
【こちら後編になりますので、是非前編からお読みくださいませ】
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【GLAY30周年記念特集ということで様々な記事をまとめております。是非に!】
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【オリジナルアルバム出してみました!だいぶGLAYさんの影響を受けたもの多々……聴いてみてくださいませ。】
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【過去のGLAYライブレポ】
・GLAY30th Anniversary GLAY EXPO2024-2025 GRAND FINALE
・GLAY30th Anniversary ARENA TOUR 2024-2025 “Back To The Pops”Presented by GLAY EXPO
・GLAY HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2023-The Ghost Hunter-
・HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2023 -The Ghost of GLAY
・GLAY LIVE TOUR 2022 〜We♡Happy Swing〜Vol.3 Presented by HAPPY SWING 25th Anniv.
・GLAY ARENA TOUR 2021 "FREEDOM ONLY”
・GLAY ARENA TOUR 2019-2020 DEMOCRACY 25TH HOTEL GLAY THE SUITE ROOM
・GLAY ARENA TOUR 2017 SUMMER DELICS
・GLAY ARENA TOUR 2004 THE FRUSTRATED -extrame-
・GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIO JAPAN THE FRUSTRATED
『軌跡の果て』『つづれ織り〜so far and yet so close〜』『pure soul』という大バラード3連発を終えると、荘厳な雰囲気からは少し砕けた後半戦に入る。
FM802の生中継も入った状態で繰り出されたメドレー後半はまさしくヒットパレード。『BE WITH YOU』『ここではない、どこかへ』『とまどい』『SPECIAL THANKS』『春を愛する人』が一気に畳み掛けてくる。ピアノを弾くTAKUROも拝む事ができた。個人的には、このライブのセトリはベストアルバム発売に際して行われたファン投票をベースにすると思っていたので、ここではないどこかへの鋭いHISASHIのギターリフが鳴り響いた時には予想外かつ痺れた。ヒット曲の割にはレア曲だったりするので…。そしてなんと言っても春を愛する人の大団円感は実に素晴らしい。独断と偏見が許されるならば、日本で最も美しい歌詞は『春を愛する人』と『大きな玉ねぎの下で』だと思っている。何気にJIRO氏、結構こっちの華道にぶんぶん来てくれるの嬉しい。
ここからがアップテンポな後半戦らしいゾーン。初披露となる曲を除けばこのライブでは唯一近々の楽曲として演奏された『BRIGHTEN UP』を皮切りに、ライブではお馴染みの『彼女の"Modern..."』からファン投票で後期1位を獲得した『疾走れ!ミライ』に続く。
おそらくこのライブがややミドルテンポな楽曲中心だったり『SHUTTER SPEEDSのテーマ』辺りが外れたのは京セラドームの問題もあったと思うので、もしかしたらモダン外れるんじゃないか…?と思ったりもしたが、ビジョンの両脇にブラウン管テレビから過去の映像も流れる演出を含めて良かった。なんやかんや言っても、何度GLAYのライブに行って何度聴いても、やっぱりGLAYのライブに行った感じが一番するのは彼女の"Modern..."な気はする。
そして最後には大団円の『SOUL LOVE』である。突き抜けるような爽やかさ。「新しい日々の始まり〜」からこの曲は始まるが、全てのシーンのオープニングに映えるようなこの曲で本編が終わるというのもまた良い。20周年の『生きてく強さ』にせよ、ある種アニバーサリーのテーマのような楽曲で締まるのも乙である。SOUL LOVEの大合唱で本編は終了。アンコールへ向かう。
この日はTERUの誕生日とあり、アンコールはメンバーと共にケーキがTAKUROに運ばれて堂々入場。TERUは昨年話題になった「ハッピーバースデー俺〜」の珍曲に「ビッグになりたい!」と叫ぶわタカアンドトシのギャグまで混ぜ込むわでやりたい放題。しかしながら思ってた以上にTAKUROケーキを運ぶ距離が長すぎるのと、通路からステージまで段差と坂道があって最後は数人がかりの作業に。あるよね、ああいうの…「せーの!」みたいな…。そういえば何気にTERUバースデーと稲葉浩志バースデーに行った私。
誕生日ケーキの火を消したところからはメンバーのMCが(音楽ナタリーに全文記載)。サポートの村山氏の話は、彼の場合はある種リスナーからスタートした人間だったりする訳で……GLAYのメンバーと共に歩んだというよりは追いかけていったような人な訳で、それも踏まえて沁みるMCでしたね。
JIROさん「幸せですか?」

HISASHIさんのご唱和くださいの難易度ベリーハードっぷりと、メッセージVTRを送ってくれた小田和正さんの「GLAYの諸君」「真面目な連中」の大御所っぷり。TAKUROの号令で上映されたGLAY×HYDEの映像中に完全にピクニック状態のJIRO。JIROさんラジオで「大阪はファンミみたいな感じになる」って仰ってましたけどアンコールの楽曲前のやりたい放題っぷりは完全にファンミでした。
そこから始まる『悲願』の荘厳さ、ドラマティック感との落差よ…。悲願もなんというか、あの曲は照明を落として暗い会場に少しの明かりを灯した状態で聴くのにすごくマッチした曲でしたね。
その悲願が終わり、TAKURO御大が一言。
TAKURO「もし知ってる人がいたら……一緒に歌ってください」
ワイ「!?!?そんなレア曲、ここで急にやるんか!?」
TERU「柔らーかな…風がー吹く……」
知らんわけあるかいや!!!!
そんなHOWEVERの「だがしかしDon't Look Back in Anger計画」を経て『またここであいましょう』、フロートで場内を一周(途中でTERUののマイクが壊れる)して、今やGLAYのライブの締めに最も似合う楽曲『BEAUTIFUL DREAMER』でその祭典は幕を閉じた。
GLAY in 京セラドーム大阪。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年6月8日
あれは小1の頃、「次の大阪ドームは連れて行ってくれる」という話になっていたら気が付けばインテックス大阪に飛んで話もジャンプ。色んなアーティストを京セラで見たけれど、あの場所で1番見たかったアーティストは別にいることを20年間ずっと胸に抱いて生きてきました。… pic.twitter.com/30xnrg9Ukf
あのライブから家に帰る帰路、そこから再び始まる日常。それらを消化しながら、あの日の記憶から遺る感想に、自分にとって「GLAYとはなんぞや?」なるものの答えを自分なりに考えてみようとした。
その答えはある意味で探したものそのものであって、いわば「答えをくれるバンド」なんだと思う。ファンが望むもの、ファンが触れられない未確定なものに、確かな答えが返ってくる……このドームライブはその最たるものだった。
2005年、結成10周年を記念した5大ドームツアーで大阪ドームのみ開催が叶わずインテックス大阪で代替開催という事態に陥ったそのステージの上で、TERUは「いつか必ず大阪ドームでライブをする」と宣言した。2020年に公演を計画した時にはまだ出禁は解かれなかったが、いつか必ずこの場所でライブをするという答えの為に奔走し、そして20年以上の月日を経てこの日のこの場所に辿り着いた。その為にはドーム側との交渉も勿論だが、そもそもドームライブが成立するだけのバンドを維持し続ける必要がある。それを達成したステージの上で、TERUが「(東京では演奏しなかったけど) 大阪ではどうしても演りたくてセトリに組み込んでもらった」として演奏された『またここであいましょう』には、この世に転がる無数のどんな言葉よりもGLAYからの答えであり、その提示のように思えた。思えば、このライブにはそういう「答え」のような要素がすごく詰まっていた。例えば『またここであいましょう』が大阪ドームの為の答えならば、『SOUL LOVE』が本編最後に組み込まれた事はまさしく2020年から続いた東京ドームへの物語に用意された答えだろう。
何より、GLAYが答えを提示する事はこのライブの演出コンセプトでもあったのかもしれない。TAKUROによる『NEVER-ENDING LOVE』の後に流れたムービーの最後に表示された、2年前の武道館公演でHISASHIが発した「死ぬまでGLAYをやらないか?』という言葉。エンドロールで表示された『永遠にGLAYをやりたいです』の言葉はその大いなる答えだっただろうし、かつて自著『胸懐』で永遠なるものを断固として否定し続けたTAKUROがこのアンサーに辿り着いたその人間ドラマは壮大なものだろう。
GLAYはファンにこの先の活動の答えを用意してくれる。その上で彼らは彼らで、常に「この4人で楽しく活動する事」を何よりも頂点の答えとして活きている。彼らは「有言実行のバンド」と称するが、それは"GLAYというバンド"という生き物が生きていく中で生まれた問いと難題に一つずつ答えを出していきながら、譲れない絶対的な答えを守る為に全てを尽くして日々を生きている。30周年イヤーは他のどの一年よりも、GLAYにとって、過去の課題と伏線と、そして普遍的で尊い絶対的な前提に対する答えを一つずつ提示していく一年だったように思う。この"京セラドーム大阪"での初ライブは、その答えを詰め込んだ物語のような3時間だった。
SAY YOUR DREAMのような物語はそれぞれ誰しもが持ち、そしてその曲の先には新たな歌詞が待っている。これからもGLAYが見せてくれる問いと答えを一つずつ潜っていきながら、そのドラマをまた見ていきたい。この上ないほどに最高のライブだった。
【前編から読む】
「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 GRAND FINALE」
6月8日@京セラドーム大阪
セットリスト
1 誘惑
2 嫉妬
3 生きてく強さ
4 グロリアス
5 メドレー
5-1 シキナ
5-2 STREET LIFE
5-3 Missing You
5-4 都忘れ
5-5 MIRROR
6 BLACK MONEY
7 NEVER-ENDING LOVE
8 軌跡の果て
9 つづれ織り〜so far and yet so close〜
10 pure soul
11 メドレー
11-1 BE WITH YOU
11-2 ここではない、どこかへ
11-3 とまどい
11-4 SPECIAL THANKS
11-5 春を愛する人
12 BRIGHTEN UP
13 彼女の"modern…"
14 疾走れ!ミライ
15 SOUL LOVE
ENCORE
16 悲願
17 HOWEVER
18 またここであいましょう
ではでは(´∀`)