
"万博に集いし"
どーもこんばんは
さてさて、On This Dayというやつです。
2015年10月10日、大阪府吹田市、万博記念公園内にガンバ大阪の新たなる本拠地が産声をあげました。
パナソニックスタジアム吹田10周年 プロジェクト始動🎉
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2025年10月10日
10/10(金)10時より、特設サイト公開&記念企画スタート!
✅WEB連載「#パナスタ物語」
✅10周年記念ロゴ発表
✅記念グッズも順次展開予定✨
10年の軌跡を振り返り、次の10年へ。
リリースはこちら▶ https://t.co/hsqxGvBSCp… pic.twitter.com/CLywP2RDE4
2016年シーズンから稼働したそのスタジアムで過ごす月日は目まぐるしく、クラブとしては苦しい日々が続きましたが、そんな中でも"我らの城"はいつだってこのクラブとこのクラブを愛する人間の誇りであり、辛いシーズンになってもその中で生まれたこのスタジアムでの熱狂の一つ一つがそれぞれの想い出となり、フットボールを、そしてガンバ大阪を愛し続ける原動力になったと思います。
同時に、パナソニックスタジアム吹田の誕生は日本のサッカースタジアム建設にも大きな影響を与えました。元々、ガンバ大阪のホームスタジアムや吹田市のエンターテイメント施設として素晴らしい施設を造る事はもちろんとして、工法やスキームに至るまで「今後のスタジアム建設のモデルケースとする」という目標で竹中工務店、安井建築設計事務所共に造りあげたこのスタジアムは、日本サッカーのスタジアムに於ける歴史を「パナスタ以前/以後」と表現しても決して言い過ぎた表現ではないでしょう。
かつては指定管理者制度を導入していたのは鹿島アントラーズくらいなものでしたが、2015年に完成したガンバ大阪の市立吹田サッカースタジアム(パナスタ)は……まぁ、私がガンバファンである以上身内贔屓的なところは思われるかもしれませんけど、贔屓目を抜きにしてもパナスタの建設はこの国のサッカー界にとって相当エポックメイキングな存在だったんですよ。具体的にどういうスキームで建設したかは各種記事なりWiki辺りを読んで頂きたいのですが、ガンバのパナスタ建設が与えた影響として大きかったのは「"Jリーグクラブが主導する形でのスタジアム建設"の道筋をつけた」という部分で、それにより各Jリーグクラブはクラブが主導する形でのスタジアム建設の計画が一気に現実的になりました。
現に2019年に完成した京都サンガFCの京都府立京都スタジアム(サンガスタジアム)、来年から稼働となるサンフレッチェ広島の新スタジアム、新設ではなく大改修ですが、セレッソ大阪の長居球技場(桜スタジアム)辺りはまさしくこの流れに沿うものでしたし、それぞれがそれぞれに問題を抱えているとはいえ、J2クラブも具体的な計画を抱き始めるようになったのはやっぱりガンバのパナスタ完成が一つのターニングポイントだったように思います。
【女子W杯開幕】2023年女子W杯の日本開催が実現した場合の開催予定会場リストに見る、パナスタから始まった日本サッカー界のスタジアム事情とJFAのスタンスの変化
2025年10月10日、パナスタは竣工から10年を迎えました。
これからもこの場所で数々の歓喜が、数々の屈辱が、数々の喜びが、数々の悔しさが、そして数々の思い出と記憶が生まれていく事でしょう。その歴史の重なりを楽しみに、私もまたガンバ大阪のファンとしてサッカーライフを過ごしていきたいと思います。
…で!
今回はパナスタ10周年という事で、私が実際にパナスタで観戦した試合の中から強く強く強く思い出に残っている試合を10試合選んでみました。皆様も思い出とともに振り返りながら、自分の観戦試合での十選をやってみてください。
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ!】
↓
#1
2016明治安田生命J1リーグ1stステージ第1節
2016年2月28日14:05@市立吹田サッカースタジアム
鹿島得点者:鈴木優磨(72分)
自分にとって初めてのパナスタはこの試合だったんですね。まあ正直試合に関しては塩試合な上に負けたっていうクソ試合だった記憶しかないんですがこの試合に関しては何よりもこのスタジアムの中に踏み込めた事、それだけで全ての記憶が美しい体験だったなと思います。
そもそも私、この時が19歳か…。万博、西京極、代表で長居スタジアムしか行ってなかったので、専スタ自体がこの日が初めてだったんですよね。
#2
2016明治安田生命J1リーグ1stステージ第17節
2016年6月25日19:00@市立吹田サッカースタジアム
G大阪得点者:阿部浩之(45分)、金正也(54分)、今野泰幸(87分)
宇佐美貴史、2度目のガンバラストゲーム。試合自体もスリリングでドラマチックだったんですよ。名古屋ファンの友人は「オグランパス最後の輝き」とか言ってたんですけど。
で、最後に行われた宇佐美のセレモニー。「僕の夢はプロサッカー選手になることでもなく、Jリーガーになることでもなく、ガンバ大阪の選手になることでした」……阪神甲子園球場の甲子園歴史館に行くと、歴代の阪神選手の名言が書かれている壁があるんですけど、そういう感じの形でパナスタに残したいセリフですよね、後はシンプルに、万博時代は想像もできなかったパナスタの照明演出にビビった思い出。
#3
2018明治安田生命J1リーグ第9節
2018年4月21日19:00@パナソニックスタジアム吹田
G大阪得点者:ファン・ウィジョ(41分)
ダービーは全部が強烈なインパクトと思い出を残すゲームだったがゆえに10選をもろとも侵食しそうだったので、ダービーからは1試合のみ厳選して選んでみました。パナスタ初ダービーの2017年、伝説の2019年、象徴が轟いた2024年があった中でも、2018年は特に印象深かったですね。
チームとして最下位の状況で、レヴィー・クルピ を巡る因縁なんかも渦巻いていた中で、東口順昭が見せた闘志、林瑞輝が見せた執念……快勝でも無ければ美しい勝利ではなくとも、熱情に訴えかけるような気持ちを見せつけられたゲームでしたね。
#4
2018明治安田生命J1リーグ第21節
2018年8月10日19:00@パナソニックスタジアム吹田
色んな背景があったんですよ。レジェンド・宮本恒靖が監督に就任し、試合内容は改善されながらも直近2試合をいずれも悲劇的な形で落としていた。そしてこの日、相手には元ガンバの選手が3人いて、なによりこのスタジアムで最初のシーズンを、昨年までガンバを率いた長谷川健太がアウェイチームの監督として乗り込んできたというところで…。
そういう背景が重なって、我らが"ツネ様"の監督として最初の勝利がこんな劇的な形の白星になるとは。
#5
2018明治安田生命J1リーグ第28節
2018年9月29日16:00@パナソニックスタジアム吹田
G大阪得点者:ファン・ウィジョ(84分)
残留争いを強いられている中で行われた第2回GAMBA EXPO。この日は太陽の塔の内部を模したユニフォームでしたね。まだまだ苦しいシーズンだったとはいえ、ツネ様体制で3連勝と波に乗り始めたガンバは首位や広島と対戦。首位相手に踏ん張って踏ん張って、最後は終盤のファンウィジョのゴールでウノゼロ4連勝。降格圏の脱出、そして広島を首位から引き摺り落としたゲームでした。
この日の雰囲気が異常に凄かったんですよ。宮本恒靖の下で息を吹き返したチーム状況というところもあったと思うんですけど。パナスタの雰囲気を表現する言葉として"圧"という言葉がよく使われますが、それ当時広島の監督を務めていた城福浩監督が宮本監督との会話で発した言葉がきっかけ。
#6
2019明治安田生命J1リーグ第5節
2019年3月30日17:00@パナソニックスタジアム吹田
G大阪得点者:アデミウソン(10分)、ファン・ウィジョ(24分)、倉田秋(72分)
神戸得点者:ルーカス・ポドルスキ(45分)、ダビド・ビジャ(54分)、田中順也(80分,89分)
正確にはこの試合は"ガンバファンとしてのトラウマ試合"としてカウントされているんですよ。ショッキングな負けでしたわ。2点差ひっくり返されるし、結末が結末だし。ただ、今振り返ればすごい試合だったんですよね。ガンバの神戸対策のバチハマり感もそうですし、神戸もVIPトリオが全員活躍したおそらく唯一の試合だった。ショッキングな試合でしたが、この試合はまさしく"劇場"だったと思います。
ちなみにタレントの東野幸治氏がこの試合が初のサッカー観戦だったらしく、後に「めちゃくちゃ良いスタジアムが満員で、神戸はスター揃いで、ガンバも凄くて撃ち合いでめちゃくちゃ楽しくて…ふと帰りに『初観戦でMAXを出してしまった』『もうこれを越えられないんじゃないかと思った」という理由でその後サッカーを観に行けなくなったらしい…。
#7
エアトリ presents Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022
2022年7月25日19:00@パナソニックスタジアム吹田
G大阪得点者:黒川圭介(34分)、山見大登(70分)
PSG得点者:パブロ・サラビア(28分)、ネイマール(30分,60分)、ヌーノ・メンデス(37分)、リオネル・メッシ(39分)、キリアン・エンバペ(86分)
素晴らしいスタジアム、圧倒的なスター集団、攻撃的な試合内容……あまりにもエンターテイメントとして完成され過ぎていた試合ですね。この試合に関してはほんと、チケット取れた自分を褒めてやりたい。そして結果的にこの試合が片野坂ガンバ最高の試合だったのかもしれないという…。
PSGジャパンツアーは歴代の日本ツアーの中でも相当に完成度が高かったんですよ。その中でこの撃ち合いを見せてくれた事は、ツアーの完璧度を一層高めた気がします。
#8
2022明治安田生命J1リーグ第31節
2022年10月1日16:00@パナソニックスタジアム吹田
声出し応援が解禁された日だった事、そしてその日と宇佐美貴史の復帰戦が同じになった事、この試合自体があまりにも致命的な敗戦と思われた神戸戦の次のゲームだった事……こればっかりは長々と書いた下記のブログを読んで欲しいのですが、選ばれし者はいるという事、そしてその者が来るタイミングには運命的な何かが宿るんだろうなと…。
個人的にはこの試合とこの試合の後のシーズンが、宇佐美貴史が"クラブの象徴"としての意味合いを数段階引き上げたゲームだったんじゃないかなと思いますね。
#9
ガンバ大阪'05 7-5 日本代表フレンズ
2023年12月16日14:00@パナソニックスタジアム吹田
G大阪05得点者:大黒将志(61分,66分,76分,78分)、アラウージョ(68分)、橋本英郎(82分,89分)
日本代表F得点者:橋本英郎(20分,29分)、本田圭佑(45分)、佐藤寿人(48分,68分)
とにかく美しいゲームでしたね。一般的な引退試合以上に、コンセプト感を徹底したような形で行われた橋本英郎の引退試合。2005年は自分がサッカーを見始めた年だったんです。そういう事もあって……逆になんか、胸がいっぱいになり過ぎてブログも書けなかったんですよ。どう書いていいのかわからなくなっちゃって。それほどの一日でした。
橋本英郎と遠藤保仁がボランチで控えながら、アラウージョ・大黒将志・フェルナンジーニョがガンガン前に行く姿とか完全に"あの姿"だったもんね…。
#10
2024明治安田J1リーグ第33節
2024年10月5日17:00@パナソニックスタジアム吹田
札幌得点者:白井陽斗(8分)
パナスタでリーグタイトルでも掲げない限り、これ以上の瞬間ってないんじゃないか…そう思わされた瞬間でしたし、選ばれた選手はいるもんだなと。
個人的な感覚として、ガンバ史上最高の選手はまだ遠藤保仁ですが、本人も著書でそういう感じのコメントをしていたんですけど、どちらかと言えばヤット大先生も万博記念競技場でのイメージが強い選手なんですよ。そう考えると、このパナソニックスタジアム吹田での"象徴"は宇佐美貴史になるんじゃないかと。2016年の最初のセレモニー然り、2021年の印象的なゴール然り、2022年の柏戦然り…その立場を決定づけたのがこの札幌戦だったんじゃないのかなと思います。
確かなことが一つあるとしたら、俺は今日、この目とこの体で伝説を見たという事である。 pic.twitter.com/1REPYZmnBA
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年10月5日
これからもこの場所で、最高の喜怒哀楽と奮い立つ感情を!
で、今日は代表選!
ではでは(´∀`)