
万博でノエスタ見っけた
どーもこんばんは
そういえば万博で見た地球儀を模した未来都市の図になんか見覚えあるやつあるなあと思ったらめちゃくちゃノエスタだった pic.twitter.com/nI9KxaY9JX
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年10月17日
さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第34節、ヴィッセル神戸 vs 鹿島アントラーズ の一戦です!
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リーグ戦も今日を入れてラスト5試合となりました。
一つの勝利、一つの敗北、その一つの結果が運命を決定付ける……その戦いの意味が今日ほどはっきりするゲームもそうそうないでしょう。勝点65で首位に立つ鹿島と勝点60の神戸。神戸は順位こそ4位ではありますが、勝点では2位京都・3位柏と同じ数字ですので、実質的に優勝争い天王山として捉えられるべき6ポイントゲーム。神戸が勝てば優勝争いは更に混沌としますし、逆に鹿島が勝てば…もちろん京都と柏次第ではありますが、状況は相当有利となる事は確かです。
思えば神戸が今季目指したものは、Jリーグ史上2チーム目となるリーグ3連覇でした。この偉業はかつて、黄金期を謳歌した川崎も、森保一が率いた広島も、岡田武史が率いたマリノスも、Jリーグ史上最強と呼ばれた磐田も、Jリーグ草創期の象徴だったヴェルディさえも果たせなかった。そして過去に唯一、その偉業を成したチームこそ鹿島アントラーズだった……神戸と鹿島の間には、偉業を貫くか、偉業を守り抜くかという歴史の攻防もある。だからこそ2025年シーズンと歴史をも左右する一戦となり得る可能性もある。果たしてこの「人生に於ける特別な試合」を制するのはどちらの深紅となるでしょうか。
両チームスタメンです。


神戸は0-1で敗れた前節浦和戦からの先発変更は一人のみ。それもCBをルヴァン杯の退場で出場停止となっていたマテウス・トゥーレルが復帰したのみなので、基本的に浦和戦との変更点はありません。ベンチには佐々木大樹と広瀬陸斗が第26節横浜FC戦以来となる戦列復帰を果たしました。
鹿島は0-0で引き分けた前節G大阪戦からのスタメン変更は一人のみで、今日は三竿健斗と組むボランチを船橋佑から知念慶に変更してきました。代表戦から戻ってきた早川友基も当然ながら早速先発。ベンチには田川亨介が第29節湘南戦以来に名を連ねています。
本日の会場は兵庫県神戸市、ノエビアスタジアム神戸です。
2001年に開場した球技場で、現在はヴィッセル以外にも女子サッカーのINAC神戸レオネッサ、ラグビーのコベルコ神戸スティーラーズも本拠地として使用している会場。すっかりJリーグでもお馴染みのスタジアムになりましたね。フライデーナイトJリーグとして行われるこの試合は大一番という事もあってか、ヴィッセル神戸30周年アンバサダーを務める乃木坂46の五百城茉央氏が来場。同氏の来場試合はここまで3戦3勝ゆえ、その神話は継続されるのか。
なおこの試合は神戸にとって、金曜開催ながら今季のホームゲームでは国立開催のゲームを除けば最多入場者となりました。
いきなり決定機を作ったのは神戸でした。開始3分、鹿島が高い位置でボールを回していましたが、パスがズレたところをマテウス・トゥーレルがダイレクトで前線に蹴り込むと大迫がボールを収めて宮代へ。宮代は自分でボールをキープしてタメを作ってからクロスを入れると、反応した大迫が巧みなコントロールから決定機を迎えましたが…この場面はGK早川友基がスーパーセーブで阻止します。
とはいえ12分にもGK早川は武藤嘉紀の決定的なシュートを弾きましたが、立ち上がりは神戸がロングボールを前に送り大迫で起点を作ってから人数をかけていく事で連続攻撃を繰り出せる形を構築。鹿島はどうしてもロングカウンターに頼らざるを得ない形になっていました。14分にも大迫のスルーパスに抜け出したエリキが決定機を迎えましたが、ここは小池龍太の素晴らしい守備で阻止。
前半20分を過ぎたくらいになると、鹿島もボランチのところで神戸の起点やパスの出処を抑えようとしつつ、エウベルを中盤守備に参加させる形で割り切って重心を少し下げた事で少し試合状況は立ち上がりと比べて落ち着きましたが、それでも27分には飯野の折り返しをエリキがスルーした宮代が狙う決定機が訪れるなど、神戸も上手く鹿島のチェックを剥がしながら主導権を握り続けていました。
しかし神戸も35分にはエリキが負傷退場となるアクシデントが発生。復帰戦となる佐々木大樹との交代を余儀なくされる事に。
さすがに前半終了間際になると、序盤の神戸のようなラッシュ的な攻撃になる回数こそ減りましたが、それでも神戸が試合の主導権を握る展開は変わらず、鹿島も最後のところのブロックは構築できていましたが、そこから攻撃に繋げられない状態で前半終了。
0-0で後半へ。
後半は鹿島もなるべく背後のスペースを作らないようなケアをしつつ、鈴木優磨をサイドに関与させながらなるべく前線でタメと時間を作って、神戸陣内での時間を長くしようというアプローチをしてきた事で鹿島を取り巻く状況は幾分か改善されていきました。
後半立ち上がりは鹿島が少し押し込んだ時間帯がありながらも、後半の中頃辺りからは膠着状態の様相を呈すようになると、鹿島は61分にエウベルを下げて松村優太、69分にはレオセアラと小池龍太を下げて津久井佳祐と小川諒也を投入し、津久井をSB、濃野公人を右MFにした上でチャヴリッチと鈴木優磨の2トップに。神戸は65分に飯野七聖を下げて広瀬陸斗を送り込みます。
ただ後半は前半と比べると局地的な肉弾戦を除けば落ち着いた試合展開に。立場としては"最悪0-0でも構わない"という立場になる鹿島は、前半のような殴られ続ける形にはしないように外に追い出しながらブロックを組んでいく守り方を組み、神戸も攻撃時には…例えば大迫にボールを当てた際の連動を起こしにくくなるなど、前半ほどテンポを出せる距離感でのプレーが難しくなっていました。
終盤に入ると神戸は永戸と宮代を下げて本多勇喜と井出遥也、鹿島は鈴木とチャヴリッチを下げて荒木遼太郎と田川亨介を投入。
アディショナルタイム、後半最大の決定機は鹿島に訪れました。神戸が押し込みながらもシュートシーンまでは持ち込めていない中、知念慶が送ったロングスルーパスに抜け出したのは田川。GKと1対1の決定機でしたが、このシュートは早川と代表枠を争う立場にいる前川黛也がビッグセーブ。試合はドローに終わり、鹿島にとっては大きな、神戸にとってはあまりにも痛い勝点1となりました。
結果として言えば、神戸は前半に点を取らなかった事が全てですし、そうなると後半は必然的に「勝点3がマストの神戸」と「勝点1でも勝ち未満引き分け以上の価値がある鹿島」という構図になる。その辺りが如実に出たゲームだったと思います。
前半の神戸は大迫を起点にしながら宮代がシャドーとして絡み、武藤とエリキが大迫と宮代を追い抜くようにアクションを起こす事で宮代の選択肢を増やしながら攻撃を構築していましたし、大迫と宮代のところでボールをキープする時間を作る事で全体的にプッシュアップしながら、神戸が鹿島陣内でプレーできる陣形を確実に固めていました。神戸はそれこそハーフェーラインを最終ラインとするような、護持すべき最終ラインとして設定しながら圧力をかけていったので、前半の鹿島はエウベルがカウンタードリブルを仕掛けていくとかそういうロングレンジな攻撃に活路を見出すしかなくなり、逆に神戸からしたらカウンタードリブル然りロングボール然り「このラインで弾けば良い」というのが明確だった。加えて神戸の場合、ボールを弾いたら大迫に当てるかアンカーの扇原貴宏にとりあえず預けて展開してもらうかというところでボールを落ち着かせられるポイントが2つあった。それが前半に神戸が連続的にアクションを起こす事ができ、逆に中盤でボールを弾いてもその後が続かなかった鹿島の間の差ではあったと思います。
一方、後半になると鹿島も仕切り直して、立ち上がりから鈴木をサイドに流れさせて起点を作ったり、ドリブルというよりもサイドの背後を狙っていく事で、その攻撃自体は上手くいかなくても神戸が押し込んだ状況からの脱却と、基本的にはWG+CFというより3CF的な構図となる神戸からすればなるべく、特に大迫と宮代は離れ過ぎないポジションを取りたかったと思いますが、その辺りを孤立化させて神戸のFW陣が単騎的に攻めなければならない状況を作り出す事が出来た。鹿島守備陣もシンプルに跳ね返す力はやっぱり強いので、神戸の攻め手がクロス攻勢になるようなら願ったり叶ったりでしょうし。
結局のところ、神戸→京都という2連戦に挑む鹿島からすれば極端な話、1勝1敗の勝点3なら2分けの勝点2の方が都合が良いんですよ。つまり0-0の時間が続けば続くほど鹿島が有利になる事はわかっていた。鹿島としては猛攻を受ける形になっても、それが決定機に繋がりにくい設定を構築すれば、後は跳ね返す作業を繰り返し、そのこぼれ球をケアできる状況さえ作っておけばよかった。その上でラストの田川の決定機のような一発を見逃さないようにする……そういう戦い方で、勝点3とは行かずとも0-0で締め切った。鹿島らしいと言えば抽象的ですが、自分達と神戸の立場を踏まえた上でチームとして優先すべき事、それを実践する為に個人として優先すべき事、その辺りをしっかり持てていた辺りは凄かったなと思います。それこそ鬼木監督が川崎時代、これまで勝負弱さばかりを指摘されていた川崎にタイトルをもたらした時、当時は町田の監督をしていた相馬直樹監督が「鬼木も鹿島出身だから」という言葉を残していたと…。昔の雑誌記事で読んだそのフレーズが、どこかリフレインするようなゲームだったなと。神戸としては前半に取りきれなかった事で、鹿島が割り切って戦える状況を作ってしまった。おそらくこれは神戸にも、そして次の京都にも言える事でしょうが、前半リードはある意味でマストになってくるところなのかなと…。
【J1第34節分の順位表のコーナーはガンバ大阪vs柏レイソルのマッチレビューページに記載しています】
三宮商店!
ではでは(´∀`)