King GnuのStardam、結構ロングランよね
どーもこんばんは
さてさて、いよいよ日本代表は3月20日にバーレーン、3月25日にサウジアラビアと2026年北中米W杯予選が行われます。
いずれも埼玉スタジアム2002で行われるホーム2連戦。日本にとってはどちらか1試合でも勝利すれば8大会連続のW杯出場が決定します!勝てば史上最速でのW杯出場の決定、数々の栄光を刻んできた埼スタのピッチで新たな歓喜の咆哮を選手が、スタッフが、スタジアムのサポーターが叫ぶその瞬間を今や今やと待ち望んでいます。
という訳で、今回は過去のW杯出場決定試合を振り返ってみました。過去の歓喜を胸に宿し、新たなる祝福への想いを馳せましょう!
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。】
↓
【1998年フランスW杯出場決定試合】
1998FIFAワールドカップフランス大会アジア第3代表決定戦
日本3-2イラン
1997年11月16日@ラルキン・スタジアム(マレーシア、ジョホールバル)
日本得点者:中山雅史(39分)、城彰二(75分)、岡野雅行(118分)
イラン代表:アジジ(46分)、アリ・ダエイ(58分)
FW14 岡野雅行(浦和レッドダイヤモンズ)
監督:岡田武史
記念すべき、初のW杯出場を決めた試合。日本サッカーを語る上で最も重要な試合は、この試合とドーハの悲劇、そして日韓W杯ベルギー戦の3試合だと思っている。
「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれるこの試合を取り巻く空気感は、私を含めた今の20代の日本人にはおそらく一生味わえないようなものだったように思うし、インタビューの場で当時の選手の多くが「喜びよりホッとした」と語るように、当時のプレッシャーは想像を絶するほどのものだったはず。日本サッカー殿堂にチームとして殿堂入りを果たしたのは1938年ベルリン五輪と1968年メキシコシティー五輪の2チームだが、次にチームとして選ばれるとしたらジョホールバルのメンバーか2011年のなでしこジャパンのどちらかだろう。
アジジ作戦、2トップの同時交代、岡野雅行というカタルシス……チームとしての一挙手一投足の全てが伝説となった試合である。
【2006年ドイツW杯出場決定試合】
2006FIFAワールドカップドイツ大会アジア最終予選グループB第5節
北朝鮮0-2日本
2005年6月8日17:35@スパチャラサイ国立競技場(タイ、バンコク)
GK1 楢崎正剛(名古屋グランパスエイト)
MF6 中田浩二(オリンピック・マルセイユ)
DF14 三都主アレサンドロ(浦和レッドダイヤモンズ)
DF26 坪井慶介(浦和レッドダイヤモンズ)
監督:岡田武史
ドイツW杯出場に王手をかけたアウェイ北朝鮮戦は、北朝鮮がこれ以前のホームゲームで観客が起こした暴挙に対する制裁として、中立地・タイでの無観客試合として行われた。それ以外にも中田英・中村・三都主が揃って出場停止となった試合だったが、柳沢と当時時の人となっていた大黒のゴールで勝利。「世界最速でのドイツW杯出場決定」と大きく取り上げられたが、それ以上に日本にとっては史上初めて予選をストレートで通過してのW杯出場決定となった。
この予選にも紆余曲折はあり、特に第4節バーレーン戦前の中東合宿における「アブダビの夜」というエピソードは語り草になっている。また、スタンドの外にはスタジアムに入れないながらも日本代表サポーターが多く詰めかけていた。
【2010年南アフリカW杯出場決定試合】
2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会アジア最終予選グループA第8節
ウズベキスタン0-1日本
2009年6月6日19:00@パフタコール・マフカジイ・スタジアム(ウズベキスタン、タシュケント)
日本得点者:岡崎慎司(9分)
FW16 大久保嘉人(VfLヴォルフスブルク)
MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
MF 松井大輔(ASサンテティエンヌ)
監督:岡田武史
フランスW杯予選を除けば、最も過酷な予選を強いられているのは今回だと思う。だがW杯出場決定試合に限れば、ジョホールバル以降で最も壮絶なのはこの試合だった。
敵地・ウズベキスタンでの試合は早い段階で岡崎慎司のゴールで先制したのは良かったが、シャツキフとジェパロフという当時のアジアトップクラスの2人を擁する相手に苦戦し、更には長谷部と岡田監督に不可解判定で退場処分が科せられる。それでもなんとか前半のゴールを守り切って勝利。予選を通じて苦戦はしたが、なんやかんやで負けなかった事で早々とオーストラリアとの2強状態に持ち込めたのは大きかった。
【2014年ブラジルW杯出場決定試合】
2014FIFAワールドカップブラジル大会アジア最終予選グループB第8節
日本1-1オーストラリア
2013年6月4日19:35@埼玉スタジアム2002
日本得点者:本田圭佑(90+1分)
オーストラリア得点者:トミー・オアー(82分)
GK1 川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
DF3 酒井高徳(VfBシュトゥットガルト)
MF8 清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)
FW9 岡崎慎司(VfBシュトゥットガルト)
FW10 香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)
MF13 細貝萌(バイヤー・レヴァークーゼン)
MF17 長谷部誠(VfLヴォルフスブルク)
監督:アルベルト・ザッケローニ
「歴代最強の日本代表」が議論される時に最も多く名前が挙がるのはこの頃のチームだろう。人気先行で語られる事もあったが、それに説得力を持たせるくらいにはこのチームのレベルは戦力も完成度も相当高いところにあった。予選敗退が全くチラつく事なくW杯出場を決めたのはこの時くらいだと思う。
とはいえ、当時もオーストラリアには苦戦しており、日本自体も2013年の代表戦は結果・内容ともに芳しいものではなかった。日本からすれば引き分けでも突破が決まる中でお互いに決定機を得るスリリングな展開となり、終盤には遂に先制点を許す。それでも後半アディショナルタイム、本田がど真ん中に打ち込んだPKはザックジャパンのハイライトの一つとして余りにも美しかった。
ちなみに、日本がホームゲームでW杯出場を決めたのはこれが初めて。
松木&中山「ハンドぉぉ!!(狂乱)」
笛「ピピィーッ」
名波「…PKですねぇ(冷静)」
【2018年ロシアW杯出場決定試合】
2018FIFAワールドカップロシア大会アジア最終予選グループB第9節
日本2-0オーストラリア
2017年8月31日19:35@埼玉スタジアム2002
MF10 香川真司(ボルシア・ドルトムント)
FW11 久保裕也(KAAヘント)
MF13 小林祐希(SCヘーレンフェーン)
FW14 乾貴士(エイバルCD)
MF16 山口蛍(セレッソ大阪)
MF17 長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
FW18 浅野拓磨(VfBシュトゥットガルト)
DF19 酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)
MF 髙萩洋次郎(FC東京)
監督:ヴァイッド・ハリルホジッチ
UAEに敗れる衝撃的なスタートとはなったが、その後は白星先行に転じグループ首位。だが、勝点は日本が17、サウジアラビアとオーストラリアがそれぞれ16という壮絶な三つ巴だった。日本はこの試合に王手をかけていたが、試合前の時点でサウジアラビアがUAEに敗れた事でオーストラリアも勝てばW杯出場決定という状況になってしまっていた。日本は仮に敗れても王手を次に持ち越すだけと言えばそうだが、最終節はアウェイでのサウジアラビア戦。引き分けすら避けたいシチュエーションだったのは言うまでもない。
ハリルジャパンを巡る見解は、JFAとの絡みを含めてファンや有識者の中でも賛否両論となっている。個人的に、時期や対応の問題はあったとしてもハリルホジッチ監督の解任自体は間違いだったとは思っていないという立場ではある。だが、この試合に関しては彼の濃厚な監督キャリアの中でも会心の出来だったと思うし、ハリルジャパンのベストゲームだったのは間違いない。あと当然ながらガンバファンは狂喜乱舞した。
ちなみに、日本は2大会連続で埼玉スタジアムのオーストラリア戦でW杯出場を決めたのだが、オーストラリアの監督はどちらもアンジェ・ポステコグルーだった。まさか井手口のセルティック移籍で邂逅するとは……。完全に余談だが、現在のグラハム・アーノルド監督を含めオーストラリアの歴代監督はJリーグの監督経験者めちゃくちゃ多い。
【2022年カタールW杯出場決定試合】
2022FIFAワールドカップカタール大会アジア最終予選グループB第9節
オーストラリア0-2日本
2022年3月24日@スタジアム・オーストラリア(シドニー)
日本得点者:三笘薫(89分,90+4分)
DF4 板倉滉(シャルケ04)
MF6 遠藤航(VfBシュトゥットガルト)
MF8 原口元気(1.FCウニオン・ベルリン)
FW9 上田綺世(鹿島アントラーズ)
MF13 守田英正(CDサンタ・クララ)
MF14 伊東純也(KRCヘンク)
MF15 旗手怜央(セルティックFC)
DF16 山根視来(川崎フロンターレ)
MF17 田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)
DF20 中山雄太(PECズヴォレ)
MF21 三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)
GK23 シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)
「W杯出場が当たり前」という空気感になって以降……もっと言えば、おそらく1998年フランスW杯予選以降で最も苦しんだ予選だった。ホームで迎えた初戦のオマーン戦を落とすと、続く中国戦こそ勝利したが敵地でサウジアラビアに敗北。1勝2敗という危機的状況を前に森保監督の進退も問われる事態となったが、システムを変更して背水の陣で迎えたオーストラリア戦でなんとか勝利すると、そこからは5連勝でラスト2試合の時点で王手をかけた。
とはいえ、勝点18で2位の日本に対して1位サウジアラビアが19、3位オーストラリアが勝点15だった為、この試合でオーストラリアに敗れれば得失点差で3位に転落して最終節を迎える事となっていた。日本が猛攻を仕掛けながらも点を取りきれない状況でオーストラリアもカウンターで決定機をいくつか作る中、引き分け濃厚と思われた88分に山根の折り返しに走り込んだ途中出場三笘のゴールで日本先制!アディショナルタイムには原口のパスを受けた三笘が左からカットインを仕掛けて自ら決め切り勝負有り!
今見返したらマジで死の組で草 pic.twitter.com/TZNyDX3UQg
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2022年11月26日
まさしく三笘伝説と呼ぶべき展開でW杯出場を決めた日本。最も苦しんだ予選は後の歓喜へとつながることに…。