RK-3はきだめスタジオブログ

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脆くも儚く〜2025明治安田J1リーグ第30節(前倒し分) FC町田ゼルビア vs ガンバ大阪 マッチレビュー&試合考察〜

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町田商店

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第30節(前倒し分)、FC町田ゼルビア vs ガンバ大阪 の一戦です!

 

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まあ、ほんと……悩ましいシーズンというかなんというんやら。

葛藤、一時の歓喜、消化不良感、熱狂と絶望……それらを繰り返しながら、いよいよシーズンは最終コーナーに差し掛かろうとしています。

 

 

7月のリーグ戦2試合は素晴らしいゲームでした。

そこには戦略に対しての熱量やクオリティがしっかりと備わっていた。しかしその後、8月に入ると今度は戦略の歪みにそのまま突っ込んでいくかのような空回りを繰り返し……そう、振り返れば今シーズンのガンバのマッチレビューも、ほとんど冒頭で似たような事を書いている。それもある意味で今の状況がなんたるかが自分なりに表れた結果だとも思ったり。

ここからはACL2も始まります。町田ゼルビア……7連勝をし、ポヤトスガンバを象徴するような名手まで引き抜いていった。強烈な野心と計画性、それを裏打ちする資金力で持ってガンバや他のチームも含めた立ち位置を今まさに奪おうと邁進し続ける難敵を前に悩みの季節を断ち切り、悩んで迷って決めた心に出した答えに深く頷けるような、そんな勝利を祈っています。

両チームスタメンです。

 

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安部柊斗、ジェバリ、山下諒也を出場停止で欠くガンバは前節広島戦からスタメン5人を変更。前節はトップ下起用だった満田誠をボランチに下げている事を踏まえると前線4枚は総替えとなっており、宇佐美、ヒュメット、そして第19節鹿島戦以来の先発となるアラーノがそれぞれ先発に復帰。そして左WGには前々節岡山戦で復帰した奥抜侃志が開幕戦以来の先発となりました。また、守備陣では第22節京都戦以来の先発となる福岡将太が久々にSBとして先発。黒川圭介がリーグ戦のスタメンを外れるのは昨年4月の札幌戦以来です。

7連勝中の町田は3-0で勝利した前節C大阪戦からの先発変更は2人。ドレシェヴィッチに代わって菊池流帆、出場停止の相馬勇紀に代わって西村拓真がそれぞれ先発に復帰しました。GK谷晃生、DF昌子源、そして先日移籍が発表されたベンチスタートのネタ・ラヴィは古巣対決です。

 

 

 

本日の会場は東京都町田市、町田GIONスタジアムです。

第30節はちょうど1ヶ月後の9月20日に開催されますが、ACL出場チームの試合となる町田vsガンバ、そしてサンフレッチェ広島vsヴィッセル神戸の2試合は前倒しで本日行われます。

町田は8月のホームゲーム3試合を「青城祭」と銘打って開催しており(奇遇にも相手が神戸→セレッソ→ガンバという)、対象3試合ではいずれも来場者プレゼントを実施。タオル、Tシャツに続いて今日はリストバンドが配布されるとの事。また、ゲストとして映画の宣伝でクレヨンしんちゃんが来場。お前先月パナスタ来とったやんけ!!!!!

 

 

 

前半から町田の方が人数をかけてガンバ陣内に圧力をかけた攻撃を展開。攻め込むというよりは、ガンバに対して明確に押し込んだ状況を作るという作業を先に固めようとしていた事で、チャンスはそこまで多くなくともガンバの重心を下げながら高い位置でボールを動かしていけるような土壌を作ろうと試みていました。

対するガンバも陣地挽回を試みる場面はいくつかあり、基本的には左寄りのポジションを取った宇佐美にボールを当てながら奥抜が左サイドを抜け出していくような狙いを見せており、アラーノもサイド突破よりは右から中へ入っていくアクションを見せる事で左→中への攻撃ルートを明確に示していきます。

 

 

 

しかし前半17分、町田は左サイドからのCKを獲得すると、ナサンホが中央に入れたボールに対してほぼフリーで待ち構えていた昌子源が合わせるだけのヘディングシュート。町田象徴のキーマンにして、ガンバとの縁もある男にあっさりとセットプレーを沈められてしまい町田先制。

 

 

失点を許した後のガンバは、良くも悪くも左サイドで奥抜vs望月の構図がハッキリしたことも踏まえてヒュメットが右サイドに流れていったところにロングボールを入れる攻撃も散りばめるようになっていきました。

その中で27分には奥抜のクロスにヒュメットが反応してネットを揺らすもオフサイド。31分にはセットプレーから半田陸、39分には宇佐美から右サイドを抉ったアラーノの折り返しに奥抜が走り込みましたが、シュートシーンはいずれも実らず。

 

 

 

前半アディショナルタイムには満田のロングボールに抜け出したアラーノの折り返しに、ヒュメットがスルーして宇佐美が走り込む川崎戦の逆かと思われたシーンが訪れましたが…宇佐美のシュートは枠外へ。ガンバも背後へのアクションには見せ場とクオリティをいくつか見せたものの、パスもシュートまで最後のところで精彩を欠いて1点ビハインドで前半終了。

 

 

 

後半はガンバのペースでした。

56分に奥抜を下げてウェルトンを投入したガンバでしたが、後半のガンバは町田がやや引いたことで高い位置を軸線にボールを動かし始めていける状態を作ると、密集したエリアの中で宇佐美をフォローにワンタッチ、ツータッチのパスワークが目立つようになりました。56分にはアラーノの折り返しに宇佐美→鈴木→宇佐美→満田と繋いで最後には宇佐美がスーペルなシュートを放ちますが、皮肉にもこのスーパーアタックは谷晃生がビッグセーブで阻止。しかし町田からすれば前半の裏抜けに加えて宇佐美のシュートシーンに至るようなパスワークまで警戒せざるを得なくなった事で「潰しどころ」を定めにくくなった事で、59分には今度はワイドな攻撃からヒュメットのシュートシーンに至るなどガンバの攻撃にも多彩さを出せるようになっていきました。

 

 

 

迎えた61分、左サイドでボールを持ったウェルトンは自ら勝負を選択して角度のないところからシュート。一度はGK谷に阻まれるも、敵味方多くの選手がラインアウトを確信したボールに1人だけ喰らい付いて折り返せば、最後はヒュメットが決め切って遂にガンバ同点!!

 

 

そうなるとここからはガンバが攻勢を仕掛ける展開が続いていきました。73分には福岡のオーバーラップからアラーノのヒールでのワンツーから特大決定機。しかし福岡のシュートはGK谷に阻まれ、そのこぼれ球に対するヒュメットのシュートも谷が阻止。それは恩返しとは言わねえよ…。75分にも宇佐美のロングスルーパスに反応したウェルトンが狙いますが、今度は谷の正面に阻まれます。77分には町田が攻め込み、西村拓真が個人技から反転して打ち切りますが今度はGK一森純がビッグセーブ。

 

 

 

しかし悪夢は78分に唐突に訪れました。

町田の攻撃が続いた流れから昌子が入れたクロスボールを途中出場のオセフンがファーサイドでヘディングシュート。これを一度はGK一森が抑えた……かと思われましたが、一森が想定外のファンブル。ここに詰めていた林幸多郎が押し込んで町田が勝ち越し…。

 

 

アディショナルタイムにはクロスボールに反応したオセフンに対する途中出場黒川の対応がファウルと判定されてPK。これを西村に決められてゲームセット。

ガンバは屈辱の3連敗。一方、8連勝を達成した町田は1試合多い暫定順位ながら首位に浮上しています。

 

 

 

内容面ではそこまで悪いゲームだったとは思ってないです。このフレーズが27試合を終えた段階で正しいフレーズなのかどうかは別としても、少なくとも3連敗の中で岡山戦や広島戦と同列でで語られるような中身では無かったですし、だからこそこの試合が深刻な敗北である事もまた一理でしょう。

前半は陣取り合戦的な考え方で言えば町田がフィールド全体で優位な設定を作ろうと全体で押し込んできた中で、ガンバはなるべく背後へのアプローチを狙っていました。立ち上がりは奥抜が積極的にスペースを狙っていった事で町田の守備陣はWBとCBの間の空間を必要以上に警戒しなければならない状況は作れていたと思いますし、実際に奥抜から可能性のあるシーンがあったり、そこに蓋をされ始めたら今度は右のアラーノからそういう場面を作れるようになっていった。そこに対して中央で裏抜けを目指すヒュメットにしても、アラーノを満田、奥抜を宇佐美がフォローするような関係性にしても機能していましたし、ポヤトス監督が試合後に「前半しっかりとボールを動かしながら、相手の疲労を蓄積させることができ、後半はいい流れの中から同点ゴールを取ることが出来た」という言葉も試合の評価として間違ったものではないでしょう。

実際に後半…それこそ町田に2点目を奪われるまでのアクションは純粋に楽しかったです。前半はガンバを押し込もうとしてきた町田が引いてきた事で、結果的にガンバはビルドアップのスタートラインを高い位置で固定できるようになった。そこで前半に町田に植え付けた背後へのアクションのイメージに加えて、56分の宇佐美のシュートシーンのように中央でのパスワークという形を一つ提示した上で、直後に今度はワイドな攻撃からヒュメットのシュートシーンに漕ぎ着けた。短時間で複数の攻撃パターンを見せられた事で町田としても守備の要点を絞りにくくなっていたと思いますし、調子が良かったアラーノを下げたポヤトス監督の采配に異論を寄せる声もありますが、その状況で宇佐美-満田-鈴木-ヒュメットのセンターラインは動かさない方がいいと判断したポヤトス監督の采配はすごく自然でした。あそこで2点目を取れなかった事に関しては、正直もう谷を讃えるしかないなと…。

 

 

ただ、最後のところの徹底は町田の方が圧倒的に上でした。"最後のところ"をクオリティと解釈するならば、後半の攻撃を見ればガンバも決して劣るチームではない。問題は最後のところにどこまで執着できるか…というところでそこは町田というよりもまさしく黒田剛のイズムでもあるんでしょう。ガンバも同点弾のウェルトンのように、チーム自体がある程度流れに乗れている時は身を委ねるようにそれができるんですが、町田は全ての時間でそこを徹底し、何も出来なくてもまずはそこから徹底する事で風を待つ。前半の半田の折り返しに誰も詰めていなかったガンバと、一森の一瞬のファンブルに林が突っ込んでいた町田の対比はこの試合の象徴的な2シーンではあったんだろうなと。黒田監督はよく「原理原則」と口にしますが、まずは「今やる事」「今やるべき事」「今やれる事」を徹底するといったところで、ガンバが攻勢に出た時間でもそれを貫いた町田が風を待ち、そして吹いた風にしっかりと乗ってみせた。そこは現状の町田との差を認めなければならない最大の部分でした。

何より……ミスは起こるものであって、一つのミスがその選手の価値やこれまでの貢献を否定するものではないですし、そもそも試合全体を通して細かいミス自体は多かったと思いますが、それでも一森の2点目のファンブルは致命的でした。極端な話、試合のシナリオとしては岡山戦のように0-3で敗れる事よりも、同点に追いついたイケイケムードで逆転の兆しが見えていた中であのミスを喫してしまった事の方がダメージは大きく、実際にあそこで"試合が壊れた"という形になってしまった事は確かです。去年のガンバは最悪の状況で迎えた札幌戦で他の誰でもない宇佐美が2点を決めた事で蘇生した訳ですが、サッカーでは当然逆のことも起こり得る。あの状況、あのタイミング、あの展開であのプレーが出てしまった、例えば岡山戦の0-3でもなく敗色濃厚になっていた広島戦でもなく、このタイミングで……。同じミスでも、それがどのタイミングで発生してしまうかでダメージの大きさは本当に変わってくる。そこは今のガンバが陥る悪循環をもっとも目に見えるわかりやすい形で映してしまった場面だったのかなと…。

 

 

んあ

ではでは(´∀`)