
久々ヤンマーダービーああ!
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2026明治安田J1百年構想リーグWEST第1節(開幕戦)、セレッソ大阪 vs ガンバ大阪の一戦です!
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「今日は昨日の明日」と言うように、現在とは膨大な過去が折り重なった蓄積の上に成り立つものです。
昨季をもってダニエル・ポヤトス監督との旅を終えたガンバ。ポヤトス体制をどう解釈するのか…それは人によっても意見が分かれるところではあるんだと思います。しかし確かなことは、それが良いものでも悪いものでも、新しい時代はその時代の上に乗るようにして作られていく、という事です。
現在とは常に過去の上に存在するもの。少なくともポヤトス体制でガンバは、暗がりに落ち始めていた過去に光を与えた。その過去の上に立つイェンス・ヴィッシング新監督が率いるチームが魅せる躍動やスタイル、そしてパッションが、クラブの過去も含めてどのような装飾をしてくれるのか。届かない10個目の星をこの体制が掴む事ができるのか。いつか過去として扱われた時にどう解釈されるのか。その冒険の一歩目が今日、始まります。
そしてそれはW杯出場を想像もしなかったところからW杯での結果を求められるようになった日本サッカーの歴史もそう、プロスポーツリーグとして世界でも類を見ない速度で進化したJリーグの現在もそう、そしてガンバ大阪、セレッソ大阪というJリーグの中でも有数のプレゼンスを示せるようになった両クラブの歴史、その2クラブがぶつかるダービーにしても同じことです。
殴り合った歴史がある。運命を分けた歴史がある。喜び、歓喜、悔しさ、屈辱…その全ての感情が積み重なった過去の上の緑のピッチに、青黒とピンクが交錯する。そして今日もまた、この過去を誰もが思い出す。久々に踏んだヤンマースタジアム長居のピッチで、目指すべきものはただ一つです。さあ、最初で最後の百年構想リーグが始まります!
両チームスタメンです。


今日がガンバのみならずプロリーグで初めての采配となるイェンス・ヴィッシング監督を迎えたガンバですが、図らずもベンチ入りメンバー20名は全員昨年から所属している選手ということになりました。その中でもワントップにはジェバリとヒュメットをベンチスタートにして南野遥海を抜擢し、右SBには古巣対決となる岸本武流を起用。GKは一森純の怪我に伴い東口順昭が昨季の最終戦に続いて先発です。
セレッソはスタメンには田中隼人と櫻川ソロモン、ベンチには中村航輔、横山夢樹、イェンス・クシニ…レンタルから復帰した石渡ネルソンを含めると新顔が7人メンバーに入りました。GKは昨季レギュラーを務めた福井光輝ではなくキム・ジンヒョンを久々に抜擢しています。
本日の会場は大阪府大阪市、ヤンマースタジアム長居です。
開幕戦という事で試合前のトークショーにはローランド氏と見取り図の盛山氏、試合前にはMIYAVI氏がライブパフォーマンスを実施するなどイベント盛りだくさんのこの試合。この試合は16:00キックオフですが、前座試合として13:45からセレッソとガンバのU-13チームの親善試合もヤンマー提供の下で行われます。なお、話題のブランケットは開幕戦ではなく「序盤戦のどこかのホームゲーム」で配布されることになっているので、セレッソのブランケット配布はこの試合ではなく次のホームゲームの予定です。
隣接するヨドコウ桜スタジアムの大規模改修が行われた2021年以降、セレッソは指定管理者としての権利を持つ桜スタジアムに本拠地を完全に移転し、海外クラブとの親善試合以外では長居での試合は行っていませんでしたが、今回のダービーではより収容人数の多いヤンマースタジアム長居で行われる事になりました。セレッソが長居スタジアムで試合を行うのは2021年5月23日の広島戦以来で、有観客だと同年4月18日の浦和戦以来。長居でのダービーも2021年5月3日以来で、有観客では2020年11月3日以来となります。日韓W杯や世界陸上の舞台にもなり、今年はアジア大会サッカー競技での使用も予定されている偉大なスタジアムに大阪ダービーが帰ってきました!
現地観戦です!
スポーツ観戦日記もまた…。
最初の決定機はガンバでした。8分、初瀬亮のパスを受けた食野亮太郎がポケットのスペースにスルーパスを送ると走り込んだ南野遥海が狙い澄ましたシュートを放つも、転々としたボールは右ポストにヒットしてゴールには至らず。17分には安部柊斗のクロスを山下諒也が折り返したボールは宇佐美貴史が打ち切れなかったところに反応した鈴木徳真のミドルがクロスバー直撃。
ただいずれにせよ前半は試合後に中谷進之介が「後ろはほぼほぼ仕事がなかった」と振り返ったように完全にガンバが主導権を握る展開で、ボール保持時の最終ラインでのビルドアップはポヤトス時代と同様に後方からしっかり組み立てる形を採っていましたが、即時奪回を徹底したトランジションのところでは両WGとWボランチが見事にセレッソが奪ったボールを奪い返し続け、その連鎖でずっとガンバのターンを繰り返すような試合展開に持ち込めていました。
セレッソはハットン退団により1トップに収まった櫻川をポストプレーに徹させる事で2列目の得点力を引き出そうとするやり方を敷いてきましたが、カウンターに頼らざるを得ない展開となった事で櫻川が単独突破を狙わざるを得ないシーンが増えると共に2列目の選手が櫻川に追いつけない、その上でDFラインでもまずはボール保持者を潰す事を徹底したガンバ守備陣が櫻川の段階で潰し切る事でセレッソのカウンターも無力化する事ができていました。
前半、ほぼ唯一くらいの肝を冷やすシーンとなった40分の喜田陽のミドルもGK東口が好セーブで弾きます。
すると41分、その喜田のシュートを東口が弾いた事でセレッソに与えられたCKの流れでガンバ陣内に残っていた南野がボールを持ち出すと、これまたCKの攻撃参加の為にガンバ陣内に残っていた田中隼人が南野へバックチャージ。これが一発退場と判定され、ガンバは数的優位の状況を作って前半を終えます。
CBの田中隼人を退場で欠いたセレッソは後半から本間とチアゴを下げて阪田澪哉と石渡ネルソンを投入。ボランチの田中駿汰と右SBのクールズを3CBとした上で阪田を右SBにした5バックを形成して後半に挑みます。
基本的にパパス監督率いるセレッソは本来守備を固めるタイプのチームではない為に前半はスペース攻略の糸口が多かったガンバでしたが、後半はセレッソがわかりやすい専守防衛とカウンター狙いを決め込んだ事で、ボールは回せるしサイドにはアクセスできるけどなかなか決定的なエリアにクロス以外のボールを入れられない状況が続き、好機も51分に食野が狙ったミドルのような場面になるような時間帯に入っていきました。
そんな中でヴィッシング監督は56分に南野と鈴木を下げてジェバリとヒュメットを2トップで投入。セレッソを一気に差し切るべく、宇佐美を安部とWボランチを組ませるような形で得点を狙います。63分、おそらく後半最大の決定機となった場面は右サイドの岸本が入れたクロスボールにファーサイド食野が走り込んで頭で合わせますが…枠を捉えられず。それでもなんとか配球役の宇佐美、奪回役の安部のボランチコンビから大外のスペースにSB、ポケットにWGがしっかりと入っていく形でアタッキングサードにボールを入れていきますが、そこからの崩しが5バックを決め込んだセレッソの前になかなか見出せず…。
セレッソは63分に喜田を下げて吉野恭平、71分に櫻川を下げて新加入のイェンギ・クシニを投入すると、ガンバも64分に食野を下げて奥抜侃志を送り込みます。しかし83分、ジェバリからボールを奪った吉野がボールを持ち出したところを奪いに行った岸本のプレーがこの日2枚目のイエローカードとなり退場。開幕ダービーは10人対10人というまさかの展開に。
ここから試合は一気にオープンな展開となり、ガンバペースの大枠こそ変わりませんでしたが、岸本の退場直前から少し増え始めたセレッソのカウンターでの得点機会も多くなっていく終盤戦に。ただガンバ守備陣もセレッソのカウンターをシュートを打たれる前の段階でなんとか食い止め、逆にガンバはほぼラストプレーの時間帯に途中出場の名和田我空のクロスをジェバリが落としたところにヒュメットが反応しますが…押し込み切れず。
90分を終えて0-0で終了。決着は特別ルールにして、大阪ダービー史上初めてとなるPK戦に突入する事に。
わい、まさかの2日連続PK戦現地…。
百 年 構 想 リ ー グ 開 幕
— RK-3 (@RK3_gsgb) 2026年2月7日
(2 日 連 続) https://t.co/gdEDiEWOij pic.twitter.com/iGV7ueqCf7
東口順昭とキム・ジンヒョン…両クラブを象徴する存在ながら昨季はレギュラーを失った、でも再びこのダービーで最高の舞台が用意された2人を巡る事でも注目されたPK戦。
先攻のセレッソは4人目まで全員成功。自軍のゴール裏で戦える権利を得たガンバも終盤に肉離れを発症した宇佐美貴史のキックが難しい中、遠藤保仁コーチがチョイスしたジェバリ、ヒュメット、名和田、中谷と4人目まで全員成功します。迎えた5人目、セレッソは阪田のキックがクロスバーに直撃すると、ガンバの5人目となる安部はゴール左に決め切って勝利!!ダービー史上初のPK戦、特別ルールにより出現した記念すべき"勝点2"を手にし、変則的ではありながらもヴィッシング体制の初陣を飾りました!
まさに死闘の大阪ダービー
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2026年2月7日
互いに退場者を出しながらもつれ込んだPK戦
全員が決めたG大阪が勝点2を獲得!
🏆 明治安田J1百年構想リーグ
🆚C大阪×G大阪
📱DAZN ライブ配信中#Jリーグ だったらDAZN#Jリーグ開幕 pic.twitter.com/hVW49gJV0t
現在のサッカーの戦術はなんとなく「スペインっぽいの」と「ドイツっぽいの」がある種の二極として分けられている中で、いわばガンバはそこを行き来するような監督じわじわとなった訳ですから、スタイルを正反対のものに転換させるのか、それとも前任者のベースをある程度活かした上で要素として取り込むのか、その塩梅をどうするのか…みたいなところは大きな注目ポイントでした。
ガンバにとってのポヤトス体制の評価は人にもよるでしょうが、低く見積もっても"失敗"と断じられるものでは少なくともなかったので、継承と変革のバランスはヴィッシング監督に参考資料となるような過去の監督実績がなかっただけにこの開幕戦の大きな焦点だったと言えるでしょう。特にガンバは怪我人の影響もあって図らずもベンチ入りメンバー全員が昨季から所属する選手だったので、その違いの部分と継続した部分は両方見えましたね。
大阪ダービー開幕戦行ってきました。2日連続で好きなクラブの開幕戦を見に行ける幸せ。2日連続で好きなクラブのPK戦を見てしまう過剰なハイカロリー。脳が溶けちまうぜ。… pic.twitter.com/HSwrSq8gBS
— RK-3 (@RK3_gsgb) 2026年2月7日
新体制の初陣って事を踏まえてもすごくポジティブな前半だったと思う。… pic.twitter.com/Qoqr57C5QG
— RK-3 (@RK3_gsgb) 2026年2月7日
その辺りを踏まえると…DFラインの中谷進之介や東口順昭が「後ろはほぼほぼ仕事がなかった」「言うことがない」と語ったように、前半のプレーぶりは実に素晴らしかったと思いますし、ポヤトス体制で作ったベースも活かしながらチームのスタンスを変化させる…という難しいミッションは十分にやってくれたと思います。
ポヤトス体制からの継続点で言えばやっぱりは、ボール保持の際にさ基本的には縦に速くという程ではなくしっかりボランチとCBを含めたところでビルドアップの基盤は組み、そこからスペースを見出していく動き、そこに対するアクションはチームの継続部分として見受けられたと言いますか、後半に数的優位でセレッソが専守防衛に徹した時間にちょっとゴリ押し的な形になってしまうのは自然の摂理で致し方ないものとすれば、明確にガンバがボールを持って主導権を握っている時間帯のスタンスはポヤトス体制から変えずにやろうとしている印象はありました。
逆にボール保持の際にポヤトス体制から変化させたところは選手の立ち位置の設定でしょうか。基本的にポヤトス体制ではSBは守備ラインでのビルドアップに関与しつつ、2列目の選手にボールが入ったところで前線にアクションを起こしていましたが、ヴィッシング体制ではどちらかと言えばSBは両サイドともかなり大外にポジションを取り、逆にWGはシャドー的な立ち位置からスタートしてポケットを狙うような動きを徹底。SBをアウトサイド、WGをインサイドとして明確に置く事で、ビルドアップ時は4バックというよりも2CBをボランチがフォローする形になっていたところは一つの変化でしょう。そう考えれば単なるコンディション不良の可能性もありますが半田ではなく岸本を右SBに置いた事であったり、練習試合では奥抜や唐山翔自をSBで試していた事との辻褄も合う。例えばこの試合なら初瀬のクロスに岸本が合わせる…みたいなシーンもヴィッシング体制では狙いたい形では狙いたい形ではあるのかなと。
で、言うまでもないですがポヤトス体制からの最大の変化はトランジションでの対応ですね。特にボールを奪われた後の対応は明確に違いました。その部分は良い悪いという話ではなくてスタイルの違いが見えて面白いポイントでしたね。
ポヤトス体制でもハイプレスを目指した時期は一時的にありましたが、ポヤトス体制ではボールを奪われた時に最初にする事は「ポジションを組み直す事」だったと思います。つまりトランジションの場面ではすぐに奪い返すというよりは、よっぽどすぐに取り返せるようなシチュエーションじゃない限りはまずは4-4-2ブロックの形に戻して、そこからコースを制限するような形でプレスをかけ直していく。要はトランジションの場面での対応でより重視したのは連続性よりも仕切り直しのポジショニングだったと。
多分ガンバがやろうとしていたハイプレスは「ボールを奪う」というよりも「相手にミスさせる」という方に重きを置いていて、狙いとしては「縦と横のコースを切って斜めにパスを出させる」「それを中で待っていたボランチが回収してそのまま攻撃に繋げる」みたいなところだと思う。それが一番形になった… pic.twitter.com/WLWFMElWBS
— RK-3 (@RK3_gsgb) 2025年2月19日
逆にヴィッシング体制では試合を見れば一目瞭然だったのように、とにかくボールを失った時のファーストプレスに関しては徹底的に即時奪回を前提にした守備をしていました。特にこの試合ではサイドなら山下と食野、ミドルゾーンなら安部と鈴木がそのタスクを見事にやり切りましたし、奪い切ったら自ら持ち運ぶ、南野を走らせる、宇佐美に付ける、一旦CBに戻すといった選択肢をすぐに持てる状況にできていたので、ガンバはずっと"ガンバターン"のような状況で試合を作る事ができていたと思います。
それはセレッソにカウンターを喰らった時の対応も同じで…前半のセレッソは何度か櫻川が単独突破でのカウンターを試みるシーンがありましたが、その場面ではCBのどちらかとボランチやSBが挟み込む形で確実に奪い切っていた。おそらく去年なら櫻川に対してブロックを組んで対応していたと思うんですよね。この日のセレッソは櫻川を潰れ役にして2列目が狙う…みたいな形を目指していたと思うので、その対応だとセレッソの2列目が絡む攻撃を展開される可能性がありましたが、そこを櫻川のところで潰し切れた事で前半のワンサイドゲームは構築できていたと思います。ただこればっかりは良いことばかりではないですから、例えば櫻川のところが単独突破で平気でぶち抜けてしまう相手だったり、櫻川のカウンターのスピードに追いつけてしまう2列目がカウンターに参加してきた時には大きなリスクになる可能性もある。ヴィッシング体制でのスタンスと、この日のセレッソのスタンスがぶつかった時に、噛み合わせがややガンバの方に相性が良かった可能性は少しありますね。その辺りはこの後の試合も見ていかないとわからないところではありますし、またポヤトス体制の初期にビルドアップを引っ掛けられまくって失点を重ねたのと同じように、このスタイルを構築する過程の中で岸本の退場シーンのような場面が増える可能性もある。そこはリスクとして向き合っていかなければならないところかなと。全てをカバーできる戦術が存在しないのはグアルディオラにやらせようがクロップにやらせようが同じことなので。
ただいずれにしても、この開幕戦では「新体制での新しいスタイルを見せる」「ヴィッシング体制で変えたスタンス、マインドセットを具現化していく」「でもポヤトス体制の良いところも残すところは残していく」というところ、これを開幕戦の段階から見せてくれて、それもある程度浸透させられていたことは素直にポジティブに捉えたい部分でした。ヴィッシング監督もプロチームでの監督業が初めてという中で、まだまだ粗はありましたし、後半は若干攻撃が単調になってしまった課題はありながらも、開幕戦の段階でこのレベルのものを示せたのは素晴らしい仕事だったと見ています。
何よりこれは大阪ダービーです。これは10人で耐え凌いだセレッソの守備に対しても言えることですが、ダービーではやはり感情を発露させるようなプレー、パッションに触りたい気持ちがある。そういうものは両チームとも大いに見せてくれて、ダービーらしい熱狂、ダービーたる熱狂を見せてくれたなと。純粋に見ていて楽しませてもらったゲームでした。PK戦って勝つとクソ楽しいな!!
2夜連続贔屓クラブのPK戦を現地で見るハメになった感想
— RK-3 (@RK3_gsgb) 2026年2月7日
負け→マジでクソつまらん
勝ち→この世の娯楽とは思えんぐらい楽しい pic.twitter.com/xeE5Ur6n8J
【百年構想リーグ第1節分のうれしはずかしじゅんいひょうのコーナーは名古屋グランパスvs清水エスパルス戦のマッチレビューページに記載しています】
やっぱりヤンマー結構好き。
ではでは(´∀`)