含めてバタバタしたので更新遅れました!!
ヴェルディvsエスパルスは清水ファンの友人と観に行ったんですが、終了間際の猛攻時に友人が「もう許してくれ!!」って懇願してるのを見て第三者視点でどっちかのファン観察するのクッソ面白いなと思いました(そして自分もそう思われてたんやろなって) pic.twitter.com/iGob7S3Eov
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年2月20日
立ち上がりから試合をやや押し気味に進めたのは清水で、トップ下の乾を中心にヴェルディ陣内に攻め込んでいくような場面は多々ありました。しかしヴェルディも上手くゾーンで守りながら清水側に打開できるような隙を作らせずに守っており、清水も2列目の3人がドリブルで持ち運びながら隙を伺い、サイドエリアまで侵入する機会はそれなりにあったものの、そこからペナルティエリア内にはなかなか入れずもどかしい時間が続きます。
一方、攻めあぐねていたのはヴェルディも同様でした。最初の好機はヴェルディで、31分に山見のCKを綱島悠斗が合わせてGK沖悠哉がファインセーブで防ぐ場面がありましたが、ヴェルディも選手間の距離がやや広くWBは清水のSBに抑えられ、3トップもそのままボランチやCBに捕まる形に。あまり連動しきれない状態が続いていました。
そんな中で40分、直前に細かいパスワークでチャンスを作る場面も出てきた清水は、ゆっくりとしたビルドアップで緩急の緩のリズムを作りつつ、右SBの高木が前線に一気にダッシュ。これを見逃さなかった蓮川壮大のロングフィードを高木がワンタッチで折り返し、最後は走り込んだ北川航也が頭で押し込んで清水が先制!
聖地での悔しさは聖地で晴らす
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年2月16日
エスパルスJ1復帰ゴールはキャプテンの頭
DFの背後を取り最後は #北川航也
🏆明治安田J1第1節
🆚東京V×清水
🆓#DAZN LIVE配信中#Jみようぜ #Jリーグ#Jリーグ開幕 #東京V清水 pic.twitter.com/Y1MXEvf7Lx
前半は終了間際の鮮やかな一発で清水がリードを奪って後半に向かいます。
後半も基本的な流れは前半と同じような展開となり、その中でも前半よりもカウンター狙いにシフトしたような清水に対して、ヴェルディはややボールを持たされる形でのアクションを迫られる展開となりました。
清水はサイドでのマンツーマンとそこにFWやボランチがフォローに入って1対2的な状況を作って追い詰めるプレスが上手く機能し、攻撃時の選手間の距離が後半はすこぶる良くなかったことでショートパスを駆使したショートカウンター気味な攻撃が上手くハマるようになっていきました。51分には前線でのボール奪取からカピシャーバがGKと1対1を迎え、63分にはGKから繋いだボールを最後は乾がドリブルでシュートまで持ち込みますが、前者はGKマテウスのファインセーブ、後者は枠外に逸れて追加点ならず。
ヴェルディは56分の時点で新井悠太、平川怜、染野唯月を同時投入。76分には翁長聖、79分には白井亮丞も送り込むと、システムも2トップにした形で猛攻を狙います。
しかし88分の平川のスルーパスに抜け出した齋藤のクロスから染野がアクロバティックなボレーを見せた場面は枠を大きく逸れ、その後は清水が5バックにシステムを変更しながら上手く時間を使って試合終了。J1で実に904日ぶりとなる勝利は、試合前に秋葉監督が「よくぞこのカードを組んでくれた」と語った通りの相手からもぎ取りました!
全体的なところで言えば清水の守備が上手くいったという事、そこから攻撃への切り替えが試合全体を通してスムーズに運んだというところだったと思います。
清水は全体としてマンマーク戦術でやっていた訳ではないと思いますが、ボールが入った時には相手に必ずマンツーマン的に誰かが潰しに行く事、その上で相手のWBはSBやSHがしっかりとケアしておく体勢を早々に固めた事で、ヴェルディの2シャドー+1トップはそこで個人としては打開しなければならない状況になってしまった。結果的にヴェルディの前線の3人それぞれが孤立する状況を清水は作れていましたし、木村・福田・山見の3人ははコンビネーションを発揮するには遠すぎる、スペースを狙うには近すぎるような中途半端な距離感になっていた。3人とも、例えば清水ならカピシャーバのようにゼロをイチに変えるような突破が得意なタイプの選手ではないので、3人とも苦手な形でプレーさせられる状態になっていた部分はあったと思います。そこで住吉にせよ蓮川にせよWボランチにせよ、この場面で誰に入ったら誰に行く、誰がカバーするみたいな連動がすごく整理されていたんじゃないかなと。
結局、試合を通してもヴェルディにまともなチャンスシーンといえばCKを綱島が合わせた場面くらいでしたし、清水の守備の組み方はヴェルディの攻撃陣を上手く分断させたと言えるでしょう。
攻撃に関しても、前半こそヴェルディのゾーンディフェンスを前に「持ち運んでも打開できない」という時間が続いていましたが、それこそ先制点の場面のように一つのアイデアで綻びを生じさせてからは上手くテンポとリズムを作れるようになりました。特に右では乾を中心にパスワークとコンビネーションで突破し、左はカピシャーバの能力をフルに使いながらそれをフォローする、或いはクロスの先を準備するといった連動、チーム内での意思の統一はよく表れたゲームだったんじゃないかなと思います。特にカピシャーバは攻守に置いて圧倒的で、左サイドはカピシャーバに任せてある程度なんとかなるからこその右サイドでの自由が担保された部分はあるでしょうし。
もちろんこの日は前半で先制できた事、早い段階からヴェルディの攻撃をある程度無力化できた事も大きかったと思いますのでこれが続くかどうかは別問題。とはいえ、J2優勝を果たした去年すらも不安定感は否めなかったチームの中で、焦れずに自分達の得意なパターンを発揮できるまで待つ、取ったら取ったで合理的なスタンスを取るといったこの試合でチームが見せたいくつかのムーブは去年と比べても大きな成長なのかなと思います。あと途中出場の嶋本悠大も素晴らしかったですね。出場時間は僅かでしたが、ドリブルでの時間の作り方と1点差を逃げ切りたいアディショナルタイムを踏まえた時の振る舞いが18歳のそれでは無かったなと。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
2025明治安田J1リーグ第1節(開幕戦)分はガンバ大阪vsセレッソ大阪のマッチレビューページに記載しています。
乾って華あるなあ
ではでは(´∀`)