RK-3はきだめスタジオブログ

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戦況認識〜ACL2 2025/26 準決勝第1戦 ガンバ大阪 vs バンコク・ユナイテッドFC マッチレビュー&試合考察〜

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GO FOR IT BABY!!

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2025/26 AFCチャンピオンズリーグ2 準決勝第1戦、ガンバ大阪 vs バンコク・ユナイテッドFC の一戦です!

 

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さぁ、ベスト4までやってきました。

ACLEとは行かずとも、ACL2もクラブの歴史にとって、そしてJリーグにとって特別なタイトルです。まだ日本勢ではこのタイトルを獲得したクラブはありません。それゆえにこのタイトルは、ガンバ大阪というクラブにとって大きな夢であり、目標となる。その旅路はいよいよ4強まで辿り着きました。届きそうで届かない…そのアジアタイトルまでいよいよあと3つ。いよいよクライマックスの鐘を鳴らす刻が訪れています。

 

 

対戦相手はバンコク・ユナイテッドです。

準決勝は実質的な東アジア決勝戦。ここまで来れば、どの相手が来てもベスト4まで勝ち上がってきたチームですから、もうそれは偶然に任せた勝利などではない。その自信はガンバも彼らも持っている事でしょう。何よりこのACLにはポヤトス監督や黒川圭介、ファン・アラーノといった昨年のグループステージを戦ったメンバーの活躍があり、そして坂本一彩やダワンなどのように2024年の躍進の貢献して出場権を獲得したメンバーの想いも託された立場です。世界の情勢がどうあっても、まずはガンバが果たすべきミッションを一つずつ。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは直近の京都戦から中3日でのゲームとなりましたが、メンバーの変更は左WGをウェルトンから食野亮太郎に変更した一人のみ。現在のガンバは基本的には左WGの人選と安部柊斗と組むボランチが美藤倫と鈴木徳真のどちらになるかというところ以外はこのメンバーで固定という形ですね。ベンチメンバーもACL2では普段のリーグ戦より3人多く登録できるので、京都戦と全く同じ20人に山本天翔、奥抜侃志、そして今季公式戦で初のメンバー入りとなる中野伸哉を追加しました。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市、市立吹田サッカースタジアムです。

 

 

ガンバの親会社や語感の良さもあってすっかり「パナスタ」が定着したパナソニックスタジアム吹田をネーミングライツとしていますが、ACLはネーミングライツの掲示を禁止しているため正式名称で呼称されます。過去のACLとは異なり現在は決勝もワンマッチ開催なので、勝っても負けてもACL2では最後のホームゲームとなりますね。

1970年大阪万博の跡地に整備された万博記念公園内に建設されたこのスタジアム。大阪万博の時にはこのスタジアムは万博の駐車場でした。あれから2度目の万博を経て、万博記念公園には太陽の塔と向き合うようにしてミャクミャク像が夢洲からお引越しなされたとの事で。タイから来たサポ、どっちが1970でどっちが2025?とかなってたりするんじゃなかろうか…。

 

 

 

 

ガンバは立ち上がりから積極的に押し込もうと試みましたが、例えば全てがうまく行った前節京都戦に比べるとコンパクトな陣形をキープするまでにボールを失う場面が多く、バンコクもボール奪取時にはなるべく早く前に付けていきガンバの選手が即時奪回しようにも距離が遠い状況を作っていました。バンコクもアルガッザニやティーラシンが独力で持ち運びながらガンバ陣内でのプレータイムを確保していきます。

15分、バンコクは右CKを獲得すると混戦の中から放たれたマイアのシュートこそGK東口順昭が好セーブを見せますが、その前にセットプレーでの競り合いで初瀬亮がファウルを取られてPK。これをアルガッザニが仕留めてバンコクが先制。

 

 

1点を先行してからはやはりバンコクはかなり引き込んだ形で守っており、ラーチャブリーとの準々決勝第1戦同様に相手のブロックを崩せるだけのスペースをなかなか作り出せずに手こずる展開に。ガンバもSB極端なくらいワイドに張らせて幅を確保し、WGはインサイドでジェバリやヒュメットを絡めた細かいパスワークに関与させる事で打開を図りますが…エリア内に侵入する場面はいくつか作れるものの、そこからもう一歩を崩し切れず。

 

 

 

工夫しようとする意図こそ見えたものの、バンコクも集中した守りを見せつつ、ガンバが大きく幅を取った選手間のスペースをうまく前進する事でガンバが即時奪回に走れない状況に持っていった事で前半は大きなチャンスを作れずに前半終了。

ガンバは1点ビハインドで後半へ。

 

 

 

後半最初の決定機はガンバでした。半田陸が収めたところからスルーパスを出し、深い位置からマイナス気味のクロスを山下諒也が供給。ファーサイドの食野がボレー気味のシュートで合わせますが枠の上へ。直後にもヒュメットが持ち込んで狙いますがこれも枠の左に逸れていきます。

55分には食野がインサイドに切り込んで入れたファーサイドへのクロスを山下が折り返し、ジェバリが巧くコントロールしてシュート。この日最大の決定機でしたが、相手DFが3人突っ込んできた事も影響したのか大きくゴールの上に外れてチャンスを活かせません。

 

 

 

ガンバは59分にジェバリと美藤を下げてウェルトンと南野遥海を投入。ボランチを安部一枚にしたかなり攻撃的な形にシフトさせます。

しかしただでさえ難しい展開を強いられていたガンバに事件が起こったのは74分。バンコクのゴールキックに対し、相手選手と三浦弦太が競り合ったボールに対して中谷進之介と途中出場のアルトゥールの攻防の際に中谷が決定的な得点か会話手で阻止したとして一発退場。残り時間を1人少ない状況、それも主将で守備の要を失った状況で戦うことに。

 

 

結局ガンバは最終盤まで押し込むもフィニッシュまで持ち込めない展開が続き、ウェルトンが何度もサイドを突破して折り返すもそのパスが合わない、2枚がかりで止めにきた相手にブロックされる場面が多く崩し切れず。

ホームでの第1戦は悔しい敗戦となり、敵地に乗り込んでの第2戦に全てを賭けます。

 

 

シンプルに難しいゲームでした。

基本的にタイのチームはガンバに対して…特にアウェイゲームなので、いわゆる"リスペクトした戦い方"という色合いが強くなってくる事は準々決勝のラーチャブリー戦を見ても明らかでしたし、ラーチャブリー戦の苦労を踏まえてもバンコクが第2戦をビハインドからスタートするような状況にしておく必要があったと。その上でガンバも、単に前がかりになっていた訳じゃなくて一定の工夫は施していたと思います。

元々今季のガンバはボール保持時に両SBにかなりワイドなポジションを取らせるチームではありますが、この試合ではそれがかなり極端になっていて、逆にWBの山下と食野はインサイドでSBよりも少し引き気味の位置。言うなれば初瀬-食野-ヒュメット-山下-半田の並びで、アルファベットのWのような形を作って5レーンを埋め、それぞれの隙間にジェバリ、ジェバリがいない方に該当するサイドのボランチが入っていく…という形を採っていました。つまり、例えば左サイドでは初瀬にボールを入れれば、前にはヒュメット、後ろには食野が角度をつけた状態で待機しておくようにしておく、そこでヒュメットか食野にボールが渡った時にこの2人がレーン交換みたいな感じで横にスライドする事で、初瀬、食野、ヒュメットの3人でギザギザしたコンビネーションでペナルティエリアでも流動性を担保していく…右からからがヒュメット-山下-半田になる訳ですが、そういう連動をチームとして作ろうとしていました。

 

このアプローチ自体は面白かったと思います。中央を固めてくるバンコクに対し、WGではなくSBに大外を取らせる事で引っ張り出す、それによってスペースを創出しようという意図は理に適っていましたし、特に左から右に切り込む形の動きが多い食野と初瀬のスキルがよく映えるシステムで、ヒュメットもそこに上手く呼応してくれていた。最終的にはどうしても「崩し切らないと打てない」という状況になってしまった部分はありましたが、バンコクがあの固め方をしてきて、かつ崩れず対応してきた事を思うと結構エリア内に入れたな…とは思いますし。

 

 

 

ただエリア内でバンコクも単に固めるだけじゃなく、帰陣した中盤の選手が挟み込む形で潰しに来た事もあって、どうしても崩し切る事に意識を先行せざるを得ない状況になってしまった部分は全体的に否めなかったです。

加えて……ガンバは「引いたバンコクを崩す為の攻撃的なゲームプラン」を用意した訳ですけど、どの世界にも全てを補う戦術なんて存在しない訳で、どこかをフォーカスすればどこかがリスクになる。ガンバは全体的にSBがワイドな位置を取った事で選手間の距離も結構広めに開く形になっていました。これだけなら別に問題では無いんですけど、即時奪回をチームとして撤退するガンバに於いて、例えばWGとSBの間のスペースが空いた時に相手選手がボールを持ち出す時間をそこで作れてしまったんですよね。例えば京都戦なら即時奪回で相手のボールホルダーを早く潰せたんですけど、バンコクのボールホルダーがうまくガンバの選手間に入った位置でボールを持ち出す形になったのでトランジションの初手がどうしても遅れてしまった…と。逆に、一瞬の判断が求められる戦術ゆえ、そこを徹底した結果例えばガンバの右サイドで半田と山下が同時に行ってしまい2人同時に追いつかずに剥がされる…みたいな展開はパッチ内の各所で起こっていましたし。

そこでのプレスが遅れた事で、相手のボールホルダーは自分でボールを持ち運んで前進する事ができた。要はバンコクが蹴りっぱなしじゃない形でカウンターを放てる状況が揃っていたんですね。バンコクがガンバのトランジション対応を研究して最初からそこのスペースを使ったカウンターを狙っていたのか、それともあくまでガンバのアプローチが生んだ偶然の産物だったのかはわかりませんが、いずれにしてもバンコクがそういうスペースが常に生じている事を認識し、意図的にそこで持ち運ぶ形でカウンターを仕掛けるようになったのは確かでした。そういう意味ではバンコクが上手く戦況を認識して掴み切った試合ではあったのかなと。

 

 

 

第2戦は難しいシチュエーションになるはずです。

11連戦の序盤なので蓄積疲労はまだ極端ではないでしょうが、大阪ダービーという高強度な試合の次ゆえに疲弊しながら戦う部分は大きいでしょう。中谷進之介という支柱もいない状態で、完全アウェイの舞台でビハインドを跳ね返さないといけない。

しかしトーナメントとは常に苦境を潜り抜けた末に頂を目指すものです。東口の好セーブもあって、なんとか出血は最小限に抑えた。数的不利でもチャンスを作り出した。ここまで来たら、第2戦に対して言えることは試合後の初瀬亮の言葉以外にありません。

終わってしまったことは変えることはできないが、未来を変えることはできる

 

 

もう万博から1年なのね

ではでは(´∀`)