RK-3はきだめスタジオブログ

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博多の森は樹海〜2026明治安田J1百年構想リーグWEST第8節 アビスパ福岡 vs ガンバ大阪 マッチレビュー&試合考察〜

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WBC、1回だけ福岡でやった事あるの覚えてる??

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは2026明治安田J1百年構想リーグWEST第8節、アビスパ福岡 vs ガンバ大阪 の一戦です!

 

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神戸と広島の試合数が少ないので暫定ではありますが、広島戦の敗北で失った首位を神戸戦のPK勝ちで再び取り戻したガンバ。ひとえにその成績はヴィッシング監督が目指す新しいサッカーに対応し、戦術を実践しながら個を乗せて質に変えてくれている選手達の奮闘や、トップチームでの監督業は初めてながらもしっかりと戦術やプラン、哲学を落とし込んでパフォーマンスに反映させた監督を始めとするスタッフチームの努力の賜物でしょう。

とはいえ、清水戦神戸戦の結果に表れているように、この首位という順位にはPK戦という特別なレギュレーションの恩恵は受けている側面もある。負けないチームから勝ち切るチームへ、百年構想リーグでは少し見失いがちになる勝点3への執着はこういう試合だからこそ重要で、お世辞にも状態が良くないチームから取りこぼさない事は、それが最終的に順位を分ける可能性だってある。彼らにきっかけなど与えてはならない…そのぐらいの気持ちで殴りに行ってほしい、そういう試合です。

両チームスタメンです。

 

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開幕5連戦が終わったと思ったら7連戦。ハードな日程も代表ウィークに伴いひと段落のガンバですが、水曜日の神戸戦とは全く同じ11人をスタメンに起用。ベンチメンバーも山本天翔と奥抜侃志を唐山翔自と出場停止明けの岸本武流に入れ替えたのみです。CBに負傷者が続出している背景もあって、中谷進之介と三浦弦太はここまでの連戦全てにフル出場中。あと90分で休みやで…!!!

前節はPK戦の末に清水に敗れた福岡は前節からはスタメンを4人変更。1トップ2シャドーに関しては総替えで、名古新太郎とシャバブ・ザヘディが先発に復帰し、前節はボランチだった重見柾斗をシャドーに配置しました。北九州から獲得した山脇樺織はJ1初、大卒ルーキーの前田快はプロ初スタメンです。4試合ぶりの復帰となる碓井聖生、古巣対決の奥野耕平はベンチスタートとなりました。

 

 

 

本日の会場は福岡県福岡市、ベスト電器スタジアムです。

この試合はJリーグと組んでいるNTTドコモのパートナーデーとして開催され、先着来場者7000名に対して特製コラボTシャツが配布。また、試合前にはイベント広場でお笑い芸人のトレンディエンジェルが来場してネタ披露とトークショーを行います。

気が付けば開場から30年を経過し、アビスパ福岡のホームスタジアムとして福岡のJ加盟初年度から"博多の森"として親しまれているスタジアム。元々は1995年夏季ユニバーシアード開催に向けて建設された会場はラグビーでの使用機会も多く、2019年ラグビーW杯の開催開場でもあります。最寄り駅が空港駅というところも特殊なポイントですね。

 

 

 

立ち上がりの出足が良かったのは福岡でした。福岡は長いボールを入れてガンバ陣内の深いところに先にボールを送り込む事で、中盤でのデュエルというよりもガンバのDFラインに対してプレスをかけていける状況を作り、なるべくガンバ陣内の間に徹底的に潰していくように努める事で序盤のリズムを掴んでいました。

しかし福岡がこの試合の"設定"を構築できたかのように見えた中で10分、右サイドからザヘディにパスが入ったところを安部柊斗が潰すとフォローに入った中谷進之介が縦パス。これを受けたイッサム・ジェバリの滑らかなスルーパスに抜け出したデニス・ヒュメットがGKとの1対1を制してフィニッシュ!ボール奪取から縦パス2本!まはしく今季のトランジションを体現したゴールで先制!

 

 

しかし21分には初瀬亮のビルドアップを山脇樺織に攫われてザヘディがシュートに持ち込んだシーンこそガンバ守備陣の身体を張った守りで阻止しましたが、そのプレーで与えたCKが一度はGK東口順昭がパンチングしたところから大混戦に。エリア内で前嶋洋太が押し込もうとしたシュートはGK東口がナイスセーブを見せますが、更に詰めていた辻岡佑真が狙って福岡同点。今季がJ1初挑戦となる辻岡はこれがJ1初ゴールに。

 

 

ガンバがリードしていた時間帯も含めて福岡は、山脇と前嶋の両WBがガンバのSBに蓋をしながらボランチがフォローしてサイドで上手く複数人でプレスをかけつつシャドーのところでボランチをケアしながら前進を阻害しながらCBとGKの3人のパスコースを消す守り方を仕掛けてきた事で、そのプレスを前にガンバはなかなか上手くボールを動かせない時間が続いていました。

41分には右サイドで山脇がボールを奪って中央へ。名古がこのボールに反応してスルーパスを送ると、これを受けた見木が半田をかわしてGK東口との1対1をチップ気味に狙って福岡逆転…かと思われましたが、爆速で身体を立て直した半田がスーパークリアでかき出して失点を阻止!

 

 

その直後でした。

三浦弦太が蹴り込んだロングボールをウェルトンが山脇と入れ替わってGK小畑裕馬と1対1の状況を作ると、ウェルトンが一度振った足に惑わされたのか小畑がボールをこぼし、そこを突いたウェルトンが無人のゴールに流し込んでガンバ勝ち越し!

 

 

トータル的には難し試合展開になりながらも半田のプレーで凌ぎ、1点目も2点目も僅かな隙間を逃さず、ガンバは1点リードで前半を終えます。

 

 

 

後半からガンバはウェルトンと初瀬を下げて食野亮太郎と岸本武流を投入。岸本は右に入れて半田を左にスライドさせます。福岡も後半からザヘディを下げてベン・カリファ、56分には重見を下げて藤本一輝を投入。

後半も前線でプレーする時間が長かったのは福岡でしたが、福岡のプレスの出足とテンポ感が光っていた前半とはやや様子が異なり、ガンバもガンバ陣内ではある程度福岡にボールを持たせながら持ち出す時には半田が絞って岸本を前に出すような形を採るようになった事で、前半ほどアタッキングサードを打開されるような場面は作らせずに守れていました。62分にはセットプレーの流れから山脇のクロスに辻岡が、64分には前田のロングスローからベンカリファが頭で合わせますがどうにか枠外へ。

 

 

 

ヴィッシング監督も疲労状況を踏まえてかいつもより早めに選手を入れ替え、61分には山下と安部を下げて倉田秋と美藤倫を投入して中盤の運動量を担保。1点を追う福岡は63分に山脇と名古を下げて橋本悠とサニブラウン・ハナンを送り込みます。

ただやはりガンバもアタッキングサードのところは締めていたとはいえ、押し込まれ続ける展開に疲弊もあったのか福岡のシュートを許すような展開が目立ち始めました。78分には藤本のシュートを美藤がハンドでブロックしてしまいPK判定。しかし見木のキックは東口がスーパー・スーパー・スーパーセーブ!!ACL2ラーチャブリー戦に続くPKストップで最大のピンチを防ぐと、そのプレーで与えたCKからファーサイドの藤本が放ったシュートも東口が弾き切り、ガンバは絶体絶命のピンチからどうにか生還します。

 

 

しかしなんとか耐え凌いだ悪夢は夕暮れ、更に深いところにガンバを陥れる事態に。

アディショナルタイム、猛攻を仕掛けた福岡はセットプレーが一度は跳ね返されるも、橋本がファーサイドに入れたボールをベンカリファが収めてポストプレー。このパスを辻岡が左足アウトサイドで流し込んで…福岡同点。ガンバはこれで前節に続き、終了間際の被弾で同点に追いつかれる事態に。

 

 

失点直後に抜け出したヒュメットGK小畑をかわしてネットを揺らしますが、ヒュメットがオフサイドを取られてゴールは認められず。

ガンバはこれで清水と並んで最多の今季5回目となるPK戦に突入します。

 

 

 

ガンバは3人目の半田がGK小畑に止められ、福岡は5人目の見木が枠外。サドンデスに突入したPK戦は両チームともびっくりするぐらいにPKを成功し続けて2週目に突入すると、2巡目も両チームともに3人目まで成功。ガンバも1巡目では失敗した半田が決めて15人目に突入。

しかし福岡15人目の岡が決めると、1巡目は成功したジェバリのキックはGK小畑がセーブ。Jリーグ史上最長となる30人が蹴り合ったPK戦を福岡が制し、福岡は開幕戦以来のPK戦勝利となりました。

 

 

 

結果的にはアディショナルタイムの失点で追いつかれて勝利を逃すという悲劇的な結末ではありましたが、同様の展開で勝点を失った清水戦、神戸戦と違って、90分の内容としては福岡の方が勝点3に近いゲーム展開の試合だった事は否めないです。前半も福岡ペースのゲームでしたし、後半に至ってはほぼほぼワンサイドゲームに近い展開だったので…。

 

 

今日はまず、前半の福岡の守備がすごく良かったです。立ち上がりの時間は少々アバウトなボールになっても前線の深いところにボールを送り、ガンバが低い位置でビルドアップを開始する状況を作る事で、自分達の望むポジショニングからプレッシングを開始できるシチュエーションを作ったことも一つのポイントでしょう。

その上で福岡はガンバのCBにはよっぽどパスミスを狙えそうな場面以外はある程度放置しつつ、SBのところにはWBが、ボランチのところにはシャドーが常にコースを切れるような位置に立っていて、その間の空間を1トップやボランチが埋めていく形を取れていました。その上でサイドにガンバが逃げようとした時にSBを徹底的に潰しにきた山脇と前嶋のプレーはこの試合の鍵でしたし、ボランチの見木と前田はプレスの時も、いざボールを奪ってガンバが奪回しに来た時も上手く+1の状況を作ることで出口を確保していたと思います。それを繰り返すことで福岡は自分達が望む守備の連動を生み出していましたし、ガンバがローラインでプレーせざるを得ない状況に追い込めていたなと。

前半に関してはガンバも、基本的に福岡のWボランチはボールというよりも福岡のWBやシャドーの位置を前提にしたバランスでポジションを組んでいましたから、その一瞬だけ開いたようなスペースを上手く縦パスで狙うような動きはできていました。ヒュメットのゴールなんかはそのわかりやすい例だと思いますし、守備陣の背後を…というところではウェルトンのゴールに繋がったロングボールしかり。前半は福岡にも隙はあったので、そこは上手く狙えていたとは思います。

 

 

 

ただ後半に関しては、福岡がガンバ陣内でポゼッションのベースを完全に構築してしまっていました。ガンバとしても1点はリードしていますし、そこで無理をせずにカウンター狙い…というプランが決して間違っている訳ではないでしょう。早めにWGを山下ウェルトンから倉田食野に入れ替えたのは、ヒュメットやジェバリを軸にしつつ彼らの馬力に期待したところもあるでしょうし。

ただ後半の福岡は見木を司令塔として思っていた以上に固定した陣形を崩してくれなかった。ガンバも構えて守る守備はちゃんと構築していましたから、実際に決定機を作らせた回数は78分のPKまではそこまで多くなかったんですけど、同時にクリアボールに対して福岡のセカンドボール回収の出足が良く、逆にガンバは押し込まれた状態でそこの一歩を出しにくい状況にあった。そこで後手を踏む形になりましたし、本来はカウンターの糸口として使いたかったはずの倉田と食野も引き込んだブロックでクロッサーをケアする仕事に専念せざるを得なかった……それこそここに関しては清水戦神戸戦でも生じていた問題ですし、リードした時に相手が猛攻を仕掛けてくる、攻勢をかけてきた時にサイドをどれぐらい自陣守備に関わらせるか?のバランスはチームとして考えていかなければならないところなのかなとは思います。押し込まれるとどうしても彼らが出口になる必要がありますし。

 

 

 

ただ確かに、この試合は「疲労で負けた」と言えるような内容ではなかった事は大前提ですけど、後半の福岡にセカンドボールを取られ続けた事に関しては、やっぱりこの連戦の中で上下動を強いられた時にどうしても踏み出すほどの余力が残っていない状況になっていた部分は否めないでしょう。途中出場の選手達もプレータイム試合は長くなくても、他の選手と同様に移動はしている訳ですよ。ガンバなら3月は第5節長崎戦以降は中2〜3日で大阪→タイ→広島→神戸→福岡と移動してきている訳で、それこそ……旅行ですら家に帰ってきた瞬間にドッと疲れるじゃないですか。あの感覚がこの短期間に繰り返し蓄積している。日程に関しては「どういう背景があったのか?」みたいなところにはタッチできないのでそこが不明瞭なまま安易な批判には加担したくないんですけど…。選手運用にしてもら連戦の最終戦だから、或いは単純に前節が良い内容だからメンバーそのままにしたヴィッシング監督の判断も理解はできるので、その中でのマネジメントの正解がなんなのか?みたいなところは永遠のテーマなんでしょうね…。

なんにせよ代表ウィークなのでここでひと段落。本当にお疲れ様でした…。

 

 

なでしこ優勝!!

ではでは(´∀`)